住宅ローンの借り換えで毎月の返済額を減らせる|メリットや注意点を解説

住宅ローンの借り換えとは、新しいローンを組んで、現在のローンを一括返済する仕組みのことです。金利の低いところを選べば、毎月の返済額を減らせます。このコラムでは、住宅ローンの借り換えについて解説します。メリットや注意点を確認して、お得に生活しましょう。
目次
1.住宅ローンの借り換えとは
住宅ローンの借り換えとは、新たな住宅ローンを組み直して、現在借りている住宅ローンを一括で返済して借り換えることです。現在契約している住宅ローンよりも、金利の低い住宅ローンで組み直せば、毎月の返済額や総返済額が減ります。
特に、マイナス金利政策によって、金利が変動したことを理由に借り換えを行う方が増えています。
2.住宅ローンの借り換えがおすすめな2つのケース
住宅ローンの借り換えを検討する目安は、金利差が1%以上ある場合やローンの残高や残年数が一定数以上ある場合です。ただし、変動金利で契約している場合は、すぐに借り換えるのは避けましょう。金利動向を見極めつつ検討することがおすすめです。
また、住宅ローンの借り換えを行った際に、どれぐらいの変化が生まれるかはシミュレーションを活用すると分かりやすくなります。ここでは、住宅ローンの借り換えを検討する目安について具体的にご紹介します。
2-1.金利差が1%以上
借り換え前後の金利差が1%以上になる場合は、借り換えを考えてみることがおすすめです。例えば、返済期間が残り20年、残高が2,000万円で、金利差が1%の場合は、以下のように変化します。
金利 | 毎月の返済額 | |
現在 | 年1.5% | 96,509円 |
借り換え後 | 年0.5% | 87,586円 |
上記は一例ではあり、条件によって誤差が生じるものの、毎月約9,000円の減額となります。ただし、現在の住宅ローンを変動金利で契約している場合は、すぐさま借り換えを行うのは控えましょう。金利の見直し時期に、金利を比較したうえで検討しましょう。
市場金利が変動する時期は、それぞれの金融機関の金利動向を見極めながら借り換えを検討しましょう。変動金利の住宅ローンでは、短期間で見直しを行う場合もあるため、こまめに金利を確認しておくのがポイントです。
2-2.ローン残高や残年数が一定数ある
ローンの残高1,000万円以上、残年数10年以上ある場合は、借り換えを検討しましょう。例えば、ローンの残高が2,000万円、残年数20年以上ある場合は、以下のように返済が減ります。
金利 | 毎月の返済額 | |
現在 | 1.5% | 96,509円 |
借り換え後 | 1.0% | 91,978円 |
金利が0.5%しか下がっていなくても、毎月約4,500円の差が生まれます。また、上記は一例であるため、条件によってはより大きく減額できるかもしれません。
住宅ローンの借り換えを行った場合、どれほど差が生まれるのか知りたい方は、シミュレーションを活用しましょう。借入金額や借入年数、ボーナス返済の有無などを入力するだけで、借り換え前後の違いを知ることができます。
3.住宅ローンを借り換える4つのメリット
住宅ローンを借り換えるメリットは、以下の4つです。
- 住宅ローンの返済額を減らせる
- 長期固定金利に切り替えられる
- リフォームローンも借りられる
- 団体信用生命保険の保障が手厚くなる
住宅ローンの借り換えを行えば、住宅ローンの返済額を減らせます。ローンの残高や残年数によって異なるものの、返済額が減れば家計への負担も抑えられます。
ほかにも、リフォームローンも合わせて組めたり、住宅ローンをまとめて管理できたりといったメリットがあります。団体信用生命保険の保障が手厚くなれば、万が一の事態が生じても安心です。ここでは、住宅ローンを借り換えるメリットをご紹介します。
3-1.住宅ローンの返済額を減らせる
住宅ローンの借り換えを行えば、返済額を減らせます。住宅ローンの残高や残年数、金利によって金額は変わるものの、今よりも大きく返済額が減少するかもしれません。
また、毎月の返済額を減らせるだけではなく、返済期間を今よりも短くしたり、ボーナス返済をなくしたりといったさまざまな条件を変えることも可能です。
3-2.長期固定金利住宅ローンに借り換えられる
例えば、変動金利で住宅ローンを組んでいると、将来的に金利の上昇が心配となるでしょう。
しかし、10年や20年といった長期固定金利の住宅ローンに借り換えれば、将来的な金利のリスクを避けられるだけではなく、今よりも金利が低ければ、返済額も抑えられます。そのため、今組んでいる住宅ローンよりも金利が低ければ、長期固定金利での契約を視野に入れると良いでしょう。
3-3.リフォームローンも借りられる
住宅ローンの借り換えの際にリフォームローンも合わせて借り入れができる場合があります。リフォームローンを単体で組むと、住宅ローンよりも金利が高くなるケースが少なくありません。
しかし、借り換えの際に一緒に借りられれば、住宅ローンに合わせた低金利で借りられ、お得にリフォーム資金の準備ができるでしょう。そのため、リフォームを検討している方にも、住宅ローンの借り換えはおすすめです。
3-4. 団体信用生命保険の保障を見直すことができます
住宅ローンの借り換えを行えば、団体信用生命保険の保障を見直すことができます。団体信用生命保険とは団信と呼ばれ、住宅ローンを返済中に契約者が死亡、または高度障害となった場合に住宅ローンが免除される保険のことです。
近年登場した団信は死亡時や高度障害時のみならず、がんと診断されたときや生活習慣病で入院したときなどでも、住宅ローンが免除されます。住宅ローンの借り換えの際は、団信も見直すことができるため、合わせて検討すると良いでしょう。
ただし、銀行によっては、一定の年齢以上は加入できない団信もあるため、事前に確認しておく必要があります。
4.住宅ローンを借り換える際の3つのステップ

住宅ローンを借り換える際のステップは、以下の3つです。
- シミュレーションの作成と必要書類の準備
- 住宅ローンの審査
- 契約
住宅ローンの借り換えは、難しい工程はありません。借り換えについて事前に相談したり、シミュレーションを活用したりすれば、スムーズに契約できるでしょう。ここでは、住宅ローンを借り換える際の3つのステップを解説します。
4-1.見積書の作成と必要書類の準備
まずは、シミュレーションの作成と必要書類の準備を行います。現在の資金計画と、借り換え後の資金計画を比較して、借り換えを検討します。その際に、借り換えのメリットを確認し、申し込みを希望するようであれば、必要書類の送付を実施する流れです。
借り換えに関する相談やシミュレーションにも対応できるため、まずは気軽に相談すると良いでしょう。
手続きに必要な書類が届いたら中身を確認し、書類の準備を行います。記入方法や書類の取得方法まで、スタッフのサポートを受けられるため、スムーズに準備を進められるでしょう。
4-2.住宅ローンの審査
必要書類を提出したら、住宅ローンの審査に移ります。審査が終わったら、現在契約している住宅ローンの完済依頼や契約の日程調整、今後必要となる書類の準備などを行います。
また、審査を行ううえで書類に不備が見受けられた場合や、追加で書類が必要となった場合は、担当のスタッフから連絡が来ることもあるため、速やかに対応しましょう。
ただし、審査の結果によっては、借り換えできない場合があることを留意しましょう。
4-3.契約
住宅ローンの審査が完了して無事通過すれば、住宅ローンの借り換えに関する契約を行います。現在契約している住宅ローンの完済依頼を、借入先の金融機関に行います。借入先の金融機関から完済にあたっての計算書を発行してもらったら、新しく契約する金融機関へ連絡しましょう。
その後、契約内容を確認して、金銭消費賃借契約を結びます。手続きが完了すれば融資実行後、今後の返済に関する書類が後日届きます。
5.住宅ローンを借り換える際の2つの注意点
住宅ローンを借り換える際は、諸費用が発生することと、さまざまな手続きが必要となることに注意しましょう。借り換えを行う際は、現在契約している金融機関に対してのみならず、これから契約する金融機関に対しても、さまざまな諸費用が発生します。
また、住宅ローンの借り換えといっても審査を受ける必要があります。そのため、審査に必要な各種書類を再度準備しなければいけません。ここでは、住宅ローンを借り換える際の注意点をご紹介します。
5-1.諸費用が発生する
住宅ローンの借り換えを行う際は、諸費用が発生する点に注意が必要です。例えば、以下のような費用が発生します。
【現在借りている住宅ローンを返済する際に発生する諸費用】
- 全額繰上返済手数料:数千円~3万円程度
- 抵当権設定費用:2万~3万円程度
【新しく住宅ローンを借りる際に発生する諸費用】
- 事務手数料:数万円(借りる金融機関によって異なる)
- 保証料:数十万円(借りる金融機関によって異なり、無料の場合もある)
- 抵当権抹消費用:数万円(借入金額や物件によって異なる)
- 印紙税:数万円(借入金額によって異なる)
諸費用は借りる金融機関や金利などによって異なるものの、30万~80万円を目安に考えておくと良いでしょう。ただし、諸費用は借り換え後の住宅ローンに含めることができるため、返済額を考慮しながら検討することが大切です。
5-2.さまざまな手続きが必要になる
住宅ローンの借り換えを行う際は、さまざまな手続きが必要になります。住宅ローンの借り換えは、新規で住宅ローンを契約するときと同様に、審査を受けなければいけません。そのため、審査に必要な書類を準備したり、契約にかかる時間を確保したりする必要があります。
例えば、役所に出向いて住民票や所得証明書などを発行したり、審査の承認後に金融機関へ手続きに行ったり、さまざまな手間が生じるでしょう。ほかにも借り換えを行った際は、新たに口座の手続きも必要となります。
6.住宅ローンの借り換えには「クレディセゾンのフラット35」がおすすめ
住宅ローンの借り換えには、クレディセゾンのフラット35がおすすめです。クレディセゾンのフラット35は、最長35年間の固定金利で、柔軟でスピーディーな審査対応、融資実行前までの「つなぎ融資」と組み合わせられるといった特徴があります。
また、住宅ローンの借り換えを行う際に発生する、保証料や繰上返済、手数料が無料なのも魅力的なポイントです。無駄な費用を省きつつ、お得に借り入れを行えます。
セゾンのフラット35に関する詳細は、以下をご覧ください。
おわりに
住宅ローンの借り換えとは、金利の低い金融機関でローンを組み直すことで、毎月の返済額や総返済額を減らせる方法です。マイナス金利政策によって、借り換えを検討している方が増加傾向にあります。
住宅ローンの借り換えは金利差が1%以上あるときや、ローンの残高や残年数が一定以上であればおすすめです。長期固定金利に切り替えられたり、団体信用生命保険の保障を手厚くできたりといったメリットがあります。
ただし、諸費用が発生したり、手続きの手間がかかったりするため、よく検討しましょう。事前に専門家に相談したり、シミュレーションを活用したりするのがおすすめです。