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家賃交渉で値下げは可能!成功のコツと相場、タイミングについて解説

セゾンのくらし大研究 編集部

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気に入った物件を見つけても希望より家賃が高いため決断できず、諦めることがあるかもしれません。しかし、家賃交渉をすれば、値下げが可能な場合があります。どうすれば値下げできるのか、交渉のコツを見ていきましょう。また、家賃の値下げ幅や家賃交渉に適したタイミング、伝え方についても解説します。

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家賃値下げの交渉は可能

気に入った住宅を見つけても家賃が高いと感じるとき、あるいはすでに入居している賃貸住宅の家賃が高いと感じたとき、家賃交渉が可能な場合があります。

実際のところ家賃には、相場はあるものの定価は存在しないため、不動産のオーナーや不動産会社などの貸主の判断により減額が可能です。家賃が割高だと感じるときは、適切な交渉で値下げを実現しましょう。

交渉の相場は5%ほど 

家賃の値下げは可能ですが、必ずしも交渉がうまくいくとは限りません。値下げに応じるのであれば別の借り手を探すほうが良いと貸主が判断する可能性もあるため、最初からあまりにも無茶な値下げ要求をするのは得策とはいえないでしょう。 

状況にもよりますが、交渉して値下げできる相場は5%程度といわれています。100,000円の家賃であれば5,000円ほど、200,000円であれば10,000円ほどを目安に交渉してみましょう。

交渉先は不動産会社 

不動産会社をとおして物件を借りる場合、交渉先は不動産会社です。不動産会社が前向きに値下げを検討する場合、オーナーの許可を得てから連絡するのが一般的です。 

また、別の不動産会社が保有する物件の場合は、その物件の担当者などに値下げの決定権があります。契約の窓口になっている不動産会社ではなく、実際に物件を管理している不動産会社に値下げを交渉しましょう。

交渉がうまくいかなかった場合でも大丈夫

交渉に失敗しても入居や住み続けることは可能です。賃貸物件のほとんどは管理会社が管理しており、オーナーと直接やり取りするケースは少ないため、交渉後も今までどおりの関係を続けられます。

ただし、不動産会社に対して無理な交渉をしたり、横柄な態度で要望を伝えたりすると、心象が悪く値下げに応じてもらえない可能性が高まります。お願いする立場であることを自覚し、誠実な態度で交渉しましょう。

家賃交渉を成功させる9つのコツ

家賃交渉は必ずしも成功するとは限りません。家賃を下げるくらいなら別の借り手を見つけるほうが良いと判断されてしまうと、値下げの要求に応じてもらえないでしょう。家賃交渉時は、次の9つのポイントに留意すると成功確率を高められる可能性があります。 

  1. 誠実な態度でお願いする 
  2. 空室期間が長い物件か確認する 
  3. 相場を確認する 
  4. 客観的にネガティブな条件をアピールする 
  5. これから長く住む予定である旨を伝える 
  6. オーナーや管理会社と良好な関係性を築く
  7. 初期費用を交渉してみる
  8. 希望する金額を明確に伝える
  9. オーナー・管理会社のメリットを提示する

各ポイントを詳しく解説します。

誠実な態度でお願いする 

家賃交渉では、お願いする姿勢が大切です。不動産の貸し借りには、継続的に良好な関係を維持していく必要があります。横柄な態度を見せると、不動産会社の担当者から「この人とは付き合いたくない」と思われ、値下げ交渉に応じてもらえません。低姿勢かつ誠実な態度で、家賃の値下げを依頼しましょう。 

また、相場よりも割高だからという理由ではなく、毎月の家賃を支払えるか不安で値下げ交渉をする場合もあるかもしれません。収入が安定していない、不定期に多めの支出があるなどの理由で、毎月の家賃の支払いに不安がある方は、住宅を借りる前に不足分を補う方法を考えておきましょう。 

例えばセゾンファンデックスの「かんたん安心ローン」では、急な支出に対応するカードローンをご提案しています。コンビニのATMなどで24時間いつでも手数料無料で借りられ、家賃不足にもスムーズに対応できます。 

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空室期間が長い物件か確認する 

空室期間が長い物件であれば、オーナーも不動産会社も早く借り手を見つけたいと考えている可能性があります。家賃交渉にも応じてくれる可能性が高いので、一度、相談してみましょう。 

もちろん、空室期間が長い物件であっても、足元を見るような横柄な態度で交渉するのは禁物です。誠実な態度で丁寧に値下げを依頼しましょう。

相場を確認する 

家賃交渉の前に相場を確認するのが大切です。比較材料として相場を引き合いに出すことで、明確な根拠をもって交渉できるためです。例えば、同じマンション内や周辺の物件の相場などが参考になるでしょう。

なお、相場を確認するときは築年数や階数、広さなどの条件が似たような物件と比較することが大切です。例えば、新築のマンションを、隣の築20年のマンションより20,000円安くするように依頼したところで、交渉成立は難しいでしょう。

同じマンション内の同じ間取りの入居者募集状況を見るのもひとつの方法です。賃貸情報サイトを使えば、同じマンション内や近隣物件の類似の間取りの家賃相場を把握でき、交渉可能な範囲が見えてきます。自分が払っている家賃より安い家賃で募集している場合は、交渉の有力な材料になるでしょう。

客観的にネガティブな条件をアピールする 

客観的にネガティブな条件があるときは、その条件を根拠にすれば値下げ交渉がうまくいくケースがあります。例えば周囲に騒音を出す施設ができたときは、家賃交渉のタイミングで伝えましょう。 

近くに幼稚園や小学校が新たに建設されたとします。その場合は、「このままでは仕事に集中できないため引っ越しを検討しているが、値下げをしてくれたら助かる」と丁寧に事情を説明すれば、要求を受け入れてくれる可能性があります。 

また、日当たりが悪いという点も客観的にネガティブな条件です。バルコニー側に高層マンションが建ち、家のなかが暗くなった、洗濯物が乾きにくくなったなども、家賃交渉をしてみる価値はあります。場合によっては値下げの要求を受け入れてもらえます。 

なお、客観的にネガティブな状況があるときも、丁寧で誠実な態度で値下げをお願いすることが大切です。「被害を受けているのだから値下げをして当然だ」という態度であれば、不動産会社が家賃交渉に応じてくれない可能性があります。

これから長く住む予定である旨を伝える

値下げ交渉を行うときは、今後も長く住む予定である旨を伝えましょう。不動産会社にとって困るのは空き室の発生です。どんなに人気の高い物件でも、すぐに次の借り手が見つかるとは限りません。何ヵ月も空室になり、家賃収入が減る場合もあるでしょう。 

また、借主が退去したときは、物件のオーナーは部屋のクリーニングや修繕工事のためにまとまった費用を払います。頻繁に借主が替わるよりは、同じ借主に長く借りて欲しいと考えるオーナーも多いでしょう。 

長期的に住むと真摯に伝えれば、オーナーに「この借主にぜひ借りて欲しい」「より長く借りて欲しい」と思ってもらえるかもしれません。

オーナーや管理会社と良好な関係性を築く

オーナーや不動産会社の担当者と良好な関係性を築いておくと、頼みごとを聞いてもらいやすくなるかもしれません。大家さんが近隣に住んでいるのであれば、日頃から気持ちの良い挨拶をしたり、設備の不具合などがあれば速やかに報告したりするなど、会話できる良好な関係性を構築しておくと良いでしょう。

このときも、「設備が壊れているのだからそちらが直して当たり前」という態度は避け、感謝の気持ちを伝えるよう心がけましょう。

また、近隣住民とのトラブルがないこともアピールポイントになります。騒音トラブルを起こさず、近隣住民と挨拶を交わし、良好な関係を築いていることは、不動産会社やオーナーにとって安心材料となります。

初期費用を交渉してみる

初期費用を下げてもらうのもひとつの方法です。家賃を値下げすると他の入居者との間に不公平感が生じてしまうため、貸主は家賃を下げるよりも初期費用のほうが値引きに応じやすい傾向があります。家賃は一度下げると元に戻すのが難しいため、初期費用を下げることを好むオーナーもいるでしょう。

初期費用の交渉としては、以下のようなものがあります。

  • 礼金をなしにしてもらう
  • フリーレントを適用してもらう
  • 敷金や仲介手数料を減額してもらう

希望する金額を明確に伝える

どれだけ家賃を下げてもらいたいか、明確に伝えることも重要です。「安くしてもらえると助かる」といった曖昧な言い方ではなく、「あと2,000円下げていただければ入居(または更新)します」など、具体的な金額を伝えると貸主も検討しやすくなります。

ただし、伝え方によっては印象が悪くなる可能性もあるため、あくまでお願いする立場として、なぜその金額を希望するのか具体的な理由を添えて伝えましょう。

例えば、「他の物件と比較して、設備面を考慮すると○○円が妥当だと感じています」と説明すると、誠実な印象を与えられます。

オーナー・管理会社のメリットを提示する

自分が住むことで貸主に以下のようなメリットがあるとアピールするのも良いでしょう。

  • 入居を即決する
  • 契約を更新する
  • 早い時期に入居する
  • 勤務先がしっかりしているので長期的に安定して家賃を払い続けられる
  • 入居時の壁紙交換やハウスクリーニングは不要
  • 長期的に住む予定
  • 掃除をこまめにして室内の状態を保つ

上記のような貸主にメリットのあるアピールをすることで、交渉の成功率が高まります。ただし、約束したことは確実に守るようにしましょう。「家賃が○○円下がったらすぐに入居を決めます」と伝えた場合は、きちんとそのとおりに行動することが大切です。

家賃交渉に適したタイミングと伝え方

家賃交渉は頼み方だけでなくタイミングも大切です。値下げ交渉が成功しやすいタイミングを3つ紹介します。 

  • 入居前に交渉する場合は閑散期を狙う 
  • 入居中に交渉する場合は更新時が一般的 
  • 著しく不動産の価値が落ちたときは随時交渉 

それぞれのタイミングの見極め方と頼み方について解説するので、ぜひ参考にしてください。

入居前に交渉する場合は閑散期を狙う

物件は気に入っているけれども家賃が少し高いと感じるときは、入居前に交渉しましょう。敷金や礼金は家賃ベースで決まるので、交渉がうまくいくと初期費用も低く抑えられる可能性があります。 

入居前の交渉を成功させるためにも、閑散期を狙いましょう。引っ越しが多い3月、4月は、不動産会社の担当者も別の借り手を探そうと考え、値下げ交渉を受け入れてくれない可能性が高いです。しかし、5月、6月となると次に候補者が現れるのが数ヵ月先になる可能性があるため担当者に焦りが生じ、値下げを前向きに考えるケースがあります。 

また、値下げが難しいと言われた場合は、敷金や礼金の値下げを交渉してみましょう。家賃は継続的に支払うものなので、不動産会社としては下げづらい傾向があります。しかし、敷金や礼金の支払いは一度だけなので、受け入れてくれる可能性があるでしょう。 

希望の金額まで下げてもらえたら必ず契約するという覚悟で交渉しないと、貸主の信頼を損ねる可能性があります。

交渉する際は、契約の意思を先に伝えたり、内覧をしてから交渉したりすると、本気度が伝わりやすくなります。入居前に交渉する場合は以下を参考にしてください。

入居前の伝え方の例:物件を気に入ったが家賃が予算オーバーしている場合

「物件をすごく気に入ったのですが、予算を少しオーバーしていて…。もし家賃を3,000円下げていただけるのであれば借りたいのですがいかがでしょうか」

入居中に交渉する場合は更新時が一般的

家賃の値下げは、口約束だけでは不十分です。新しい家賃が決定したら契約書類を作り直す必要があるため、不動産会社は値下げを受け入れると手間が発生します。 

そのため入居中に家賃の値下げ交渉をするときは、更新のタイミングを狙いましょう。更新時は契約書類を作り直すタイミングでもあるため、不動産会社に面倒な手間をかけずに済む場合があります。相手の立場に立って行動すれば、家賃の値下げ交渉がうまくいく可能性が高まるでしょう。 

交渉は基本的に不動産会社をとおしますが、オーナーに直接交渉する場合は、突然電話で連絡するのは避けましょう。驚かれたり、即答できない可能性があるため、まずは手紙やメールなどで希望を伝え、その後に電話や対面での交渉を行うと良いでしょう。

もし近隣にオーナーが住んでいる場合は、菓子折りを持って挨拶に行くと好印象を与えられます。更新のタイミングで不動産会社やオーナーに交渉する際は、以下を参考にしてください。

更新時の伝え方の例(不動産会社に交渉を依頼):周囲より家賃が高いのがわかった場合

「たまたまこのアパートの他の部屋の家賃を知ってしまいまして…。更新したいのですが、更新後の家賃は、他の部屋の家賃と同じくらいの金額にしていただけたら助かります。オーナーさんに交渉してもらうのは可能でしょうか」

更新時の伝え方の例(オーナーに交渉):長く住んでいるうちに老朽化が進んだ場合

「なるべく長く住みたいと考え、こまめに掃除をして清潔にしているのですが、壁紙と畳の劣化が激しいです。家賃を少し下げていただくことは、検討してもらえないでしょうか?」

著しく不動産の価値が落ちたときは随時交渉

なるべく早く値下げを交渉したい場合は、随時値下げ交渉ができます。例えば、近くに高層マンションが建って日当たりが悪くなったときは、すぐに交渉すると値下げを受け入れてもらえるかもしれません。 

また、近くに施設が建って騒音が気になる場合、室内に雨漏りがするとき、近隣からスーパーがなくなって生活が著しく不便になったときなども、適時交渉して値下げ交渉してみましょう。ただし更新時期が近いと、値下げは更新後となる可能性があります。 

不動産の価値が落ちたときに交渉する際の伝え方として、以下を参考にしてください。

不動産の価値が著しく落ちたときの伝え方の例(不動産会社に交渉を依頼):長く住んでいるうちに周辺環境が変わった場合

「住み始めたときよりだいぶ周辺の環境が変わってしまって…。スーパーがなくなって不便になりましたし、ベランダ側に高層マンションが建って日当たりも悪くなってしまいました。家賃を少し下げていただくようオーナーさんに交渉していただくのは可能でしょうか」

住み替えする場合のシミュレーション

住み替えする場合のシミュレーション

家賃の値下げ交渉がうまくいかなかったとき、安い家賃の物件に引っ越したほうがお得なのではと考えるかもしれません。しかし、引っ越し費用や初期費用がかかる点を考慮すると、必ずしも安い物件への引っ越しでコストを削減できるとは限りません。

引っ越しを検討する際の費用シミュレーション

以下は2年間住む前提で、単身者が家賃が高い物件から安い物件へ引っ越す場合の費用をシミュレーションした表です。

家賃10万円の物件に住み続ける家賃8万円の物件に引っ越す
家賃(2年分)240万円192万円
初期費用8万円 × 約5ヵ月分 =約40万円 ※
引っ越し費用約6万円
総額240万円約238万円

※初期費用は家賃の5ヵ月分かかるのが一般的とされており、今回のシミュレーションでもそのように反映させています。

表からわかるように、家賃が月20,000円違っても2年間の総額では大差ありません。引っ越しの際に家具・家電を新調したり、廃棄費用がかかったりすれば、さらに費用がかさむ可能性があります。そのため、家賃の安い物件に引っ越しても、今の物件に住み続けたほうがお得なケースも考えられます。

引っ越しには住民票の変更や光熱水道関係の手続きなど、多くの手間がかかります。そのため、トータルコストや手続きの手間などを考慮してから、住み替えを検討しましょう。

家賃交渉を成功させるには不人気要素と価格のバランスを見る

家賃交渉を成功させるには不人気要素と価格のバランスを見る

不人気要素と価格のバランスを見るのが家賃交渉を成功させるカギです。一般的に不人気要素となるのは以下の項目です。

  • 築年数が古い
  • 駅から遠く交通の便が悪い
  • 使いにくい間取り
  • 設備が古い
  • 日当たりが悪い
  • 階数が低い
  • 騒音のする施設が近くにある
  • 空室期間が長い・空室が多い
  • オートロックでない・防犯面に不安がある

住んでいる物件や入居を考えている物件に、上記に該当する点がある場合は、それを交渉の材料にすることができます。ただし、その不人気な要素があることが考慮されて元々家賃が低く設定されている場合、さらに値下げを交渉するのは難しいかもしれません。

不人気な要素がある物件を見つけたら、周辺の家賃と比較して変わらないのか、その要素が家賃に反映されているのかを判断しましょう。

おわりに

賃貸物件を決めるうえで、家賃は重要な要素です。納得できる家賃の住まいに暮らすためにも、家賃が割高だと感じる場合は値下げ交渉を検討しましょう。 

値下げ交渉が成功するかどうかは、借主の態度に大きく左右されます。貸主に家賃を下げてでも貸したいと思ってもらえるように、丁寧かつ誠実な態度で不動産会社の担当者にお願いしましょう。 

家賃交渉のタイミングも重要です。入居前であれば閑散期、入居後であれば更新時期を狙うと成功しやすくなるでしょう。また、周囲の相場や空室状況を調べておくと、値下げ交渉に役立つ可能性があります。家賃交渉が難しい場合は敷金や礼金の値下げを依頼してみましょう。

家賃交渉が難航した場合や、急な出費で家賃の支払いが困難になったときは、セゾンファンデックスの「かんたん安心ローン」の利用を検討しましょう。一時的に資金を確保できます。

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※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。

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