ホームシアターを設置したいけど、予算が限られているという方もいるでしょう。低予算でもホームシアターを作ることは可能です。
このコラムではホームシアターの必要機材や予算について解説し、価格を抑える方法や設置手順も紹介します。
1.ホームシアターの予算はどのくらい?
コロナ禍などで家で過ごす時間が増え、ホームシアターの人気が高まっています。ホームシアターとは、家庭にいながら本格的な映画を楽しめるものです。
ホームシアターを作りたいけど、費用がかかるのではないかと躊躇してしまう方もいるでしょう。ここでは、ホームシアターがどのくらいの予算で設置できるのかご紹介します。
1-1.ホームシアターとは
ホームシアターとは自宅に大画面などの設備を設置し、迫力のある映像と臨場感のある音を楽しむものです。周囲を気にすることなく、リラックスして映画鑑賞が楽しめます。
1人でゆっくり大画面を堪能するだけでなく、家族や友人などと会話しながら楽しめるのも魅力です。
ホームシアターは、映画館に出向いてチケット代を支払うといった手間もありません。好きな時間に気に入った映画やスポーツを楽しめ、再生や停止などの操作も自由自在です。
予算が許せば高品質な機材を購入し、より高画質で質の高い音を追求できるのもホームシアターの醍醐味といえるでしょう。
1-2.10万円以内から100万円以上まで幅広い
ホームシアターの予算は10万円以内で設置できるものから100万円以上まで、幅広いのが特徴です。特にこだわりがなければ必要最低限の設備だけを購入することで、少ない予算でもホームシアターが楽しめます。
安価な設備でも、ホームシアターの臨場感を楽しむことは充分可能です。少し奮発して4K対応のプロジェクターを導入すれば、映画館並みのホームシアターにすることもできるでしょう。
2.ホームシアター設置に必要な機材と予算
ホームシアターを作るには、基本的にスクリーン・プロジェクター・スピーカーの3点が必要です。スクリーンは映像を映すもので、プロジェクターはスクリーンに映像を映し出すために使います。
スピーカーは、臨場感のある音を出すために欠かせません。ホームシアター設置に必要な3つの機材と予算、選び方について紹介します。
2-1.スクリーン
スクリーンはプロジェクターが投影する映像を映すための機材です。部屋の壁が白い場合はスクリーン代わりにすることも可能ですが、でこぼこしている場合は映像が歪むなど、きれいに映し出されません。
よりきれいな映像にしたい場合は、スクリーンの設置が必須です。スクリーンはサイズや設置方法など種類があり、部屋に合わせて選びます。
サイズは大きければ良いというわけではなく、視聴する距離に合わせて選ぶことが必要です。サイズの目安は、「視聴距離(cm)÷2.5〜3」という計算式で求める数字が最適とされています。
より大画面で楽しみたいという場合は、2.5で割ると良いでしょう。例えば、距離が3mの場合は100インチ〜120インチが理想的です。
スクリーンの設置方法は主に、次の4つがあります。
- 壁掛け
- 天吊り
- 床置き
- テーブルトップ
壁掛けは壁や天井にフックをつけて設置するものです。軽量で低価格という特徴があります。天吊りは天井に設置するタイプで、使わないときは巻き上げて収納するため場所をとりません。
床置きは三脚で設置するタイプで高さの調節ができ、移動も簡単です。テーブルトップはテーブルの上などに置いて使用するタイプで、持ち運びができます。寝室やリビングなど部屋を移動して楽しみたい場合に便利です。
大きめのスクリーンを選ぶときは、プロジェクターがスクリーンのサイズに対応しているかも確認しましょう。スクリーンに合う映像に調整できるズーム機能が備わっていることが必要です。
スクリーンの予算は安いもので1万円から、高いものは15万円程度するものもあります。
2-2.プロジェクター
プロジェクターを選ぶポイントは、以下の5点です。
- 投影方式
- 解像度
- 明るさ
- 接続方法
- 設置方法
ホームシアター用プロジェクターの投影方式は、「液晶方式」もしくは「DLP方式」のタイプが多く、これらは低コストで映像にも問題はありません。
より高画質を求める場合は、「LCOS方式」がおすすめです。価格は高めですが、液晶方式をより高度化したもので解像度の高い映像を楽しめます。
解像度や明るさも重要な要素です。解像度は1920×1200といった数値で表示され、数値が高いほどきめ細やかで鮮明な映像を投影できます。
明るさは「ルーメン」という単位で表示されています。数値が高いほど明るい投影ができる機種です。部屋を暗くできる場合は1000ルーメン程度で充分ですが、完全に暗くできない場合は2000ルーメン以上が推奨されています。
また、プロジェクターは一般的にパソコンやスマホ、ゲーム機などにつなぎ、機器から映像データを送信して投影するものです。これらの機器と接続する方法には、主に「HDMI」と「無線LAN接続」があります。
主流はデジタル接続の「HDMI」ですが、近年はWi-Fiなど無線LAN通信機能のプロジェクターも人気です。Wi-Fi経由で機器とプロジェクターを接続するため、HDMIケーブルを使う必要がありません。
持ち運びがしやすく、使いたい場所に移動しホームシアターを楽しむことができます。
設置方法には、主にテーブルなどに置いて使う「卓置き」と、天井にぶら下げる「天吊り」があります。小型で軽量なモバイルプロジェクターもあり、手軽に持ち運びしたい場合におすすめです。
また、スピーカーを内蔵しているプロジェクターもあります。スピーカーを別に購入しなくても良いのが便利です。
プロジェクターの予算は安いもので3万円以下、相場は3万〜20万円程度です。画質の良いものはさらに高くなります。
2-3.スピーカー
スピーカーは、形状とチャンネル数で選びます。形状は視聴環境に合わせ、最適なものを選ぶことがポイントです。主に次のようなタイプがあります。スピーカーは安いものは1万円以下、相場は2万円〜50万円程度と幅があります。
- サウンドバー
- セパレート
- ラック
- マルチスピーカー
サウンドバーはバー状の本体にスピーカーを搭載したタイプで、スペースを取らず設置も手軽です。セパレートタイプは前方にスピーカー2台と低音用のサブウーファー1台を置くため設置場所の自由度が高く、臨場感のある音を楽しめます。
ラックはテレビ台とスピーカーが一体化したタイプで、テレビ台としても使える利便性があります。DVDプレーヤーやレコーダーなどの周辺機器を収納できるのが便利です。
マルチスピーカーは、スピーカーを前方に3台、後方に2台、低音用のサブウーファーを1台を配置する5.1ch(チャンネル)の仕様などを指します。臨場感のある音を楽しめますが、設置する部屋はある程度の広さが必要です。
音質を重視する場合は、チャンネル数も選ぶ際の大切なポイントとなります。チャンネル数は、スピーカーの数と配置を表すもので、1chは1つのスピーカーという意味です。0.1chはサブウーファーとの組み合わせであることを表します。
例えば、2.1chであれば、前方の左右に2本のスピーカーがあり、サブウーファー1台がついているということです。チャンネル数が大きいほど臨場感のある音が楽しめ、5.1chであれば申し分ないといえるでしょう。
3.ホームシアターの予算を抑える方法
ホームシアターを設置したいが予算が限られているという場合、費用を抑えながら設置する方法もあります。最初からすべてを揃えようとせず、必要最低限のものから購入していくと良いでしょう。
また、大型テレビで代用する、スクリーンを壁にするといった方法もあります。ホームシアターの予算を抑え、低コストで設置する方法について紹介しましょう。
3-1.とりあえず必要最低限のものを揃える
最新の機種をすべて揃えようとすると予算が足りない場合は、とりあえず必要最低限のものから揃えると良いでしょう。価格の高い最新機種を揃えても、テクノロジーの進化ですぐにまた新しい機種が登場する可能性があります。
ホームシアターができる最低限のものだけを用意し、あとから欲しくなった設備があれば、余裕ができたときに追加していくと良いでしょう。
3-2.大型テレビで代用する
ホームシアターを大型テレビで楽しむのも費用を抑えるひとつの方法です。スクリーンとプロジェクターの購入費を抑えることができます。55インチ以上のテレビであれば、ホームシアター並みの迫力と臨場感を楽しめるでしょう。
インターネットとつながっているテレビであれば、動画配信サービスの利用で映画やドラマが大画面で楽しめます。
3-3.スクリーンを壁で代用する
面積が広い白い壁を確保できるのであれば、スクリーンを壁で代用するという方法もあります。壁一面に映像を投影することで、迫力のある映像を楽しめるでしょう。
ただし、壁のコンディションによっては映像がきれいに映らない場合もあります。また、どうしてもスクリーンと比較をすれば、映像の質は落ちてしまうでしょう。しばらくは壁で楽しみ、余裕ができたらスクリーンを購入してみてはいかがでしょうか。
3-4.スピーカーを安く抑える
スピーカーを安価なものに抑えるのもおすすめです。5.1chでも1万円以下で購入できる商品もあります。
高価なスピーカーの場合、配線や設定が難しくなる場合があります。自分で設定するには知識が必要になることもあるでしょう。
手ごろな価格のものは設定がシンプルな傾向があり、初心者にとっては安さだけではないメリットがあります。
ホームシアターの機材を揃えるのに少し予算が足りないという場合はSAISON CARD Digital(セゾンカードデジタル)とMONEY CARD(マネーカード)が便利です。
セゾンカードデジタルは国内初のナンバーレスカードで、スマホで番号を管理できます。最短5分でカード番号がアプリに表示されるため、ネットでホームシアターの機材購入も可能です。
マネーカードはキャッシング専用のローンカードで、パソコンやスマホから手続きしてすぐに振り込みができるオンライン振込サービスもあります。ホームシアター設置の予算が不足する際は、一時的に利用してみると良いでしょう。
MONEY CARD(マネーカード)の説明動画です。(音声が出ます。音量調整にご注意ください。)
4.ホームシアターを設置する手順
ホームシアターの設置は、まず設置場所を決めることから始めます。ホームシアターの専用ルームを作るのが理想ですが、空いている部屋がない場合にはリビングでも充分です。また、設置場所などのレイアウトも重要です。どこに設置するかで選ぶ機材も変わってくるでしょう。
ここでは、ホームシアターを設置する手順についてご紹介します。
4-1.設置場所を決める
ホームシアターの設置場所は、主にホームシアター専用ルームかリビングです。空いている部屋があれば、専用ルームを作るのがおすすめです。すべての空間を自由に使え、理想のシアター空間が作れるでしょう。家族から邪魔されずに1人で映画を鑑賞できます。
リビングの場合はほかの調度類でスクリーンの大きさに制約を受ける場合がありますが、ホームシアター専用ルームなら壁一面の大きなスクリーンを設置することも可能です。
スピーカーを置く場所も制約がありません。複数のスピーカーを前後左右に配置して、360度から音に包まれる臨場感が体感できます。
ホームシアタールームは専門の施工会社もいるほど需要があり、予算があれば依頼して本格的な専用ルームを作ることも可能です。専用ルームのスペースがないときは、リビングでも充分楽しめます。
スピーカーやスクリーンを設置することで、映画だけでなくホームビデオの資料やゲームなど、さまざまな楽しみ方ができます。
4-2.レイアウトを考える
設置場所を決めたら、レイアウトを考えます。視聴距離に最適なスクリーンのサイズやスピーカーの配置場所、プロジェクターの置き場所を決めましょう。
購入した機材がスペースに収まらないということのないよう、幅や奥行きなど寸法を計測しておくことも大切です。
配置と購入する機材の大きさやタイプが決まったら、家具を選びます。スクリーンからの視聴距離を目安に、鑑賞しやすい場所にソファやテーブルを配置しましょう。見た目だけで決めるのではなく、サイズを測ってちょうど良い家具を選ぶことが大切です。
レイアウトとともに重要なのが配線です。機器を接続してみたら配線が目についてしまうという場合もあります。ホームシアターの雰囲気を壊さないよう、うまく隠れる工夫をしましょう。
リビングに設置する場合は、いつもの生活空間と共有することになるため、家事や日常生活の邪魔にならないように設置することが必要です。
スクリーンやプロジェクターなどは置き場所によってはインテリアの雰囲気を壊してしまうため、設置場所にも注意しなければなりません。
4-3.必要な機材を購入して設置する
機材のレイアウトや家具の位置、配線について確認したら、機材を購入します。3つの機材については前に紹介した選び方を参考に、予算に合わせて購入しましょう。本格的な機材を購入する場合、配線工事が必要になる場合があります。
配線を隠すため壁裏などに通したい場合も、施工会社に依頼する必要があるでしょう。工事を依頼する場合はさらに予算を追加しなければなりません。
必要な機材や工事にどのくらい費用がかかるのか、よく確認しておきましょう。
4-4.防音対策も忘れずに
ホームシアターは臨場感のある音が楽しめる一方、近隣への騒音が気になります。特にマンションやアパートは、隣や上下の部屋に音が響きやすく、充分な防音対策が必要です。
防音設備のある部屋が理想的ですが、設備がない場合でも、以下のような工夫をすることで対策ができます。
- 防音マットや防音カーペットを敷く
- 防音カーテンをかける
- 防音シートを壁に貼る
それでも音の漏れが気になる場合、ヘッドホンをして楽しむという方法もあります。
また、施工会社に防音工事を依頼して、映画館のように本格的な防音対策をすることも可能です。価格は部屋の広さや防音のグレード、施工会社によって異なりますが、6〜8畳程度の広さで150万〜300万円程度が相場といえるでしょう。
5.ホームシアターで臨場感を味わおう
ホームシアターは、自宅にいながら大画面で映画やスポーツ観戦ができる設備です。専用ルームがない場合でも、リビングに設置して楽しむことができます。
ホームシアターづくりにはスクリーンなど機材の購入が必要ですが、壁を代用するなどして費用を抑えることは可能です。必要最低限のものだけ購入し、あとからグレードアップするという方法もあります。
ホームシアターを作ることにより、家で家族と楽しむ時間を増やせるでしょう。予算は少ないけど本格的なホームシアターを作りたいと考えている方は、ぜひセゾンカードデジタルやマネーカードを活用してみてはいかがでしょうか。