リフォームに関する補助金と税制優遇とは?リフォームの前に知っておくべきポイントを解説

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リフォームに関する補助金と税制優遇とは?リフォームの前に知っておくべきポイントを解説

リフォームには多くの費用が必要となるため、少しでも安く抑えたいと考える方は珍しくありません。このコラムでは、リフォームに関する補助金についてご紹介します。あわせて利用できる税制優遇も確認し、少しでもお得にリフォームを実施しましょう。

1.リフォームをすると2種類の優遇制度を受けられる

リフォーム工事を行うと、補助金や税制優遇の対象になることがあります。補助金を活用すれば工事費の一部を補助してもらえるため、費用を抑えながら生活環境を整えられるでしょう。税制優遇とは要件を満たした工事を行ったときに、税金を優遇してもらえる制度です。税制優遇をうまく活用して、お得にリフォームやリノベーションを行いましょう。ここでは、リフォームをすると受けられる優遇制度について解説します。

1-1.補助金

補助金とは、工事費の一部を補助してもらえるお金のことです。対象となる工事や期間、性能の基準などは活用する制度によって異なるため、あらかじめ確認しておく必要があります。また補助金を利用する際は、リフォーム工事会社にも報告しておきましょう。

1-2.税制優遇

税制優遇とは、一定の条件を満たしたリフォームやリノベーションの工事を行うと税金の優遇を受けられる制度のことです。対象となる工事や税率、ほかの優遇制度との組み合わせなどは税金の種類によって異なります。

また申請先や期限なども種類によって異なるため、工事を依頼する前に確認しておきましょう。税制優遇の対象について分かりづらい場合は、リフォーム工事会社に確認しておくのも1つの方法です。

2.リフォームやリノベーションにおける主な補助金5つ

リフォームやリノベーションにおける補助金は、「介護リフォーム」「長期優良住宅化」「省エネ・断熱リノベーション」「グリーン住宅ポイント制度」「各自治体独自の制度」の5種類があります。

リフォーム工事やリノベーション工事の種類によって対象となる制度は異なるため、適用される補助金があるかを事前に確認しておきましょう。また補助金を活用するための条件や申請の流れなどは制度によって異なります。各補助金の詳細についても詳しく把握しておくことが大切です。

2-1.介護リフォーム

介護リフォームとは、加齢や病気などによって介護が必要な状態になった場合に、自宅をリフォームするうえで必要となる工事費に対して支払われる補助金のことです。健康な状態であれば、廊下の敷居の段差や玄関の段差など支障なく生活できていたとしても、介護が必要な方にとっては危険な場合が多く、リフォームを検討する必要があります。

また工事を行う際は介護される側だけではなく、介護する側の視点に立ってリフォームを考えることも重要です。例えばトイレやお風呂の介助が必要となった場合、狭い空間では思うような介助を行えないと感じる方もいるでしょう。 介護リフォームは、介護される方と介護する方の双方にとって暮らしやすい住宅環境にリフォームする際に活用できる制度です。

  • 【補助金を受け取れる条件】
  •  ・要支援1~2または要介護1~5の認定を受けている場合
  •  ・介護保険の被保険者証に記載されている住所の住宅をリフォームした場合
  • 【受け取れる補助金の額】
  •  ・被保険者1人当たり20万円支給
  •   ただし1割は自己負担となるため、最大18万円の計算となる
  •  ・給付は原則1回のみ
  •   ただし転居した場合や要介護区分が3段階以上進んだ場合は、再度申請できる
  • 【補助金を受け取るまでの流れ】
  •  ・リフォーム工事を行う業者と契約を行う
  •  ・市区町村に補助金の申請書類を提出する
  •  ・リフォーム工事が完了後、工事費用を払う
  •  ・市区町村に支給申請の書類を提出する
  •  ・補助金が給付される

2-2.長期優良住宅化

長期優良住宅化とは、今ある住宅に長く住み続けられるようにしたり、複数の世帯が同居できるようにしたりすることを目的としたリフォームを行うことです。戸建て住宅と共同住宅はともに補助の対象となりますが、事務所や店舗といった住宅以外の物件であれば対象にはなりません。

また受け取れる補助金の額は、対象となる工事費用の合計金額の1/3までが補助されます。ただしリフォーム後の住宅性能によって補助される金額の限度額が異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。また補助金の申し込みはリフォーム工事会社が行います。

長期優良住宅化の対象となるのは、以下の2つです。

  • 【住宅の性能向上にかかるリフォーム工事費用】
  • 性能向上にかかわるリフォームは、特定の性能を一定レベルまで引き上げることを目的に行います。例えば以下の工事が含まれます。
  •   床下の防腐
  •   屋根の軽量化
  •   断熱サッシへの交換
  •   手すりの設置
  •   外壁の塗装
  • 【複数の世帯が同居するために行うリフォーム工事費用】
  • 複数世帯が同居するために行うリフォームではキッチンやお風呂、トイレ、玄関の増設工事が対象となります。補助金を受け取るためにはリフォーム後に、これらのうち2つ以上が複数ヵ所に設置されていなければいけません。

2-3.省エネ・断熱リノベーション

省エネ・断熱リノベーションとは、住宅に高性能な断熱材や断熱効果の高い窓を使って改修工事を行うと、国から補助金が給付される制度のことです。省エネ・断熱リノベーションには、以下の2種類があります。

  • ・環境省が実施「断熱リノベ」
  •  冷暖房の効果を感じられない場合や環境問題に関心がある人におすすめ
  • ・経済産業省が実施「次世代省エネ建材支援事業」
  •  自宅にいながら短期間で改修工事を終わらせたい人におすすめ
  • 【補助金を受け取れる条件】
  •  既存の戸建てや集合住宅
  •  ただし社宅や寮など、業務用の住宅や常に人が住んでいない建物は対象外。住宅と店舗が一体に
  •  なっている場合は、居住部分のみが補助の対象となるため、光熱費を分けて管理できること。
  • 【受け取れる補助金の額】
  •  断熱リノベの場合、戸建ては上限120万円、集合住宅は上限15万円
  •  次世代省エネ建材支援事業の場合、戸建ては上限200万円、集合住宅は上限125万円
  • 【補助金を受け取るまでの流れ】
  •  公募説明会に参加する
  •  一次公募期間が開始される
  •  交付が決定する
  •  リノベーション工事が開始になる
  •  完了実績報告書を提出する

公募の申し込み期間や完了実績報告書の提出は期間が定まっているため、あらかじめ確認しておく必要があります。

2-4.各自治体独自の制度

各自治体で独自に補助金制度を実施している場合があります。例えば、東京都足立区では、節水型のトイレを設置すると補助金を受け取れる制度があります。補助金額は上限を3万円とし、補助対象経費の1/3が対象です。自治体によって制度の内容や補助金額が異なるため、リフォームやリノベーションを考えている方は、一度お住まいの市区町村に問い合わせるのがおすすめです。

3.リフォームにおける税制優遇の種類5つ

リフォームにおける税制優遇は、「固定資産税」「所得税」「贈与税」「不動産所得税」「登録免除税」の5種類あります。税制優遇を受ける際も条件や期間などが定められており、事前に確認しておくことが大切です。特に住宅に関する要件は床面積や築年数など、細かな条件が設定されているため、工事を行う住宅が該当しているかをよく確認しておきましょう。ここでは、リフォームにおける税制優遇の種類について解説します。

3-1.固定資産税

固定資産税とは、所有する建物や土地などの固定資産に対して課せられる税金のことです。毎年1月1日時点に所有している固定資産の評価に応じて課税額が決まります。

減税の対象となるのは、耐震・バリアフリー・省エネ・長期優良住宅化リフォームの4つです。リフォーム工事を行うと、工事完了の翌年度分にかかる固定資産税を減額できます。ただし工事完了後3ヵ月以内に、お住まいの市区町村に届出をする必要があるため注意しましょう。

【耐震リフォーム】

対象となる工事は現行の耐震基準に適合する改修工事を行った場合と、改修工事費用が50万円を超えた場合です。リフォーム工事が対象となれば、固定資産税額の1/2を軽減できます。また昭和57年1月1日よりも前から建っている住宅でなければ固定資産税の減額対象となりません。

【バリアフリーリフォーム】

対象となるのは以下のいずれかに該当するリフォーム工事を行った場合、または改修工事費用から補助金などを控除した額が50万円を超えている場合です。また対象となれば、固定資産税額の1/3を軽減できます。

  • 通路などの拡幅
  • 階段の勾配の緩和
  • 浴室改良
  • トイレの改良
  • 手すりの取り付け
  • 段差の解消
  • 出入口の戸の改良
  • 滑りにくい床材への取り替え

住宅などに定められている要件は、以下のとおりです。

  • 65歳以上、要介護または要支援の認定を受けている方、障がい者のいずれかが住んでいる住宅
  • 併用住宅の場合は床面積の1/2以上が居住部分であること
  • 改修工事を行った際の床面積が50~280平方メートルであること
  • 建築から10年以上経過していること

【省エネリフォーム】

対象となるのは窓の断熱工事、またはあわせて床や天井、壁のいずれかを断熱工事した場合、または平成28年省エネ基準相当に適合する場合です。改修工事にかかった費用から補助金などを控除した額が50万円を超える場合も対象となります。また対象となれば、固定資産税額の1/3を減額できます。

住宅に関する要件は、以下のとおりです。

  • 併用住宅の場合は床面積の1/2以上が居住部分であること
  • 改修工事を行った際の床面積が50~280平方メートルであること
  • 平成20年1月1日以降から建っている住宅であること

【長期優良住宅化リフォーム】

対象となる工事は一定の耐震改修または省エネ改修とあわせて行った場合、または増改築による長期優良住宅の認定を受けている場合です。改修工事にかかった費用から補助金などを控除した額が50万円を超える場合も対象となります。また工事が対象となれば、固定資産税額の2/3を減額できます。

住宅に関する要件は、以下のとおりです。

  • 併用住宅の場合は床面積の1/2以上が居住部分であること
  • 改修工事を行った際の床面積が50~280平方メートルであること
  • 耐震改修工事とあわせて行う場合は昭和57年1月1日よりも前から建っている住宅であること
  • 省エネ改修工事とあわせて行う場合は平成20年1月1日よりも前から建っている住宅であること

3-2.所得税

所得税とは、1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得に対して課せられる税金のことです。条件を満たす工事を行えば、所得税の控除を受けられます。所得税の控除は、「投資型減税」「ローン型減税」「住宅ローン減税」の3種類です。また控除を受けるためには、お住まいの市区町村を管轄している税務署で確定申告を行う必要があります。

【投資型減税】

投資型減税は、リフォームローンの利用有無に関わらず活用できます。控除期間は、改修工事が完了した日が属する1年間です。控除額は工事内容によって異なり、最大50万円が目安となるでしょう。対象となるリフォームは、耐震・バリアフリー・省エネ・同居対応・長期優良住宅化の5つです。

【ローン型減税】

ローン型減税は、償還期間が5年以上のリフォームローンを利用した場合に活用できます。控除期間は改修工事が終わって居住を開始した日から5年間とされ、最大控除額は62.5万円です。対象となる工事はバリアフリー・省エネ・同居対応・長期優良住宅化の4種類です。

【住宅ローン減税】

住宅ローン減税は、償還期間が10年以上のリフォームローンを利用した場合に活用できます。控除期間は改修工事が終わって居住を開始した日から最大で13年間です。最大控除額は480万円とされています。

対象となる工事は耐震・バリアフリー・省エネ・同居対応・長期優良住宅化・増改築工事の6つです。ただし同居対応と長期優良住宅化に関しては細かな条件があるため、工事を行う前に該当するかを確認しておく必要があります。住宅ローン減税を受けるためには、工事が完了した翌年の3月15日までに確定申告をしなければいけません。特に工事が完了した翌年は忘れずに行いましょう。

3-3.贈与税

贈与税とは、個人が受けた現金や住宅などの財産に課せられる税金のことです。贈与を受けた年の1月1日時点で満20歳以上の個人が、祖父母や親など親子関係で結ばれる上の世代の方から住宅取得資金(住宅の購入資金またはリフォームにかかる資金)を受け取った場合に、一定金額までの贈与税が非課税となります。

  • 【非課税枠】
  •  ・消費税率10%の適用を受けて住宅を取得した場合
  •   質の高い住宅 1,500万円
  •   一般的な住宅 1,000万円
  •  ・消費税率8%の適用を受けて住宅を取得した場合など
  •   質の高い住宅 1,000万円
  •   一般的な住宅 500万円
  •   質の高い住宅とは、省エネ性・耐震性・バリアフリー性のいずれかに該当する住宅のことです。
  • 【住宅などの要件】
  •  ・自分が所有する住宅で、なおかつ居住していること
  •  ・増改築などを行ったあとの床面積が50~240平方メートルであること
  •  ・床面積の1/2が居住部分であること
  •  ・贈与を受けた年の所得合計が2,000万円以下であること

ただし令和3年1月以降に贈与を受けた場合、所得合計が1,000万円以下の人は床面積が40平方メートル以上に緩和されています。

3-4.不動産取得税

不動産取得税とは、不動産の取得に対して課せられる税金のことです。すでに建築されている住宅を取得し、要件を満たすリフォームを行った場合に、不動産取得税の軽減措置を受けられます。不動産取得税の軽減は、個人の既存住宅取得にかかる軽減と買取再販にかかる軽減の2種類があります。

【個人の既存住宅取得にかかる軽減】

平成26年4月1日以降に取得した住宅が耐震基準に満たない、なおかつ下記の住宅要件を満たしている場合、住宅の新築年月日に応じた控除額に税率を乗じた額が、不動産取得税より減税されます。

【住宅の要件】

  •  昭和57年1月1日より以前に建築された物件で、個人が取得していること
  •  床面積が50~240平方メートルであること
  •  取得後6ヵ月以内に、「耐震工事を行う」「改修工事を行った後、耐震基準適合証明書などで耐震性が証明できる」「改修工事を行った後、住宅を取得した方が居住する」の3つを満たすこと

【控除額】

  •  昭和56年7月1日~昭和60年6月30日までに建築された場合 420万円
  •  昭和51年1月1日~昭和56年6月30日までに建築された場合 350万円
  •  昭和48年1月1日~昭和50年12月31日までに建築された場合 230万円
  •  昭和39年1月1日~昭和47年12月31日までに建築された場合 150万円
  •  昭和29年7月1日~昭和38年12月31日までに建築された場合 100万円

【買取再販にかかる軽減】

宅地建物取引業者が住宅を買い取り、一定の性能に向上するために改修工事を行った後、個人の居住用住宅として譲渡する場合に適用されます。こちらは宅地建物取引業者に課せられる不動産取得税が軽減される制度です。

3-5.登録免許税

登録免許税とは、登記手続きの際に課せられる税金のことです。住宅を取得した場合、法務局にある登記簿に土地や建物の所有権を登記しなければいけません。

宅地建物取引業者が要件を満たすリフォーム工事を実施した住宅を個人が取得、居住した場合に適用されます。取引をした後1年以内に登記を行った場合、家屋の所有権の移転登記に対して登録免許税の軽減を受けられる仕組みです。

4.リフォームの補助金を受ける際の注意点2つ

リフォームの補助金を受ける際は、「補助金について調べておく」「依頼するリフォームが補助金の対象となっているか確認する」の2つに注意しましょう。

リフォーム工事を行っても条件に該当していなければ、補助金を受け取ることはできません。また制度によってはリフォーム工事会社を指定している場合もあるため、事前に確認しておきましょう。ここでは、補助金を受ける際の注意点を解説します。

4-1.補助金について調べておく

補助金の条件や申請期間、手続きの流れ、金額などは、申請する制度によって異なります。そのため補助金の申請を考えている場合は、事前に詳細を調べて準備しなければいけません。例えば、工事のリフォーム内容は補助の対象となっていても、工事の完了時期が該当していなければ補助金を受け取れないといった事態も起こり得るでしょう。

複数の補助金制度を活用したい場合は、申請条件を間違えないように注意が必要です。制度の種類によっては併用できない場合もあるため、活用したい制度の組み合わせについても調べておきましょう。特に制度の趣旨が似ている場合は、気を付けなければいけません。

Webサイトや市町村の公的機関などの情報を見ても把握できない場合は、リフォーム工事会社に直接問い合わせるのもおすすめです。

4-2.依頼する業者が補助金の対象となっているか確認する

制度によっては、補助金を受けられる業者が限定されている場合があります。そのため制度を活用する場合は、依頼する業者が補助金申請の対象となっているかを確認しておきましょう。

例えば、自治体の補助金制度を活用する場合、自治体内にあるリフォーム工事会社を利用すること、といった条件が付いている場合があります。リフォームを行う際は、依頼するリフォーム工事会社の選び方にも注意が必要です。

5.リフォームやリノベーションを行う際は補助金をうまく活用しよう

リフォームやリノベーションを行うと、より暮らしやすい住宅環境を整えることができます。例えば介護しやすい住宅にリフォームすれば介護される側だけではなく、介護する側も生活しやすい空間となるでしょう。

しかし、リフォームやリノベーションを行うには、多額の費用が必要となる場合もあります。その際は、補助金をうまく活用してお得に工事を行うのがおすすめです。制度に関する詳細を確認しておき、納得できるリフォームやリノベーションを実施しましょう。