おまとめローンの審査に落ちてしまった、もしくは審査に通るか不安…という方はいませんか。
しかし、審査の基準を理解したうえで対策を立てれば、審査に通りやすくなるかもしれません。この記事では、おまとめローンの審査基準や審査に通るための対策についてわかりやすく解説します。
また、審査に通りやすいおまとめローンもピックアップしてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
おまとめローンとは
まずは、おまとめローンとはどのようなローンなのかについて解説しましょう。
複数の借入を一本化できる「おまとめローン」
おまとめローンとは、複数の金融機関から借入しているローンをひとつの借入先へとまとめるローンのことです。
おまとめローンは、少なくとも2社以上の貸金業者からお金を借りている方が対象です。新たな金融機関1社から融資を受けることで他社分をすべて清算し、借入先を1社にします。
ここで、具体例を紹介しましょう。金利が15%のA社から500,000円、金利が17%のB社から800,000円、計130万円借入しているとします。おまとめローンでは、新しく金利13%のC社から130万円借入し、A社、B社への借入を完済、借入をC社に一本化するのです。
借入をC社のみにすることで、計130万円の金利が13%に減少し、毎月の返済額や利息も抑えられます。
おまとめローンは、総量規制の対象外であるという点もポイントです。総量規制とは、借入の総額が年収の3分の1までに制限される決まりで、貸金業法で定められています。そのため、信販会社のキャッシングサービスや、貸金業者のカードローンでは、年収の1/3を超える額の融資は受けられません。例えば年収150万円の方は、貸金業者からは500,000円までしか借りられないのです。複数の貸金商社から借入している場合は、利用金額の合計額が総量規制の対象になります。
しかし、おまとめローンは総量規制の対象外なので、たとえ貸金業者のおまとめローンに申し込んだとしても、審査次第では年収の1/3を超える額を借り入れできる可能性があるのです。
おまとめローンは、返済負担が軽減できる他、毎月の返済日の管理がしやすくなる、信用情報の「多重債務」の状態を解消できる、といったメリットがあります。
その一方で、審査に落ちることがある、追加融資が受けられないことがある、金利が下がらないこともある、といった注意点もあるので、気をつけましょう。
おまとめローンの種類
おまとめローンは、「銀行系おまとめローン」「貸金業者のおまとめローン」の2種類に分けられます。それぞれわかりやすく解説しましょう。
銀行系おまとめローン
銀行が提供するおまとめローンが「銀行系おまとめローン」です。銀行系のおまとめローンは比較的低金利で借入できることと、借入可能額が高額な商品もあるのがメリットです。しかし、審査は貸金業者よりも厳しく、信用情報の状況や年収によっては借入が厳しくなることがあります。また、審査に時間がかかってしまうこともデメリットのひとつです。
銀行系おまとめローンは、比較的大きな金額をおまとめしたい方や金利を低くして毎月の負担を減らしたい方、融資を希望する日まで余裕がある方に向いています。
貸金業者のおまとめローン
貸金業者が提供しているおまとめローンもあります。貸金業者のおまとめローンは、銀行系おまとめローンに比べると比較的審査が通りやすい点と、最短当日に融資可能な点がメリットです。急ぎで融資を受けたいという方は貸金業者のおまとめローンが向いているでしょう。
一方で銀行系おまとめローンよりも借入限度額が少ないケースが多い、金利も高めに設定されている、というデメリットがあります。
おまとめローンの審査は厳しい?
「銀行おまとめローンはその他の銀行ローンよりも審査が甘い」「おまとめローンの審査は緩い」と思っている方もいるかもしれませんが、一概にそうとはいえません。
むしろ、一般的なカードローンよりも審査が厳しいといわれています。ここからは、おまとめローンの審査基準や、おまとめローンの審査がなぜ厳しいのかについて解説しましょう。
おまとめローンの審査基準
おまとめローンの審査で一番重要なポイントが「間違いなく最後まで返済可能かどうか」です。ここで一般的な審査基準の項目をご紹介しましょう。
- 基本情報…住所・年齢・電話番号などが本人確認書類と一致しているかどうかチェックされます。
- 返済能力…安定した収入状況を判断するために勤務先や勤続年数、年収などをチェックされます。
- 信用情報…他社借入件数や借入総額、滞納の有無、金融事故などチェックされます。
- 生活情報…持ち家の有無、家族構成、財産などをチェックされます。
以上の項目をチェックしたうえで、一般的に「安定した収入がある方」「年収200万円以上の方」が比較的審査に通りやすい、とされています。
おまとめローンの審査が厳しい理由
「年収が2,000万円あるのに、600万円のおまとめローンに成功しなかった」など、おまとめローンの厳しさを物語るエピソードを聞いたことがある方も少なくないでしょう。おまとめローンの審査が厳しいとされる大きな理由が「利用者の返済能力」です。
年収に対する年間返済額の割合を「返済負担率」といいます。この年収負担率の一般的な目安が20~40%で、返済負担率が高くなればなるほど、「返済能力が低い」と判断されてしまうのです。
例えば、年収が1,200万円あったとしても、年間の返済額が600万円の場合、返済負担率は50%なので「返済能力は低い」とされてしまいます。
逆に、年収が200万円でも年間の返済額が200,000円なら返済負担率は10%なので、「返済能力は高い」という判断になるのです。
金融商品では、滞納につながるリスクを回避するために、年収よりも返済能力が重視されます。この観点からみると、おまとめローンの利用者は、すでに借入残高がある方たちなので、「返済能力の低い利用者の申し込みが多い」ということになります。
たとえ他の金融商品と同じ基準で審査を行っても、返済能力の低い方は審査に落ちる確率が高くなります。つまり、おまとめローンは「審査が厳しい」というよりも「利用者に審査に落ちやすい方が多い」のです。
おまとめローンの審査が通らない原因
おまとめローンが通らない主な原因は以下のとおりです。
- 借入件数が多い…一般的に借入件数が4件以上あると多いとみなされます。
- 収入が少ない…収入が少なすぎると返済に充てる資金に不安があるため評価が低くなります。
- 延滞履歴がある…返済が遅れた履歴がある場合、審査に落ちる可能性が高くなります。
- 個人事業主・転職直後…収入が安定していないとみなされ審査に通りにくくなることがあります。
- 債務整理の履歴がある…債務履歴などの金融事故情報が個人信用機関に登録されている場合、審査には通りません。情報は5~10年記録に残る可能性があります。
おまとめローンの審査に通過するための対策
おまとめローンの審査にどうしても通りたいという方も多いでしょう。ここでは、おまとめローンの審査に通過するために有効な対策をいくつかご紹介します。
金利が高いおまとめローンにする
一般的に、金利が高いおまとめローンの方が審査に通りやすいとされています。
金利が低いおまとめローンは、金融機関側にとって貸し倒れのリスクが高くなってしまうので、どうしても審査は厳しくなってしまいます。
現在の借入金利よりも低くしたいと思っていても、おまとめローンの審査に通らなければ意味がありません。また、貸付金利は借入額が大きければ大きいほど下がるように定められています。
金利が高めなおまとめローンを選んだとしても、結果的に現在の借入先よりも金利が低くなる可能性も充分にあるでしょう。
複数の会社におまとめローン申し込みをしない
一度に複数のおまとめローンに申し込みをしないことも大切です。どうしても審査に通りたいから、といろいろな会社に立て続けにローンの申し込みをしてしまうと「お金に困っている」という悪い印象を持たれてしまいます。
金融機関は審査の際、信用情報機関に情報照会を行います。ここには、ローンの申し込み履歴も記載されているため、いつ、どれだけローンの申し込みをしたかは一目瞭然です。
ローンの申し込みをする前にじっくり検討して、申し込みは1~2社に絞って行いましょう。
年度末に申し込みする
貸金業者などは年度末に審査が通りやすくなるといわれています。貸金業者も営利目的の企業のひとつです。そのため、年度内に目標達成するため、決算日直前は多少審査が甘くなる可能性があります。
しかし、あくまでも「審査が甘くなる可能性がある」というだけで、すべての方が審査に通るわけではないので気をつけましょう。時期が合えば年度末のタイミングで申し込みをする、くらいに考えておくと良いでしょう。
おまとめローン専門の貸金業者を選ぶ
「大手のおまとめローン審査に落ちた方」や「複数社から借入がある方」を対象にしたおまとめローン専門の貸金業者を利用する方法もあります。
大手貸金業者や銀行とは審査基準が異なる会社が多いので、おまとめローンの審査に落ちた方でも借入できる可能性があるでしょう。
おまとめローンの審査に落ちてしまったら?
さまざまな対策を講じても、おまとめローンの審査落ちをしてしまうことがあります。審査に通らなかった場合どのようにすれば良いのか、対処法をご紹介しましょう。
現在の借金状況から審査落ちの原因を探る
まずは、現在の借入状況から審査落ちの原因を考えることから始めましょう。もしかしたら、借入件数や借入金額の多さが審査落ちの原因かもしれません。その場合は、銀行系おまとめローンではなく、貸金業者に申し込むなどの対策を立てることができるでしょう。
この場合は、無理のない返済計画を立てて、ひとつずつ段階的に借金件数や借入残高を減らす努力をしましょう。借入件数や借入金額を減らせば、審査に通る可能性があります。そのためには、「副業をする」「光熱費を節約する」など、プラスの収支になるように生活を見直すことも大切です。
債務整理をする
借金の返済が難しい場合には、債務整理を検討することもひとつの方法です。債務整理とは、合法的に借金の支払金額の減額・免除を受けられる制度です。
債務整理には、自己破産・任意整理・個人再生・特定調停と、4つの方法があります。それぞれ特徴や方法が異なるため、弁護士など専門家に相談して、どの方法が一番適しているかを選ぶようにしましょう。
債務整理をするとクレジットカードを持つことができなくなる、ローンを組むことができなくなる、というデメリットがありますが、返済に追われる生活からは解放されるでしょう。
債務整理という言葉に抵抗を覚える方もいるかもしれませんが、闇金などでお金を借りるよりも現実的で安心な対処法です。
審査に通りやすいおすすめのおまとめローン4選
ここからは、審査に比較的審査に通りやすいとされているおまとめローンを、いくつかピックアップしてご紹介します。
横浜銀行カードローン
商品名 | 横浜銀行カードローン |
金利 | 年1.5%~14.6% |
借入可能額 | 100,000円~最大1,000万円 |
入会金・手数料 | なし |
契約期間 | 1年(1年ごとの更新) |
月々の返済額 | 2,000円~ |
返済方法 | 自動引き落とし・横浜銀行のATM、コンビニに設置のセブン銀行、イーネット、ローソン銀行の各ATMで追加返済可 |
利用条件 | 以下の条件をすべて満たすこと 1 契約時20歳以上69歳以下 2 安定した収入がある方、及びその配偶者(パート・アルバイト可、学生不可。年収は年金を含みます) 3 神奈川県内及び東京都内全地域、もしくは群馬県前橋市・高崎市・桐生市に居住または勤めている方 4 保証会社であるSMBCコンシューマーファイナンス株式会社の保証が受けられる方 5 横浜銀行並びにSMBCコンシューマーファイナンス株式会社の個人情報取り扱いに同意できる人 |
横浜銀行カードローンは、銀行系おまとめローンですが、最短で翌日に審査結果がわかるのが特徴です。また、最大限度額が1,000万円と高く、24時間WEBから申し込みできる、というメリットもあります。
ただ、横浜銀行の普通預金口座をもつ神奈川・東京・群馬の一部地域の方のみ契約可能と、利用対象が限定的なので気をつけましょう。
イオン銀行カードローン
商品名 | イオンアシストプラン |
金利 | 年3.8%~13.5% |
借入可能額 | 100,000円~700万円以内(100,000円単位) |
入会金・手数料 | 事務手数料 契約1件につき2,750円(税込) |
契約期間 | 1年以上8年以内(1年単位) |
返済方法 | 指定預金口座からの自動引き落とし |
利用条件 | 以下のすべての条件を満たす個人の顧客 1 日本国内に居住している人、外国籍の場合は永住許可を受けている方 2 契約時の年齢が満20歳以上満60歳未満の方 3 イオン銀行に普通預金口座を持っている方 4 原則、前年度税込年収が200万円以上の安定かつ継続した収入の見込める方(年金受給者・学生・無職・主婦・主夫は利用不可) 5 保証会社であるオリックス・クレジット株式会社の保証を受けられる方 |
イオン銀行のフリーローンは、おまとめローンとして利用可能です。金利も比較的低く、繰り上げ返済の手数料も無料なので、できるだけ早く返済したい、という方に向いています。借入金はイオン銀行の口座に入金されるので、事前にイオン銀行の口座を開設しておくと良いでしょう。
アイフルおまとめMAX
商品名 | アイフルおまとめMAX |
金利 | 3.0%~17.5%(実質年率) |
借入可能額 | 10,000円~800万円 |
申し込みから融資までの時間 | 最短で即日審査 |
契約期間 | 最長10年(120回) |
月々の返済額 | 4,000円~ |
利用条件 | 満20歳以上の定期的な収入と返済能力を満たす方かつ会社基準を満たす方 |
アイフルおまとめMAXは、アイフルで借入をしている方、もしくは借り入れをしたことがある方が対象のおまとめローンです。申し込みはWEBから24時間可能、ローンカードなどの郵送物がないので、家族に知られたくない方に向いているでしょう。ただし、返済のみのローンなので、追加融資は受けられません。
セゾンのおまとめローン
商品名 | セゾンのおまとめローン |
金利 | 10.0%~15.0% |
借入可能額 | 100,000円~300万円 |
返済回数 | 6~96回 |
返済方法 | 口座振替 |
利用条件 | 20~80歳の本人に安定した収入がある方 (完済時の年齢が80歳を超える場合は申し込み不可。学生不可) |
返済にゆとりを持ちたい方におすすめなのが、セゾンのおまとめローンです。セゾンのおまとめローンは最大300万円の借入が可能なうえ、金利が10%~15%なので、現在の借入よりも金利が低くなることがあります。
また、セゾンのおまとめローンは、借入先に振り込みの代行をしてくれるので、借りたお金を自分で返済に充てて…という面倒な手続きが不要です。
また、借入に関する不安や疑問は電話で相談できるので安心です。毎月の返済が苦しいけれど、おまとめローンのやり方がわからない…という方は、セゾンのおまとめローンを検討してみると良いでしょう。
低金利・用途自由なフリーローンもおすすめ
使い道が自由なフリーローンを利用して、借入を一本化する方法もあります。フリーローンはおまとめローンよりも金利が低いことが多いのが特徴です。また、審査基準はおまとめローンとさほど変わりがありません。
クレディセゾンの「MONEY CARD(マネーカード)」は、融資額も最大で300万で、申し込みも簡単、WEBで完結するカードローンです。最短即日で入金されるうえに、限度額内であれば何度でも借入可能です。
また、安心の電話サポートや振込・ATM手数料無料など充実したサービスも魅力です。おまとめローンに抵抗があるという方は、セゾンのマネーカードを検討してみてはいかがでしょうか。
おわりに
複数の借入先がある方は、おまとめローンで借入を一本化することで返済にゆとりができることがあります。月々の返済が苦しい、返済スケジュールの管理が難しいという方は、おまとめローンを検討すると良いでしょう。
ただし、おまとめローンの融資を受けるには審査が必要です。まずは審査に通るように、現在の借入状況を見直して、しっかりと対策を立てることから始めましょう。審査が不安な方は、今回ご紹介したおまとめローンやフリーローンを利用すると良いかもしれません。