春は新入学シーズン、お孫さんが小学校や大学に入学するのを楽しみにされている方も多いのではないでしょうか。また、入学祝いの準備では「相場はいくらか」「現金より品物が良いのか」と悩む方もいらっしゃるでしょう。
入学祝いを贈る際のマナーも心得ておきたいところです。そこで今回は、入学祝いの相場や品物で渡す場合のおすすめの品、のし袋の書き方など、お祝いに関する知っておきたい知識をご紹介します。これから入学祝いを用意する方は、ぜひ参考にしてください。
入学祝いは基本的に、お孫さんや姪、甥など身内の子どもに贈るものです。一般的には現金を包んで贈りますが、ランドセルや学習机など実用的なアイテムを贈る方も多くいます。相場は10,000円から数十万円と幅が広いのが特徴で、贈る金額は子どもの年齢や関係性によって異なります。また、入学祝いを贈るタイミングは3月初旬から中旬あたりが一般的ですが、受験を伴う場合は合否を確認してから贈りましょう。
孫の入学祝いの相場は?
入学祝いは、身内の子どもが進学する際に贈るお祝いです。贈る相手は主にお孫さんや姪、甥など、ごく親しい身内に限定するのが一般的です。また、入学する子どもに兄弟がいる場合は「進級祝い」としてささやかなプレゼントを贈ると良いでしょう。
ここからは、小学校から大学までの入学祝いの相場をご紹介します。お孫さんへのお祝いで悩まれている方は、相場を目安にしてはいかがでしょうか。
小学校
小学校の入学祝いの相場は、10,000~30,000円です。基本的には現金を包みますが、学習机や名入り鉛筆などの文房具、図書カードや図鑑など、学業をサポートする品物を贈るのも良いでしょう。
ただし、学習机やランドセルは長く使うものです。本人や親の希望もあるでしょう。品物が重複したり、欲しかった色と違う、置き場所とサイズが合わないなど贈られて困るケースもあります。事前に相談してから贈るようにしましょう。
中学校
中学校の入学祝いの相場は10,000~100,000円と、小学校よりも幅が広くなります。相場に大きな幅があるのは、お孫さんに直接お小遣いとして渡すケースと、親に入学準備や教育資金として贈るケースがあるためです。
指定の制服がある場合は代金を負担したり、部活動用のユニフォームやグローブなどの実用的な品を贈ったりするのも良いでしょう。
高校・大学
高校の入学祝いも中学校と同様に10,000~100,000円が相場です。一方、大学の入学祝いは30,000〜300,000円とさらに幅が広がります。
大学進学の場合、お孫さんへ直接お祝いを渡すケースと、教育資金の援助として親に渡すケースがありますが、新生活を支援するために家具や家電を贈るのも喜ばれるでしょう。
姪や甥に入学祝いを渡す場合
叔父や叔母が甥や姪に入学祝いを贈る際の相場は、小学校や中学校では5,000~10,000円程度、受験を経て入学する高校や大学の場合は10,000~50,000円程度とされています。普段の関わり方や関係性、贈り手の年齢などに応じて金額を決めると良いでしょう。
なお、兄弟間でお祝い金額に差が出ないよう話し合っておくことも大切です。現金の代わりに文房具などの実用的な品をプレゼントするのもおすすめです。
入学祝いのマナーをチェック
ここからは、入学祝いを贈るタイミングや渡し方などのマナーをご紹介します。たとえ身内であっても、新たな門出を祝う大切な場面なので、失礼がないよう心がけましょう。
入学祝いを渡す時期
入学シーズンは何かと出費が重なるため、すでに進学が決まっている場合は3月初旬から中旬あたりまでに贈るのが理想的です。タイミングが遅れた場合でも、ゴールデンウィークまでに贈るのが望ましいでしょう。
入学から1年近く遅れた場合は、次の進級を祝う「進級祝い」として贈るのもひとつの方法です。遅れて入学祝いを贈る場合は「遅くなりましたが」とお詫びの言葉を添えて渡すようにしましょう。
入学祝いの水引は?表書きの書き方
入学祝いを贈る際は、のし袋に入れて渡すのがマナーです。のし袋は贈る金額に応じて選び、10,000円以上の場合は紅白の水引が付いた正式なタイプ、10,000円以下であれば水引が印刷された簡略タイプを選ぶと良いでしょう。水引は金袋などについている飾り紐で、色や結び方、紐の本数にいくつかの種類があります。
水引は基本的に「蝶結び」を選びますが、地域によっては結び切りの両端が輪になるように結ぶ「あわじ結び」を使う場合もあります。蝶結びは何度あっても良いお祝いごとに使い、結び切りは何度も繰り返さないお祝いごとに使います。入学祝いでは蝶結びが選ばれるケースが一般的です。
また、のし袋の表書きですが、上段には「御入学祝」または「祝 御入学」と書きましょう。「ご入学おめでとうございます」や「祝合格」といった一言を添えても気持ちが伝わります。下段には、贈り主の名字もしくはフルネームを書きましょう。
入学祝いは現金以外も!人気のアイテムとは?
入学祝いは必ずしも現金に限らず、プレゼントを贈る方法もあります。良い機会なので、贈るなら実用的な品物を選んで大切に使ってもらいたいものです。ここからは、入学祝いに喜ばれる人気のアイテムや、選び方の注意点を解説します。
ランドセル
ランドセルは小学校入学から卒業までの6年間、毎日使うものです。特に人気ブランドのランドセルは高価なため、プレゼントすると喜ばれることが多いでしょう。ただし、最近は色やデザインのバリエーションが豊富です。お孫さん自身が好きな色やデザインを選びたい場合もあるので、一緒に選びに行くと良いでしょう。
また、人気ブランドのランドセルは早々に売切れてしまうこともあります。両祖父母がランドセルを贈りたいと希望している場合は、入学する1年前には相談を始め、5月頃までに誰が購入するかを決めておくようにしましょう。
学習机
学習机も昔から入学祝いの定番として贈られてきました。学習机は卒業後も使えるため、贈り甲斐のあるプレゼントです。しかし、最近はリビング学習を取り入れる家庭も増えており、シンプルでインテリアに馴染むデザインが人気です。さらに、子どもの成長に合わせて高さなどが調整できる高機能な学習机も注目されています。デザインや機能性については家族の好みもあるため、事前に相談しておくと良いでしょう。
文房具
親戚や友人の子どもへの入学祝いとして人気なのが文房具です。名入りの鉛筆や筆箱、消しゴム、定規などが一式になった文房具セットをプレゼントしてみてはいかがでしょうか。
注意したいのは、学校によって指定されている場合です。また、子どもによって好きなキャラクターや色があるため、文房具をプレゼントする場合は事前にリサーチしておきましょう。
図鑑や辞書、電子辞書など
小学校に入学する子どもたちは好奇心旺盛で、さまざまなことに興味を持ち始める時期です。大好きな乗り物や生き物、鉄道や宇宙などの図鑑を贈ると喜ばれます。
また、漢字辞典や国語辞典など、勉強をサポートする辞書もおすすめです。読みやすいレイアウトやキャラクターものなど、子どもが手に取ってくれそうな辞典を選ぶと良いでしょう。
中学校や高校の入学祝いなら、電子辞書もおすすめです。最近の電子辞書は英語の発音機能やことわざ辞典など、さまざまなコンテンツが充実しており、幅広い年齢層で活用できます。
カタログギフト
どのようなプレゼントを贈れば良いか迷う場合には、カタログギフトが便利です。自分で買い物ができない年齢の子どもでも、カタログギフトなら好きなものを選ぶ楽しみがあります。また、相手のタイミングで品物を申し込めるため、必要なアイテムを必要なときに選んでもらえます。
価格帯も幅広く、豊富なバリエーションが揃っています。
図書カード
図書カードは子どもが本を手に取るきっかけを作れます。相場は3,000~5,000円程度で、姪や甥、友人の子どもなどへの入学祝いにもおすすめです。全国の書店で、ギフト用封筒に梱包された図書カードを購入できます。
PayPayなどで送金
最近はキャッシュレス化が進み、電子マネーで入学祝いを贈るケースも増えています。高校生になればPayPay(ペイペイ)などの電子マネーを使えるため、現金よりも喜ばれるかもしれません。
入学祝いで避けるべき贈り物とは?
入学祝いとして喜ばれるアイテムがある一方で、避けたほうが良いアイテムもいくつかあります。例えば、相手がすでに持っているものや、新しい学校に持って行けないものなどが挙げられます。贈り物を選ぶ際は、相手の状況や学校の規則を考慮することが大切です。
また、日本には「ゲンを担ぐ」(縁起をかつぐ)文化があり、縁起が悪いものや語呂合わせで印象が良くないものを避ける習慣があります。そのため、以下のようなアイテムは避けるのが無難です。
- 櫛など「苦」「死」を連想させるもの
- ハサミや包丁など「縁を切る」を連想させるもの
- 食器やグラス、鏡など「壊れる」「割れる」を連想させるもの
贈る数にも注意が必要です。「4」や「9」などの数字を避け、「3」「5」「7」などの奇数が好まれます。さらに、香典返しによく用いられる日本茶や、漢字で「手巾(てぎれ)」と書くハンカチなども避けたほうが良いアイテムです。
入学祝いの注意点
入学祝いを贈る前に、注意しておきたいポイントを5つご紹介します。
お祝いの方法を決めておく
小学校の入学祝いを贈った場合、その後の中学・高校進学のたびにお祝いを贈るのが一般的です。お孫さんが多い場合は出費も増えますが、子どもによって差を付けないことが大切です。
今後のことも考えて、家族間で現金にするかプレゼントにするか、現金なら金額をどうするかをあらかじめ話し合って決めておくと良いでしょう。
受験の場合は合否発表後に渡す
受験を伴う入学の場合は、合否がわかってからお祝いを贈るのがマナーです。特に高校受験や大学受験後は、第1希望ではない学校へ進学したり、浪人することになったり、理想の進路へ進まないケースもあるでしょう。このような場合は「贈るのがマナー」と杓子定規にならず、入学祝いを受け取るお孫さんの状況を見ながら柔軟に対応することが大切です。
品物を贈る場合は事前確認をする
入学祝いに、ランドセルや学習机などの学用品を贈りたいと考える方も多いでしょう。しかし、入学を控えていると両親がすでに購入している場合があります。品物を贈りたい場合は事前に確認しておきましょう。
贈りたい品物がすでに購入されていた場合、他に何か必要なアイテムはないか、希望するプレゼントがあれば買うのに十分な金額を贈るなどの気配りも大切です。お互い嫌な思いをせず、満足度の高いお祝いをしてあげられるでしょう。
お祝いには新札を用意しておく
入学祝いに現金を包む場合は、結婚式などの祝いごとと同様に新札を入れるのがマナーです。新札は銀行の窓口へ行けば替えてもらえるので、あらかじめ準備しておきましょう。新札の用意を忘れてしまった場合は、折り目の付いていない比較的きれいなお札でも大丈夫です。
このようなときのために、普段からお金を下ろす際に新札やきれいなお札が混ざっていたら、封筒などに入れて保管しておくのもおすすめです。
お金の用意に困ったらローンを活用するのもおすすめ
お孫さんが多いと入学祝いが重なり、現金の準備に困ることもあるでしょう。資金の都合がつかない場合は、一時的にローンを利用するのもひとつの手です。
セゾンのカードローン「MONEY CARD GOLD(マネーカードゴールド)」は全国のコンビニ・ATMで利用でき、オンライン申し込みなら、パソコンやスマホからご本人名義の口座へ最短数十秒で振り込まれるため、入学祝いが重なった際にも心強いです。
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おわりに
大切なお孫さんへ贈る入学祝いは、新しい門出を祝う気持ちを込めたものです。今回ご紹介した相場はあくまでも目安で、年齢やお互いの関係性などによって金額は異なります。送り手は「どんな形で、いくら渡すか」も気になると思いますが、あまり形式にとらわれず、お祝いの気持ちを込めて贈りましょう。
※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。