経年劣化によって起こる変色や傷みなどが原因で、新しいフローリングに張り替える場面が出てきます。しかし、どのようにリフォームをするのか、費用はどのくらいかかるのか、わからないことも多いでしょう。
そこで本記事では、フローリングの張り替えによるリフォームについて、かかる費用の相場金額やリフォームの工法などについて詳しく解説していきます。あわせてフローリングを張り替えるタイミングの見分け方も載せています。
この記事を読んでわかること
一般的にフローリングの張り替えの目安は15年~20年です。また、白アリの被害があったり、歩くと軋んだりといったサインもリフォームのタイミングと考えましょう。
フローリングをリフォームする方法のひとつに「張り替え工法」があります。張り替え工法は床を全て剥がすため、床の下地材の状態をチェックできることがメリットです。白アリや水回り独特の傷み具合を知ることで補修などの改善を図ることができます。
また、仕上げに用いる床材には、耐久性のある複層フローリングや天然木の温もりが感じられる無垢フローリングをはじめとし、さまざまな種類があります。床材によって費用が大きく変わってくるため、特徴を踏まえながら、どの床材を選ぶのかよく検討する必要があります。
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フローリングの張り替えとは?
経年劣化によるフローリングの変色や傷みは、フローリングを張り替えるリフォームによって改善することが可能です。まずはフローリングを張り替えた方が良いタイミングから説明します。
フローリングの張り替え目安
フローリングの張り替えをする目安は15年〜20年といわれています。理由として、板を何層も重ねて作った複層フローリングでは、15年が経過すると下層の合板が出てきてしまうことがあるからです。
ただし、無垢材を使用した無垢フローリングでは、日頃のメンテナンスによって持ちが変わってくるので、20年以上経っても張り替えが不要な場合もあります。もしも、以下のような症状が出た場合は、フローリングの貼り替えが必要なサインなので検討しましょう。
- 白アリの被害がある
- 歩くと軋んだり音がなったりする
- 水回りのフローリングに凹みが見られる
白アリや水回りの湿気によるフローリングの傷みは、早いうちに対処した方が費用も抑えることができます。床の状態がご自身で判断しにくい場合は、専門会社に相談することもおすすめです。
参照元:フローリングの張り替えリフォームの費用の相場やポイントを解説|リフォーム会社紹介サイト「ホームプロ」
住みながらフローリングの張り替えは可能?
フローリング張り替えの施工の際は、一時的に仮住まいを用意するか、住みながら施工するかを選ぶことが可能です。住みながら施工するには、1部屋ずつ荷物を移動させながら部屋を空にして施工します。
そのため、施工している部屋の荷物を置いておけるスペースが必要になります。また、施工中はたくさんのホコリが出るため、小さいお子さんや高齢者がいるご家庭は身体への影響が気になるところです。ペットがいるご家庭でも、ペットが動き回ることによりフローリングの破片や機械でケガをしてしまう可能性があるので不向きといえるでしょう。
住みながら施工を行う場合は注意点も多いため、家族とよく相談してから決めることをおすすめします。
床材の種類と費用
フローリングのリフォームでは、張り替え後に使用する新しい床材の種類によって価格が変わってきます。比較検討する際の大きなポイントとなるでしょう。それでは、床材の種類とそれぞれの費用について解説していきます。
複層フローリング
複層フローリングは一般的によく使われている床材で、ベニヤ板を何層にも接着剤で張り合わせた合板の上に天然木の薄い板を張り合わせた物のことをいいます。
経年劣化による影響を受けにくく、無垢のフローリングと比べて水や傷に強いことが特徴です。表面に張る素材は、天然木の他にも特殊なコーティングを施したシートや床暖房による熱に強い素材のものなどバリエーションが豊富なこともメリットのひとつといえます。
複層フローリング種類 | 費用相場(㎡) |
普及品の複層フローリング | 3,000円~8,000円 |
オーク材の複層フローリング | 7,000円~18,000円 |
参照元:株式会社キコー企業企画|フローリング張り替えの種類や注意点とは?現状別リフォーム相場も教えます
無垢フローリング
無垢フローリングは切り出してきた木をそのまま使用して作られた天然木の床材のことをいいます。無垢フローリングは調湿性が高く天然木の暖かさと柔らかな肌触りを実感できることや、経年による色の変化などを味わえることが特徴です。
複層フローリングと比べると、床材が傷つきやすく伸縮による反りや板割れが起こることが難点です。また、天然木の種類や木目、筋の有無などによって価格が変動することがあります。
無垢フローリング種類 | 費用相場(㎡) |
普及品の無垢フローリング | 7,000円~15,000円 |
オーク材の無垢フローリング | 13,000円~27,000円 |
クッションフロア
クッションフロアは、合成樹脂などを主原料として作られている塩化ビニール系の床材です。水に強い特徴を持ちお手入れが簡単で、洗面所や脱衣所、トイレなどの水回りで多く使われます。表面にはオシャレなデザインのプリントが施されているものが多く、種類も豊富にある点も魅力のひとつです。
費用相場(㎡) | |
材料費+施工費 | 2,000円~5,000円 |
材料費+施工費+ソフト巾木などの取替 | 7,000円~13,000円 |
参照元:フローリング11種類+その他の床材まとめ!特徴や張り替え価格の違いも解説 | リフォーム費用の一括見積り -リショップナビ
畳
和室によく使われる畳はイグサを主原料としています。最近では、樹脂や和紙を使用した畳や、正方形の畳などさまざまな種類が増えてきており、寝室や和室をモダンな雰囲気に仕上げることもできます。畳はイグサの匂いがふわっと香ることや、季節に応じ足裏から伝わる畳の温度を心地良く感じられることがメリットです。
費用相場(6帖) | |
畳の張り替え | 70,000円~210,000円 |
カーペット
カーペットはアクリルやナイロン、ウールなどの素材からできています。住宅では主に取り外しが可能なカーペットが多く使用されています。防音性や断熱性が優れているため、下へ音が伝わりにくいことやフローリングに比べ冬場の足元の寒さを感じにくいことがメリットです。費用相場はカーペットの種類によって金額に開きがあります。
費用相場(6帖) | |
材料費+施工費+諸経費 | 53,000円~120,000円 |
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フローリングの張り替え工法とは?
フローリングをリフォームする方法のひとつに「張り替え工法」があります。張り替え工法とは、古いフローリングを全て剥がして新たなフローリングを貼り付ける方法です。ここでは、張り替え工法によるメリットとデメリットを中心に解説していきます。
メリット
フローリングを丸ごと一新する張り替え工法では、主に2つのメリットがあります。詳しく見ていきましょう。
フローリングの下地材の状態を確認できる
張り替え工法ではフローリングを剥がすため、床下にある下地材の状態を確認しながら施工することができます。下地に問題がある場合は補修をし、場合によっては全て交換するため、経年劣化による傷みはもちろん、白アリからの被害や歩くと音が鳴る「床鳴り」を改善することができます。
段差が出にくい
古いフローリングを丸ごと交換するため床の高さを調整でき、段差が生じることはありません。他の部屋や廊下との段差をなくすこともできるため、バリアフリー化を考えている方にもおすすめです。
デメリット
メリットがある一方でデメリットも存在します。張り替え工法によるリフォームの検討材料としてチェックしておいてください。
工期が長い可能性がある
張り替え工法では、既存のフローリングに新たなフローリングを重ねる「重ね張り工法」よりもリフォームの工期が長くなることがあります。(重ね張り工法については次の項目で詳しく説明します)下地に問題があれば補修を行ったり、丸ごと交換したりすることもあるので、その場合はさらに工期が長くなる可能性も視野に入れておきましょう。
既存のフローリングの処分費用がかかる
フローリングを剥がして新しく張り替えるため、古い床を処分する必要があります。処分するには手数料をはじめとした費用がかかるため、見積もりの段階でおおよその金額を把握しておくと良いでしょう。
重ね張り工法との違い
フローリングのリフォームをする方法のもう1つに「重ね張り工法」があります。重ね張り工法は今使っているフローリングの上に新品のフローリングを張る方法です。床を剥がすなどの大がかりな作業が不要で既存の床を利用するため、張り替え工法よりも費用や工期期間を抑えられることが特徴です。
また、床を重ねることで防音や遮熱性が高まります。ただし、フローリングを上に重ねるだけなので床下の傷みは改善されず、リフォームしていない部分の床との段差も生じることになります。床の状態によってもリフォームの方法が変わってくるので、わからない場合は専門会社に相談してみましょう。
フローリングの張り替えはDIYでも可能?注意すべきポイント
フローリングのリフォームは、道具や材料を揃え、きちんと手順を踏めばDIYすることも可能です。ただし、DIYをするうえで事前に確認すべきことや、いくつか注意したいポイントがあるので、DIYを検討されている方は参考にしてください。
床材の構造を確認しなければならない
木造住宅における床材の構造では、床組の根太に下地合板を設けその上にフローリングを張っていく「捨て貼り工法」や、床組の根太に直接フローリングを張る「根太工法」などがあります。床下の構造に合った工法でリフォームをする必要があり、場合によっては、下地を一緒に交換しないといけないケースもあるので、事前に確認しましょう。
張り替える体力と時間が必要になる
フローリングをリフォームする作業は、大掛かりな作業が多く簡単ではないことを覚悟しておきましょう。フローリングを剥がした際に下地に問題があれば、補修をしなければいけません。また、肉体的にもかなり負荷がかかり、プロが行うよりも工期がかかるため、充分な体力と時間が必要となります。費用を抑えられる反面、根気のいる作業なので総合的に考えてご検討ください。
フローリング材を張る向きのコツがある
部屋の長い辺に沿わせてフローリング材を張ると、見た目に奥行きが出て部屋が広く見えます。材料を切る手間を省けるほか、無駄な部分が出にくいので節約にも繋がります。仕上がりをキレイに見せるためにも、慎重に行いましょう。
古いフローリング材の処分もしなければならない
張り替え終わった後に出る古い床材は、処分しなければなりません。自治体に回収してもらう場合や回収業者に引き取ってもらうなど処分方法はさまざまありますが、処分するまでに廃材を置いておくスペースが必要になるので、事前に検討しておきましょう。
フローリングを張り替える手順
それでは、実際に張り替え工法はどのような手順で行われるのか、わかりやすく説明していきましょう。
- 既存のフローリングをドライバーなどの道具で剥がす
- 下地にゴミや汚れがあれば取り除き、カビがある場合は消毒用エタノールを撒いておく
- 断熱材を敷き詰め、合板を接着剤や木ねじで固定する
- フローリング材を切断し部屋に合わせて敷き詰め、カンナで調整していく
最後に部屋の片づけをし、仕上がりを確認して問題がなければ終了です。
フローリングの張り替えにかかる費用を抑えるには
何かと高額になりがちなリフォームですが、ここではフローリングの張り替えにかかる費用をできるだけ安く抑えるためのコツを紹介します。
複数の専門会社に見積もりを依頼する
リフォームを専門会社に依頼する際は、複数の会社から見積もりをとって比較検討することが大切です。いくつか見比べることによってリフォームの相場金額が把握できるようになります。チェックポイントは、施工費、材料費、諸経費の3つです。この3つについて詳細を明らかにしている専門会社は信頼できるといって良いでしょう。
単価の安い新しい床材を選ぶ
張り替え後の新しい床材の種類によって金額が異なります。張り替える床材を選ぶ時には、おしゃれなデザインや機能性、価格など、何を優先するか事前に家族と相談しておきましょう。何を重視するかによって選ぶ床材を絞ることができます。
フローリング張り替えの支払いには「セゾンのリフォームローン」がおすすめ!
フローリングの張り替えは、下地の状態やリフォームの範囲によっても費用が大きく変わってきます。費用面で不安がある方は、セゾンのリフォームローンがおすすめです。WEBで24時間365日申し込みができることに加え、最短2営業日で審査結果がわかるため急ぎのときでも安心です。
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おわりに
フローリングの張り替えでは、床を剥がすことによって下地の状態を確認することがメリットのひとつです。経年劣化による傷みや白アリ被害、音鳴りなどは下地を新しくすることで改善が期待されます。また、仕上げの床材の種類によってもかかる費用が変わってくるので、それぞれの特徴を考慮しながらトータルで見て判断しましょう。わからないことは専門会社に相談すると良いアドバイスがもらえるので、積極的に見積もりを依頼しましょう。