生活費や医療費などさまざまな用途で利用できる、カードローン。雇用形態によってカードローンの利用方法や融資限度額などに違いはあるのでしょうか。
今回は、派遣社員の方に向けたカードローンの利用について解説します。カードローンの基礎知識をはじめ、派遣社員がカードローンを利用する際に気をつけるポイントをまとめました。これからカードローン利用を検討している方は必見です。
カードローンは、銀行系と消費者金融系の2種類に分類されます。どちらを利用した場合でも、カードローン審査で重要視されるポイントは利用者の返済能力です。審査では職業や勤務先、年収、借入状況などが確認され、それによって融資できるか否かや融資限度額が決められます。また一般的に、雇用形態の違いによってカードローンの利用が制限されたり、審査に落ちたりすることはないとされています。審査に落ちる原因は、申告内容の誤りや信用情報に不安があり、ブラックリストに登録されているなど、別の理由であることが多いのです。
カードローンとは

カードローンとは、個人向け融資のひとつで、いつでも自由に繰り返し借りられるローンです。一般的な融資とは異なり、ローンの使い道を問われることはありません。
専用カードを使ってお金を受け取るのが一般的な方法となっています。カードは、各カードローン会社の現金自動支払機・ATM、提携するコンビニ、銀行のATMなどで使用可能です。また、最近ではカードレス(アプリ利用)で借りられるカードローン会社も増えています。
カードローンの種類
カードローンは、主に「銀行系」と「消費者金融系」の2種類に分類されます。概要と特徴を見ていきましょう。
消費者金融系カードローン
消費者金融業を営む企業が提供するカードローンです。「消費者金融」業者とは、個人にお金を貸す事業者を指し、預貯金や両替などのサービスは持っていません。「貸金業法」を基に貸し付けを行っています。貸金業法には、総量規制のルールがあり「年収の3分の1を超える貸し付けをしてはいけない」という決まりがあります。
消費者金融系カードローンの特徴は、即日融資に対応できるなど「融資スピードが速い」ことです。すぐに契約、そして口座に振り込みしてもらえるため、急いでお金が必要な方にはおすすめです。ただし、金利は銀行系カードローンと比べると高めに設定されている場合が多いでしょう。
銀行系カードローン
銀行が提供するカードローンです。「銀行法」を基に運営しているため、貸金業法の定めている総量規制ルールはありません。しかし、過剰な貸し付けを防ぐために総量規制と同様のルールである自主規制が行われています。
銀行系カードローンの特徴は、金利が安いことと、消費者金融系カードローンと比較すると審査に時間を要することです。低金利で借りられますが、すぐにお金が必要な方は注意しましょう。
カードローンの審査で重要視されること
カードローンの審査で重要視される1番のポイントは、利用者に「返済能力があるか」という点です。無理のない返済ができるように借り入れができているのかを第一にチェックしています。責任感の有無、計画的に返済できる能力の有無などが大切になるでしょう。
その信頼性を測るため、審査では信用情報を確認します。信用情報機関が有する信用情報には、クレジットカードの利用履歴や他社からの借入情報、支払いの遅延など金融取引に関するさまざまな情報が記録されています。
審査に通るためには、特別高収入である必要はなく、安定した収入があるのかがポイントになります。簡単にカードローンの審査の流れをご紹介しましょう。
カードローン審査の流れ
- 氏名、職業、住所、連絡先、年収、借入状況などの情報を自己申告、必要書類の提出
- カードローンを提供する企業で内容確認
- 信用情報機関にて信用情報を照会する。申告された勤務先などに電話で「在籍確認」が行われる
- 内容に問題なければ契約完了、借り入れ開始
カードローンの融資限度額

先述したとおり、消費者金融系カードローンは総量規制があるため、融資限度額は「年収の3分の1まで」になります。例えば、年収3,000,000円の方が借りる場合、それまでの借り入れが無い場合の融資限度額は1,000,000円となるのです。
また、銀行系カードローンには総量規制はありませんが、その分自主規制で限度額を設けています。多くの場合、融資限度額は消費者金融系カードローンと同様の「年収の3分の1まで」と考えて良いでしょう。
さらに、融資限度額は他社からの借入金も含んで計算されます。融資限度額が1,000,000円ですでに他社から500,000円借りている場合、新たなカードローンで借りられるのは「500,000円」までとなります。
派遣社員もカードローンを利用可能
雇用形態が派遣社員である場合「カードローンを利用できるのか?」と不安に思われる方もいるでしょう。
結論からお伝えすると、派遣社員であってもカードローンの利用は可能です。カードローン会社ごとに申し込み基準はありますが、雇用形態や収入の高さだけで返済能力があるかを判断されるわけではありません。
つまり、派遣社員ということを理由に「審査が通らない」ということは少ないといえます。ただし、申し込みや審査において注意すべき点がありますので、次項からチェックしていきましょう。
派遣社員がカードローンを利用する際のポイント
ここからは、派遣社員がカードローンを申し込むときのポイントについて解説していきます。
融資限度額は正社員と同様
融資限度額は、消費者金融カードローンの場合は、総量規制により年収の3分の1まで、銀行カードローンの場合は、総量規制の対象外ですが自主規制により3分の1までとなります。つまり、正社員と同じ基準となります。
しかし、派遣社員の場合「契約によって派遣先が都度変更になる可能性がある」などの理由から、正社員よりも「収入が不安定」と判断されやすい傾向があり、限度額が低めに設定されることもあります。
もし、カードローンの限度額を増やしたい場合には、契約後に「増額申請」の手続きをするのも良いでしょう。しかし、借入希望額の合計が年収の3分の1に近づくと審査に通りにくくなる可能性があるため、すでに借入金がある場合は現在の借り入れ金を減らしてから申し込むのがおすすめです。
実際に勤務していることが重要
先述したとおり、カードローンを申し込むにあたって重要視されるポイントは返済能力であり、その判断材料として「安定した収入があるかどうか」が大切になります。
そのため、派遣会社に登録するだけではカードローンの申し込みはできません。実際に勤務を開始しており、収入を得ている事実が必要になります。派遣先で勤務を開始後、収入を得ている状態でカードローンを申し込むようにしましょう。
勤続年数が長い方が審査で有利
カードローンの審査のためには、派遣社員であっても「勤続年数が長い方が有利」といわれています。派遣社員の場合、1つの派遣先に長く務めるのが難しいケースもありますが、最低でも半年~1年以上の勤務実績があると良いでしょう。
働き始めたばかりの方が必ずしも審査で落ちるというわけではありません。ただ、勤続年数が短いと「実際には働いておらず、派遣登録だけではないか」と疑われてしまうこともあります。一定の期間同じ勤務先で働いたうえで、カードローンに申し込みましょう。
勤務先情報として派遣元を申告する

カードローンを申し込むときには、職場の所在地や電話番号などの勤務先情報が必要になります。その際には「派遣元」を申告するようにしましょう。なぜなら、派遣社員の場合には実際に雇用契約を締結しているのは派遣元であり、派遣元から給与の支払いが行われているためです。
在籍確認にそなえる
カードローンの審査では、申告した勤務先で実際に働いているどうかを確認するための「在籍確認」(主に電話での連絡)があります。申告した勤務先は、カードローン会社より電話連絡がある連絡先となります。間違えて「派遣先」の連絡先を記入しないように注意しましょう。
電話確認がある場合には、派遣元の担当者の方に相談しておくのが良いでしょう。また、カードローン会社によっては、在籍確認の方法を選択できたり、行わなかったりするカードローン会社もあります。カードローン会社を検討する際のポイントにもなるでしょう。
収入証明書を準備する
審査の際には、いくつか必要書類を求められます。一般的には本人確認書類の提出を求められるケースが多いのですが、状況によっては収入証明書も求められることもあるでしょう。下記で詳細を解説します。
【収入証明書の提出を求められる例】
- 利用限度額が500,000円を超えている場合
- 利用限度額と他社カードローンの借入金の総額が1,000,000円を超えている場合
- 勤務先の確認など、審査の過程において提出が必要とされる場合 など
【収入証明書として認められる書類例】
- 源泉徴収票
年に1回、12月頃〜翌1月までに勤務先(派遣社員の場合は派遣元)より発行されます。紛失した場合は、再発行の依頼が必要です。
- 給与明細書
給与の額面金額、給与からの控除額などが記載されている書類で、派遣元から発行されます。「直近2ヵ月分が必要」など複数枚の提出を求められることもあります。
- 確定申告書
確定申告をした時に税務署に提出する書類で、税務署の受付印の入った控えが必要となります。
- 所得証明書
1年間の所得額を証明する公的な書類で、居住する自治体(市役所など)にて発行されます。発行には手数料がかかるため注意しましょう。
カードローン会社によって、収入証明書として認められる書類は異なります。審査で提出できる収入証明書の種類を確認して、審査にそなえておくと良いでしょう。
派遣社員が審査に落ちる原因

ここからは審査に落ちる(通らない)原因について説明していきます。審査の前に、チェックしておきましょう。
申告内容に誤りがある
審査の申告内容に誤りがあった場合、審査に落ちる原因となってしまいます。記載する住所、年収、勤務先など。勤務先は、書類チェックや在籍確認により事実確認が行われます。申告内容に間違いがないよう、丁寧に記入してください。また、審査に通ることを目的に虚偽情報を申告するのは絶対にやめましょう。
借入希望額が年収の3分の1を超えている
借入希望額が総量規制に抵触して申し込みをするのは、審査に落ちる原因となります。先述したとおり「年収の3分の1を超えている」借り入れは総量規制および自主規制により原則禁止されています。
現在利用しているクレジットカードでのキャッシングや、ほかのカードローン会社を含めて、借入金がないか確認してみて、総量規制に抵触していれば、審査には通りませんので注意しましょう。
ブラックリストに登録されている
過去にクレジットカードの支払いやカードローンの返済で延滞などがあった場合、信用情報に記載されている可能性があり、それにより審査に落ちるケースがあります。
カードローンの審査では、信用情報が照会されて返済能力が判断されます。過去に延滞記録があると、審査に影響を及ぼすことがあるでしょう。利用しているカードローンがある場合には、月々の支払いなど、滞りなく行うように心がけてください。
短期間に複数のカードローンを申し込みしている
カードローンなどの申し込みは信用情報機関に記録され、最大6ヵ月間登録されています。短期間に複数のカードローンに申し込みをしていると、審査に落ちる原因となることがあるでしょう。
複数のカードローンに申し込みをしている場合、利用者の返済能力を疑われる可能性が高くなり、審査に影響を及ぼすことがあります。短期間に複数のカードローンを申し込みたい場合も、商品内容を比較して申し込み先を絞るようにしましょう。
派遣登録のみで働いていない
以前は、派遣元への派遣登録のみであってもカードローンの審査がとおるケースがありました。しかし、現在は派遣登録のみでは審査に落ちることが多々あります。登録のみで実際に派遣先で働いていなければ、収入がない状態です。
先述したとおり、審査状況によっては収入証明書を提出することになります。収入証明書は、直近の給与明細書などになるため、実際に働いていないと申し込みはできないでしょう。
カードローンは「安定かつ定期的に収入を得ている」のがポイントになります。カードローンの利用を開始するのは、派遣先が決定してしばらく勤務してからにしましょう。
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おわりに
派遣社員の方に向けたカードローン利用についてご紹介しました。子どもの教育資金や医療費など、急な出費にすぐ対応できるカードローンですが、即日申し込みができたり、気軽に使いやすかったりする反面、過剰な借り入れには注意が必要です。カードローン利用を開始する際には、しっかりと返済シミュレーションを立てましょう。WEB申し込みで心配なことがある方は、カードローン会社に相談してから申し込むのがおすすめです。