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支払いの延滞金はいくらになる?遅延損害金の計算方法などを解説

支払いの延滞金はいくらになる?遅延損害金の計算方法などを解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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カードローンや各種ローンなどでは、支払いが遅れると遅延損害金が発生します。遅延損害金は延滞期間が長いほど金額が大きくなるほか、延滞が原因でペナルティを受けることがあるので注意が必要です。

このコラムでは、遅延損害金とは何なのか、計算方法や遅延損害金が発生した際のリスク、払えない場合の対処法や予防策などについて解説します。詳しく知りたい方は、是非ご参照ください。

この記事を読んでわかること

ローンの支払いが遅れた場合は、延滞期間に応じて延滞料が返済額に上乗せされることから、返済負担が大きくなります。しかし、返済負担が大きくなるだけでなく、信用情報に傷がついて新規にカードローンや各種ローンが契約できなくなる、裁判で財産を差し押さえられるといったペナルティを受けることがあるので注意してください。延滞損害金についてしっかりと理解したうえでローンを利用することが大切です。

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遅延損害金とは

遅延損害金とは

遅延損害金とは、カードローンや各種ローン、クレジットカードなどの支払いが遅れた場合、通常の支払額に上乗せされる延滞料です。

遅延損害金を支払わない場合は、ペナルティを受けることになるので遅延損害金の仕組みについての理解を深めておくことが大切になります。

遅延損害金には支払い義務がある

遅延損害金は、金銭債務の不履行があった場合に請求できるものとして、民法に定められています。遅延損害金の利率は、法定利率と約定利率の2種類があります。

法定利率とは、当事者間で遅延損害金の定めがない場合に適用される利率です。法定利率は年3%と民法に明記されています。

約定利率とは、当事者間で遅延損害金の定めがある場合に適用される利率です。約定利率は各企業で異なり、約定利率が法定利率を上回る場合は約定利率が優先されます。

遅延損害金はいつから発生する?支払い期日は?

遅延損害金は従来の支払い期日(返済期日)の翌日から発生します。例えば、返済期日が4月10日のケースでは翌日の4月11日から遅延損害金が発生するのです。

遅延損害金にも、支払い期日が設定されています。遅延損害金が発生した日の翌々月以降となるのが一般的です。

4月11日に遅延損害金が発生したケースでは翌々月以降なので、6月11日以降に期日が設定されます。

利息との違いは?

利息と遅延損害金は同時には発生しません。利息と遅延損害金の違いを比較すると以下のとおりです。

  • 利息:お金を借りる際に発生する
  • 遅延損害金:支払いが遅れた際に発生する

利息は借入期間中に発生しますが、遅延損害金は支払いが遅れた場合のみ発生します。遅延損害金は、支払いを遅延した場合に通常の支払いに加えて払わなくてはならないペナルティです。

遅延損害金の計算方法

遅延損害金の計算方法

遅延損害金の計算方法は以下のとおりです。

  • 遅延損害金=元金×遅延損害金の利率(企業ごとに異なる)÷365日×延滞している日数
  1. 遅延損害金の発生する日数(何日間分か?)を確認する
  2. 日数分の支払わなければならない遅延損害金を計算する
  3. 1円未満は切り捨てる

例えば、遅延損害金の発生する日数(延滞日数)が30日、元金1,000,000円、遅延損害金の利率20%の場合は「1,000,000円×20%÷365日×30日=16,438円」となります。

加算される遅延損害金がいくらなのかは、滞納している金額、遅延損害金の利率、遅延日数によって変化します。

滞納している金額が多い、利率が高い、遅延日数が長いほど、遅延損害金の金額が大きく膨らむので注意が必要です。

遅延損害金の上限利率

遅延損害金は利息と同様、あらかじめ決められた利率で請求されます。しかし、利息制限法によって上限金利が定められており、上限金利を超える遅延損害金の利率は認められていません。

遅延損害金の特徴をまとめると以下のとおりです。

  • 利息制限法による遅延損害金の利率上限は20%
  • 消費者契約法による遅延損害金の利率上限は14.6%
  • 通常の利息が遅延損害金を上回ることはない

利息制限法を遵守する取引(カードローンなど)は利率上限が20%以内で、消費者契約法を遵守する取引(クレジットカードの分割払いなど)は14.6%以内となっています。

遅延損害金が発生した時のリスク

遅延損害金が発生した時のリスク

遅延損害金が発生するということは、本来の支払い期日に支払いができていないという状況なので、契約に違反していることになります。

そのため、遅延損害金が請求されるだけでなく、以下のようなペナルティを受ける可能性もあるので注意が必要です。

  • ブラックリストに載る可能性があり、信用情報に影響がある
  • カードやローンの審査で不利になり、利用枠の減額や強制解約の可能性もある
  • 裁判を起こされるケースがある
  • 財産を差し押さえられる可能性がある

ブラックリストに載る可能性があり、信用情報に影響がある

ブラックリストとは、信用情報機関にマイナスの情報が記載されてしまうことです。支払いの延滞は返済能力に問題があると見なされてしまいます。

支払いの延滞が常態化した場合、リスクの高い人物として扱われて、信用情報機関に延滞情報が登録されてしまいます。

信用情報機関に登録された情報は、カード会社や銀行などが審査の際に参考にするので、審査結果に影響が出るでしょう。

カードやローンの審査で不利になり、利用枠の減額や強制解約の可能性もある

信用情報機関に延滞情報が掲載された場合には、新規の契約が困難になる他、利用枠の減額やカードの更新ができなくなる可能性もあります。

また、未払いの状態が続いた場合は、カードの強制解約に発展し、カード決済やキャッシングなどを利用できなくなるので注意しましょう。

裁判を起こされるケースがある

支払いが延滞した場合、金融機関から支払いを催促する督促状が届くほか、電話がかかって来る場合もあります。金融機関からの催促を無視すると、裁判を起こされる可能性もあるのです。

状況の悪化を回避したいという方は、早めに金融機関に相談をし対応しましょう。

財産を差し押さえられる可能性がある

金融機関が裁判所に申し立てて認められた場合は、裁判所から財産を差し押さえる旨の通知が来ますが、その通知を無視して通知された期日を迎えると、財産の差し押さえが執行されます。

差し押さえの対象は家具や貴金属、家、車といった財産だけではありません。勤務先から支払われる給与の一部も差し押さえられてしまい、そのことによって勤務先に滞納していることがバレてしまうので注意が必要です。

遅延損害金が払えない場合の対処法

遅延損害金が払えない場合の対処法

クレジットカードの分割払いやローンの返済などで遅延損害金が発生したものの、支払えない場合の対処法には、以下の4つが挙げられます。

  • 滞納する前に借入先である金融機関に相談する
  • 免除・減額を交渉する
  • 時効が成立していないか確認する
  • 債務整理を検討する

滞納する前に借入先である金融機関に相談する

支払いを滞納しそうな場合には、まず滞納する前に借入先である金融機関に相談することが大切です。その理由は、滞納する前に自ら支払う意思と返済プランを提示することで、返済期間を延ばすといった何かしらの救済が期待できるからです。

滞納してから金融機関に相談しても、支払い期日までに支払わなかったという事実があるため、救済の可能性が低くなります。そのため、滞納の可能性が生じた時点で、速やかに相談しましょう。

免除・減額を交渉する

免除や減額を交渉できるのは個人間取引だけと考えている方もいるのではないでしょうか。しかし、個人間取引に限らず、免除・減額を交渉することで応じてもらえる可能性があるため、交渉するのも選択肢のひとつです。

ただし、曖昧な交渉では認めてもらえる可能性が低くなります。認めてもらうためにも自身の現状を包み隠さず伝えて、具体的な返済計画を提示しましょう。

時効が成立していないか確認する

借入金や利息には、消滅時効があります。原則として、借入金や利息の支払い期日である弁済期から5年または10年を経過すると時効によって消滅します。

時効によって消滅するということは、返済する義務がなくなるということです。しかし、基本的には時効が成立しないように借入先が何らかの対処をしていることが多く、時効が成立していない場合がほとんどです。対処していない場合は時効が成立するので、10年以上経過している場合には、一応確認してみましょう。

債務整理を検討する

返済できない場合の最終手段として、債務整理という選択肢が挙げられます。債務整理には、以下の3つの方法があります。

  • 任意整理
  • 個人再生
  • 自己破産

任意整理とは、払い過ぎた利息がないか負債を再計算し、残った負債については将来発生する利息をゼロにできないか、返済期間を長くして毎月の返済額を減らせないかを交渉する手続きです。

個人再生とは、負債を払えなくなる可能性が高い場合において、裁判所の許可を得て、法律に基づき決まった金額を原則3年間で分割して支払う手続きです。任意整理よりも総支払額を大幅に減らせる可能性があります。

自己破産とは、給与や財産では負債を返済できない場合に、裁判所から原則全ての負債の支払いを免除してもらう手続きです。一定の財産を手放さなくてはなりませんが、3つの中で総支払額を最も減らせる可能性があります。

支払いの遅延に気づいたら?予防策もご紹介

支払いの遅延に気づいたら?予防策もご紹介

延滞料のリスクを少しでも軽減するためには、支払いの遅延に気づいた際の対応や予防策を押さえておくことも重要です。遅延に気づいた際の対応や予防策は以下の3つです。

  • 支払い金額と方法を確認し、すぐ入金する
  • 常に締め日と支払日を意識する
  • 返済計画の立てやすいカードローンを活用する

支払い金額と方法を確認し、すぐ入金する

支払い遅れを回避するためには、支払い金額と入金方法を確認し、すぐに入金することが重要です。遅延損害金はケースにより異なりますので、まずは支払い金額と延滞金の入金方法を確認します。

遅延損害金は1日ごとに上乗せされるため、負担を少しでも抑えるためにも支払い金額と入金方法を確認した後は、速やかに入金しましょう。

常に締め日と支払日を意識する

支払い遅延を回避するには、常に締め日と支払日を把握しておきましょう。締め日とは、クレジットカード会社が利用代金を締め切って支払い金額を集計する日です。

支払日とは、支払い金額が決済される日です。口座引き落としを選択している場合、支払日当日では引き落としに間に合わない可能性があるため、前日までに支払い金額がいくらなのかを確認し、口座に入金しておきましょう。

返済計画の立てやすいカードローンを活用する

カードローンを利用する際には、カードローンごとに返済方法や遅延損害金などに違いがあります。それぞれのカードローンの違いを把握し、ご自身に合うカードローンを選びましょう。

また、滞納を回避するためにも、返済シミュレーションを行い、無理のない返済計画を立てることも大切です。

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おわりに 

支払いが遅延した場合、支払い期日の翌日から遅延損害金という延滞金が上乗せされます。延滞金は利息よりも高めの利率が適用されており、滞納分の返済が完了するまで上乗せされます。そのため、速やかに支払わないと、負担がどんどん大きくなるので注意が必要です。

滞納を回避するには、事前にしっかりシミュレーションして、無理のない返済計画かどうかを確認することが大切です。それでも支払いに遅延が生じた際は、このコラムに書かれている対処法を確認し、状況の改善を図りましょう。

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