一番奥に生えている親知らずについて「抜歯が必要なのか?」「抜歯にかかる費用はどのくらい?」など、気になることはありませんか。
今回は、親知らずの抜歯にかかる費用について知りたい方に向けて、費用目安などをご紹介します。抜歯したほうが良いケース、しなくても良いケースについてもまとめました。親知らずの抜歯を検討されている方に役立つ情報が満載です。
この記事を読んでわかること
- 親知らずには、抜いたほうが良いケースと抜かなくても良いケースがある
- 腫れや痛みがある、歯並びや噛み合わせに悪影響を及ぼしている、歯の根っこを溶かしている場合は抜歯が必要
- 親知らずの抜歯は保険適用で、費用目安は約1,000円〜5,000円
- 「親知らずの生え方や状態によって別途費用がかかるケースもあり、費用の幅が生じやすいことが特徴である
親知らずは必ず抜歯すべき?処置を受ける際の見極めポイント
親知らずが生えてきた場合、必ずしも「抜歯しなくてはならない」とは限りません。親知らずには、抜いたほうが良い場合と抜かなくても良い場合があります。ここからは、抜いたほうが良いケースと抜かなくても良いケースをそれぞれ詳しく解説しましょう。
抜歯したほうが良いケース
はじめに、抜歯したほうが良いケースをご紹介します。下記のような症状がある場合には、親知らずの抜歯をおすすめします。
腫れや痛みがある
一番奥にある親知らずは、どうしても歯ブラシが届きづらく、虫歯・歯周病の原因になりやすい歯です。虫歯や歯周病になると、歯や歯茎に痛みや腫れを感じるようになります。そのような場合は抜歯の検討をしたほうが良いでしょう。
また、痛みが出てきても親知らずをそのまま放置していると、含歯性嚢胞などの嚢胞や腫瘍ができる原因になる可能性もあるため、要注意です。
歯並びや噛み合わせに悪影響を及ぼしている
例えば、親知らずが横向きや斜めに生えてきてしまうと、隣に生えている歯をぐいぐいと押してしまい、歯並びや嚙み合わせに悪影響を及ぼす恐れがあります。噛み合わせや歯並びの悪化は、結果的に顎関節症・頭痛などの原因にもつながるでしょう。その場合には、抜歯が必要になります。
しかし、横向きや斜めに親知らずが生えているからといって、必ずしも歯並びに悪影響だとは限りません。気になる生え方の親知らずであれば、親知らずの状態を歯科医院で確かめてもらいましょう。
歯の根っこを溶かしている
横向きや斜めに生えてきた親知らずは、隣の歯を押してしまうことで、歯の根っこや周辺の骨を溶かしてしまうケースもあります。これは「歯根吸収」と呼ばれ、進行すると隣の歯が弱くなり、将来的には歯を失ってしまう危険性があるのです。この状態に進行してしまっている場合には、すぐに抜歯が必要となります。
抜歯しなくても良いケース
一方、下記の条件に当てはまる場合は、親知らずが正常に生えており、機能しているため抜歯しなくても良いでしょう。
- 真っすぐな向きで綺麗に生えている
- 痛みや腫れがない
- 歯並びや噛み合わせに問題がない
- 虫歯や歯周病の症状がない
親知らずが横向きに生えていたり埋まったりしていても、特に痛みなどの症状がない場合には、抜歯しなくて良いケースもあります。
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親知らずを抜歯する際の基本的な流れ
ここからは、親知らずを抜歯する際の基本的な流れをご紹介します。
まず、親知らずに気になる症状があれば、検査を受けましょう。親知らずが原因の歯茎の痛みや腫れであったり、歯並びや噛み合わせに悪影響があったりするとわかった場合、抜歯が検討されます。
抜歯を検討する場合には、歯茎に埋まっている部分や歯の根っこ部分の状態を確かめるために、事前にレントゲン・CT撮影などを行うケースが多いでしょう。また、外科的な処置であるため、抜歯前に血圧測定により健康状態の確認をする歯科医院もあります。
抜歯当日の基本的な流れは下記のとおりです。
●抜歯当日の流れ
- 麻酔を行う
抜歯の前に表面麻酔を行い、麻酔が効いているのか、歯茎や歯を触ってチェックします。 - 親知らずを抜く
親知らずが横向きに生えていたり、歯茎の中に埋まっていたりする場合は、歯肉の切開や歯の周囲の骨を削り取る作業が必要です。 - 根っこ部分を専用器具で洗浄する
親知らずが抜けたら、専用器具を使って、親知らずの根っこ部分の穴を綺麗に洗浄し、出血している場合には、ゼラチンスポンジなどで止血を行います。 - 縫合する(必要な場合のみ)
必要な場合には、歯茎部分を糸で縫合します。 - 消毒後、ガーゼを噛んで止血する
最後に、全体を消毒して治療は終了です。抜歯後、止血のために約30分ガーゼを噛んで安静にします。
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親知らずの抜歯についてよくある疑問
ここからは、親知らずの抜歯に関する、よくある疑問をQ&A形式で回答していきます。
親知らずを放置してしまうとどうなる?
親知らずが正常に生えていない状態で放置すると、下記のような症状が出てくる可能性があるでしょう。
- 痛みや腫れが生じる
- 歯並びに悪影響を及ぼす
- 手前の歯を溶かしてしまう
- 嚢胞・腫瘍が発生する
親知らずに違和感があるなど、少しでも様子が心配な方は、早めに歯科医院へ足を運びましょう。
2本を一度に抜歯できる?
歯科医院の診断を受け、歯科医が親知らずの状態が問題ないとした場合は、一度に2本抜歯することもできます。しかし、下顎の左右にある2本を同時に抜歯する際には、別日で抜歯することがおすすめです。なぜなら、抜歯後に両側の顎が腫れてしまうと、気道が締めつけられて呼吸がしづらくなってしまうリスクがあるためです。
2本同時に抜歯した時は、約9,700円が費用目安になります。ご自身の親知らずの生え方や歯科医院によって費用は異なりますので、治療前にご確認ください。
初診日当日に抜歯するの?
一般的には、初診日には検査やカウンセリングを実施し、歯の状態を診てから、改めて抜歯する日を決めることが多いです。しかし、ご自身の希望や歯科医院の判断によっては、初診日当日に抜歯するケースもあるでしょう。
初診日当日に抜歯を行いたい場合でも、親知らず・腔内の状態、患者さんの健康状態などを考慮して、当日の抜歯ができないケースもあります。「即日、抜歯を行いたい」という方は、歯科医院の予約の際に希望を伝えておきましょう。
抜歯の際の痛みは?
親知らずの抜歯の際には局所麻酔をするため、ほとんど痛みは感じないでしょう。しかし、抜歯後に麻酔が切れると、歯茎や歯に痛みを感じるかもしれません。ほとんどの方が、抜歯してから約1時間経過した頃に痛みを感じ始めるようです。痛みがある場合は、痛み止めを服用するケースが多くなっています。
抜歯後の痛みや腫れはどのくらいの期間続く?
抜歯後、程度に個人差はありますが、頬が腫れるなどの症状が出る方が多いでしょう。しかし、正常に治癒が進んでいれば、腫れや痛みは数日~1週間程度、長くて10日前後で改善するといわれています。
しかし、まれに治療部分の治癒が上手く進んでいない「ドライソケット」という状態になっているケースもあります。ドライソケットとは、歯の根っこ部分の穴に血がたまらず、骨が露出してしまう状態のことで、抜歯後の偶発症として数%の確率で起こってしまう症状です。
抜歯後、耐えがたい強い痛みがある場合は、歯科医院へ早めに相談してみましょう。
どんな状態の親知らずでも抜歯できる?
ほとんどの親知らずは、抜歯が可能です。しかし、親知らずの状態やご自身の健康状態によっては、受診した歯科医院で抜歯を行えないケースもあります。
例えば、親知らずの生え方が複雑で抜歯後のフォローに対応できない可能性がある、健康上の理由で麻痺が起こりやすい体質の方であるなど、抜歯を行った時のリスクが高いと判断された場合です。そのようなケースでは、規模の大きな大学病院などを紹介してもらえる場合が多くなっています。
参照元:北戸田COCO歯科|親知らずは2本同時に抜歯できる?3つの注意点&歯医者選びのポイント
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親知らずの抜歯に必要なおよその費用は?
抜歯に必要な費用は、親知らずの状態や受診する歯科医院によって異なるでしょう。
親知らずの抜歯には保険適用が可能で、3割を自己負担する場合には、約1,000円〜5,000円が費用目安になります。個々の状態によって、骨を削る・親知らずを割るなどの工程が発生するケースもあり、症状によって費用の幅が生じやすいことが特徴的です。
ここからは、親知らずの抜歯に必要となる費用を解説していきます。
親知らずが正常に生えている場合の抜歯費用
正常な生え方をしている親知らずを抜歯する場合、薬代を含めて約1,000円〜1,500円が費用目安になります。薬は、抜歯後に服用する痛み止め、抗菌薬などが処方されるケースが多いでしょう。
横向きや骨に埋まっている場合の抜歯費用
親知らずの生え方により、親知らずを割ったり骨を削ったりする手術が必要になるため、費用が高額になります。親知らずが横向きに生えていたり、骨に埋まっていたりする場合の抜歯の費用は、薬代を含めて約1,500円〜5,000円が費用目安になります。
親知らずの生え方を診るために事前にレントゲン撮影をした際に、だいたいの治療費が把握できるでしょう。
保険適用外の場合もある
親知らずの抜歯は、基本的に保険適用ですが、保険が適用されない治療法もあります。
例えば、親知らずの抜歯の痛みを軽減する手法として知られる「静脈内鎮静法」です。静脈内鎮静法は麻酔薬を血管に投与し、痛みや恐怖心を感じにくくしたうえで抜歯ができる治療ですが、ほとんどの場合で保険適用外となるでしょう。抜歯費用の他に、別途約6,000円〜30,000円かかるのが目安となっています。
また、矯正治療が目的の抜歯の場合は、保険適用外となり、約6,600円〜22,000円が費用目安です。
抜歯以外に必要な費用は?
抜歯だけでなく、親知らずの状況を診るためにレントゲンやCTでの撮影、隣の歯に虫歯が発見されて応急的に痛みの治療が必要になるケースもあります。
また、抜歯後の治りを早くするために、あらかじめ口腔内の細菌数を少なくする歯石取りなどのクリーニングを施す場合もあるでしょう。
これらの治療に関しては別途費用がかかり、目安は下記のとおりです。
治療内容 | 費用目安 |
パノラマレントゲン費用 | 約11,000円※ |
CT撮影 | 約16,500円※ |
虫歯の治療(応急的な痛みの治療) | 約2,000円 |
歯石取りやクリーニング | 約3,000円 |
※保険適用外の金額。自由診療の治療に伴う親知らずの抜歯の場合は、自由診療費用として発生します。
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おわりに
親知らずの抜歯にかかる費用についてご紹介しました。親知らずは、ご自身ではなかなか状態がわかりにくいのが特徴です。親知らずに何か違和感があれば、まずは歯科医院に行って様子を診てもらいましょう。親知らずの状態によって治療費は異なりますので、初診時に治療費の目安を聞いておくと安心です。そのまま放置せずに、早めに適切な処置を受けることをおすすめします。