これからカードローンの利用を検討しているのなら「できるだけ審査の甘いカードローンを使いたい」と思うかもしれません。実際はそのようなカードローンはありません。
できることがあるとすれば、カードローンの審査でチェックされるポイントを知り、綿密な準備を進めて審査に臨むことでしょう。今回の記事では、カードローンの審査が甘くない理由に触れつつ、事前に行うべき準備について詳しく解説します。
- 基本的に審査が甘いカードローンは存在しない
- カードローンの審査では「返済能力の有無」「信用情報」「他社での借り入れ」の3点が主にチェックされる
- 「審査が甘い」と謳うカードローンは問題があるため申し込みは禁物
- カードローンの審査に通らなかった場合は別のサービスへの申し込みも視野に
カードローンの審査が甘いサービスってあるの?
カードローンの審査を新規で受ける場合、審査が甘い=必ず通るといえるほど審査通過率が高いところを選びたいと思うかもしれません。実際のところ、そのような差があるのかについて、まずは解説します。
基本的に審査が甘いカードローンは存在しない!
結論からいうと、基本的に審査が甘いカードローンは存在しません。
そもそも、銀行・消費者金融・信販会社などカードローンを扱う会社で、審査基準を公開しているところは皆無です。審査基準が開示されていない以上、甘いか・厳しいかを判断するのはほぼ不可能でしょう。
また、カードローンには返済義務がある以上、利用希望者に相応の支払能力があるかは厳しく見極めないといけません。相応の支払能力がないのに審査に通過できてしまうと、将来的に延滞・滞納などの深刻なトラブルにもつながります。提供元である企業にとっても、借りる側である利用者にとってもプラスにはなりません。
なお、詳しくは後述しますが、カードローンの宣伝(チラシ、テレビCM、WEBサイト、SNS広告など)に「審査が甘い」「誰でも通る」という文言を使うのは、貸金業法により禁止されています(貸金業法第16条)。
カードローンの審査を通過するのは?チェックされるポイント
そもそも、カードローンの申し込み・利用において審査が行われるのは「利用希望者の返済能力を超えた利用が起きないようにする」ためです。
裏を返せば、融資を行うことが利用希望者の返済能力を超えた貸付になると判断された場合、審査に通過する可能性は限りなく低くなります。具体的には、以下の3点がチェックされるため、事前に確認しましょう。
- 返済能力の有無
- 信用情報
- 他社での借り入れ
返済能力の有無
返済能力とは、融資を返済していくための借主の債務能力のことです。簡単にいうと「返済に充てられる十分なお金を確保できるか」を指します。
返済能力をチェックするための指標として用いられる情報の例を紹介しましょう。
- 職業
- 勤務先
- 勤続年数
- 年収
- 家族構成
- 住居(持ち家の有無)
注意したいのは、年収が高ければ審査に通るとは限らない点です。年収が高かったとしても、自営業・フリーランスで収入が不安定と判断された場合は、やや不利になります。一方、年収がそう高くなくても、大手企業に勤務する会社員や公務員であれば、収入に安定性があるという意味で審査に有利かもしれません。
審査通過の可否はさまざまな情報を総合的に勘案して決まるので、まずはありのままの情報を申告しましょう。
信用情報
信用情報とは、クレジットカードやローンなど、お金の貸し借りを伴う取引(信用取引)の利用履歴です。信用情報機関と呼ばれる会社・組織がデータベースとしてまとめています。カードローンの審査を行う際は、利用希望者の信用情報を照会し、検討材料のひとつにする流れです。
そして、返済能力に重要な疑義を及ぼすトラブルがあった場合、金融事故として登録されます。例えば、過去に以下のトラブルを起こした場合、一定期間登録されるので注意してください。
- 61日または3ヵ月以上の返済遅延
- 利用規約違反などによる強制解約
- 任意整理・個人再生・自己破産などの債務整理
信用情報に金融事故が登録されている間は、新規でのカードローンの利用は難しくなります。
他社での借り入れ
他社での借り入れも審査においてはチェックされます。主にチェックされるのは「金額」と「件数」の2点です。具体的にいくら以上、何件以上なら審査に不利なのかは断言できません。審査基準が公表されていない以上当然ですが、多ければ多いほど不利なのは確かです。
新規で申し込みをする際はできるだけ残額を減らしましょう。
カードローンの審査は決して甘くない!申し込み時の注意点
カードローンの審査は決して甘くありません。また、必要以上の額を借りてしまうと、返済で苦労するかもしれません。そのため、以下の点に注意して申し込みをしましょう。
- 「審査が甘い」と謳うサービスには要注意
- 口座がないと申し込めない場合がある
- 書類は正確に記載する
- 審査を通過するには在籍確認がある
- 審査申し込み後の返済が長期化しないよう計画的に
「審査が甘い」と謳うサービスには要注意
「審査が甘い」と謳うサービスには注意しましょう。貸金業法において、貸金業者が行う広告活動には厳しい制限が加えられています(貸金業法第16条文)。そのため、本来であれば「審査が甘い」という言葉も使ってはいけません。
つまり、遵守すべき法律を無視して事業を運営していることになるので、違法サービスである可能性も極めて高いです。厳しい取り立てにあったり、他の金融犯罪のターゲットにされたりなどのトラブルの元凶になるため、絶対に使わないようにしましょう。
おすすめのサービス
カードローンを使う際は、安心して利用できるサービスを選ぶのが重要です。
クレディセゾンでは、カードローンとして「MONEY CARD(マネーカード)」を提供しています。会社員・公務員の方だけでなく、自営業・自由業の方もご利用いただくことが可能です。
また、パート・アルバイト・派遣社員の方、専業主婦(夫)の方、収入のあるシルバーの方などもお申し込みいただけます。お借り入れは全国のコンビニ・ATMから。ご返済も月々4,000円から可能です。「いざというときのための手段」としてもお使いいただけるので、ぜひ一度お問合せください。
MONEY CARDについて詳しく知りたい方は以下をご覧ください。
口座がないと申し込めない場合がある
銀行のカードローンの場合、申し込みにあたって「その銀行の」口座が必要になるケースがあります。この場合、カードローンの申し込みと同時に銀行の口座開設を手続きしてもらえるのかを確認してください。別途手続きが必要な場合は、先に口座開設を済ませるのをおすすめいたします。
なお、消費者金融のカードローンでも、振込・引き落としのための銀行口座が必要です。消費者金融によっては、取引に利用できる金融機関が限られているケースもあるので、事前に確認しましょう。
書類は正確に記載する
申し込みにあたって提出する書類は、正確に記載しましょう。WEB経由での申し込みの場合は、フォームの入力ミスに注意が必要です。間違いがあったことが原因で審査に通らない可能性は十分にあります。仮に間違いがあったとしても、金融機関側は提供された情報を元に判断せざるを得ないためです。
なお、年収を高めに書くなど、審査に通ることを目的にした虚偽記載は絶対に止めましょう。他の情報との矛盾から見破られる可能性が高く無意味なうえに、審査落ちの原因になり得ます。内容が悪質と判断された場合は、詐欺罪に問われる恐れもあるので注意してください。
審査を通過するには在籍確認がある
審査を通過するためには、在籍確認は避けて通れません。在籍確認とは、申し込みにあたって申告された勤務先に実際に在籍しているかどうかを確認する作業のことです。返済能力の裏付けを取るために行われます。
なお、在籍確認は勤務先への電話によるのが一般的でしたが、昨今は書類の精査に代えるケースも少なくありません。それでも必要と判断されたら、勤務先に電話がかかってくることはあります。
オペレーターが社名を出さず、個人名を名乗るなどプライバシー対策は徹底しているので、周囲に知られる心配をし過ぎる必要はありません。念のため「クレジットカードの申し込みをしたので、その件で電話がかかってくるかもしれない」点を伝え、周囲に理解を求めましょう。
審査申し込み後の返済が長期化しないよう計画的に
返済が長期化しないよう、計画的に使うのも重要です。カードローンは深夜や土日休日でもATMや振り込み指示で借りられるうえに、毎月の返済額も少ない状態で続けられます。そのため「残高が増えていくのに、返済が一向に進まない」という状態にもなりかねません。
長期化を避けるためには、以下のポイントに気をつけましょう。
- 本当に必要な額だけを借りる
- 毎月の返済額はできるだけ多くする
- 資金に余裕があれば繰上げ返済をする
- 利用明細はこまめにチェックする
カードローン審査に通らなかった場合の対処法は?
万が一、カードローンの審査に通らなかった場合は、他の方法でお金を用意することを検討しましょう。考えられる方法として、以下の4つについて解説します。
- 他のサービスに申し込む
- おまとめローンや借り換えを利用する
- 手持ちの物を現金化する
- 国や自治体の支援制度を利用する
他のサービスに申し込む
他のカードローンの審査に申し込むのは選択肢のひとつです。一口にカードローンといっても、提供する金融機関によって審査基準は異なります。そのため「A社のカードローンでは審査に通らなかったが、B社では通った」というように、金融機関を変更することで比較的審査に通りやすくなるのは否定できません。
ただし、クレジットカードやローンなどに新規申し込みした場合、その情報は半年間信用情報に登録されます。多重申し込みと判断されると審査において不利になるため、できれば前回の申し込みから半年は空けて申し込みをしましょう。
おまとめローンや借り換えを利用する
すでに複数社からカードローンでお金を借りている場合は、おまとめローンで一本化を図るのも方法のひとつです。おまとめローンとは、複数の金融機関のローンをひとつの借入先にまとめるための商品を指します。
つまり、借り入れで得られたお金で複数社での残高を一括返済し、以降はおまとめローンの返済だけを続ける流れと考えましょう。
複数の金融機関でローンを契約している場合、返済日もバラバラになるため、管理が大変です。しかし、おまとめローンを使って一本化すれば管理は簡単になります。
手持ちの物を現金化する
フリマアプリやリサイクルショップで手持ちの物を売って現金化することもできます。ブランド品や最新型のスマートフォン、パソコンなどは高額で買い取ってもらえますが、使わなくなった電化製品や洋服などの日用品でも、やり方次第で現金化することは可能です。
不用品の処分と思って取り組めば、部屋も片付くので一石二鳥でしょう。
国や自治体の支援制度の利用する
お金が必要な理由によっては、国や自治体の支援制度も利用できます。代表的な制度は以下の通りです。
生活福祉資金貸付制度 | 生活建て直しのための資金を貸し付けてくれる制度 |
求職者支援資金融資 | 求職者支援訓練を受講している人向けに行われている融資制度 |
教育一般貸付 | いわゆる「国の教育ローン」。日本政策金融公庫が運営 |
母子父子寡婦福祉資金貸付金制度 | 20歳未満の子どもを扶養しているシングルマザー、シングルファーザー向けの融資制度 |
他にも自治体独自の制度があるため、どんな制度が利用できるかはお住まいを管轄する市区町村役場で確認しましょう。
おわりに
繰り返しになりますが、審査の甘いカードローンは存在しません。しかし、審査難易度が金融機関によって違うのは確かなので、仮に審査に落ちてしまったとしても、商品を変えることで審査に通る可能性はあります。また、カードローン以外にもお金を調達する方法はあるので、試す価値はありそうです。
そして、カードローンの審査に通った場合でも、使いすぎには気をつけましょう。いつまでも返済が終わらないなどのトラブルにもつながります。