賃貸物件に入居している場合、更新時期に必要となるのが更新料です。賃貸の更新料を支払わないと強制退去の可能性もあるため、注意が必要です。
この記事では、賃貸の更新料の目安や支払のタイミング、支払わないとどうなるのか解説します。現在賃貸物件に入居している方や、更新料の概要や目安を知りたい方はぜひ参考にしてください。
(本記事は2023年12月28日時点の情報です)
- 更新料は大家と入居者が双方合意の上で賃貸借契約書面にて取り決める任意の仕組み
- 更新料は家賃の1~2か月分とする場合が多い
- 更新料を支払わない場合には強制退去となることもある
- 更新料以外にも契約更新に伴い必要となる費用があるため事前確認が大切
賃貸の更新料とは?概要と相場を解説
アパートやマンション、一戸建てなどの賃貸物件に入居していると、入居後一定の期間ごとに更新料を支払うのが一般的です。ただし、物件によっては更新料が発生しないこともあります。では、賃貸の更新料はどのような仕組みになっているのでしょうか。
まずは、賃貸の更新料の概要や相場を見ていきましょう。
賃貸の更新料とは?
賃貸における更新料とは、賃貸住宅の大家に支払うお金のことです。一般的に、賃貸借契約には2年や3年などと契約期間が設けられています。
当初の契約期間の満了を迎えるにあたり、大家と入居者がそれぞれ合意の上、さらに契約更新をすることができます。その際に支払うのが更新料です。
更新料は、法的に決められている制度ではありませんが、賃貸借契約書に更新料が定められていれば支払う必要があります。
更新料の相場
前述のように、更新料の有無は大家が任意で決めるため、金額も任意に決められます。更新料の大まかな目安として、1ヶ月分の家賃の1~2倍の金額を更新料とすることが多いです。
また、更新料を支払うかどうかについては、地域によって慣習に差があります。国土交通省「民間賃貸住宅に係る実態調査」によると、全国で最も更新料の発生する割合が高いのは神奈川県で9割です。この他の関東地区では、全国的にも更新料を支払う割合が高い傾向にあります。
一方、大阪府や兵庫県では0%となっており、西日本は更新料を設けないことが多い、あるいはわずかな割合であることがわかりました。
なお、更新料は返ってくる性質の金銭ではありません。つまり、更新の際に支払った更新料は、退去時に返還されないということです。
賃貸の更新料について知っておきたい基礎知識
更新料の支払期日や支払い方法について、更新料の課税関係などについて解説します。賃貸の更新料を支払う必要がある場合に知っておきたい基礎知識を押さえておきましょう。
- 支払いのタイミング
- 更新料の支払い方法は?
- 更新料は非課税
支払いのタイミング
更新料は、契約更新日前までに支払います。一般的に、契約更新日の2~3ヵ月前くらいに大家から連絡があることが多いです。
通常の賃貸借契約は2年契約であることが多いため、当初の2年が終わる2~3カ月前である1年10カ月経過後あたりで、更新料に関する連絡が来ると想定しておきましょう。
また、更新料を支払う時期についても、入居時の契約書に明記されていることが多いです。不明点があれば、前もって大家や不動産会社に問い合わせてみてください。
更新料の支払い方法は?
更新料が発生するかどうかも含めて、賃貸借契約を結ぶ際に取り交わした契約書面で確認できます。
支払方法は、銀行口座への振り込み、大家への手渡しなど、物件によってさまざまです。
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更新料は非課税
そもそも、賃貸物件を居住用として借りて住む場合、家賃や敷金礼金などの諸費用は非課税となります。更新料も同じ考え方で、賃貸物件を居住用として借りる場合には非課税です。
ただし、事務所など居住用以外として賃貸する場合には更新料も課税対象となり、消費税分も支払う必要があるため、注意してください。
賃貸の更新料を支払わないとどうなる?
賃貸の更新料を支払わないとどうなるのでしょうか。
【賃貸の更新料を支払わないとどうなる?】
- 更新料の支払い義務について
- 支払わなかった場合は強制退去の可能性も
更新料の支払い義務について
そもそも更新料が発生するかどうかについて、契約書を事前に確認しましょう。更新料の支払いがあるかどうか把握しておくためにも、物件を探す際に不動産会社にあらかじめ問い合わせておくと安心です。「更新料は不要」などと記載がある場合は、支払い義務はありません。
支払わない場合は強制退去の可能性も
賃貸借契約書に更新料の支払いが必要である旨記載があるにもかかわらず支払わなかった場合、最悪の場合強制退去のリスクがあります。
前述のように、更新料の支払いがあるかどうかは入居時に契約書で取り決めます。つまり、更新料は大家と入居者の双方合意の上で発生するため、支払わないと信頼関係が破綻し、退去を命じられることもあり得るわけです。
更新料の存在を把握しており、引き続き契約更新を希望している場合には、期日通りに更新料を支払うのが賢明です。
賃貸の更新料に関する注意点
賃貸の更新料に関する注意点について、次の3点を解説します。
【賃貸の更新料に関する注意点】
- 更新料以外に費用が発生することもある
- 引っ越す場合は早めに連絡をする
- 値下げ交渉は可能だが成功のハードルは高い
更新料以外に費用が発生することもある
更新料以外にも、火災保険や更新手数料、保険料などが発生する可能性があります。これらの費用の扱いも大家によって違うため、物件探しの際や契約時には必ず事前に確認しておきましょう。
火災保険に関しては、不動産会社の指定の保険会社から加入することを勧められることもありますが、ご自身で比較検討して加入することも可能です。火災保険の扱いについても、不動産会社へ相談してみることをおすすめします。
引っ越す場合は早めに連絡をする
現在入居している物件よりも条件の良い物件を見つけた場合は、更新料を支払う前に引っ越すのもひとつの方法です。引っ越す場合は、余裕をもって行動する必要があります。
退去が決まっていれば、大家は次の入居者探しを始められます。入居者としても、早めに退去を申し出ておくことで、更新料や更新後の火災保険料などを支払わずに済むでしょう。
このような理由からも、早めに引っ越しの連絡を入れておくことは、大家と入居者の双方にとってベストです。
値下げ交渉は可能だが成功のハードルは高い
更新料の値下げを交渉すること自体は可能ですが、交渉が成功する可能性はあまり考えられません。更新料の有無を含めて大家が任意で決められるため、契約書面で取り決めている場合に値下げをすることはまずないからです。
おわりに
更新料は、賃貸物件に入居している場合に発生する費用です。法的に決められているわけではありませんが、大家との合意で取り決めます。更新料の有無については、契約時の書面で確認できますが、その際に更新料の金額や支払期日などについても同時に確認しておきましょう。また、賃貸入居時には更新料以外にも定期的に必要となる費用があるので、そちらも合わせて確認しておくと安心です。