この記事では任意整理のデメリットについて、よくある誤解も含めて取り上げています。またデメリットについての対処法もご紹介していますので、任意整理中の方もこれから検討されている方も必見です。
任意整理のデメリット・悪影響
「お金を借りて返済が滞ってしまった」「今のままでは返済が難しい」といったときに任意整理を検討することもあるでしょう。
任意整理は、取引開始時にさかのぼって利息制限法の上限金利である15%~20%に金利を引き下げて再計算を行い、そのうえで金利のカットや元本のみを分割で返済するなどの和解交渉を債権者に対し行います。和解後には、和解時に決められた内容で返済を続けるという、借金の整理方法です。
任意整理を行うと返済すべき金額は確実に減りますので、メリットがあります。とはいえ任意整理を行う前には、デメリットについても知っておく必要があります。任意整理を行ったときのデメリットにどのようなものがあるのか、どのような悪影響があるのか、確認してみましょう。
まず、おさえておくべきデメリットとして、個人信用情報機関に登録されてしまうという点です。
個人信用情報機関とは、個人の信用情報のデータが登録されている情報機関のことです。
そもそも信用情報とは、クレジットカードや各種ローンの契約や申し込みに関する情報のことで、客観的な取引事実を登録した個人の情報です。この情報は登録している金融機関や貸金業者などが確認することができるため、新規に申し込みがあったときや、増額申請を受けたときなどに確認し、審査の参考にします。
任意整理は、返済に関する重要な情報ですので、信用情報機関に「事故情報」として登録されることになります。いわゆるブラックリストとなるため、任意整理をする以前よりも自由にお金を借りることができなくなったり、スマートフォンや携帯電話の分割契約ができなくなったりします。
任意整理をし、信用情報機関に事故情報として登録されると、少なくとも完済後5年程度はお金を借りることはできません。
任意整理を行うと、日常生活の中でさまざまな影響が出てきてしまいます。
~悪影響・こんなことができなくなる~
- 任意整理をしたクレジットカードが利用ができない
- 情報が登録されている期間は、新規でクレジットカードを作ることが難しい
- 新規の借金(ローン借り入れ)が難しい
- スマートフォンや携帯電話の分割購入、車のローンの利用が難しい
- 賃貸物件を借りる際に家賃保証会社の審査に通らない場合がある
- 保証人になれない
なお、任意整理=困った方を助けるというイメージを抱く方もいますが、上記で説明したように任意整理は、返済することを前提に結ぶ契約です。安定した収入がない、返済能力がないときには、任意整理そのものが利用できません。
任意整理のデメリットへの対処
上記で述べたように任意整理にはデメリットが生じます。そのデメリットには、どのように対処していけば良いのでしょうか。
デメリットに対する対処法
- クレジットカードではなくデビットカードやプリペイドカード、QRコード決済の利用
- ご家族のクレジットカードの家族カードを発行して利用
- スマートフォンや携帯電話を購入したい場合は、現金一括払いで購入する
- 車は、現金一括払いで購入する
- 連帯保証人なし、または個人の連帯保証が可の物件を選ぶ
ここで取り上げている対処法は、あくまで一例になります。読んでいてお気づきだと思いますが、任意整理をした場合、親族の協力は欠かせないものとなっています。家族に知られず任意整理したいところですが、家族には必ず相談するようにしましょう。
任意整理に関するよくある誤解
任意整理に関するいろいろな情報がありますが、全てが正しい情報というわけではありません。ここでは、任意整理によくある誤解について解説していきます。
勤務先など周りに知られてしまう?
和解の内容に沿って返済をしている場合には、勤務先や周りの方たちに知られることはほとんどありません。ただし滞納してしまうと、周りに知られてしまう可能性があります。
全財産が差し押さえられる?
任意整理は対象とした借り入れを整理するための手続きですので、全財産が差し押さえられるようなことはありません。
戸籍に任意整理の履歴が残る?
任意整理をすると、信用情報機関には「事故」として記載されますが、戸籍や住民票などに任意整理をした事実が記載されることはありません。もちろん履歴も残りません。
年金が受給できなくなる?
任意整理をしたことで、財産の差し押さえや年金を受給できなくなることはありません。公的年金の差し押さえは、法律で禁止されています。
勤務先から解雇される?
解雇されることはありません。債務整理をしたことは職場に知られにくいので、さほど心配することはありません。
おわりに
あと少し現金があれば、今月を乗り切れるということもあるでしょう。そのような場合、まず考えておきたいのが「お金を借りることはできないのか?」ということです。
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任意整理は有意義な制度ですが時間もかかりますし、弁護士などに依頼をする場合には費用もかかります。任意整理と併せて、「かんたん安心カードローン」の利用も検討してみてはいかがでしょうか。