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インデックス投資の出口戦略とは?4%ルールについても詳しく解説

インデックス投資の出口戦略とは?4%ルールについても詳しく解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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インデックスファンドで投資を始めてみたものの、いつどのように取り崩していけば良いのだろうと売却のタイミングに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。また、インデックスファンドで長期積立している資産を運用しつつ生活費にあてるにはどうしたら良いのかお悩みの方も少なくありません。

この記事では、インデックス投資について、基本知識や出口戦略について解説しますので、ぜひ参考にしてください。

この記事を読んでわかること
  • インデックス投資とは市場の値動きを示す指数(インデックス)に連動した運用成果を目指す投資方法
  • インデックス投資の出口戦略の考え方は、ライフステージに合わせて考える
  • インデックス投資の出口戦略として、一括売却、定期売却、4%ルールに従った取り崩しなどがある
  • 毎年資産運用額の4%未満を生活費として切り崩していれば、30年以上が経過しても資産が尽きる確率は非常に低い(4%ルール)

インデックス投資の基礎知識

インデックス投資の基礎知識

インデックス投資という言葉は知っていても、具体的にどのように行っていけば良いのかわからないという方も多いかもしれません。まずは、インデックス投資の基礎知識について解説します。

インデックス投資とは

インデックスとは、指数のことです。つまり、インデックス投資とは、株式市場などの全体的な値動きを示す指数に連動する運用成果を目指す投資方法を指します。

インデックス投資は、主に投資信託や上場投資信託(ETF)で行います。投資信託とは、投資家から集めた資金を投資のプロであるファンドマネージャーが管理・運用して得た利益を投資家に還元する仕組みの金融商品です。インデックス投資による運用が行われている投資信託はインデックスファンドと呼ばれています。

例えば、インデックスファンドを毎月1万円定期定額で購入し続けることで、価格が高い時には量を少なく、価格が安い時には多く購入することができます。そのため、投資におけるリスクを軽減できる効果が期待できるでしょう。

代表的なインデックス

代表的なインデックスの例は、以下の通りです。

  • 国内株式市場におけるインデックス:日経平均株価(日経225、日経平均)
  • 米国株式市場におけるインデックス:NYダウ(ダウ平均株価)、S&P500指数、ナスダック総合指数

インデックス投資のメリット・デメリット

インデックス投資のメリットは、以下の通りです。

  • インデックス(指数)に連動して値動きを示すので初心者にも分かりやすい
  • 他の投資信託と比較して信託報酬などのコストを抑えて運用することが可能
  • 手間をかけずに分散投資ができる
  • 少額で始められる

一方、インデックス投資のデメリットは以下の通りです。

  • 長期投資を前提に考えられているため、短期的な投資では利益があまり期待できない
  • インデックスに連動して値動きをしているため、個別株のように高いリターンを期待できない

もちろん、投資ですから元本割れで売却時に損失が出る可能性もあります。インデックス投資は、長期的な運用を前提にした積立投資に向いている投資方法です。

出口戦略のパターン

出口戦略のパターン

インデックスファンドで投資信託を始めたけれど、いつ取り崩したら良いのか止め時が分からないと疑問をお持ちの方も多いかもしれません。ここでは、インデックス投資や投資信託の出口戦略について解説していきます。

ライフステージに合わせて考える

出口戦略は、ライフステージに合わせて考えていくことが必要です。

具体的には、以下の3つのタイミングに分けて考えると良いでしょう。

  • 就職してから退職10年前位前の資産形成期
  • 退職10年前~退職直前時の運用継続期
  • 退職後の取り崩し期

取り崩し期に入る前の運用継続期に、出口戦略の検討を始めます。この時期に考えておけば、収入が大きく落ちる退職時に運用の目標金額に達していないというリスクを軽減できるからです。

一括売却

出口戦略のひとつに、長期にわたって積み立てたインデックス投資を一度に全て売却する一括売却もあります。

投資信託はいつでも解約して現金化することが可能です。ただし、一括売却をする場合に、ベストな売却のタイミングを判断するのは難しいかもしれません。売却時に市場が下落基調になっていた場合だと、思ったような運用利益を得られない可能性があります。

定期売却

定期的に少しずつ売却していく方法も出口戦略のひとつです。

一括売却すると最適なタイミングを判断することが難しいですが、長期的に一定額を少しずつ売却していけば、市場の動きに一喜一憂せずに一括売却のリスクを軽減できます。

また、売却して現金化した資産以外は継続して運用できます。

インデックス投資の出口戦略「4%ルール」

インデックス投資の出口戦略で有名なのが、「4%ルール」。1998年、アメリカのトリニティ大学で発表された資産運用に関する研究から導かれたルールです。

4%ルールとは、毎年資産運用額の約4%を生活費として切り崩していけば、30年以上が経過しても資産がなくなる可能性は非常に低いという内容です。4%という数字はアメリカの平均的な株価成長率である7%から物価の上昇率である3%を差し引いて計算されています。

もちろん、資産の構成や時代や国によっても変わるため、4%という数字が変わることもありますし、いつでもこのルールが当てはまるわけではありません。この範囲内で生活を続ければ半永久的に資産が目減りすることはないという考え方です。

4%ルールには、「引退時の資産×4%」の定額取り崩しと「毎年の資産残高×4%」の定率取り崩しの2種類があります。詳細については次項で説明します。

4%ルール1:「引退時の資産×4%」の定額取り崩し

4%ルール1:「引退時の資産×4%」の定額取り崩し

インデックス投資の出口戦略としてご紹介した4%ルールのひとつ「引退時の資産×4%」の定額取り崩しについて解説します。

「引退時の資産×4%」の定額取り崩しとは

「引退時の資産×4%」の定額取り崩しとは、引退時資産×4%に相当する金額を定額で取り崩していく手法です。なお、ここでは税金や手数料は計算に入れていません。

運用しながら4%の定額で取り崩していくと資産が残り、残った金融資産で運用を続けていくとさらに資産が増えるという研究結果も出ています。

定額取り崩しのメリットは、常に定額を取り崩すために結果がわかりやすいことです。金額が決まっているので、いくら取り崩せば良いか計算する手間が省け、一定の生活水準を保つことができます。

一方、定額取り崩しのデメリットは、相場の状態によっては資産を多く取り崩してしまう事態になることです。下落相場や暴落局面が続くと、基準価格より安い値段で多く取り崩してしまうことになります。そうすると、資産の寿命を短くし、当初に予定していた期間よりも早く尽きてしまう可能性が否定できません。

定額取り崩しの場合、資産をより長く維持することは難しいといえるでしょう。

「引退時の資産×4%」定額取り崩しの具体例

引退時の資産を3,000万円と仮定して、その4%を定額で取り崩していくケースをシミュレーションしてみましょう。

  • 1年目の取り崩し額は3,000万円×4%=120万円
  • 2年目の取り崩し額も3,000万円×4%=120万円
  • 3年目の取り崩し額も3,000万円×4%=120万円
  • 4年目の取り崩し額も3,000万円×4%=120万円

これ以降も毎年120万円ずつ取り崩していくことになるので、普通に考えると「3,000万円÷120万円=25年」で資産は尽きてしまう計算になります。

しかし、資産運用をしながら取り崩していくと資産が尽きる可能性が低くなります。

先述したアメリカのトリニティ大学の研究では、1926~1995年の70年間にわたり金融商品を株50 %、債権50%の比率で運用しながら年4%の割合で取り崩していった結果、30年後に資産が残っている確率は96%という結果が出ています。

4%ルール2:「毎年の資産残高×4%」の定率取り崩し

4%ルール2:「毎年の資産残高×4%」の定率取り崩し

インデックス投資の出口戦略としてご紹介したもうひとつの4%ルール「引退時の資産×4%」の定額取り崩しについて解説します。

「毎年の資産残高×4%」の定率取り崩しとは

「毎年の資産残高×4%」の定率取り崩しとは、毎年の資産残高×4%に相当する金額を定率で取り崩していく出口戦略の手法です。

金融資産のポートフォリオが株式100%の場合、平均的なリターン(期待収益率)が約7%、債権が100%の場合、平均的なリターンが約4%、株式50%と債権50%の場合平均的なリターンが約5.5%といわれています。

そこで、株式50%と債権50%のポートフォリオの平均的なリターンにインフレ率を年約1.5%と想定して、実質的なリターンを4%と計算します。毎年4%ずつ資産が増えていくと考えていくわけです。

定率取り崩しのメリットは、定額取り崩しのデメリットである資産の基準価格が安い時に多く売却してしまうというリスクを回避できる点です。定額切り崩しと比較して資産の寿命をより延ばして長く維持することができる可能性が高くなります。

一方、定率取り崩しのデメリットは、資産の残高が減ると取り崩せる換金額が減少することです。年を追うごとに、受け取れる金額は少なくなっていきます。また、定額取り崩しと異なり、毎年決まった額を使うことはできません。

資産残高に左右されるため、換金額が安定しないこともデメリットと考えられます。基準価格が高く資産を多めに取り崩すことができた時に使い切らず、基準価格が低い時に備えておくなどの対策が必要です。

「毎年の資産残高×4%」定率取り崩しの具体例

毎年の資産残高×4%に相当する金額を定率で取り崩していくケースをシミュレーションしてみましょう。

ある年の資産残高を1,000万円とすると40万円、資産残高が3,000万円だとすると120万円をその年に取り崩すことができます。資産残高が5,000万円なら取り崩せるのは200万円です。

このように、「毎年の資産残高×4%」の定率取り崩しは資産残高に左右される点を覚えておきましょう。

4%ルールが無理だといわれる理由

4%ルールが無理だといわれる理由

インデックス投資の出口戦略として取り上げられ、注目される4%ルールですが、日本において実現するのは無理だといわれることもあります。

4%ルールは、アメリカの株式市場における代表的な指標「S&P500」が、第二次世界大戦後の75年の間に年率7%で上昇してきたという事実とその期間の物価上昇率が3%だったという事実が根拠です。そのため、日本の株式市場では同じことがあてはまらないのではないかといわれています。

また、4%ルールでは、株式譲渡益課税や配当課税という税金を考慮していません。この点も、日本において実現するのは無理だといわれる理由です。

おわりに

インデックス投資は、長期にわたって継続していくことが大切ですが、売却し収益を得るための出口戦略を考えていくことも重要です。せっかく積み立てた資産も、必要な時に使えないと意味がありません。正しいデータを参考にしながら、それぞれのライフスタイルに合った取り崩すタイミングを計画的に考え、人生100年時代といわれる将来への資産準備や資産形成の目標達成につなげていきましょう。

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