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不動産用語のADとは?仕組みや注意点を知って空室対策に活かそう

不動産用語のADとは?仕組みや注意点を知って空室対策に活かそう
セゾンのくらし大研究 編集部

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「賃貸物件の空室対策にADが有効」と耳にしたことはあるものの、ADとはどのようなものか詳しく知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか。知識がないままADを利用すると、損をしてしまう可能性があります。

本コラムでは、不動産用語の「AD」について解説します。ADの意味や費用、利用するタイミング、注意点などもまとめました。所有する賃貸物件の空室にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

この記事を読んでわかること
  • ADとは賃貸物件のオーナーが不動産仲介会社に支払う広告料のこと。
  • 特別な客付け活動をしてもらえることで借主が見つかりやすくなるメリットがあり、料金に法的な規定はなく家賃の1~2ヵ月分が相場である。
  • ADは利用するタイミングや空室状況、設定金額によっては損になる可能性があり、引っ越しのオフシーズンや内見者が2ヵ月以上いないときがおすすめ。
  • 費用対効果がないと考えられる場合は無理に利用する必要はなく、「不動産仲介会社にすすめられたから」と安易に利用を決めるのではなく、よく検討することが大事。
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【基礎知識】不動産用語のADとは?

【基礎知識】不動産用語のADとは?

まずは、不動産用語の「AD」について理解を深めていきましょう。ADの具体的な内容やメリット、費用について解説します。ちなみに、ADは「advertisement」の略称で、広告・宣伝といった意味があります。

ADはオーナーが不動産仲介会社に支払う広告料

不動産用語のADとは、賃貸物件のオーナーが不動産仲介会社に支払う広告料です。

賃貸物件を所有するオーナーは、不動産仲介会社に依頼し、物件を宣伝してもらうケースが多いでしょう。借主が見つかり賃貸契約が成立すると、報酬として仲介手数料を支払います。しかし、仲介手数料の金額は、宅地建物取引業法で家賃1ヵ月分以内と決まっています。不動産仲介会社は、貸主・借主の双方から仲介手数料を支払ってもらうことも可能ですが、その場合でもトータル家賃1ヵ月分が上限です。

仲介手数料の金額に上限があるため、不動産仲介会社は通常の範囲を超える広告が打ち出せず、なかなか借主が見つからないことも。

そこで、賃貸物件のオーナーは不動産仲介会社にADを追加で支払い、客付け活動を強化してもらうのです。具体的には、大手新聞や賃貸ポータルサイトへの掲載など、多額な費用を要する広告料になります。

なお、通常の客付け活動の範囲を超えていないにもかかわらず、仲介手数料の上限以上の金額を不動産仲介会社が受け取るのは、宅地建物取引業法違反です。

参照元:URくらしのカレッジ|仲介手数料は家賃の何ヵ月分?費用の相場と安く抑える方法

不動産仲介にADを利用するメリット

不動産仲介にADを利用すると、賃貸物件を所有するオーナーには次のようなメリットがあります。

  • 紹介頻度が上がって物件が人目につきやすくなる
  • 入居希望者が現れる確率が高まる
  • スムーズな成約が見込める など

ADの利用で不動産仲介会社の客付け活動が強化され、効果的に借主が見つかりやすくなるのです。「所有するアパートの空き部屋が続いている」「入居者が見つかりにくい郊外に物件がある」といった場合にADを利用すると、悩みの解消につながるでしょう。

ADの費用には上限がない

仲介手数料の金額は、家賃1ヵ月分であるとお伝えしました。一方、ADの金額には法的な規定がありません。金額は、不動産仲介会社と協議しつつも、物件のオーナーが市場や家賃とのバランスを考慮して決定します。ADの相場は、家賃のおよそ1~2ヵ月分となっています。

ただし、物件があるエリアや時期によってADの金額は変動します。上限がないため、ケースによっては家賃の3ヵ月分に設定されることもあるでしょう。

参照元:スマイティ|不動産賃貸仲介のAD(広告料)とは?仲介手数料との違いや相場を解説
宅建Jobマガジン|不動産賃貸仲介の「AD(広告料)」とは?相場・記載方法・仕組みを解説!

不動産仲介にADを利用するタイミング3例

不動産仲介にADを利用するタイミング3例

「不動産仲介会社にすすめられたから」と安易にADを利用するのはおすすめできません。ADを利用するなら、より効果的なタイミングを見計らいましょう。

ここでは、ADを利用するおすすめの時期やタイミングを3つご紹介します。

引っ越しのオフシーズン

引っ越しのオフシーズンである6~8月は、ADを利用する価値があります。

部屋探しの繁忙期は、新年度が始まる直前の1~3月です。入社や転勤、入学などに備えて新しく部屋を借りる方が多くなるため、必然的に賃貸物件の需要が高まります。

引っ越しのピークが過ぎ梅雨や夏が近づいてくると、物件探しも落ち着いてきます。そのため、6~8月はなかなか賃貸物件の借り手が現れません。そこで、不動産仲介会社にADを支払い、手持ち物件のアピールを強化して入居者を見つけるのです。

ただ、なかには意図的に引っ越しの繁忙期にADを利用するケースもあります。手持ち物件を目立たせて競合より早い契約成立を狙うため、あえて繁忙期にADを利用するのです。

内見希望者が長期間いない

しばらく手持ち物件の内見希望者がいなければ、ADの利用を検討しましょう。目安の期間は、およそ2ヵ月です。

アパートやマンションを借りる前に、ほとんどの方は実際の部屋を内見するでしょう。つまり、内見の希望者が少なければそれだけ借主が見つかりにくくなります。ADを利用して不動産仲介会社に客付け活動を強化してもらえば「しばらく内見の申し込みがない」という状況の改善が見込めます。

もし、ADを利用しても内見希望者が増えない場合は、家賃設定や部屋の設備などに問題があるのかもしれません。

リフォーム・設備導入の完了後

手持ち物件のリフォームや新たな設備の導入が完了後にADを利用するのも、1つの方法です。

「リフォームして部屋がきれいになった」「Wi-Fiが設置されてリモートワークがしやすくなった」など、改善を施せば物件の魅力が高まります。そのタイミングでADを利用し、手持ち物件のアピールを強化することで、競合より一足先に入居者を確保できる可能性もアップするでしょう。

ADを利用する際の5つの注意点

ADを利用する際の5つの注意点

ADを利用する際には、注意しておきたいポイントがあります。せっかく高額な費用を支払っても、よく検討しないと損をしてしまう可能性があるのです。リスクを避けるためにも、次の5つの注意点を把握しておきましょう。

しつこい不動産仲介会社に気をつける

不動産仲介会社のなかには、しつこくADをすすめてくる会社があります。ADの利用を必要以上にすすめてくる不動産仲介会社には注意しましょう。もしかしたら「ADを利用しなくても入居者が決まりそうな物件だけれど、会社の利益を上げたいから支払ってもらおう」といった意図が隠れているかもしれません。

ADを利用するには、高額な費用がかかります。さらには、ADを利用したからといって必ず入居者が決まるわけではありません。不動産仲介会社のしつこい勧誘に流されるのではなく、本当にADが必要かよく検討しましょう。

ADの費用対効果を考える

ADを利用する際は、費用対効果があるかどうか考えることが重要です。費用対効果とは、支払ったコストに対してどのくらいの効果があるのかを示します。例として、以下の条件で比較してみましょう。

【条件】

  • ADの料金:家賃2ヵ月分
  • ADを利用した場合に入居者が見つかるタイミング:1ヵ月後
  • ADを利用しない場合に空室が予想される期間:5ヵ月と3ヵ月で比較

【空室想定期間:5ヵ月】

ADを利用しない場合、入居者を募集して借主が見つかるまでの5ヵ月間の家賃収入は0円です。一方、家賃2ヵ月分のAD料を支払い、1ヵ月で空室が解消できると、2ヵ月目から家賃収入が発生します。

最初の2ヵ月分はAD料と相殺されてしまいますが、4ヵ月目・5ヵ月目の家賃収入は手元に残るため、5ヵ月間でトータル2ヵ月分の収入になります。つまり、このケースではADの費用対効果が高いと言えるでしょう。

【空室想定期間:3ヵ月】

ADを利用しない場合、3ヵ月間の家賃収入はありません。ADを利用し1ヵ月後に入居者が決まったとしても、2ヵ月目・3ヵ月目の家賃収入からAD料(家賃2ヵ月分)を差し引いたら0円です。

この場合、ADを利用しても利用しなくても、3ヵ月間の家賃収入は0円となります。したがって、ADを利用しても費用対効果は望めません。

このように手持ち物件が空室となる期間を、AD利用した場合と利用しない場合で想定し、費用対効果を考えましょう。どのくらい空室期間が続くかは、過去の実績データを参照して予想してください。

また、設定するAD料によっても費用対効果は左右されます。同じ条件でAD料を家賃3ヵ月分とすると、手元に残る金額が変わってしまうのです。検討の結果、費用対効果が高くないようであればADを無理に利用する必要はありません。

家賃設定を確認する

家賃設定を確認する

ADを利用する前に、手持ち物件の家賃設定を確認しましょう。というのも、周辺の相場より家賃が割高だと、ADを利用してもスムーズな成約に結びつかないリスクがあるのです。入居者が決まらない期間が長引けば、それだけ費用対効果も下がります。

家賃相場をチェックし、必要に応じて設定の見直しを行ってからADを利用するかどうか検討してください。

業務委託契約やコンサルティング契約を結ぶ

ADを利用する場合、不動産仲介会社と個別で業務委託契約やコンサルティング契約が必要です。

前述のとおり、不動産の仲介手数料は家賃1ヵ月分以内と決まっています。ADには上限がありませんが、ADの料金を仲介手数料として不動産仲介会社が受け取ると、宅地建物取引業法違反となります。

そのため、特別な客付け活動としてADを依頼するのであれば、仲介手数料とは別に業務委託契約やコンサルティング契約を結ぶ必要があるのです。

物件のオーナーはADの料金を支払う立場ではありますが、個別契約が必須であることを承知しておきましょう。

ADの支払い先を確かめる

ADの支払い先がどこなのか、事前にチェックしてください。全額不動産仲介会社に支払われるのか、管理会社と不動産仲介会社の双方が受け取るのかによって、オーナーの想定どおりにならないケースが生じるのです。

例えば、管理会社と不動産仲介会社が半分ずつAD料を受け取っているとしましょう。ところが、AD料を支払うオーナーは、不動産仲介会社が全額受け取っていると認識しています。AD料として家賃2ヵ月分を支払っても、不動産仲介会社は家賃1ヵ月分しか受け取っていません。オーナーは「家賃2ヵ月分の客付け活動をしてくれる」と想定していても、実際は家賃1ヵ月分の活動に留まってしまうのです。

このように、ADの支払い先や配分を把握していないと、思ったような効果が得られない可能性があるため、きちんと確かめておきましょう。

AD以外にできる空室対策を知っておこう

AD以外にできる空室対策を知っておこう

ADはスムーズに入居者を見つけるのに有効な手段ではありますが、フリーレントや敷金礼金なしといった方法も空室対策になります。

フリーレントとは、一定期間の家賃を無料にして部屋を貸し出す契約です。無料にする期間に制限はなく、オーナーが決められます。「〇ヵ月分の家賃無料」と打ち出すことで、お得感が生まれ借主が見つかりやすくなるでしょう。フリーレントとして2ヵ月間の家賃を無料にして貸し出すのと、ADで家賃2ヵ月分を支払うのとでは、金銭的な負担はどちらも変わりません。

また、敷金礼金なしも同様です。敷金礼金を無料にすれば「初期費用を抑えられる」と物件を探している方からの注目が集まります。

一般的に、敷金は家賃1~2ヵ月分、礼金は家賃1ヵ月分が相場となっています。敷金礼金を0円にして家賃2ヵ月分を受け取らないのと、ADで家賃2ヵ月分を支払うのとでは、結果的に出費額は同じになるのです。

空室対策としてADだけにこだわるのではなく、ほかの方法も知っておけば「今どの物件もADを出しているから、敷金礼金なしにして差別化させよう」といったように、より優れた賃貸経営戦略ができるでしょう。

参照元:URくらしのカレッジ|初期費用の計算方法や相場を解説!賃貸で家賃以外に必要なお金とは?

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おわりに

不動産用語の「AD」とは、賃貸物件の所有者が不動産仲介会社に支払う広告料だとおわかりいただけたでしょう。「なかなか空室が埋まらない」と悩みを抱えているオーナーにとって、魅力的なメリットがある仕組みです。ただし、リスクが潜んでいますので、ADを利用するかどうかはよく検討した方が良いということも理解しておきましょう。今回紹介した、ADを利用するタイミングや注意点を踏まえ、より効果的な空室対策を講じてみてください。

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