夫婦間のトラブルで夫が別居を選択し、この先どうなるのか不安に感じている方も多いと思います。ただし、距離を置くことで冷静さを取り戻せる一方で、早めに状況の改善を図らなければ離婚に至る可能性が高くなるため注意が必要です。
このコラムでは、別居中の夫はどのような気持ちなのか、夫の心理を確認する方法、復縁したい場合の対処法などについて解説します。夫と別居中で悩んでいる方は、是非参考にしてください。
この記事を読んでわかること
夫婦間のトラブルで、一時的に別居を選択する方も一定数います。別居で距離を置くことによってお互いに冷静さを取り戻して歩み寄ることで解決するケースもあれば、気持ちが離れて離婚に至るケースもあるでしょう。別居時の適切な対処法は、復縁したいのか、離婚を考えているのかで異なるので注意が必要です。判断を誤って間違った行動を選択した場合、状況が悪化する可能性があります。自分の希望する結果へ導くためにも、夫の心理状況を探りながら適切な行動をとりましょう。
別居中の夫の気持ちは?
夫婦喧嘩や浮気などのさまざまな夫婦間のトラブルがきっかけで、別居を選択する夫婦も一定数存在します。夫が別居した妻の中には、別居中の男性心理がどのような状態なのか、別居することで心理にどのような変化が見られるのか気になっている方も多いでしょう。
別居中の男の心理状態として、以下の8つが考えられます。
- 別居になり寂しいと感じている
- 妻がいなくて不便と感じている
- 気楽に暮らせる時間を満喫している
- クールダウン期間として必要な時間と考えている
- 関係を修復する方法を考えている
- 意地を張り頑なに連絡を取らずにいる
- 離婚を視野に入れて考えている
- 自分がどうしたいのかわからない
別居中の夫がどのような心理状態にあるのかについて詳しく見ていきましょう。
別居になり寂しいと感じている
別居を選択したことで寂しさを感じている男性も少なくありません。子どもやペットがいる家庭では帰宅時に電気がついておらず、静まり返った状況に対して寂しさを感じるでしょう。
最初は一人での生活を快適と感じていても、時間が経つにつれて寂しさが強くなります。このような夫は、妻や家族の温かみを求めて復縁する可能性が高いです。
妻がいなくて不便だと感じている
家庭内の役割分担は各家庭で異なりますが、妻が家事全般を担っていた場合は、夫がそれらを自分で行わなくてはならないので不便に感じることが多いでしょう。
洗濯や食器洗い、掃除などを自分ひとりでしているうちに妻のありがたさに感謝して、復縁に至る可能性が考えられます。
しかし、不便だと感じるだけで感謝しておらず、妻を家政婦のように扱う夫の場合、復縁できても離婚を言い渡される可能性が高いでしょう。
気楽に暮らせる時間を満喫している
別居中の夫の中には、些細なことに口を出される、自分のペースで過ごせないなどの理由で結婚後の妻との共同生活にストレスを感じている方も一定数います。
そのようなストレスを感じていた場合は、別居でお互いの行動が制限されなくなったことで、気楽に暮らせる時間を満喫している可能性が高いです。
特に夫から連絡がない場合には、夫が一人暮らしを満喫している可能性が考えられるでしょう。
クールダウン期間として必要な時間と考えている
感情的になった場合には、お互いが冷静になる必要がありますが、同じ屋根の下で暮らす夫婦が冷静になるのは容易ではありません。そのため、別居を選択した夫の中には、時間をかけてお互いが冷静になる時間や場所が必要だと考えている方もいます。
別居をクールダウン期間と考えている夫の場合、落ち着けば何らかの行動に移す可能性が高いです。しかし、必ずしも妻が希望する行動を選択するとは限りません。
関係を修復する方法を考えている
別居の原因が夫にある場合は、関係を修復する方法を考えている場合があります。どうしたら妻に許してもらえるのか作戦を練っている可能性が高いです。
しかし、自分に非があるため、なかなか行動に移せない場合もあります。連絡を取った際に夫が何かを伝えようとしているもののうまく伝えられずにいる場合には、仲直りをしたいと考えている可能性が高いでしょう。
意地を張り頑なに連絡を取らずにいる
別居中の夫の中には、プライドの高さが邪魔をして自分から謝ることができずにいる方もいます。そのような夫は、そう簡単には素直になれず、本当は謝って帰りたいと考えていてもなかなか行動に移せません。
何らかのきっかけで夫から謝る可能性が高いため、妻から連絡してみるなど歩み寄るのも一つの方法です。
離婚を視野に入れて考えている
離婚を視野に入れて別居を選択している夫も少なくありませんが、一度結婚した夫婦が離婚することは簡単ではありません。
離婚に至るまでに解決しなくてはならない、財産分与や子どもの親権などの問題が山積みで、それらの解決策やタイミングなどを考えるために別居しているという場合もあります。復縁を希望している場合は早めに話し合うことが大切です。
自分がどうしたいのかわからない
別居を選択した夫の中には、自分の気持ちが整理できずに不安定な状態になっている夫も少なくありません。夫婦としてやり直すべきか、離婚して新しい道を歩むべきかで揺れている状態です。
上記のような不安定な状態になっている夫の場合、そう簡単には別居状態が解消されません。結論に至るまでに数年かかる可能性があるということを理解しておきましょう。
夫の心理を確認するには?
夫が別居を選択した場合、別居中の妻の心理として次にどのような行動を起こせば良いのか気になるところです。
別居を選択した夫が何を考えているのか分からなければ、自分が次にどのような行動を起こせば良いか分かりません。
夫の心理を確認する方法として、以下の4つが挙げられます。
- 連絡内容から判断する
- 夫から連絡がない場合は共通の友人に夫の様子を聞く
- 連絡する
- プロに相談する
それぞれの確認方法について詳しく見ていきましょう。
連絡内容から判断する
夫から連絡がある場合は、連絡の頻度や内容から夫が何を考えているのかを探ることが可能です。
例えば、連絡の頻度が多く妻のことを心配している様子が見られたり、夫に元気が感じられなかったりという場合は、夫の反省により復縁できる可能性が高いでしょう。
一方、連絡頻度が少ない、内容が業務的、一人暮らしを満喫しているような場合は反省しておらず、復縁が難しいと判断できます。
夫から連絡がない場合は共通の友人に夫の様子を聞く
夫から連絡がない場合は、復縁が期待できる状況ではないでしょう。そのため、妻から連絡する、別居中の夫に会うなどの行為は、逆効果となるため注意が必要です。
別居中の夫の気持ちを知りたい場合は、第三者を通して近況を確認する方法もあります。ほかの女性の影がある、妻に対する気持ちが感じられない場合は復縁の可能性が低いでしょう。
連絡する
別居中の夫とどうしても連絡を取りたい場合でも、電話や会って話すことはおすすめしません。その理由は、電話や会って話すと考えを言葉にしにくく、感情的になって口論になる可能性があるためです。
手紙やメールであれば、冷静にお互いのことを考えながら気持ちを伝えることができます。復縁の糸口を探るためにも、手紙やメールで気持ちを伝えましょう。
プロに相談する
夫の気持ちを確認する手段として、プロに相談するのも一つの方法です。ただし、プロへの相談は先に妻自身の気持ちを明確にしなくてはなりません。その理由は、妻が別居後に夫とどのような関係を希望するかで相談先が異なるためです。
復縁を希望している場合は復縁屋、離婚を希望している場合は別れさせ屋などのプロの力を借りるとスムーズでしょう。
復縁したい場合は早めの行動を!
一度別居した夫婦が復縁する可能性は50%以下と高くはありません。別居で気持ちが離れてしまって夫に好きな相手ができる可能性もあります。そのため、復縁を希望している方は、早めに別居生活を終わらせて復縁に向けて行動しましょう。
復縁を希望する場合の適切な行動は、夫から連絡がある場合とない場合とで異なります。それぞれの適切な行動について詳しく解説していきましょう。
夫から連絡がある場合
夫から連絡がある場合は、復縁を考えている可能性が高いです。少しでも復縁の可能性を高めるには、以下の4つのポイントを押さえながら行動しましょう。
- 夫に非がある場合は、気にしていないと伝える
- 自分に原因があるなら謝る
- 連絡する頻度を増やす
- 帰ってくるよう伝える
何もしなければ復縁が遠のく可能性があるため、早めに行動しましょう。
・夫に非がある場合は、気にしていないと伝える
夫に非があるケースでは、復縁したいと考えているものの、罪悪感や気まずさなどからなかなか話を切り出せない夫が多いです。
そのため、夫との復縁を希望しているのであれば、夫が話を切り出しやすくなるように、妻から夫の非を気にしていないことを伝えましょう。
・自分に原因があるなら謝る
「相手に非があるのに、なぜ自分が謝らなくてはならないの?」と思った方もいるかもしれません。しかし、別居に至った原因のほとんどは、どちらか一方ではなく両方に非があるケースが多いです。
別居の原因が夫にあるケースでは意地を張って謝りたくないでしょう。しかし、意地を張っていては復縁が遠のくため、復縁を希望しているのであれば、自分から謝って復縁のきっかけを作ることも必要です。
・連絡する頻度を増やす
別居によって物理的な距離が離れるだけでなく、気持ちも離れてしまった場合は復縁が厳しくなります。そのため、連絡する頻度を増やして気持ちが離れてしまわないようにすることも大切です。
連絡する頻度を増やしてお互いの距離が縮まれば、復縁の可能性が高まるでしょう。
・帰ってくるよう伝える
シンプルに帰ってくるように伝えるのも一つの方法です。夫が帰りにくいと感じている場合には、帰ってくるように言われたことがきっかけになります。
また、夫が帰ってきにくいと感じている場合は帰りやすい雰囲気作りも大切です。好きな料理を作って夫を迎え、月に1回、週に1回と帰ってくる回数が増えれば、自然に復縁できるでしょう。
夫から連絡がない場合
夫から連絡がない場合、別居状態が長期化する、離婚に至る可能性が高いです。そのため、復縁を希望しているのであれば、以下の3つの対処法を試しましょう。
- 夫の職場や部屋の前で待つ
- 夫と共通の知人に協力してもらう
- 手紙を書く
連絡がある場合よりも復縁の可能性が低いため、慎重に行動することも大切です。
・夫の職場や部屋の前で待つ
婚姻関係にあるにもかかわらず、連絡が取れない状況にある場合は、多少強引ではあるものの職場や部屋の前で待ち伏せするのもやむを得ないでしょう。
なぜなら、連絡を取れない原因が体調を崩して寝込んでいる、何かしらのトラブルに巻き込まれている可能性があるためです。
物理的な距離だけでなく、気持ちも離れては復縁が遠のきます。接触するきっかけを作るためにも、行動を起こしましょう。
・夫と共通の知人に協力してもらう
知人に干渉されるのを嫌う夫もいるかもしれませんが、連絡が取れないのであれば仕方ありません。知人が間に入ることで話し合いの機会が持てるだけでなく、第三者の意見を聞くことができます。
冷静な第三者が的確な解決策を見出してくれることで、復縁するきっかけになる可能性もあるため、知人に相談することも検討しましょう。
・手紙を書く
電話やメールなどで連絡をしても返事がない場合は、手紙を書くのも有効です。手紙は思いが電話やメールよりも伝わりやすい傾向があります。
復縁したいと考えているのであればその思い、別居で離れて暮らしたことでどのように感じているか文章にして渡せば、誠実な思いが夫に届いて何らかの応答があるかもしれません。
離婚を考えているなら注意したいこと
別居をきっかけに離婚を考えているのであれば、別居中にしてはいけないことや財産分与についても理解を深めておく必要があります。
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
別居中にしてはいけないこと
離婚を考えているのであれば、別居中に以下の2つの行為をしてはいけません。
- 不貞行為はしてはいけません
- 携帯電話の番号を変えない
軽率な行動は自分の首を絞めることになるので慎みましょう。
・不貞行為はしてはいけない
民法752条は「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない」という同居義務・協力義務・扶助義務の3つの夫婦間の義務を定めています。
民法752条には不貞行為についての定めはありません。ただし、民法770条1項1号に離婚の訴えを提起できる条件として「配偶者に不貞な行為があったとき」という定めがあります。
慰謝料を請求されるといったように離婚に不利になるため、不貞行為は絶対にしてはいけません。
・携帯電話の番号などを変えない
離婚を考えている方の中には、夫とはもう話をしたくないという理由で携帯電話の番号を変えたいと考えている方もいると思います。しかし、離婚において大切なのは話し合いです。
離婚は一人ではすることができず、親権や財産分与をどうするのかなどを話し合う必要があります。離婚するかどうかにかかわらず、夫婦間での話し合いは大切であるため、携帯電話の番号を変える、SNSのアカウントを変えるといった行為はやめましょう。
財産分与について考えておく
離婚の際は財産分与を行うため、配偶者の財産について調べておく必要があります。財産分与とは、婚姻期間中に夫婦で協力して築き上げた財産を各自の貢献度に応じて分配することです。
婚姻期間中に築いた財産は名義がどちらかに関係なく原則夫婦の共有財産となります。マイホームを財産分与する際、リースバックも選択肢になるでしょう。
リースバックとは、不動産を売却するとともに賃貸借契約を締結することで、まとまったお金を得る一方、家賃を支払いながら住み続けられる契約形態です。
住環境を変えずに不動産を現金化できるリースバックに興味があるという方は、最短即日見積もり、最短2週間で契約できるセゾンのリースバックにご相談ください。
おわりに
何らかの原因で夫婦が別居に至ることも少なくありません。別居は夫婦が一度距離を取って冷静さを取り戻すことで復縁に至る可能性がある一方、物理的な距離だけでなく気持ちが離れることで離婚に至る可能性もあります。
別居中は誤った行動をとることで、自分が希望する状況とは違う展開になる可能性があるため注意が必要です。
別居中の夫の心理を探りながら最善の行動を選択して自分の希望する状況に導きましょう。