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リースバックにかかる譲渡所得税と3000万控除など節税効果が期待できるポイントを解説

リースバックにかかる譲渡所得税と節税できるポイントを解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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リースバックとは、自宅を売却し、その後売却した自宅について賃貸借契約を結んで住み続けるという手法です。住み慣れた家に住み続けながら現金による資金調達が可能になるというメリットがあり、老後の資金確保や、納税資金の準備や相続財産の分配に向けた相続対策の方法として用いられています。

リースバックを使った不動産売却を行った際、不動産売却益にかかる譲渡所得税は懸念される材料です。しかし、不動産の保有期間や各種特例を上手に活用すれば節税は可能です。リースバックのメリットを最大限生かすには、税制度の理解と活用が欠かせません。本記事では、リースバック時の譲渡所得税の計算方法や節税のポイントを詳しく解説します。

セゾンのリースバック
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不動産売却益にかかる譲渡所得税の計算方法

課税譲渡所得金額は、譲渡収入金額から取得費と譲渡費用、特別控除額を差し引いて算出します。譲渡収入金額とは不動産売却時に受け取る金額、取得費は不動産購入代金や改修費から減価償却費を控除した額、譲渡費用は仲介手数料や印紙税などの売却に係る費用の合計額です。

譲渡所得=売却価格-(取得費+譲渡費用)

上記のうち取得費とは、不動産の購入代金やその際の手数料、建物であれば建築代金のほか、設備にかかった費用や不動産の改良にかかった費用が含まれます。ただし、建物の所有者については所有期間中の減価償却費が減算されます。また、固定資産税や維持管理にかかった費用などは取得費に含まれないことをご注意ください。

譲渡費用には、売却時に不動産会社へ支払う仲介手数料や契約書に貼る印紙代、土地の上にある建物を壊した場合はその費用などが含まれます。

リースバックではその他に、固定資産税(売主が1年分を負担)、印紙税(売買契約書作成時)、登録免許税(所有権移転登記時)の納税が必要になります。一方、消費税は個人売買の場合は非課税となります。

そして、算出した譲渡所得に所得税と住民税、それぞれの税率をかけて譲渡所得税を算出します。

所有期間が変わる所得税、住民税の注意点

不動産を売却したことで得られる譲渡所得における所得税と住民税の税率はその不動産を保有していた期間で異なります。

具体的には、売却する年の1月1日時点において、保有期間が5年以下の不動産を売却すると所得税が30.63%、住民税が9.00%と高い税率で譲渡所得税がかかります。しかし、保有期間が5年超の年に売却すると、所得税の税率が15.315%、住民税の税率は5.00%とおよそ半分の税率になります。

保有期間5年以下の場合保有期間5年超の場合
所得税の税率30.63%15.315%
住民税の税率9.00%5.00%

保有期間が譲渡所得税にどれくらい大きく影響するかシミュレーションしてみます。条件としては下記のように設定します。

  • 売却価格4,000万円
  • 取得費2,000万円
  • 譲渡費用40万円

すると、保有期間が5年以下の場合所得税と住民税は下記のようになります。

所得税:4,000万円-(2,000万円+40万円)×30.63%=62400万8523,480円
住民税:4,000万円-(2,000万円+40万円)×9.00%=18376万64,000円

それに対し、保有期間が5年を超えた不動産を売却したときの譲渡所得税は下記のようになります。

所得税:4,000万円-(2,000万円+40万円)×15.315%=31200万4261,740円
住民税:4,000万円-(2,000万円+40万円)×5.00%= 10298万円

このように、リースバックに限らず、不動産を売却するのであれば保有期間が5年を超えるタイミングでの実行すると大きく税金が減額されます。

リースバックの控除・特例など節税ポイント

5年を超えるタイミングで譲渡すると大幅に税金が少なくなるとはいえ、それでも譲渡所得によっては大きな金額での譲渡所得税が発生する可能性もあります。そこで検討したいのが各種制度を用いた節税の実施です。

特にリースバックを利用するのであれば、居住用財産(自宅)を売却した場合に適用が受けられる3000万円の控除などについて利用できないか検討していくべきです。

居住用財産をリースバックで譲渡した場合の3000万円の特別控除の特例

リースバックでは、「3000万円の特別控除」という優遇措置を受けられる可能性があります。居住用の住宅を売却した際に、一定の要件を満たせば、譲渡所得から3,000万円を特別控除できるため、譲渡所得税額が軽減または非課税となる場合です。リースバックを使った実際の取引では、売却価格が比較的低額となることが多いため、この特別控除の適用を受けやすい傾向にあります。ただし、取引の実態などによっては課税対象となる場合もあります。

譲渡所得の非課税措置は、売却価格の金額だけでなく、様々な要件を満たす必要があるため、一概に言うことはできません。リースバック取引の際は、専門家に相談するなどし、適切な対応をとることが重要です。

10年超居住で売却の場合の軽減税率の特例

リースバックなどで売却した年の1月1日現在において保有期間が10年超えの居住用財産を売却し譲渡所得6,000万円を超える場合、前記の3000万円控除後の金額について、より低い税率の適用が受けられるという制度です。

例えば、所得税の場合、譲渡所得から3000万円の控除をした後、6,000万円以下の部分については税率が10.21%、6,000万円を超える部分については15.315%となります。

自宅の売却で損失が出た場合の損益通算及び繰越控除の特例

損益通算とは、各種所得間の利益と損失を差し引きして相殺することです。分かりやすく説明すると、居住用財産の売買によって赤字が出てしまった場合、その赤字は他の給与所得等からマイナスすることができるというものです。

なお、居住用財産の譲渡によって生じた損失を損益通算するには、売却不動産の住宅ローン残高が売却価額より大きく、かつ譲渡の年の1月1日時点で所有期間が5年を超えていなければならないなどの要件を満たす必要があります。

損益通算をしてもまだ控除できなかった損失分がある場合、最大3年間繰り越しという形で繰越控除が可能になります。

居住用財産譲渡の3000万円特別控除の注意点

リースバックによって居住用財産の売却をする際、3000万円控除の存在は非常に大きいです。これによって譲渡所得税がかからなかったという方は少なくありません。

しかし、3000万円控除を受けるのであれば確実に押さえておきたい注意点があります。それは親族間でリースバックと同じ方法を行う場合と、取得費用が分からない場合です。この2点について解説します。

①親族間でリースバックをしようとする場合

リースバックと同様の手法を、親族間で行おうとする方が時折います。「よく分からない相手と不動産売買をするのはトラブルが怖い」「高額な手数料を不動産会社に支払うのはもったいない」などと考えて、親族間でリースバックなどで居住用財産を売却し、3000万円控除の適用を受けようとする動きです。

しかし、それは残念ながら認められていません。なぜならリースバック含め、居住用財産を売却した場合に適用が可能な3000万円控除には「売手と買手が、親子や夫婦など特別な関係でないこと。」という要件が付されているからです。

親族間での売買は特別な関係に該当するため、3000万円控除の適用が受けられません。リースバックによって居住用財産を売却し、3000万円控除の適用を受けたいと考えるのであれば、親族間の取引は避けるべきです。

もし居住用財産を売却し、この控除を適用したいのであれば、親族以外の第三者との取引を行う必要があります。安全かつ手数料を抑えたリースバックを希望するなら、リースバック専門の信頼できる業者に依頼するべきでしょう。

②取得費用が分からない場合

昔のことなので取得費用が分からない、先祖代々使ってきた土地なので取得費用が誰も分からない。そういったとき、取得費用は売った金額の5%と見なして計算するという特例があります。

これによって売却価格の95%という大部分が課税対象となってしまうことになります。そうなってしまうと、税金が100万円単位で変化する可能性も充分にあります。

昔のことであっても、過去の書類を確認したり、売買に携わった企業に問い合わせるなどすれば取得費用が分かる場合もあります。取得費用が分からない場合も簡単には諦めず、根気強く調査してみてください。

リースバックと税金に関してよくある質問と回答(FAQ)

リースバックを検討する際に多く寄せられる疑問について、代表的な4つの質問とその解答です

Q.相続時にリースバック物件の扱いはどうなりますか?

リースバック物件の所有権は譲渡済みのため、相続財産には含まれません。相続の対象となるのはリースバック取引により得た資金のみとなります。

Q.将来的に物件を買い戻す場合、何か税金はかかるのでしょうか?

物件の購入と同様に扱われるため、不動産取得税が課税されます。不動産取得税は物件価格に一定の税率を乗じて算出され、税率は定期的に改定されます。買戻し時には最新の税率を確認する必要があります。また、所有権移転登記に伴う登録免許税や、売買契約書作成時の印紙税も必要となります。

Q.リースバックで消費税の課税は発生しますか?

法人や個人事業主が事業に関連する資産を譲渡する場合、建物の取引には消費税が課されます。一方、会社員として勤め先がある場合、事業を行っていないため消費税は課税されません。

Q.権利譲渡後に追加の税金はありますか?

リースバック後の自宅は賃貸物件となるため、固定資産税は課税されません。譲渡年の1月1日から譲渡日までの固定資産税は旧所有者の負担で、譲渡後は新所有者が負担します。

おわりに

リースバックで生じた売却利益には譲渡所得税がかかります。しかし、リースバックの場合でも、居住用財産の3000万円控除の制度を利用することができます。制度を理解したうえで有効に活用しましょう。

より安全かつ有利な条件でリースバックを行いたい場合は、セゾンファンデックスに一度相談されることをおすすめします。同社の「セゾンのリースバック」は、契約まで最短2週間、手数料は無料、さらに売却代金を一括で現金でお支払いするなど、利用しやすい内容で提供しています。担当者がリースバックの内容から税金の仕組みまで、丁寧に説明しますので、安心してご利用いただけます。

不動産売買に伴う税金の制度は年々複雑になっています。後々後悔のないリースバックを行うには、十分な知識を持ち、信頼できる専門業者に依頼することが重要です。リースバックを検討中の方、不安な点があれば気軽にセゾンファンデックスにご相談ください。

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