結婚後は、保険の見直しや追加の検討が必要です。死亡や病気、怪我など、万が一の事態に備えなければなりません。
このコラムでは結婚後に保険を見直すべき理由や見直しが必要になる保険について説明し、見直しをする手順などをご紹介します。
結婚したら保険を見直すべき?
結婚したら忘れずに行いたいのが、保険の見直しです。自分だけでなく配偶者のことも考えて保険を見直すことが大切です。死亡や病気のリスクに備えるとともに、老後の生活も考えた保険の設計が必要といえるでしょう。見直すことで、無駄な保障を省くきっかけにもなります。
ここでは、結婚したら保険を見直すべき理由や見直すことのメリットなどをご紹介します。
結婚後のリスクに備える
保険の見直しは、結婚後に想定されるリスクに備えるために必要です。死亡のリスクに対しては遺族の生活を支えるために備え、さらに病気や怪我による治療費の負担や収入の減少に対しても備えます。安定した老後を送るため、必要な資金を確保する必要もあるでしょう。
結婚したことで予想されるこれらのリスクは、独身時代に加入していた保険ではまかなえません。
見直すことでメリットがある
保険を見直すメリットは、ライフスタイルに合った保障内容に変更できるという点です。独身時代に加入する保険は自身の保障をメインの目的にしており、最低限の保障にとどまっているケースも多いでしょう。
保険の見直しは、保障の内容を手厚くして結婚生活に見合う内容に変え、これまでに加入していた保険で無駄があるものを省けるというメリットがあります。
見直しの際は注意したいことも
保障内容を変えない場合でも、名義変更や受取人の変更、住所の変更手続きは必要です。旧姓のままでは、生命保険料控除を受ける際に手続きがスムーズにできない可能性があります。
万が一病気にかかったとき、すぐに保険金を受け取れない場合もあるでしょう。保険を見直す際は、それらの変更手続きを含めて対応しなければなりません。
結婚後は4つのリスクに備える
保険で備えるべき結婚後のリスクは、主に次の4つです。
- 死亡のリスク
- 病気や怪我
- 老後生活
- カーライフ
独身の頃は自分のためだけに備えれば良かった保険でも、結婚してからはパートナーや将来生まれてくる子どものために備えなければなりません。また、自動車保険に加入している場合は、その内容も見直す必要があります。ここでは、保険の見直しで備えるべきリスクについて見ていきましょう。
死亡のリスクに備える
結婚後に備えるべきことのひとつは、死亡のリスクです。葬儀費用や遺されたパートナーの生活費も考えておかなければなりません。
夫婦のどちらか一方だけが働いている場合、収入を得ているほうに万が一のことがあれば収入が途絶えてしまいます。ローンを組んでいる場合は返済が残る可能性もあるでしょう。保険に加入することで、死亡リスクにより想定されるパートナーの負担に備えられます。
病気や怪我に備える
病気や怪我のリスクもあります。長期入院や通院、治療費に備えるための保険が必要です。
収入を得ている方が病気や怪我をした場合、治療のために仕事を休まなければならないケースもあります。医療費の負担だけでなく収入の減少というリスクもあるのです。医療保険のほかに、収入減少に備えた就業不能保険への加入も必要になるでしょう。
老後に備える
結婚したばかりの時期は、老後について深く考えないケースが多い傾向がありますが、老後の資金にはまとまった金額が必要になることを覚えておきましょう。早めに資産形成を考えることが大切です。
年金の受給開始年齢は現在より下がる可能性があり、受給金額が少額になる可能性があることも想定しなければなりません。保険でも備えをしておくことに越したことはないでしょう。
自動車保険の見直しも必要
自動車保険に加入している場合、結婚後に車の走行距離や使用目的などが変わるときは補償内容の変更手続きが必要です。夫婦それぞれが自動車保険に加入している場合は、補償内容が重複していないかどうかも確認しておきましょう。
また、夫婦それぞれが所有していた車を1台に減らす場合、自動車保険の等級が高いほうを残すことで保険料が安くなります。
結婚後に保険の見直しをする手順
結婚後に保険を見直す手順は、以下のとおりです。
- 現在加入している保険の確認をする
- どのような保険が必要かを検討する
- 保険料とのバランスを考える
まず、夫婦それぞれ、加入している保険を確認した上で、足りているもの、足りないものをチェックします。ライフスタイルや保険料とのバランスを考えながら必要な保障を検討していきましょう。
保険を見直す手順をご紹介します。
現在加入している保険を確認する
まず、夫婦それぞれで加入している保険を確認します。自分が保険に加入していない場合でもパートナーが加入している保険で保障が足りる場合もあれば、保障内容が重複していて不要なケースもあるでしょう。
職場の義理で加入していたものや、内容がよく分からず支払いだけをしていたものが見つかるかもしれません。
また、これまで加入していた保険を存続する場合には、パートナーにもその内容を共有しておくことが大切です。
必要な保障を考える
新たな保険に加入するときは、今後のライフプランをもとに必要な保障を考えます。子どもはいつ頃、何人くらいほしいか、マイホームをいつ頃購入するかのプランを立て、今後必要な費用を見積もっておきましょう。
貯蓄計画を立てた上で、万が一に備えて公的制度や貯蓄で補えないものの保障を考えます。
共働きの場合
保険の内容は、夫婦の働き方によっても変わります。子どものいない共働き世帯の場合、どちらか一方に万が一のことがあった場合でも、収入減少のリスクは少ない傾向があります。保障が必要だとしても、片働きの場合や子どもがいる家庭に比べればその額は少ないといえるでしょう。
保障が手厚ければそれだけ保険料は高くなります。本当に必要な保障がどのくらいなのかを考えながら保険を選ぶようにしてください。
片働きの場合
片働きで収入を得ているパートナーが死亡した場合、家賃や生活費などに必要な収入がなくなります。また、遺されたパートナーは扶養から外れるため、社会保険料も支払わなければなりません。
なお、収入を得ているパートナーが会社員や公務員などで厚生年金に加入している場合は遺族年金が入ります。ただし、子どもがいない場合は遺族厚生年金のみであり、金額が制限されます。
仕事を見つけて収入を得ることは可能ですが、当面の生活を立て直すためにも余裕のある保障を付ける必要があります。
子どもができた場合
子どもができた場合は、さらに保険の見直しが必要です。子どもを育てるための生活費や教育費が必要になり、より充実した保障への変更を検討しなければなりません。
子どもが一定の要件に該当する場合は遺族基礎年金も支給されますが、子どもの人数や年齢によっても必要となる金額は異なります。公的制度だけでは足りない部分について、保険で補えるよう準備しておきましょう。
家計に見合う保険料を検討する
保険料は基本的に毎月支払うものです。保険を選ぶ際は、家計の負担にならないようにきちんと保障内容を選ぶことが大切です。
保険料に家計が圧迫されて満足な生活ができないというのでは意味がありません。家計に見合う保険料にしたうえで、余裕があるときは貯蓄もしながら万が一の場合に備えておくと良いでしょう。
分からないことは専門家に相談してみる
今後のライフプランから必要な保険を検討することが大切ですが、具体的にどのくらいのお金が必要になり、どの保険が適当かを試算するのはなかなか難しいことです。分からないことがあれば、保険の相談窓口でアドバイスを求めるのが良いでしょう。
おすすめは、オンラインFPショップ「セゾンのマネナビ」です。「セゾンのマネナビ」は、ファイナンシャルプランナーに何回相談しても無料で対応してくれるサービスです。「加入している保険が適しているか」「自身に合った保障内容はないのか」など、早めに相談し見直してみましょう。
担当のファイナンシャルプランナーをご自身で選ぶことも可能です。相談はオンラインで行えるため、気軽に相談できます。
おわりに
結婚したら、保険の見直しを忘れずに行いましょう。そのまま継続する場合でも、名義人や受取人の変更が必要です。見直しの際は、現状におけるお互いの保険の内容を確認し、今後のライフプランを考えながら必要な保険を検討してください。
将来必要な金額の試算などわからないことがあれば、オンラインFPショップ「セゾンのマネナビ」がおすすめです。