住宅ローン審査に通らない理由としては大きく2つあり、申込者の問題または購入しようとしている住宅の問題です。具体的にはどのような問題が想定されるのか、また、通りやすくするためのコツについても解説するので、ぜひ参考にしてください。
住宅ローン審査に通らない理由
住宅ローン審査に通らない理由については、金融機関に尋ねても、通常は教えてもらえません。しかし、ほとんどの場合、申込者自身か購入しようとしている住宅に問題があると考えられます。主な理由を解説するので、審査に落ちた方は次回の審査に向けて対策を練るヒントにしてください。
また、これから住宅ローン審査を受ける方も、審査に落ちる理由を知っておくことでより良い準備ができるでしょう。
ローン申込者の問題
住宅ローンに申し込んだ方に、次の問題があるときは審査に落ちる可能性があります。
- クレジットカードの支払いやローンの返済などを滞納している
- 過去に、支払いや返済を滞納し、個人信用情報機関に記録が残っている
- 健康状態に問題があり、団体信用生命保険に加入できない
- 返済負担率(年収における毎年の返済額の割合)が高すぎる
- ローンを完済する年齢が高い
- 勤続年数が少なく、収入が安定していると判断しづらい
住宅ローンの審査では、ローンやクレジットカードの支払いに対してきちんと返済できる人物なのかという点がチェックされています。住宅ローンを申し込む時点で滞納しているのはもちろんのこと、今までに滞納した履歴がある場合は、審査通過が難しくなるかもしれません。
また、住宅ローンを借りるときには、ほとんどの場合において団体信用生命保険に加入することが義務付けられています。団体信用生命保険に加入する際に、借入金額によっては告知書だけでなく医師による診断書の提出が必要です。
なお、健康状態が思わしくない場合や持病がある方は、団体信用生命保険に加入できず、ローン審査にも落ちることがあるでしょう。
返済負担率も確認しておきましょう。年間の返済額が年収に対して高すぎるときは、審査通過が難しくなることがあります。例えば、フラット35では年収が400万円未満の方は返済負担率が30%以下、400万円以上の方は返済負担率が35%以下であることが基準となっています。
ローンを完済する年齢が高いときも、審査に不利になる条件といえるでしょう。また、住宅ローン審査では収入の安定性が確認されます。年齢に対し勤続年数が少ない方は、転職や離職の可能性が高いと判断され、審査に不利になることがあるかもしれません。
住宅の問題
住宅ローンは、借りた資金で購入する不動産を担保とするローンです。そのため、不動産の担保価値についてもチェックされます。例えば、次のような不動産の場合は、ローン審査を通過できない可能性があります。
- 再建築不可物件
- 違法建築
- 借地権付きの土地のために抵当権が設定できない
本審査では事前審査より厳しくチェックされる
住宅ローンの審査は、まずは事前審査を行い、事前審査に通過した場合に本審査へと進みます。事前審査では、金融機関による申込者の収入や返済能力のチェック、物件価値の調査をされることが一般的です。一方、本審査では事前審査とは異なる点を確認するため、事前審査に通過した場合でも本審査に通過するとは限りません。
住宅ローン審査に通らない場合に検討したい7つの方法
住宅ローン審査に通らないとしても、住宅購入をあきらめる必要はありません。申込条件や申込先を変更することでローン審査に通ることもあります。審査通過が難しいときは、次の7つの方法を試してみましょう。
- 毎月の返済額や返済期間を見直す
- 別の金融機関に申し込む
- ペアローンを検討する
- リレーローンを検討する
- 連帯保証人を付ける
- 購入物件を見直す
- フラット35を検討する
それぞれについて、詳しく解説します。
毎月の返済額や返済期間を見直す
毎月の返済額が多いと返済負担率が高くなり、審査に通りにくくなることがあります。月々の返済額を少なく設定し直し、返済負担率を低くすること、例えば、頭金を増やすなども検討してみましょう。
一方で、返済負担率に問題がないときは返済期間を見直すことも大切です。返済期間が長引くと完済時の年齢が高くなります。完済時の年齢が定年退職後に該当する場合は現役時代よりは収入が下がるのが一般的です。月々の返済額を多めに設定し、返済期間を短縮することもひとつの方法です。
別の金融機関に申し込む
住宅ローン審査の基準は金融機関によって異なります。審査に通らないときは、別の金融機関の審査に申し込んでみましょう。落ちても別の金融機関なら借りられたというケースも少なくありません。
ペアローンを検討する
夫婦でそれぞれ住宅ローンに申し込む「ペアローン」も検討してみましょう。それぞれがローンを組むことになるため、ひとりで借りるより借入額を増やせる、ひとりずつの借入額や返済負担率の軽減につながるというメリットがあります。また、それぞれが住宅ローン控除を適用できるため、ひとりでローンを組むよりも節税額が増える点もメリットです。
リレーローンを検討する
親子でリレー形式で返済する「リレーローン」も検討できるかもしれません。ペアローンとは異なりひとつのローンに契約する方法で、親が最初に返済し、次は子が返済します。二世帯住宅を建てるときや、親の年齢が高く長期ローンを組めないときにも適した方法です。
連帯保証人を付ける
連帯保証人を設定すれば、借入額を増やせたり、住宅ローン審査に通りやすくなったりすることがあります。ただし、万が一、返済できないときは連帯保証人が返済の義務を負うため、トラブルになる可能性もあるでしょう。よく吟味してから連帯保証人をつけるかどうか決定しましょう。
購入物件を見直す
購入物件を価格が低い物件に見直せば借入額が減り、住宅ローン審査にも通りやすくなるかもしれません。無理なく購入できる価格の物件に変更することを検討してみましょう。
フラット35を検討する
健康に問題があるときは、団体信用生命保険が不要なフラット35も検討してみましょう。ただし、団体信用生命保険に加入しない場合、ローンの返済中に契約者が死亡、あるいは高度障害状態になったときに返済が免除されるという補償は受けられません。
しかし、保険に加入しない分、保険料が不要となり、適用金利が下がるというメリットもあります。「セゾンの住宅ローン」では、借入期間中に金利が変わらないフラット35を取り扱っています。
団体信用生命保険に加入するかどうかは選択できます。ご自身に合う契約内容をお選びください。また、途中で繰り上げ返済していただくときも手数料がかかりません。ぜひご検討ください。
住宅ローン審査の前に申し込み条件を見直してみよう
住宅ローンを申込むときは、まずは条件を整理し、通過しやすいように見直しを実施しましょう。例えば、借入額や返済額、返済期間などの申込条件を見直すことで、住宅ローンの審査に通りやすくなることもあります。
また、ペアローンやリレーローン、団体信用生命保険に加入しないという選択肢も検討し、自身に合うローンを選ぶことも大切です。
金融機関を変えるだけでも、住宅ローン審査に通過することがあります。審査に落ちてもすぐにあきらめるのではなく、ローンや資金計画を見直して、再度チャレンジしてみましょう。
既に住宅ローンを組んでいて、借り換えを検討している場合は、お客様の希望やニーズに合わせた最適な住宅ローンを提案できる住宅ローンの相談窓口へ相談してみてはいかがでしょうか。
また、住宅ローンの新規借入れについても相談できますので、無料相談の申し込みをおすすめします。