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自動車保険の弁護士特約は本当に必要?事例やおすすめの保険もご紹介

セゾンのくらし大研究 編集部

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自動車保険加入時にはどのくらいの補償内容にするのか、補償範囲はどうするのかなど、さまざまな項目をチェックする必要があります。これに加えて、自分に合った自動車保険にするために特約を付ける方もいるでしょう。ただ、本当に必要な特約なのか疑問に感じている方もいるかもしれません。

そこでこのコラムでは、自動車保険を検討している方に向けて、自動車保険の弁護士特約がどういうものなのか、どのようなシチュエーションで使えるのかなどを詳しくご紹介します。

おとなの自動車保険
おとなの自動車保険

自動車保険の弁護士特約とはどういうもの?

自動車保険の弁護士特約とはどういうもの?

まずは、自動車保険における特約の役割や弁護士特約がどういうものなのかなど、基本的なことを見ていきましょう。

そもそも自動車保険における特約とは?

自動車保険といっても大きく2種類に分かれます。1つ目を自賠責保険、2つ目を任意保険と呼び、自賠責保険は加入が義務づけられているため、必ず加入しなければなりません。任意保険は、自賠責保険で補償しきれない部分をカバーするために加入する保険です。

補償内容は加入者によって異なりますが、車の所有者は自賠責保険と任意保険の両方に加入するケースが一般的でしょう。

保険の中身を見ていくと、主に基本補償と特約に分類できます。基本補償とは、保険会社によってあらかじめ決められているベースとなる補償です。相手への補償である賠償責任保険、自分への補償である傷害保険、自分の車への補償である車両保険の3種類があります。

さらに細分化すると、賠償責任保険には対人賠償保険と対物賠償保険。傷害保険には、人身傷害補償保険、搭乗者傷害保険、自損事故保険、無保険車傷保険が含まれています。

これら7つを自動車保険の基本補償と呼び、基本補償にプラスしてさらに手厚い補償にしようとした場合に加えるものが特約です。特約はオプションのため、必ず申し込む必要があるものではありませんが、特約を付けたことで「手厚く保険金を受け取れた」ということもあるでしょう。

特約のひとつ 、弁護士特約(弁護士費用特約)とは?

今回ご紹介する弁護士特約は、事故が起きた際の弁護士への委任費用や相談費用の補償が受けられたりするものです。自動車保険に弁護士特約はいらないという方もいますが、万が一人身や物損の被害事故にあった場合で相手方に損害賠償請求を行うときやご自身の保険会社が示談交渉できない「もらい事故」にあった場合に備えて、特約を付けておくと安心でしょう。例えば「おとなの自動車保険」における弁護士特約加入率は、2022年3月末時点で、57.5%でした。

自動車保険の弁護士特約の保険料の相場は、年間で2,000円から4,000円ほどです。月額で考えれば166円から333円ほどのため、万が一に備えて加入しやすい特約ともいえるでしょう。

参照元:おとなの自動車保険自動車保険 オリコン顧客満足度ランキングおとなの自動車保険

依頼する弁護士は自ら決められる?

弁護士特約を付けても、いざというときに「保険会社が嫌がるのでは」と考える方もいるでしょう。自動車保険は万が一に備えた保険であり、そのときに加入した特約を使うために保険料を支払っています。いざというときは安心して弁護士特約を使ってください。

詳しい補償内容は保険会社によって異なりますが、基本的には弁護士特約に加入していれば、弁護士費用を保険会社が負担してくれます。例えば、「おとなの自動車保険」では、弁護士費用は上限300万、法律相談費用は上限10万まで補償されます。依頼する弁護士は保険会社から紹介してもらうことも、ご自身で決めることも可能です。

また、弁護士特約を使ったからといって、保険の等級は変わらない点も知っておきましょう。

<事例紹介>どのようなときに弁護士特約が使える?

<事例紹介>どのようなときに弁護士特約が使える?

自動車保険に弁護士特約を付けると安心できることは分かりましたが、実際にはどのような事例で弁護士特約を利用するのかイメージできない方もいるでしょう。ここでは、自動車保険の弁護士特約を使う具体的な事例をご紹介します。

もらい事故の場合

いわゆるもらい事故という過失割合100対0の事故の場合、被害者側の保険会社は示談交渉できません。被害者にもかかわらず、必要な手続きをご自身で行う必要があります。

手続きなどの作業に慣れている方であれば問題ありませんが、事務手続きが苦手な方や高齢者の場合、慣れない手続きで苦労するケースもあるでしょう。

また、示談交渉において、加害者が納得のいく金額を支払ってくれない場合もあります。この際は、過失のない被害者にもかかわらず、さらなる手続きが増えたり費用面で困ったりすることもあるでしょう。弁護士特約を利用すると、こういった示談手続きや諸手続きなどを弁護士に依頼できます。

相手方が任意保険未加入の場合

損害保険料率算出機構の「2021年度自動車保険の概況」によると、2021年3月末の任意保険の加入率は約75%です。自動車共済などを含めると加入率はさらに上がりますが、任意保険加入率100%ではありません。

つまり、事故に遭った場合に、相手側が任意保険に加入していない可能性があるのです。この場合、事故処理や事故の賠償に関する知識のない素人と示談交渉することになり、相手側が過失を認めなかったり水準以下の賠償額を提示してきたりすることもあるでしょう。

弁護士特約を利用すれば弁護士が間に入って手続きや話し合いをしてくれるため、自分に不利になる可能性は格段に減るというわけです。

参照元:損害保険料率算出機構 2021年度_自動車保険の概況

訴訟になった場合

通常、事故の過失割合に応じて損害賠償金を決定しますが、金額に納得がいかないなどの理由でもめるケースがあります。話し合いが平行線となった場合、訴訟で決着をつけるという事例もあるでしょう。

この場合ご自身で対処することも可能ですが、裁判となった場合、専門的な知識が要求されます。自分の方が、過失割合が低いにもかかわらず、上手く証明できないことで覆されることもあるかもしれません。

そのような不利益を被らないためには、専門知識がある弁護士に依頼するのがおすすめです。ただ、弁護士に依頼するとなると費用がかかります。そこで弁護士特約を使うと、費用面を気にせず安心して任せられるというわけです。

弁護士費用支払い時

一般的に、弁護士に依頼する場合、着手金として10~20万円ほど必要です。さらに、賠償金を受け取るなど弁護士の交渉によって経済的利益が生じた場合には、その金額に応じて報酬金を支払う仕組みになっています。

つまり、請求額が大きい場合、弁護士に支払う報酬も高くなる可能性があるというわけです。また、弁護士が示談交渉などでかかった交通費や通信費、宿泊費などは実費となり、依頼者が負担します。弁護士に依頼すると手続き面では安心できますが、出費が増えるため賠償金を受け取っても支払いでマイナスになったというケースもあります。

弁護士特約を利用すれば、補償内容によりますが、例えば弁護士費用を上限300万円まで補償する、相談費用を補償するなどの補償が付いているため、弁護士費用を心配せず依頼できるのです。

自動車保険弁護士特約の範囲について

自動車保険弁護士特約の範囲について

自動車保険というと自動車に関する保険ですが、その特約である弁護士特約の範囲はどのようになっているのでしょうか?ここでは、弁護士特約の対象者や補償対象などについてご紹介します。

弁護士特約対象者

自動車保険の弁護士特約は、自動車保険の被保険者だけでなく、被保険者の家族、契約している自動車に搭乗中の方が対象です。具体例を挙げると、被保険者本人や配偶者、同居の家族、別居で未婚の子や孫、契約自動車の所有者、契約自動車に搭乗している方などが対象者になります。

補償対象

基本的な補償対象の主な内容は、自動車事故と日常生活における自動車事故です。自動車事故とは、契約している自動車に搭乗中に自動車事故に遭うというケースでイメージしやすいでしょう。

日常生活における自動車事故とは、街を歩いている際に自動車事故に遭うというようなケースです。こういった場合でも、被保険者と被保険者の家族であれば、自動車保険の弁護士特約を利用できます。

さらに、自動車保険弁護士特約の種類によりますが、日常生活での事故でも弁護士特約を利用できる保険もあります。この保険であれば、他人が飼っている犬にかまれるなど、自動車事故以外の日常生活のトラブルでも利用できるのです。

補償対象外

補償対象外となるケースもあります。主な事例は以下のとおりです。

  • 地震や噴火などの自然災害で生じた事故
  • 被保険者の無免許運転や酒気帯び運転、薬物使用時の運転による事故
  • 被保険者の故意または重大な過失によって生じた損害
  • 事業用自動車の運転中に生じた事故
  • 保険会社に確認せず弁護士に相談や依頼をした場合

加入している自動車保険によって補償内容が異なるため、補償対象の内容や補償対象外の内容に関しては、加入時にしっかり確認しておきましょう。

どのくらいの金額が支払われる?

ここでは、弁護士特約に関する一般的な保険金額を紹介します。弁護士特約で支払われる一般的な保険金額は、1事故につき、被保険者一人当たり上限300万円です。これには、弁護士報酬や訴訟費用、手続きに必要な諸費用などが含まれます。

法律の相談や書類作成などで弁護士に依頼した場合は、1事故につき、被保険者一人当たり上限10万円である自動車保険が一般的でしょう。

弁護士特約を利用する際の注意点

弁護士特約を利用する際の注意点

弁護士特約は便利な特約ですが、注意点もあります。ここでは、弁護士特約を利用する際の注意点について見ていきましょう。

補償費用は無制限ではない

これまでにもご紹介したように、弁護士特約を利用して得られる保険金には上限300万円などの上限が定められています。多額の損害賠償金を請求する場合や何度も弁護士に相談するなどして費用がかさんだ場合、上限に達してしまうことを覚えておきましょう。

一般的な自動車事故であれば、上限300万円もあれば充分ですが、万が一の場合は自動車保険の弁護士特約でまかなえないケースがあるかもしれません。

事前に保険会社の承認がいることも

弁護士特約を利用する場合、依頼する弁護士は契約者が自由に選ぶこともできます。しかし、保険会社に事前に承認してもらわなければ、弁護士特約の補償対象外となる可能性があるのです。

また、保険会社によっては、弁護士を指定するケースもあります。自動車保険加入時や弁護士特約の利用を検討している際は、事前に手続き方法などを保険会社に確認しておきましょう。

事故後の加入では利用できない

弁護士特約は、自動車保険加入後に契約することも可能です。そのため、事故後に慌てて弁護士特約に加入する方がいます。この場合、事故は弁護士特約加入前に起きており、弁護士特約加入前の補償内容が適用されるため弁護士特約は利用できません。

家族一人ずつ特約を付けなくても良い場合がある

弁護士特約の対象範囲が広ければ、すべての自動車保険に弁護士特約を付ける必要はないでしょう。弁護士特約は保険会社によりますが、記名被保険者以外に配偶者や同居家族なども補償の対象にしているケースがあります。

家族で複数の自動車を所有している場合、補償対象が広ければどれか1台に弁護士特約を付ければ良いというわけです。月額で考えると少額とはいえ、もったいない支出となるため、この機会に確認してみてください。

ただし、補償内容が完全に重複していないケースもあるため、自己判断して解約するのではなく、保険会社に相談しましょう。

弁護士特約を付けて加入したいおすすめの自動車保険

弁護士特約を付けて加入したいおすすめの自動車保険

最後に、弁護士特約を付けて加入したいおすすめの自動車保険についてご紹介します。自動車保険を検討する際に参考にしてみてください。

おとなの自動車保険

「おとなの自動車保険」では、万が一事故を起こしても24時間365日全国各地へALSOK隊員が駆けつけてくれる無料のサービスがついています。※1

二次災害防止のサポートや事故相手とのトラブルを防止※2、緊急連絡、事故状況の記録と報告などの慣れない事故対応をサポートしてくれるのです。

※1 山間部や島しょ部、高速道路などかけつけサービスを提供できない場所や、一部サービス内容が限定的となる場合があります。また、交通事情、気象条件等によりサービスの提供ができない場合があります。

※2  ALSOK隊員は、示談代行を行うことは出来ません。

また、事故対応の専任担当者とLINEで連絡が取れ、保険金の請求手続きに必要な写真もLINEで送信できます。ロードアシスタンスの拠点は約9,200か所(2022年12月現在)設置されており、万全のサポート体制が確立されているのも特長です。

弁護士費用にかかる保険は、1事故につき被保険者一人当たり上限300万円、法律相談や書類作成費用は1事故につき、被保険者一人当たり上限10万円。弁護士特約を利用しても、次年度の保険料や等級には影響しません。

弁護士特約弁護士費用:1事故につき被保険者一人当たり上限300万円
法律相談や書類作成費用:1事故につき、被保険者一人当たり上限10万円
お見積りはこちらからおとなの自動車保険の詳細はこちら
おとなの自動車保険
おとなの自動車保険

                             SA2022-1135(2022.12)

チューリッヒ保険会社

チューリッヒ保険会社の自動車保険は、無料ロードサービスが契約1年目から付いており、万が一の事故の際には専門スタッフが24時間365日現場に急行してくれます。100kmまでレッカー移動が無料のため、遠出中の事故でも安心です。バッテリーあがりやガス欠対応なども無料で対応してくれます。

この他にも事故証明書を代行取得してくれたり、保険金請求書類を省略して保険金を支払ってくれたりすることもあるため便利です。

弁護士特約に関しては、訴訟や和解などの弁護士費用を被保険者一人につき上限300万円まで補償。法律相談費用に関しては被保険者一人につき10万円まで補償してくれます。

弁護士特約弁護士費用:1事故につき被保険者一人当たり上限300万円
法律相談や書類作成費用:1事故につき、被保険者一人当たり上限10万円
お見積りはこちらからチューリッヒの自動車保険の詳細はこちら

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ソニー損保

ソニー損保の自動車保険では、事故連絡時に依頼すれば事故現場にセコムの緊急対処員が急行してくれます。事故の際は、相手方とどのような話をしたら良いのか分からない方もいるでしょう。そういった方のために、事故受付担当者が相手方と直接話をしてくれることもあります。

契約の自動車が自力走行不能になった場合は、宿泊費用や帰宅費用をサポート。1事故1担当者のチームサポート制を導入しているため、きめ細やかなサポートを受けられます。

ソニー損保の弁護士特約には「自動車事故のみ」と「自動車事故+日常事故」の2種類があり、日常事故も補償するタイプだと補償範囲が広くなるのが特徴です。保険金に関しては、被保険者一人につき上限300万円まで補償。法律相談費用に関しては被保険者一人につき10万円まで補償してくれます。

弁護士特約「自動車事故のみ」と「自動車事故+日常事故」の2種類から選択可能。
弁護士費用:1事故につき被保険者一人当たり上限300万円
法律相談や書類作成費用:1事故につき、被保険者一人当たり上限10万円
お見積りはこちらからソニー損保の自動車保険の詳細はこちら

三井ダイレクト損保

三井ダイレクト損保の自動車保険は、24時間365日の事故受付で、ロードサービスも充実。自動車保険契約者に、宿泊施設やレジャー施設などをお得に利用できるクーポンなども用意しています。また、専用ドライブレコーダーが一定以上の衝撃検知した場合に安否確認デスクに自動で連絡するレスキュードラレコ(ドラレコ特約)を用意し、事故発生時の対応をサポートしています。

契約者向けのアプリもあるため、契約内容の確認や事故連絡、契約変更手続きなども簡単に行えるでしょう。弁護士費用補償特約に関しては、被保険者一人につき上限300万円まで補償。法律相談費用に関しては被保険者一人につき10万円まで補償してくれます。

弁護士費用補償特約弁護士費用:1事故につき被保険者一人当たり上限300万円
法律相談や書類作成費用:1事故につき、被保険者一人当たり上限10万円
お見積りはこちらから三井ダイレクト損保「クルマの保険」の詳細はこちら

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迷ったときには一括見積もりで比較する

どの保険会社も充実したサービスで、各社さまざまな割引制度を導入しています。そのため、どの自動車保険に加入したら良いのか迷う方もいるはずです。そういった場合には、一括見積もりを利用して保険会社を比較しましょう。

これによって、自分に必要な補償内容やお得な保険会社を見つけられるはずです。

参照元:車両保険は無駄?必要となるケースは? – 自動車保険一括見積もり

おわりに

結論からいえば、自動車保険の弁護士特約は付けておくと安心でしょう。ただ、家族で複数の自動車を所有している場合は、補償内容が重複しているかもしれません。念のために、補償内容を確認することをおすすめします。

これから弁護士特約を検討する場合は、保険会社によって補償内容や補償対象などが異なり、保険料も異なります。さまざまな保険会社で見積もりを出して、ご自身に合った保険会社を見つけてください。

株式会社クレディセゾン提供(運営会社セゾンファンデックス)

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