更新日
公開日

学資保険はデメリットもある!?メリットや選ぶときのポイント

セゾンのくらし大研究 編集部

執筆者
セゾンのくらし大研究 編集部

豊かなくらしに必要な「お金」「健康」「家族」に関する困りごとや悩みごとを解決するために役立つ情報を、編集部メンバーが選りすぐってお届けします。

学資保険とは、子どもの教育資金に備えるための保険です。ものによっては、金利面でいうと大きなメリットは感じないかもしれません。しかし、子どもを持つ親にとって、ご自身に万が一のことが起こった時でも確実にお金を遺すことができる学資保険は、とても心強い商品です。このコラムでは学資保険の特徴やメリット・デメリットについてわかりやすく解説しています。

1.学資保険とは

学資保険とは、契約者を親とし、被保険者を子どもとする子どもの教育資金を確保する目的の保険です。貯蓄性の高い保険商品であり、保障性もあることから、子どもが生まれたらまず検討する方も少なくありません。

ここからは、子どもの教育資金が実際にどのくらいかかるのかについて紹介します。学資保険などで、子どものために資金を確保する必要性を考えるきっかけになれば幸いです。

1-1.大学までの教育費の目安

一般的に、子ども一人あたりの教育費は1,000万円が目安といわれます。しかしこれは、全て(幼稚園から大学まで)国公立に進学した場合の費用の目安です。

実際には、大学まで進学するのかという点や、進学先が国公立か私立か、自宅から通学か一人暮らしなのか、など細かな点で費用には差が生じます。

なお、全て(幼稚園から大学まで)私立に進学した場合は卒業までにかかる費用は2,000万円以上です。目安とされている1,000万円と2倍以上もの差があります。

2.学資保険のデメリットは何

ここからは、学資保険のデメリットについて、以下の4点について解説します。

  • 元本割れする可能性がある
  • お金を自由に引き出せない
  • インフレのリスクがある
  • 返戻率が低い傾向にある

2-1.元本割れする可能性がある

学資保険は、子どもの成長に合わせて満期時期を設定し、それに向けて積み立てていく性質の保険です。満期前に解約してしまうと、ほとんどの場合元本割れする可能性があります。

途中で解約することを前提として保険が作られていないため、満期前の解約では大きな損害を被ることになります。

2-2.お金を自由に引き出せない

学資保険では、最終的にもらえる満期金以外に、成長の節目でお祝い金がもらえる特約を付加することもできます。これ以外のタイミングでお金を引き出すことはできません。

万が一、満期金やお祝い金以外のタイミングでまとまった資金が必要になる場合は、預貯金から捻出することになります。

通常、学資保険の満期時期は高校や大学の入学前に設定することが多いです。しかし、子どもに関するお金は突発的に必要となる場合もあり、少なくとも学資保険だけでなく他の方法でも備えておく方が良いでしょう。

2-3.インフレのリスクがある

インフレとは物価上昇局面のこと。学資保険も含めた生命保険では、加入時に保険金や給付金を設定し、その金額どおりに受け取ります。つまり、加入時と受取時に時間差があり、受取時にインフレだった場合に資金が足りない可能性があるのです。

子どもの費用でいうと、誕生時に加入した学資保険の受取が大学入学前だった場合、少なくとも18年は経過。この18年間ずっと同じ経済状況とは考えにくく、学資保険以外での対策も必要であるといえます。

2-4.返戻率が低い傾向にある

返戻率とは、払い込んだ保険料に対して、将来もらえる金額がどれくらい増えているかの割合です。

つまり、100%を超えれば元本を上回っているということ。一方、現在は返戻率が低い状態が続いているため、生命保険の中で比較的貯蓄性の高い学資保険であっても、なかなか増えないのが現状です。

3.学資保険にはメリットもある

学資保険にはメリットもあります。主なメリットについて、以下4点を解説します。

  • 保険料は生命保険料控除の対象
  • 預貯金よりお金が貯められる
  • 契約者に万が一のことがあった時は保険料の支払いが免除される
  • 相続がスムーズにできる

3-1.保険料は生命保険料控除の対象

学資保険の保険料は、生命保険料控除の対象です。保険契約者である親の所得税や住民税の負担軽減になります。

子どものための教育資金も備えながら、税制優遇も受けられるのは大きなメリットです。

3-2.預貯金よりはお金が貯められる

現在の普通預金金利は0.001%ほどです。学資保険では、満期時まで保有することで預貯金よりは高い返戻率の商品もあります。

先述した生命保険料控除による税制優遇の面も合わせて考慮すると、預貯金よりはメリットがあるでしょう。

3-3.契約者に万が一のことがあった時は、保険料の支払いが免除される

学資保険特有の制度として「契約者払込免除特約」があります。これは、学資保険の契約者(通常は親)が死亡または高度障害状態になった場合、それ以降の保険料を免除する特約です。

親に万が一のことがあった場合には保険料負担はなくなりますが、学資保険の満期まで契約は継続できます。そのため、子どもの教育資金を確実に遺すことができます。預貯金であれば、貯めていく原資がなければお金は貯まりません。しかし、学資保険では保険料を払わなくても確実に子どもに遺せます。このことから、契約者払込免除特約は学資保険の大きなメリットのひとつです。

3-4.相続がスムーズにできる

学資保険の満期受取人を子ども本人にしておくことで、万が一相続が発生した際でも確実に子どもに資金を遺すことができます。なお、この方法は学資保険以外の生命保険でも有効です。

4.学資保険を選ぶ時のポイント

学資保険を選ぶ時のポイントについて、次の3つの観点から解説していきます。

  • 保険の種類や保障内容
  • 返戻率
  • 払込期間と受取時期

4-1.保険の種類や保障内容

学資保険を選ぶポイントは、保険の種類や保障内容です。学資保険の中には、医療保障など保障面を充実している商品と、返戻率を重視している商品があります。家族で相談のうえ、どちらを学資保険に求めるか検討してみましょう。

学資保険の主契約は、満期金を積み立てていく貯蓄性のある内容です。保険会社によっては、医療特約やケガの特約などを任意で付加することができます。

これらの特約を付加すると特約保険料が発生するため、全体の保険料に対して純粋な貯蓄部分が少なくなり、返戻率が上がらない要因に。学資保険に子どもの医療保障も希望するようであれば、返戻率との関係も把握しておくと安心です。

4-2.返戻率

学資保険の返戻率は、保険会社によって大きな違いがあります。例えば円建てか外貨建てかによっても、大きく変わります。返戻率の比較は、実際に見積もりを比較してみるのが良いでしょう。

4-3.払込期間と受取時期

払込期間と受取時期についても、学資保険選びでは欠かせないポイントです。

まず払込期間ですが、一般的なのは満期時期までコツコツ保険料を払っていく方法です。この他にも、年払い、満期時期よりも前に払い込んでしまう短期払いといった方法もあります。短い期間で保険料を払い込めば、満期時期の返戻率が上がります。

受取時期は、17歳満期とすることで受け取った満期金の自在性が高いでしょう。18歳満期では、子どもの誕生月によっては大学入学のための費用として間に合わない場合も。例えば12月が誕生日の場合、満期金を受け取る頃にはすでに大学入学準備として費用がかかり始めています。

5.学資保険以外で教育資金を準備するには?

子どもの教育資金を確実に準備するためには、学資保険は心強い商品です。学資保険以外で、教育資金を準備する方法について、次の3つを紹介します。

5-1.預貯金

預貯金は、銀行の普通預金口座や定期預金口座に預け入れる資金のことです。現在は低金利が続いており増やすことは期待できませんが、少なくとも元本は確実に守られます。

また、家族の預貯金と子ども用の預貯金を明確に分けておくことで、子どもの急な出費に備えることが可能です。例えば進学のタイミング以外でも学用品の購入や習い事の費用が突発的に必要になることもあります。

そのときに、途中引き出しができない学資保険だけではなく、いつでも自由に引き出せる預貯金は確保しておきたいです。

5-2.終身保険

学資保険と同じく、終身保険も生命保険のひとつです。終身保険とは、一生涯の死亡保障に備えながら、解約返戻金が貯まっていく仕組みです。特に外貨建て終身保険では、発生する手数料を考慮しても高い運用結果を期待することができます。

終身保険の被保険者を親にすることで、親に万が一のことがあっても死亡保険金として資金を遺すことが可能です。また、学資保険の満期に当たる時期に中途解約することで、まとまった資金が受け取れます。

学資保険は満期時期まで資金を受け取れませんが、終身保険なら解約のタイミングは自由です。ただしタイミングによっては元本割れのリスクがあることは事前に把握しておきましょう。

5-3.資産運用

投資信託や不動産投資など、資産運用を子どものための資金確保の方法として使うこともできます。

これまでに投資経験があり、金融や経済の知識がある場合にはおすすめですが、教育資金確保を目的として今から資産運用にチャレンジするのは避けた方が良い場合もあります。教育資金を確実に準備するには、不慣れな資産運用で無理をするのではなく預貯金などが手堅い方法です。

もし投資経験がある場合には、資産運用も上手に取り入れていきましょう。より複利効果が働くように少額ずつ毎月積み立てる方法がおすすめです。つみたてNISAなどの積立投資は、子どもの教育資金作りには活用しやすい制度です。

6.教育・ライフプラン計画におすすめの相談窓口

教育資金やライフプラン計画におすすめの相談窓口として、以下の4社を紹介します。

  • オンラインFPショップ「セゾンのマネナビ」
  • マネードクター
  • ほけんの窓口
  • 保険市場

6-1. オンラインFPショップ「セゾンのマネナビ」

セゾンのマネナビでは、教育資金や保障を考えるうえでのお悩みについて相談が可能です。

相談内容に応じて、その分野に強いファイナンシャルプランナーの指名もでき、無料で相談が受けられるため人気です。学資保険も含め、家族全体の必要な保障について気軽に相談してみることをおすすめします。

セゾンのマネナビの詳細はこちら

6-2.マネードクター

マネードクターでは、自宅やカフェでも無料で保険の相談が受けられます。企業のリスクマネジメントまで幅広い分野を豊富な知識と経験から最適なアドバイスをしてくれるのが特徴です。

6-3.ほけんの窓口

ほけんの窓口は、全国の主要都市に店舗を保有しています。地域のメインとなる地区に出店していることが多いため、実際の店舗を目にしたことがある方も少なくないでしょう。

実際に店舗に行ってじっくり保険の相談をしたい方や、多くの保険から最適な商品を選びたい方におすすめです。

6-4.保険市場

保険市場は、最大級の保険比較サイト。アバター相談も展開していて、楽しみながら保険の相談ができます。簡単な入力で簡易見積もりも利用できるため、サイト利用で得られる情報が多く、役立つサイトです。

おわりに

学資保険は、子どもの教育資金を確保する目的の保険です。学資保険の契約者である親に万が一のことがあった場合の備えとして、学資保険独自の特約である契約者保険料払込免除特約があります。この特約により、親に何かあっても確実に子どもへ資金を遺すことが可能です。 インフレへの対応に不安があるなどデメリットもありますが、確実に資金を遺すことができる学資保険は子どもの将来のために加入しておきたい保険です。最適な学資保険探しには、ぜひオンラインFPショップ「セゾンのマネナビをご利用ください。お客様に寄り添い、ご希望の商品探しをお手伝いさせていただきます。

よく読まれている記事

みんなに記事をシェアする

ライフイベントから探す

お悩みから探す

執筆者・監修者一覧

執筆者・監修者一覧

セミナー情報

公式SNS

おすすめコンテンツの最新情報をいち早くお届けします。みなさんからのたくさんのフォローお待ちしています。