クレジットカードを作るには、カード会社の審査に通過しなければなりません。「審査に落ちたらどうしよう…」と心配になる方も多いのではないでしょうか?
このコラムでは、クレジットカードの審査項目について説明します。審査に通過するためには、あらかじめどのような内容が審査されるのかを知っておくことが大切です。審査が不安な方は、事前にできる対策をし、申込のタイミングにも注意しておきましょう。
- クレジットカードの審査項目は、属性と信用情報の大きく2つに分かれる
- 個人の信用情報は信用情報機関に登録されていて、すべての金融機関がアクセスできるようになっている
- クレジットカードを申し込めばすぐに審査が行われ、最短即日でカードが発行されることもある
- クレジットカードの審査に落ちても、しばらくしてから再申し込みすれば審査に通る可能性がある
クレジットカードに審査は必須!その理由は?
クレジットカードを持っていれば、買い物等をしたときに現金を出さなくてもかまいません。買い物代金はカード会社が立て替えてくれますので、利用者は後日カード会社の請求に基づき、利用代金を払います。
クレジットカードを保有したい場合には、カード会社に申し込みします。ただし、申し込んだからといって必ずしもカードが発行されるわけではありません。申込時には審査が行われ、審査に通過した場合のみカードを発行してもらえます。
クレジットカードは個人の信用をもとに後払いを認めるものです。もし立て替えたお金を払ってもらえなければ、カード会社にとっては損失になってしまいます。そこで、カード会社では、カードの申込者が信用できる人物かどうかを審査するのです。
クレジットカード申込時の審査は必須です。具体的な審査内容や審査基準はカード会社によって異なりますが、審査のないクレジットカードはありません。
クレジットカードの審査基準になる項目は?
クレジットカードの審査について、詳しいことは公表されていません。一般的には、「申込者の属性」と「信用情報」の2つが重視されるといわれています。
申込者の属性
属性とは、支払能力に関係してくるさまざまな情報です。クレジットカードの申込時には、申込者本人や家族についての情報を申込書や申込フォームに記入します。こうした情報が属性と呼ばれ、具体的には以下のような情報になります。
- 年齢
- 性別
- 職業
- 雇用形態(正社員、アルバイト、派遣社員など)
- 勤務先の規模
- 年収
- 勤続年数
- 居住形態(賃貸か持ち家か)
- 家族構成
たとえば、アルバイトなどの非正規雇用の方よりも、正社員で働いているほうが審査では有利です。大きな会社に勤めていて年収が多い方は、一般的には信用が高いといえるでしょう。ただし、勤続年数が短い場合、今後も同じ会社に勤務し続けるかどうかがわからないので、審査では不利になってしまうことがあります。
申込者の信用情報
信用情報とは、クレジット契約やローン契約など、信用をもとにした取引に関する情報です。信用情報を確認すれば、申込者が他社でどのような契約を結んでいるか、きちんと支払いを行っているのかがわかります。
個人の信用情報は、信用情報機関に蓄積されています。信用情報機関とは、個人の信用情報が集められている機関のことです。クレジットカードの審査の際に、カード会社は必ず信用情報機関で申込者の信用情報を照会します。
信用情報機関には、過去一定期間内の情報も含めて信用情報が登録されています。過去の支払状況についてもわかってしまうことになり、延滞や金融事故の履歴があれば審査に通りにくくなってしまうのです。
クレジットカード審査に重要な信用情報機関とは
クレジットカード審査の際に重視されるのは、信用情報機関に登録されている情報です。そこで、そもそも信用情報機関とはどのようなところなのかを知っておき、信用情報が保有・削除される仕組みを理解しておきましょう。
信用情報機関ってどんなもの?
信用情報機関とは、カード会社や銀行、信販会社、消費者金融などの金融機関が、個人の信用情報を共有する目的で、共同で出資等して設けている機関です。現在、国内には次の3つの信用情報機関があります。
- 株式会社シー・アイ・シー(CIC)
- 日本信用情報機構(JICC)
- 全国銀行個人信用情報センター
国内のすべての金融機関は、信用情報機関のうち少なくともいずれか1社には加盟しており、各金融機関は、自らが加盟している信用情報機関に、取引している個人の信用情報を登録しています。
さらに、3つの信用情報機関では、相互に情報交流も行われています。つまり、金融機関は、自らが加盟していない信用情報機関に登録されている個人の信用情報も参照できるようになっているのです。クレジットカードを申し込んだ場合、カード会社は信用情報機関の情報にアクセスし、申込者の信用情報を確認します。
信用情報はどのくらいの期間保存される?
信用情報機関に登録された情報は、いつまでも保有されているわけではありません。各機関で情報の種類ごとに保有期間(登録期間)が定められており、期間が経過すると削除されます。
大部分の情報の保有期間は5年です。延滞や債務整理などの金融事故歴がある場合でも、通常は5年以内に情報が削除されます。ただし、全国銀行個人信用情報センターでは、破産や民事再生の情報は最長7年登録されます。
クレジットカード申込の流れは?
クレジットカードを申し込んだ場合、カードはどのような流れで発行され、審査はどのタイミングで行われるのかを知っておきましょう。
クレジットカードの申し込みの流れと審査のタイミング
クレジットカードの申し込みからカード発行までの流れは、次のとおりです。
- 申し込み
ウェブサイトから申し込む場合には、申込フォームに必要事項を入力しましょう。申込書を郵送で提出して申し込めるカードや、カード会社のカウンターで申込手続きができるカードもあります。
- 審査
申込フォームや申込書に記載した事項をもとに行なわれるのが審査です。審査にあたって、本人確認書類の提出が求められるケースがあり、この場合には、インターネット経由でアップロードするか、コピーを郵送します。審査では、信用情報機関を利用して、他社のクレジット等の利用状況の調査も行われます。
- 審査結果の通知
メールや電話で審査結果の連絡があります。審査に通過した場合、カードが発行されることになるため、カードの受け取りについての説明を受けましょう。
- カード受け取り
カード会社からは、カードが郵送で届く場合や、カード会社のカウンター等でカードを受け取れるケースもあります。
クレジットカードの審査に必要な書類
クレジットカードの審査では、以下のような書類が必要です。
本人確認書類
本人確認書類として、運転免許証、マイナンバーカード、パスポート、健康保険証、住民票の写しなどの提出が必要です。本人確認書類として何が使えるかは、申し込みをするカード会社で確認しましょう。
収入証明書類
収入証明書類とは、主に源泉徴収票や確定申告書の写しです。収入証明書類は、全員提出が必要なわけではありません。キャッシングの利用枠が、他社からの借入残高を合わせて100万円を超える場合などに提出を求められます。
クレジットカードの審査にかかる時間はどのくらい?
クレジットカードの審査にかかる時間は、カードの種類やカード会社により変わります。即日審査が終了する場合もあれば、1〜2週間程度かかる場合もあります。ゴールドカードなどステータスの高いカードは審査に時間がかかるケースが多いです。
クレジットカード利用開始のタイミングも異なります。審査完了後カードが届いてから利用可能となるのが一般的ですが、スマホのアプリ上にデジタルカードが発行され、すぐに利用できるケースもあります。
クレディセゾンのSAISON CARD Digitalであれば、手続き最短5分でスマホアプリにカードが発行されます。後日郵送で届くプラスチックカードはナンバーレスでセキュリティ面も安心です。
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クレジットカードの審査には差がある!審査が甘い会社はある?
クレジットカードの審査内容は、どのカードでも同じではありません。クレジットカードの審査にはどのような差があるのかを知っておきましょう。
カード会社とカードのステータスにより審査が異なる
クレジットカードの審査はカード会社が独自に行っており、カード会社によって審査基準が異なるため、「A社では審査に通過したのにB社では落ちた」といったことも起こります。
審査基準は、カードの種類によっても異なります。ゴールドカードやプラチナカードなどステータス性の高いカードは、一般カードよりも審査基準は厳しいです。
審査が甘いクレジットカードはない
クレジットカードは、信用できる個人であることを理由に、カード会社がお金を立て替えてくれるものです。もし立て替えたお金を払ってもらえなければ、カード会社にとっては損失になってしまいます。
カード会社が経営を維持するために、審査はとても重要です。クレジットカードの審査基準に差があっても、審査が特別甘い、あるいはゆるいクレジットカードはありません。
カードの発行スピードと審査の甘さも無関係です。カードの即日発行とは、最短で即日発行してもらえるという意味で、審査状況によってはもっと時間がかかることもあります。
特に、信用情報に傷がついていると、審査落ちする可能性が高くなることを認識しておきましょう。
学生や主婦でも審査に通る?
クレジットカードを作るには、安定した収入が必要です。一般的には、会社員など働いている方でなければ、カードを作るのは難しくなっています。
ただし、学生や主婦であっても、カード会社が定めた申込条件(例 高校生を除く18歳以上で電話連絡が可能な方)を満たしていれば、クレジットカードの審査に通る可能性はあります。
クレジットカードの審査に落ちる理由は?落ちたら次はない?
クレジットカードを申し込んで審査に落ちた場合、なぜ審査に落ちたかの理由を知りたいことでしょう。しかし、カード会社は審査内容や審査基準を公開していません。審査落ちした理由を特定するのは困難なことがあります。
考えられる理由
クレジットカードの審査に落ちる場合、以下のような理由が考えられます。
●虚偽の申告
審査に自信がない場合、年収や勤続年数を多めに書くなどしてしまうかもしれません。しかし、信用情報機関には過去の契約時の情報も残っているため、虚偽の申告はバレる可能性大です。嘘をつく人はその時点で信用できませんから、審査落ちしてしまうでしょう。
●信用情報に傷がある
いわゆるブラックリストとは、信用情報機関に延滞や債務整理などの事故情報が登録されている状態を意味します。ブラックリスト入りしている場合には、新規のクレジットカード審査には通りません。
●支払能力不足とみなされた
収入が少なすぎる場合や、毎月継続して収入が入ってこない場合などは、毎月きちんと支払いできるかどうかを疑われます。他社からの借入残高が大きい場合にも、月々の支払いが厳しいと思われるでしょう。カード会社が支払能力不足と判断すれば、審査落ちします。
●短期間で複数のカードを作成
クレジットカードの申込をした情報も、信用情報機関に6ヶ月登録されますので、同時期にクレジットカードを何枚も作成している場合、「申込ブラック」といって、審査に落ちやすくなります。短期間にカードを何枚も作る方は、何らかの事情でお金に困っていると判断されてしまうからです。
審査に落ちたら二度と申し込めない?
クレジットカードの審査に落ちても、再度申込することは可能です。ただし、直後に再申し込みしても、結果は変わらないでしょう。半年から1年後に再度申し込みするのがおすすめです。
審査基準は各社で異なるので、他社のカードを申し込む方法もあります。ただし、クレジットカードの申込情報は、信用情報機関に6ヶ月登録されます。審査に落ちたこともわかってしまうため、半年以上は待った方が良いでしょう。
おわりに
クレジットカードを作るときには、審査があります。審査の際には、職業や年収、勤続年数などの事項のほかに、信用情報が重視されます。過去5〜7年以内にローンやクレジットカードで延滞等をしていれば、審査に通らない可能性があるので気を付けておきましょう。
ただ、クレジットカードを申し込んで審査に落ちた場合でも、時間をおいて申込すればカードを作れる場合があります。再申込する場合には、審査に落ちた理由を予測し、対策をして臨みましょう。