老後資金など、将来のための貯金は必要です。しかし「毎月赤字家計で貯金ができない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか?赤字家計は速やかに解消し、貯蓄や投資を始めるのがおすすめです。
今回は、家計がマイナスになる原因を分析し立て直す方法について説明します。赤字家計で悩んでいる方は、できるだけ早く家計の見直しに取り掛かりましょう。
- 赤字家計になる原因は、「支出が多い」「収入が少ない」「夫婦で家計を共有していない」などがある
- 支出を減らしたいなら、固定費を削減したり、変動費の予算を決めたりする方法が有効
- 生活費をボーナスで補填するのは避ける
- 50代後半頃からは収入が減っていくことが多いので、将来を見通した対策が必要
毎月赤字家計になる家庭の家計簿の例を紹介
それほど無駄遣いしているつもりはないのに、毎月が赤字という方も多いのではないでしょうか。世帯収入も決して少なくはないけれど、毎月の収入よりも支出の方が多くなっているという家庭も珍しくないでしょう。
ここで50代夫婦、子供2人の4人家族で、赤字になる家計簿の例を挙げてみます。
【家族構成】
- 夫 55歳(会社員)
- 妻 53歳(パート)
- 長女 21歳(大学3年)
- 長男 17歳(高校2年)
【家計簿】
収入 | 支出 |
夫(手取り) 36万円 妻(手取り) 6万円 | 住居費(住宅ローン) 8.5万円 食費 7.5万円 日用品費 2万円 水道光熱費 2.7万円 通信費 3.8万円 保険料 4万円 小遣い 6.5万円 (夫4万円、妻2万円、長男5千円) 教育費 1.5万円 交通費 1万円 外食・レジャー費 2.5万円 交際費 1万円 医療費 1万円 使途不明 1万円 |
合計42万円 | 合計43万円 |
上の家計簿を見てもわかるように、生活費として毎月さまざまな支出が発生します。月々の手取りが40万円以上あっても、何も考えずに使っていれば、収支は赤字になってしまうでしょう。老後など将来のための資金は、貯蓄して用意する必要があります。
家計を見直して、貯金ができるようにしなければなりません。
赤字家計には、さまざまな原因があります。以下、赤字家計の原因を分析したうえで、家計を立て直す方法について説明していきます。
毎月赤字になる原因は?
浪費しているつもりはなくても、なぜ毎月赤字家計になってしまうのでしょうか。赤字家計の一般的な原因を挙げてみますので、心当たりがないか考えてみましょう。
支出が多い
収入に対して支出が多すぎると、当然ながら生活費は赤字になってしまいます。固定費がかかりすぎている場合には、それだけで毎月の支出が多くなるでしょう。食費や日用品費などの変動費については、気づかないうちに使ってしまいがちです。
計画的にお金を使っていなければ赤字になってしまいます。必要以上にお金をかけていないか、衝動買いが多くないか考えてみましょう。
収入が少ない
それほど無駄遣いはしておらず、支出は決して多くないのに、なかなか赤字が解消できない場合もあります。支出さえ抑えられれば、黒字になるわけではありません。そもそも収入が少なければ、毎月必要な生活費をまかなうことができないでしょう。
収入が少なすぎる場合には、収入を増やさないことには、赤字はなかなか解消できません。
用途不明の支出がある
使途不明の支出が多い場合にも、家計は赤字になりがちです。使途不明金が月に1万円を超えるようなら、お金に無頓着になっていると言えます。
このような場合には、家計が赤字になっても仕方ありません。毎月の支出の変動が大きい場合には、予算を決めて家計管理することも大切です。
毎月の固定費が多い
固定費が多いと、収入と支出のバランスが取れず、赤字になりやすいでしょう。家賃、通信費、光熱費、保険料、習い事費用などの固定費は、口座引き落としなどで自動的に支払われることが多く、具体的に把握できていないこともあります。
支出を見直すときには、固定費から削減するのが効果的です。まずは、どんなお金が引き落とされているのか確認しましょう。
夫婦で家計を共有していない
一人暮らしの場合には、自分だけが気をつければ赤字を防げます。しかし、二人以上の世帯では、一方が節約していても、他方が無駄遣いをしていれば赤字になってしまいます。夫婦の場合には、一人に家計管理を任せきりにしていることが赤字の原因かもしれません。
家計の共有も必要ということを認識しておきましょう。
家計赤字どうする?家計を立て直す方法
家計が赤字の場合、早急に立て直しを図りましょう。ここからは、家計を立て直す方法について説明します。
支出の見直しをする
家計の赤字解消のため、まず取り掛かりたいのが支出の見直しです。具体的には、家計簿をつけて支出の状況を把握し、本当に必要な支出かどうかを検討する必要があります。必要でない出費については、減らす工夫をしましょう。
・固定費を見直す
固定費については、以下のような方法で減らせないか考えてみましょう。
- 家賃
家賃の目安は毎月の手取り収入の30%以内です。家賃が高すぎる場合には、引っ越しも検討しましょう。住宅ローンを支払っている場合には、借り換えにより月々の返済額を抑えられることもあります。
- 通信費
インターネット回線やスマホの料金は、通信会社やプランを見直すことで減らせるかもしれません。たとえば、スマホを格安SIMに変えるだけでも料金は抑えられます。
- 光熱費
電気料金やガス料金は、自由化により電力会社やガス会社を選べるようになりました。セットで契約すれば安くなることもあるため検討してみましょう。
- 保険料
保障が重複していないか、保障額が適正かをチェックしましょう。インターネットでの申込みや契約ができるダイレクト型の保険に乗り換えることでも保険料が抑えられます。
- 習い事費用
今の時期に必要な習い事かを考えてみましょう。家でできる通信講座に変えることで節約できる場合もあります。
・変動費を見直す
変動費は毎月かかる金額が一定ではないため、使い過ぎてしまう可能性があります。あらかじめ予算を決めておきましょう。そのうえで、以下のような工夫をするのがおすすめです。
- 食費
買い物に行く回数が増えると、つい無駄な物も買ってしまいがちです。買い物は週に1回などと決め、まとめ買いするようにしましょう。ネットスーパーを利用すれば、合計金額を見ながら買い物ができるので、予算内におさめやすくなります。
- レジャー費
頻繁に旅行などに出かけている場合には、回数を減らすことを考えましょう。レジャー施設を利用する場合には、チケットショップで入場券を買って行く方法もあります。宿泊先を選ぶときには、予約サイトを利用して料金を比較するとよいでしょう。
収入の見直しをする
支出を減らしても赤字が解消できそうにない場合には、収入を増やすことを考えなければなりません。専業主婦の場合には、働いて収入を得ることを考えてみましょう。子供が小さいなどの理由でフルタイム勤務が難しい場合、パートなど短時間勤務でも毎月の収入の足しになります。
働いている方は、キャリアアップや転職により収入を増やせるかもしれません。副業が可能な場合には、給料以外の収入を得るのもひとつの方法です。
夫婦で家計の管理をする
夫婦共働きの場合、財布を別々にしているケースも多いでしょう。しかし、個別に家計を管理していると、お互いが好きなように使ってしまい、赤字を招きやすくなります。生活費は共有口座に入れて管理するなど、管理体制を見直しましょう。
お金の専門家に相談する
赤字家計を解消したいけれど、どこを見直したらよいかわからないこともあるでしょう。家計の見直しについて悩んだら、ファイナンシャルプランナーなどのお金の専門家に相談するのがおすすめです。
オンラインFPショップ「セゾンのマネナビ」では、ファイナンシャルプランナーにお金の相談ができます。オンラインで予約・面談が可能で、相談料は無料です。生命保険、投資信託・債券・株式、住宅ローン、不動産売買など幅広い相談ができるので、ぜひ利用してみてください。
生活費をボーナスで補填するのは危険?
月々の収入よりも支出の方が多い赤字家計でも、ボーナスがあれば何とか乗り切れると思うかもしれません。ボーナスをもらえる家庭の場合、生活費をボーナスで補填しながら暮らしているケースも多いのではないでしょうか。
しかし、ボーナスに頼って生活するのは避けた方が良いでしょう。
ボーナスは必ず一定額が支給されるものではありません。減る可能性もあれば、支給されないこともあります。
毎月の支払いが厳しい場合、各種の支払いをボーナス払いにしているケースもあるでしょう。しかし、ボーナスをローンの返済に充てるような使い方は避けた方が無難です。ボーナスが減ったりなかったりしたときに、負担が大きくなってしまいます。
赤字家計を解消するためには、まずは家計を見直し、毎月の収入で毎月の支出をまかなえるようにすることが基本です。
ボーナスは生活費には回さず、他の目的で使うものと考えましょう。また、ボーナスの中から、できるだけ多く貯金するのがおすすめです。ある程度貯金ができたら、将来の老後資金などを準備するため、一部を投資に回すと良いでしょう。
50代以降の家庭は将来の収入を見通すことも必要
会社員の場合、通常、年齢と共に給与が上がります。50代になる頃には役職にもついていて、役職手当が加算されていることも多いでしょう。しかし、50代後半になると「役職定年」となり、役職を失うケースもあります。役職手当がなくなるだけでなく、基本給や賞与も見直され、収入が3~4割減ることも珍しくありません。
なお、60歳定年後も、高齢者雇用安定法により、希望すれば再雇用等により会社で勤務を続けられます。しかし、再雇用となった場合、契約社員等の非正規雇用になり、正社員だったときよりも給与が下がるのが一般的です。定年後は収入の大幅ダウンを認識しておかなければなりません。
さらに、65歳以降は年金を基本にして暮らしていくことになります。年金収入も見通して早めに家計を改善し、資産形成を始めておくのがおすすめです。
今すぐお金が必要なときにはカードローンの活用も
家計を立て直し、将来のためにお金を増やしていくことは大切です。しかし家計を立て直してお金を生み出すには、多少の時間がかかってしまいます。今すぐお金が必要な場合の対処法として、カードローンを利用する方法があります。
クレディセゾンのカードローン「MONEY CARD(マネーカード)」は、日常生活におけるさまざまな出費に対応できるカードローンです。カードを持っていれば全国の銀行・コンビニなどのATMで、すぐにお金を借りられます。返済は毎月4,000円からと負担が軽く、都合に合わせて早期返済もできます。
入会金や年会費も不要なので、急な出費に備え、カードを持っておくと安心です。
おわりに
家計が赤字の場合、支出が多すぎないか見直してみる必要があります。通信費や光熱費、保険料などの固定費は、契約の見直し等で減らせる可能性があります。食費、日用品費などの変動費は、予算を決めて使うことを意識しましょう。
キャリアアップや転職により収入を増やすことでも収支が改善するかもしれません。家計管理を見直し、夫婦で家計を共有することも必要です。
赤字家計を立て直し、貯金ができるようになったら、老後に備えて投資してお金を増やすことも考えてみましょう。