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ふるさと納税で所得税・住民税を控除される割合は?申告方法や注意点も徹底解説

ふるさと納税で所得税・住民税を控除される割合は?申告方法や注意点も徹底解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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各地の特産品を受け取れて、しかも所得税・住民税の控除が受けられる「ふるさと納税」。しかし、特にまだチャレンジしたことがない方であれば、どのぐらいの割合で所得税と住民税の節税につながるのか、他にどのようなメリットがあるのかわかりづらいかもしれません。

そこで今回の記事では、ふるさと納税について、特に「節税」という観点から詳しく解説します。すでにふるさと納税経験済みの方にも役に立つ内容なので、ぜひ参考にしてください。

この記事を読んでわかること
  • ふるさと納税をすると、所得税と住民税から控除が受けられるが、具体的な控除額の上限は年収と家族構成により異なる
  • 控除額の上限は自分で計算できるが、シミュレーターを使うとより簡単である
  • 控除を受けるためには確定申告もしくはワンストップ特例制度に基づく申請が必須である
  • ふるさと納税といっても実際は寄附であり、医療費控除や住宅ローンを併用した場合は控除限度額が低くなる可能性がある点に要注意
04_ふるさと納税の詳細はこちら

そもそもふるさと納税で税の控除が受けられる仕組とは?

そもそもふるさと納税で税の控除が受けられる仕組とは?

最初に、ふるさと納税とはそもそも何か、なぜ、所得税・住民税の控除が受けられるのかについて詳しく解説します。

ふるさと納税についておさらい

ふるさと納税とは、任意の自治体に対する寄附のことで、これにより所得税や住民税が控除される寄附金控除の一種です。お礼の品として返礼品がもらえることから、実践している人も多くなっています。返礼品の一例は以下のとおりです。

  • 肉・魚・米などの生鮮食品
  • スイーツ・お酒などの嗜好品
  • トイレットペーパーなどの生活用品
  • ホテル・旅館などの宿泊券
  • ワークショップなどの体験型コンテンツ
  • お墓参り代行などのサービス

税の控除が受けられる仕組

ふるさと納税を行うと、寄附額から自己負担分となる2,000円を差し引いた金額が、翌年の住民税・所得税から差し引かれる(控除される)仕組みです。ただし、控除を受けるためには、所定の手続きを行ったうえで「ワンストップ特例制度」を行うか、期限内に確定申告を済ませないといけません。

税の控除が受けられる仕組み

また、詳しくは後述しますが、控除額には家族構成と年収に応じた上限が設けられています。控除額の上限を超えた分は基本的に自己負担となり、控除の対象にはならないので気を付けましょう。

控除額の計算方法

控除額の計算方法

ふるさと納税における所得税の還付金、住民税の控除額について、計算方法を踏まえながらそれぞれ説明します。

ふるさと納税はメリットしかない?損をする方と得する方の違いも解説

参考:総務省 ふるさと納税ポータルサイト 控除額の計算

所得税の控除額

まず、所得税の還付額の計算式は以下のとおりです。

所得税の還付額=(ふるさと納税での寄附金額-2,000円)×(所得税の税率)

例えば、年収700万円(課税所得額は約560万円と仮定)の人が、7万2,000万円をふるさと納税で寄附した場合、所得税の還付額は1万4,000円(=(7万2,000円-2,000円)×20%)になります。

住民税の控除額(基本分)

次に、住民税の控除額(基本分)の計算式は以下のとおりです。

住民税の控除額=(ふるさと納税での寄附金額-2,000円)×10%

先ほどと同様、年収700万円(課税所得額は約560万円と仮定)の人が、7万2,000万円をふるさと納税で寄附した場合、住民税の還付額は7,000円(=(7万2,000円-2,000円)×10%)となります。└

住民税の控除額(特例分)

ふるさと納税により受けられる住民税の控除には、先ほど紹介した住民税の控除額(基本分)に加え、住民税の控除額(特例分)があります。次の計算式で計算した数値のうち、どちらか少ないほうを住民税の控除額(特例分)として扱う仕組みです。

  • (ふるさと納税額-2,000円)×(100%-10%(基本分)-所得税の税率)
  • 住民税所得割額×20%

控除額の上限は実際いくらになる?

控除額の上限は実際いくらになる?

控除額の上限は実際いくらになるのかは、家族構成と年収額でまったく異なります。ここでは、具体例を挙げてシミュレーションしたうえで、簡単にできる調べ方についても解説します。

ふるさと納税の控除額をシミュレーション

総務省は、Webサイトでふるさと納税における控除額の上限を公開しています。掲載されているデータを元に、年収と家族構成別の控除額の一例をまとめてみました。

年収家族構成控除額
500万円独身又は共働き61,000円
夫婦(どちらか一方が専業主婦・主夫)49,000円
共働き+子1人(高校生)49,000円
夫婦+子1人(高校生)40,000 円
600万円独身又は共働き77,000円
夫婦(どちらか一方が専業主婦・主夫)69,000 円
共働き+子1人(高校生)69,000 円
夫婦+子1人(高校生)60,000円
700万円独身又は共働き10万8,000円
夫婦(どちらか一方が専業主婦・主夫)86,000 円
共働き+子1人(高校生)86,000 円
夫婦+子1人(高校生)78,000 円
800万円独身又は共働き12万9,000円
夫婦(どちらか一方が専業主婦・主夫)12万円
共働き+子1人(高校生)12万円
夫婦+子1人(高校生)11万円
900万円独身又は共働き15万2,000円
夫婦(どちらか一方が専業主婦・主夫)14万3,000円
共働き+子1人(高校生)14万1,000円
夫婦+子1人(高校生)13万2,000円
1,000万円独身又は共働き18万円
夫婦(どちらか一方が専業主婦・主夫)17万1,000円
共働き+子1人(高校生)16万6,000円
夫婦+子1人(高校生)15万7,000円

参考:総務省ふるさと納税ポータルサイト

計算が難しければシミュレーターを活用してみよう

ふるさと納税の控除上限額の計算が難しい場合は、シミュレーターを使うと簡単に計算できます。各ふるさと納税ポータルサイトのWEBサイトで公開されていることが多いので、ぜひ活用してみましょう。

セゾンのふるさと納税の寄付額シミュレーションでは、公認会計士事務所監修のシミュレーターにたった3ステップ入力するだけで診断可能です。簡単な操作ですぐに控除額がわかるので、さっそくお試しください。

セゾンのふるさと納税 寄付額シミュレーションの詳細はこちら

控除を受けるためには申告が必要

控除を受けるためには申告が必要

ふるさと納税をしても、実際に寄附金控除を受けるためには、確定申告もしくはワンストップ特例制度の利用が必須です。それぞれの方法について、具体的に何をすれば良いのかを詳しく解説します。

確定申告

一定の条件に当てはまるなら、寄附をした翌年の3月15日(当日が土日祝日の場合は休み明けの平日)までに、所得税の確定申告を行わなくてはいけません。ここでは必要なケースと具体的な流れ、確定申告後に控除が適用される期間について、詳しく解説します。

確定申告が必要なケース

以下の条件に1つでも当てはまる場合、確定申告が必要です。

  • 個人事業主として働いている
  • 不動産収入(例:投資用アパートの家賃)を得ている
  • 年収2,000万円超
  • 副業をしているなど、給与以外の副収入が20万円以上ある
  • 2つ以上の会社を掛け持ちしていて一定額以上の給与所得を得ている
  • 医療費控除、住宅ローン控除を使う予定
  • ワンストップ特例制度の締め切りに間に合わなかった
  • 1年間でふるさと納税をした自治体は6ヵ所以上

本来、確定申告をしなくてはいけない働き方をしていたり、医療費控除や住宅ローン控除を使う予定であるなら、確定申告が必須です。

確定申告で申請する流れ

確定申告の基本的な流れは以下のとおりです。

  • 事前準備をする
  • 確定申告書を作成し、提出する

まず、確定申告を行うためには、以下の書類を用意する必要があります。

寄附金受領証明書または寄附金控除に関する証明書寄附金受領証明書は寄附先の自治体から入手する。寄附の回数が多ければ、使用したポータルサイトから寄附金控除に関する証明書を入手し使っても良い。
源泉徴収票勤務先もしくは取引先が発行してくれる。
還付金を受け取るための口座情報通帳もしくはキャッシュカードで確認。本人名義の口座がなければ新規開設が必要。
マイナンバーカードe-Taxを使う場合は必須だが、その他の方法による場合は個人番号が分かれば問題ない。

準備ができたら確定申告書を作成します。税務署の窓口や国税庁のWebサイトで入手可能です。パソコンで作成する場合は国税庁のWebサイト内「確定申告書作成コーナー」を使うのが一般的ですが、会計ソフトを使って作っても構いません。

出来上がった確定申告書は、郵送・窓口への持参、もしくは電子申告(e-Tax)で提出します。税金を追加で納めないといけない場合は、この時に手続きを済ませてください。

確定申告後に控除が適用される時期

確定申告後に控除が適用される時期ですが、所得税と住民税とで異なります。

所得税の還付確定申告から1~2ヵ月後(4月~5月頃)
住民税の減額確定申告をした年の6月~翌年5月までの1年間

なお、確定申告については、「セゾンのふるさと納税」でも詳しく解説していますので、参考になさってください。

ワンストップ特例制度

会社などに勤めて給料をもらっている人(給与所得者)など、本来確定申告が必要ない人の場合、以下の条件にあてはまればワンストップ特例制度が利用できます。所定の手続きに従い申請をすれば、確定申告をする必要がありません。

ワンストップ特例制度

ワンストップ特例制度で申告できる条件

ワンストップ特例制度を利用するための条件は以下のとおりです。

  • 給与所得者など、ふるさと納税以外の確定申告が不要である
  • 医療費控除、住宅ローン控除(初年度)を受ける予定がない
  • 1年間で寄附した自治体の数が5ヵ所以内

ワンストップ特例制度で申請する流れ

ワンストップ申請の手続きの流れは、オンライン申請もしくは郵送での申請により異なります。

オンライン申請は、対応している自治体に寄附した場合のみ利用可能です。また、利用したふるさと納税ポータルサイトによっても使用しているサービスは異なるため、詳細は都度確認してください。

「セゾンのふるさと納税」ワンストップ特例制度の詳細はこちら

郵送の場合の流れは以下のとおりです。

  1. 必要書類を揃えたうえで特例申請書を記入する
  2. 翌年の1月10日(必着)までに寄附先の自治体に送る

必要書類は以下の2つです。

寄附金税額控除に係る申告特例申請書寄附申込時に郵送を希望した場合、寄附先の自治体から郵送されてくる。紛失したり、未着だったりした場合は、未記入のものが総務省のWebサイトからダウンロードできる。
本人確認書類マイナンバーカードがある場合は、表面・裏面のコピーを使えば良い。ない場合は以下のいずれかで対応。
1)マイナンバー通知カードもしくは住民票の写し+運転免許証・パスポートなど写真付きの身分証明書1点
2)マイナンバー通知カードもしくは住民票の写し+健康保険証・年金手帳・自治体が認める公的書類のコピーから2点

ワンストップ特例制度で申告後に控除が適用される時期

 ワンストップ特例の申請を行った場合、所得税の控除ではなく、控除額の全額が翌年度の住民税から差し引かれます。

確定申告の場合と同様、ワンストップ申請についてもセゾンのふるさと納税サイトで詳しく説明しています。

ふるさと納税の控除限度額を計算する際のポイント

ふるさと納税の控除限度額を計算する際のポイント

ふるさと納税の控除限度額を計算する際のポイントについて、詳しく解説します。

ふるさと納税といっても実際は「寄付」

ふるさと納税は、「納税」と名前がついていますが、実際には納税しているわけではなく寄付に対する税金の控除である点に注意しなくてはいけません。

限度額ギリギリまで利用したいと思うかもしれませんが、確実な所得税額や住民税額の計算は翌年にならないと確定しないのも事実です。

控除・還付が受けられるのは翌年になるため、ある程度のタイムラグは発生します。あまりたくさんの額をふるさと納税してしまうと、手元の現金がなくなりかねないため、家計に余裕があるか確認してから行いましょう。

医療費控除や住宅ローン控除を想定する

医療費控除や住宅ローン控除を使う予定がある場合、ふるさと納税による控除額が変わってくる点にも注意しなくてはいけません。

まず、医療費控除の申告を行うと、課税所得および個人住民税所得割が減少します。ふるさと納税による控除上限額も減るので注意してください。

具体的に減るふるさと納税の控除上限額ですが、「医療費控除額の2%程度」と考えられます。それでも、控除上限額の範囲内でふるさと納税の寄附を行うなら損をすることはないため、一定の意義はあるはずです。

次に、住宅ローン控除と併用する場合を考えてみましょう。住宅ローン控除とは、ローンを組んでマイホームを購入した場合、一定の条件を満たすなら、本来支払うべき所得税および住民税から最長13年にわたり控除が受けられる制度です。

併用した場合の影響は確定申告をする場合とワンストップ特例を使う場合とで異なります。

まず、確定申告をする場合、先にふるさと納税による控除分を所得税から控除します。その後、残りの所得税から住宅ローン控除額を差し引き、差し引けなかった部分は住民税から控除を行う仕組みです。ただし、住民税には住宅ローン控除の上限額が設けられていることから、控除額の最大金額を使い切れないおそれも出てきます。

医療費控除や住宅ローン控除を想定する

一方、ワンストップ特例を利用した場合、ふるさと納税による控除は住民税から差し引かれる計算になります。所得税からの控除分を住宅ローン控除分に充てられるため、条件を満たせそうならワンストップ特例を使ったほうが控除できる額は大きくなるはずです。

医療費控除や住宅ローン控除を想定する

ただし、住宅ローン控除を受ける場合、初年度は確定申告をしなくてはいけないため、現実的にワンストップ特例を使えるのは2年目以降からになります。

ふるさと納税を行う際の適切な時期はある?

ふるさと納税自体、特に期限は決まっておらず、いつでも申し込むことが可能です。ただし、年末の場合、申し込み日が年内だったとしても、受領日が年をまたぐと翌年の控除分に回されてしまうので注意しなくてはいけません。

複数の自治体への寄付する場合の注意点

ふるさと納税では、寄附できる自治体の数に上限はありません。ただし、どれだけの自治体に寄附したとしても、自己負担額は2,000円かつ上限額は年収および家族構成に応じて決まる仕組みは変わりありません。あくまで上限額の範囲で行うことを考えましょう。

なお、6ヵ所以上の自治体に寄附をした場合、ワンストップ特例は使えません。当初は5ヵ所までの自治体に寄附するつもりでワンストップ特例の申請を出した場合でも、6ヵ所以上になったら確定申告が必要になります。

ふるさと納税をするならセゾンのふるさと納税がおすすめ!

ふるさと納税をするならセゾンのふるさと納税がおすすめ!

ふるさと納税は自分が応援したい自治体に寄附ができ、しかも返礼品が手に入るうれしい制度です。ただし、ご自身が居住する自治体に寄附をしても控除の対象にならないことは覚えておきましょう。そして、税金の計算や手続きが複雑なこともあり、いまいち踏み出せないという方もいらっしゃるかもしれません。

セゾンのふるさと納税サービスでは、これらの複雑な手続きや計算も簡単に行うことができます。サイト利用時の特典は、永久不滅ポイントまたはAmazonギフトカードのいずれかからお選びいただくことが可能です。永久不滅ポイント対象外カードであっても、Amazonギフトカードを基本特典としてお受け取りいただけます。

また、返礼品も「ランキング」「地域」「特集」など、さまざまな観点から探していただくことが可能です。ふるさと納税未経験の方も、そうでない方も、ぜひ一度ご利用してみてください。

セゾンのふるさと納税の詳細はこちら

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おわりに 

ふるさと納税をすると、所得税と住民税から控除が受けられます。具体的に控除される額は年収と家族構成により異なるので、都度確認しましょう。また、確定申告もしくはワンストップ特例制度による申請は不可欠です。忘れてしまうと控除が受けられないので注意してください。

また、ふるさと納税自体は1年のうちいつでも行うことができますが、確実に控除を受け、また、欲しい返礼品を手に入れるという観点では、1月などできるだけ早い時期に済ませましょう。

※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。

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