クレジットカードは今や生活に欠かせないツールとなっており、利用停止という事態になれば一大事です。「利用停止になった原因や再開方法がわからない」「ETCカードは使えるの?」「信用情報に影響がでるの?」などの不安を抱える方が多いのではないでしょうか。
そこで本コラムでは、以下の内容についてわかりやすく解説します。
- 利用停止となる原因と再開方法
- 紛失や盗難による利用停止の方法
- 利用停止となった場合に注意すべきこと
- 利用停止や不正利用への備え
クレジットカードが利用停止・利用できない5つの原因と再開方法
クレジットカードが利用停止・利用できない5つの原因と再開方法を説明します。原因は、支払いの遅延などの利用者の過失だけではありません。利用停止・利用できなくなった場合は、以下の原因を確認してみてください。
利用者の過失
利用者の過失による原因として、以下の5つが挙げられます。
過失内容 | 再開方法 | 再開時期の目安 |
---|---|---|
支払いの遅延 | 必要な支払いを行う。引き落としができなかった場合、通常再振替はされない。 | 入金後、数日以内 |
利用限度額の超過 | 毎月の支払日を待たずに繰り上げ返済をする。または一時的に利用限度額を引き上げる。 | 入金後、数日以内一時的な利用限度額引き上げは審査完了後、1日~2日程度。 |
カードの有効期限切れ | 有効期限を更新したカードの配送状況をカード会社に問い合わせる。紛失した場合は再発行をする。 | 7日~10日程度 |
暗証番号の間違い | カードを再発行する。 | 7日~10日程度 |
本会員カード側の異常 | 本会員カードを持っている方に相談 | 本会員カード側の異常が解消され次第 |
支払いの遅延
毎月の支払日に口座からの引き落としができない場合に、クレジットカードは利用停止になります。利用を再開するためには遅延損害金と合わせて支払う必要があります。一般的に、口座からの再振替はされないので、注意しましょう。
また支払い遅延を何度も繰り返すと、クレジットカード会社から「強制解約」となる場合があります。支払いの遅延となった事実は外部信用情報にも登録されます。支払いの遅延には、特に気を付けましょう。
利用限度額の超過
クレジットカード契約の際に設定した「利用限度額」を超過すると、利用ができなくなります。利用を再開するためには「ATMから支払いをして利用額を減らす」か、一時的な利用限度額の引き上げ手続きをしましょう。利用限度額の恒常的な引き上げ手続きには、審査に1週間程度の時間を要しますが、一時的な引き上げは1日〜2日程度で完了することが多いようです。
利用限度額を超過しないためには、明細書をしっかり確認することが大切です。利用状況や残高を明細書で把握しておきましょう。
カードの有効期限切れ
有効期限の切れたクレジットカードは利用できません。有効期限が更新されたクレジットカードは、有効期限の1ヵ月程度前に郵送されます。この際に、利用者による更新申請は不要です。新しいカードが届いていない場合は、配送状況をカード会社に確認しましょう。
暗証番号の間違い
誤った暗証番号を何度も入力した場合、クレジットカードが利用できなくなる場合があります。利用停止となる誤入力の回数は、セキュリティ上公開されていません。利用を再開するためには、カードの再発行が必要です。
再発行されたカードが手元に届くまで、7日〜10日程度必要です。暗証番号の確認をすることは可能です。再発行となる前に暗証番号の確認手続きを行うほうが、利用を早く再開できる場合があります。
本会員カード側の異常
本会員カードに異常があると、家族カードも同時に利用制限されます。これは家族カードは本会員カードと紐づいているためです。
自分の家族カードに異常がないのに利用できない場合は、本会員カードに問題がないか確認してみましょう。
不正利用
クレジットカード会社がカードの不正利用を検知した際、カード利用ができない場合があります。不正利用を防止するため、カードの利用状況はクレジットカード会社のシステムが常時監視しています。
フィッシングサイト(クレジットカード情報等を盗み取るWEBサイト)やスキミング(端末機でクレジットカード情報を盗み取る方法)などの手口でカード情報が盗まれ、不審な利用がされた場合などに不正利用として検知します。
「身に覚えがない請求がある」など不正利用の疑いがある場合は、クレジットカード会社へ確認しましょう。また不正利用があった場合は、利用しているカードを停止(無効化)し、新しい番号のカードを再発行することになります。再発行にかかる日数は、7日〜10日程度です。
カードや読み取り機器の不良
実店舗でクレジットカード利用ができない場合、カード自体や店舗の読み取り機器の不良が原因の可能性があります。インターネットショッピングなど、プラスチックカードを使わない決済に問題がないか確認してみましょう。
クレジットカードの不良は「磁気テープ」または「ICチップ」が原因です。磁気テープは強い磁気や傷に弱く、ICチップは汚れや静電気に弱いという特徴があります。クレジットカードはこれらの特徴を理解して、適切に管理しましょう。汚れを拭き取るなどしても利用できない場合は、再発行が必要です。再発行には7日〜10日程度かかります。
店舗がクレジットカードのブランドに非対応
利用する店舗が、Visa、Mastercard、JCBなどの国際ブランドに対応していない場合は、クレジットカード決済が利用できません。店舗の入り口やレジなどに掲示されている利用できるブランドを確認しましょう。ただし、JCB加盟店では「American Express」や「Diners Club」のカードが利用できます。
カード会社の決済システムトラブル
カード会社の決済システムに障害が発生したり、メンテナンス中だったりすると、その会社のクレジットカードは利用できません。システムトラブルが起きているかどうかは、公式サイトで確認できます。
なお、トラブルが起きている場合は、復旧を待つしかありません。
クレジットカードが利用停止にならないようにする対策
急にクレジットカードが利用停止になってしまうと、買い物が不便になったり、支払いが滞ったりしてしまいます。いざというときに利用停止にならないように、日頃から以下のような対策をしておくと安心です。
- こまめにカードの利用状況を確認する
- 有効期限より前に新しいカードが届くことをスケジュールに入れておく
こまめにカードの利用状況を確認する
定期的にクレジットカードの利用金額や利用限度額、引き落とし日などを確認しておくと良いです。利用限度額を迎える前にカードでの買い物を控えたり、引き落とし日までに銀行口座にあらかじめ入金して準備したりなど対策できます。
数日~1週間に1回ほど確認しておくと良いでしょう。
有効期限より前に新しいカードが届くことをスケジュールに入れておく
カードの有効期限10日前くらいの日時に、新しいカードが届く内容をスケジュールにメモしておきましょう。更新された新しいカードの受け取りを忘れずに済みます。
また、万一、有効期限の数日前になっても届かなかったら、こちらからカード会社に連絡して対応を仰ぐことも可能です。
紛失や盗難のためクレジットカードを利用停止にする際のポイント
紛失や盗難の際には、クレジットカードの利用を停止する必要があります。カードが第三者の手に渡ると不正に利用されることがあるため、素早く対応することが大切です。
電話またはインターネットで利用停止できる
紛失や盗難による利用停止の手続きは、電話またはインターネットで行います。24時間年中無休で、海外からも手続きが可能です。
クレジットカードの利用停止を行うと、再発行が必要となりカード番号が変わります。そのため、クレジットカード払いにしているネットショップの支払情報を変更するなどの手続きが必要です。紛失の状況によっては、一時停止の利用をおすすめします。
セゾンカードでは、インターネット上に提供されている「Netアンサー」を利用し、パソコンやスマホ、公式スマホアプリ「セゾンPortal」から、24時間いつでも利用停止の手続きができます。
補償の条件や内容を確認する
不正利用の被害にあった場合の補償条件や、内容について確認しましょう。補償は第三者が不正利用したことが明らかになった場合に限られます。
また、補償対応の期間も決まっています。セゾンカードの場合、連絡した日を含めて61日前までさかのぼった利用分の中で、明らかに他者による不正利用があった場合のみ補償されます。不正利用の確認が遅れないように、利用明細書は毎月確認しましょう。
クレジットカードが利用停止・利用できない場合の3つの注意点
ここでは、クレジットカードが利用停止・利用できない場合に、注意すべきことを3点説明します。万一、本当にクレジットカードが利用停止・利用できなくなった時に慌てないよう、これから紹介する内容を確認しておきましょう。この章では、クレジットカードが利用停止・利用できない原因が、支払いの遅延であるとして解説します。
公共料金や携帯電話料金の引き落としができなくなる可能性あり
公共料金などの支払いをクレジットカードから引き落としている方は、クレジットカードの引き落としができなくなる場合があります。電気、ガス、水道などの公共料金や携帯電話など、生活に欠かせないサービスがストップしてしまうことは避けなければなりません。普段からクレジットカード払いにしているサービスを確認しておきましょう。
ETCカードが利用できなくなる
クレジットカードと合わせて契約しているETCカードは、利用できなくなります。というのもETCカードは、利用停止となっているクレジットカードと一体管理されているからです。
信用情報に悪影響がある【支払い遅延の場合】
支払いの遅延が繰り返されると、外部信用情報機関に遅延の事実が記録されます。外部信用情報機関に加盟しているすべてのカード会社が閲覧が可能で、その情報も考慮し審査を行っていますので、場合により、クレジットカードやローンなどの新規契約ができなくなる恐れがあります。
不正利用の備えとして「SAISON CARD Digital」の利用がおすすめ
不正利用や利用停止への備えとして、クレジットカードは「SAISON CARD Digital」(セゾンカードデジタル)がおすすめです。「SAISON CARD Digital」は、カード番号などの情報が公式アプリ「セゾンPortal」で管理され、スマホだけでカード決済ができます。プラスチックカードは、カード番号が記載されていない完全ナンバーレスカードです。
「SAISON CARD Digital」を利用することで、紛失や盗難による不正利用のリスクが減らせます。利用するたびに利用通知が届きますので、身に覚えのない利用もすぐに知ることができます。プラスチックカードにはカード番号が記載されていないので、番号を盗み見られる心配はありません。
SAISON CARD Digital(セゾンカードデジタル)について詳しく知りたい方は以下をご覧ください。
おわりに
生活に欠かせないクレジットカードが利用停止になると大変不便です。利用停止となった場合は、以下の5つの原因を確認しましょう。
- 支払いの遅延などご自身に過失がないか?
- 不正利用はないか?
- カードや読み取り機器の不良がないか?
- 利用店舗がご自身のカードのブランドに対応しているのか?
- カード会社の決済システムにトラブルは起きていないか?
利用停止となった原因がわからない場合は、速やかにクレジットカード会社に問い合わせることをおすすめします。
※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。