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普通預金に貯めているお金の実際とは?外貨預金がいいの?

普通預金に貯めているお金の実際とは?外貨預金がいいの?
投資総合スクール The Gavel

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投資総合スクール The Gavel

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いま、日本では銀行にお金を預けてもほとんどお金の増えない「超低金利」時代。そして歴史的な円安になっていたりと、今後このまま日本円だけを持っていることに不安を抱えている方も多いのではないでしょうか?

そんな中で注目を集めている『外貨預金』ですが、一体普通預金と比べてどんなメリットとデメリットがあるのか?分からない方も多いと思います。

今回は、普通預金の実際と外貨預金について詳しくご紹介します。

1. 普通預金の現状

普通預金の現状

今の時代、銀行にお金を預けているだけではお金を増やすことはできません。

「銀行に預けて貯金をすれば、お金が増える」といわれていた20年ほど前のバブル時代と呼ばれた時期には、普通預金の金利が年2%を超えることもありました。例えば100万円を1年間預けた場合では、2万円の利息を受け取ることができる、ということです。

しかし、今の普通預金の金利は金融機関によっても異なりますが「年0.002%」が金利水準となっています。100万円を預けたとしても1年後に受け取る利息は、たったの20円ということです。

さらに、日本は『マイナス金利政策』をとっているため、この先も低いままの金利水準が続くでしょう。

1-1. マイナス金利政策とは?

2016年1月、デフレ脱却のためにそれまで行われていた「ゼロ金利政策」に代わって、新たに導入されたのが「マイナス金利政策」です。

「デフレ」とはデフレーションの略で、物価が全体的に下がる現象を指します。物価が上がらないため企業の売り上げが増えず、従業員の給与も上がらない状態になります。このデフレから脱却し、景気回復を図る政策のひとつが「マイナス金利政策」です。

マイナス金利政策とは?

日本では、「銀行の銀行」と呼ばれる日本銀行に民間の金融機関はお金を預けているのですが、その「民間の金融機関が日本銀行にお金を預け入れる際の金利を、-0.1%にする」というのがマイナス金利の仕組みです。私たちが預けているお金の金利がマイナスになるわけではありません。

民間の金融機関は日本銀行にお金を預けても利息が付かず、逆に一部預金に対する利息を日本銀行に支払わなくてはならなくなります。そこで、民間の金融機関はマイナス金利の負担を減らすためにローンの金利を下げるようになり、企業や商店・個人が融資を受けやすくなります。

企業であれば、融資を受けやすくなったことで商品の開発や設備投資に力を入れることができ、収益が増えれば従業員の給与アップへとつながり、家計にも良い影響があります。

このような経済の動きから、物価の上昇を促し、デフレ脱却を目指そうというのが「マイナス金利政策」となります。

メリットとしては、住宅ローンや借入の金利が下がったり経済が活発になることで株価の上昇が期待できることです。しかしデメリットとしては、預貯金の金利が下がること、また金融機関の収益が悪化することが挙げられます。

2. 円預金と外貨預金の違いは??

円預金と外貨預金の違いは??

そもそも外貨預金とは、日本円ではなくアメリカのドルやヨーロッパのユーロ、オーストラリアの豪ドルなどの外貨で行う預金のことをいいます。

日本円預金と同様に、外貨預金にも「普通預金」と「定期預金」があります。普通預金はいつでも引き出すことができる預金であるのに対し、定期預金は1年や3年など満期が定められており、預入期間に応じて金利が設定されています。
“預けたお金に対して一定の利息が付く”という預金の基本システムに変わりはないのですが、外貨預金の場合は金利が日本円よりも高く設定されていることが一般的です。

日本円の預金金利は低い金利が続いていますが、外国の通貨は国によっては年10%を超える金利政策を行っているところもあるため、日本円よりも高い金利収入が期待できます。また、日本円を外国通貨に交換して預入れ、外国通貨を日本円に交換して払戻す外貨預金では、価格変動による利益を狙えることも魅力です。

3.円安・円高とは?

円安・円高とは?

外貨預金は「為替の変動によって預けている外貨の資産価値が高くなったり、逆に低くなったりする」という点も、円預金と大きく異なっています。

為替レートというものは日々変動しています。例えば、米ドルに対して円安が進むと、米ドル預金に預けているお金(米ドルに換えているお金)の価値が上がります。逆に円高になると、米ドル預金に預けているお金の価値はその分だけ下がります。これは海外旅行を経験している方はイメージしやすいのではないでしょうか。

「円安」とは、その外貨に対して円の価値が下がる現象で、「円高」とは、その外貨に対して円の価

値が上がる現象のことをいいます。2章でもお伝えした通り、外貨預金のひとつのメリットとして、預入時よりも引出時に円安が進んでいれば為替差益も得られることが挙げられます。

例えば【1ドル=100円】の時に1万ドル分の外貨を購入した場合、日本円で10万円が必要です。(手数料をないものとして考えます。)もし、為替が円安になり【1ドル=110円】になった時に円に戻した場合は110万円となるので10万円の利益となります。

※「円安・円高」については、資産を守るための知識としてとても重要な内容になりますので、また別のコラムで詳しく解説をしていきます。ぜひそちらも合わせてご覧になってみてください。

4. 外貨預金で気を付けるべきこと

外貨預金で気を付けるべきこと

外貨預金と円預金はシステムは同じ預金ではあるものの、外貨で預金することの関係上気を付けなければならないこともいくつかあります。

4-1. 為替の変動

まず、外貨預金は為替の変動に影響されるというリスクがあります。貯まった外貨を円に交換する際、預金を開始したタイミングよりも円安になっていた場合には利益を得ることができます。しかし、円高になっていた場合は、円に換算した外貨預金額が当初預け入れた円貨額を下回り、損失がある可能性があります。

4-2. ペイオフ制度

円預金の場合には預金者を保護する制度(ペイオフ)があり、預入銀行が破綻した場合でも元本1,000万円とその利息分は保護されます。しかし、外貨預金はペイオフ制度の対象外となっており、銀行が破綻した場合の保護はありません。

4-3. 手数料

外貨預金では、日本円を外貨に交換する際は為替手数料が必要になります。反対に、外貨を日本円に交換する場合にも為替手数料が必要です。

為替手数料は金融機関によって異なりますが、窓口での手続きとインターネットバンキングでの手続きで変わることもあります。

外貨預金は、元本割れなどのリスク、毎回かかってくる為替手数料などを考えると短期的な預金には向かず、資産運用の一環として長期的に見ていくのがいいでしょう。

円預金と比べて、為替変動による利益と円預金では得られない高い金利がとても魅力的な外貨預金ですが、デメリットやリスクについても考慮した上で始めることが大切です。始める際には、生活費や短期的に必要なお金を除いた余剰資金で行いましょう。

5. 先日発表された日銀 黒田総裁の「長期金利の変動許容幅±0.5%」が私たちの生活に与える影響とは?

先日発表された日銀 黒田総裁の「長期金利の変動許容幅±0.5%」が私たちの生活に与える影響とは?

2022年12月20日、日本銀行が年内最後の金融政策決定会合の結果を公表し、大規模な金融緩和政策の一部を修正する方針を決定しました。

2016年より「短期金利を -0.1%で固定し、長期金利を±0.25%の変動幅でコントロールする」という政策を取ってきた日本銀行ですが、今回の政策決定で、この長期金利の変動幅を「±0.50%」へと拡大することとなりました。金利のより自由な変動を許容することで市場機能の改善を促し、金融緩和の持続性を高める狙いです。誰もが予想していなかった発表で市場は大きく動き、為替は円高になりました。

短期政策金利は「-0.1%」で据え置かれましたが、日本の景気については持ち直しているとの見通しで、上昇していた物価に関しては来年の半ばにかけてプラス幅を縮小していくとの見通しが維持されたとの発表がありました。

日本はまだまだ緩和政策を維持するものの、長期金利の幅が拡大したことによって企業や私たちにも少なからず影響が出てきます。早速、住宅ローンの固定金利は上昇傾向を見せていてこれから借入を行う方や固定期間終了のタイミングで借り換えを行う方も増えています。影響はまだその程度ではありますが、これが続いたりさらなる拡大を見せていく場合には大きく影響が出てくる可能性もありますので1月の日銀政策決定会合や4月の日銀総裁交代の様子を注視しながらまた必要なタイミングで記事にもしていきたいと思います。

6. これからの時代、お金を守るために

資産運用にはさまざまな種類がありますが、外貨預金は分かりやすく誰でも始めやすい金融商品です。株式投資や投資信託の配当金とは異なり、金利収入は確実に得ることができることから、将来受け取ることができる額が決まっているという点では安心感があります。

最近、日本で歴史的な円安を記録しましたが、今後も為替変動による円安が続いた場合、さまざまな原材料を諸外国から輸入している日本では、物価が高騰し日々の生活に大きなダメージを受けてしまいます。

そんな時に、日本円だけではなく外貨を保有しておけば、円安だからこそ資産を増やせるような状態を作ることができます。為替変動に備えて、資産を分散させて複数の通貨を保有しておくことは自身の資産を守ることにもつながるのです。

おわりに

低金利の続く日本で、日本円だけに目を向けるのではなく、金利の高い国や地域に目を向けていくことで資産を守ることができます。

外貨預金のメリット・デメリットを理解した上で、資産運用のひとつの手段としてぜひ検討してみてはいかがでしょうか?

また、投資総合スクールThe Gavelの公式YouTubeチャンネルでは、株式投資やFX、仮想通貨の基礎から実践のこと、そして自分自身の資産を守るための正しい投資の知識を発信していますので、ぜひ気になる方はこちらも合わせてご覧になってみてください。

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