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私たちは「何のために」お金を稼ぐのか

私たちは「何のために」お金を稼ぐのか
岡部 達磨(ライフバランスプロデューサー)

監修者
岡部 達磨(ライフバランスプロデューサー)

いつ死んでも後悔しない、自分なりの幸せな人生をどうしたら構築できるか考え、学び、行動し、現在それを実現。月の半分以上はゴルフをしつつ、自分らしい理想の人生を手に入れたいと本気で思う人に寄り添うトータルコンサルタントとして活動中。これまでプロ野球選手、医師や経営者をメインに1,000件以上のコンサルティング実績。 2級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格)

今の日本は円安が一気に進み、物価は上昇、お給料も昔のように勤続年数に応じて上がらない所が増えてきました。その流れもあってか、資産形成や副業など、とにかく「お金」のことに囚われて生きている人が、今までよりもさらに多くなったように感じます。どうすれば楽に簡単に稼げるのか、どこにお金を入れればお金を増やせるのか、どのようにして借金を返そうか……。しかし、私たちは「お金のため」に生きている訳ではありません。きっと、みなさんの人生の目的は「お金のため」ではないと思います。では、「何のために」私たちはお金を稼ぎたい、増やしたいと思うのでしょうか。今回はみなさんが思い描く「自分なりの理想の人生」に向かう上で大切なポイントをお伝えしていきます。

1.お金を稼ぐことが人生の「目的地」ではない

お金を稼ぐことが人生の「目的地」ではない

多くの方は毎日毎日、かなりの時間を使って働かれていると思うのですが、そもそも私たちは「何のために」働いているのでしょう。あなたは「何のために」働いているのかと聞かれたら何と答えますか。

この質問をすると多くの人は「生活のため」とお答えになります。では、私たちは本当に「生活するため」に生きているのでしょうか。

もちろんお金が無ければ生活することはできません。しかしながら、「生活すること」だけを目的に毎日毎日貴重な時間を使ってあくせく働いていて、急に思わぬ事故や病気で死を目前にさせられた時に、「あー、この人生はいい人生だったな」と、自分の人生にピリオドを打つことが今のあなたにはできるでしょうか。

このように問われると多くの人は「生活するためだけの人生なんて嫌だ」と思うでしょう。

もし、あなたもそのように思われるのであれば、日々お金を稼いだり増やしたりすることに邁進するのではなく、ここで一旦立ち止まって、ご自身の現状を見返していただきたいのです。

今までのあなたの人生は「お金を稼ぐこと」が人生の目的になってしまってはいなかったのかどうかを。

1-1.大切なのは「お金を稼ぐこと」ではなく「何のために稼ぐ」のか

そもそも私たちは「何のために」お金を稼ごうとしているのか、「何のために」お金を増やそうとしているのか、つまり、ご自身の人生をこれからどうしていきたいのかをきちんと見つめ直す時間を持つことがとても大切です。

お金さえあればご自身の望む人生が手に入ると信じているからこそ、一生懸命働いてとにかくお金を稼ごうとする人が多いと思うのですが、もしあなたがそのスパイラルに陥っているのであれば、そこから抜け出さない限り、あなたが望む理想の人生を手に入れることは難しいでしょう。

ただ、私たちがしたいと思うことのすべてに「お金」が絡んできてしまうのも事実です。しかし、お金があればすべての願いが叶えられ、すべての問題が解決され、幸せな人生となるのかというと、私が今まで世間的にいう「お金持ち」といわれる人達を幾人も見てきましたが、そんな人は1人もいませんでした。

もちろんお金をたくさん持っていた方が、選択肢は増えるので解決できることも増えます。しかし、お金をたくさん持っている全ての人が、自分の望むものを全て手に入れ、何の問題も持たずに幸せに生きられているのかというと、私が知っているお金持ちの人の中には、その全てをクリアしている人は1人もいないのです。

「お金」はあくまで「手段」のひとつにしか過ぎません。

「こんな人生を生きていきたい」といった理想の人生という「目的地」に向かうために、「お金」という手段が適しているから、私たちは「お金を稼ぐ」という選択をしているに過ぎないのです。

1-2.パーソナルセッション相談者:Oさんのケース

「社長になりたい。成功したい。お金持ちになりたい」

美容師のアシスタントからスタートしたOさんは、子どもの頃からの夢を実現するために、たくさんの本を読み、お金を払って色々なセミナーに参加して勉強し、多くの失敗を繰り返しながらも常に前を向き、理想の人生を追い求めてこられていました。その努力の甲斐もあって、ある程度のお金を稼げるようになったし、ある程度のお金を持つことができたのにもかかわらず、自分の思い描いている理想の人生にはまだまだほど遠いなと思っていらっしゃいました。

そんな時に私との出会いがあり、私のパーソナルセッションを受けることになりました。

まさにお金を稼ぐことや、社長になって成功することが「理想の人生」につながると信じていたOさんに、私はこう問いかけました。

私「もしもOさんがいま死んだとしたら後悔するかしないかと聞かれたら、どちらですか?」

Oさん「今死んだら間違いなく後悔しますね……」

お金を増やすことだけを考え、例えお金の領域が完全に整えられたとしても、後悔のない人生を実現できるということにはなりません。成功者になってお金をたくさん持てたとしても、望む人生を得られるかどうかは別の話なのです。

この出会いから、Oさんが仮に明日死んでも、5年後、10年後いつ死んだとしても「この人生で良かったな」と思えるOさんなりの理想の人生を一緒に考えました。

Oさんの場合、もっと成功したいという想いは変わらずあるものの、地位とか名誉よりも、幸せに生きたいとか、自分が豊かに生きたい、家族と楽しく暮らしたい、仲間と一緒に楽しくチャレンジできるというような環境を求めている、という「人生の目的地」が徐々に見えてきたのです。

そんな今のOさんは、「仕事と遊びのバランスが取れるようになり、とても充実した日々を送れるようになりました」と満面の笑みで話されていて、実際にOさんの変化を目の当たりにした周囲の人からも「Oさんは本当に人生を楽しんでますね」と言われるようになったそうです。

2.人生の「目的地」を正しく入力する

人生の「目的地」を正しく入力する

車のナビと同じように、人生においても「目的地」を正しく設定する必要があります。そのために、みなさんが「何のために生きているのか。何のために生きたいのか」という「自分の人生の目的=自分の理想とする人生像」を描くことができなければ、その理想を手にすることは一生できないといっても過言ではありません。

そして、その人生の「目的地」は人によって異なります。というよりも、異なっていて当然です。だからこそ、周りの人に流されずに自分なりの人生を勇気を持って歩まなければならないのです。

例えば高級車を乗り回し、街の夜景が見える都心部のタワーマンションの最上階に住んで豪遊することが人生の「目的地」とする人が居れば、世界中を飛び回ってさまざまな文化や景色を見てまわることが人生の「目的地」の人もいますし、自然豊かな田舎でゆっくりゆったりと過ごすことが人生の「目的地」の人もいるのです。

その「目的地」によって、どれくらい稼げばいいのか、どれくらいのお金を貯めて増やせばいいのかが変わってきます。

ですから、この「目的地」が明確になっていないが故に、多くの方は漠然とお金を稼いだり貯めたりすることに終始してしまう結果となってしまうのです。

「目的地」を正しく入力するというのも、言葉にすると当たり前のように感じますが、わざわざ時間を作ってまで「目的地」を明確にしようとする人はほとんどいません。

しかし、理想の人生を生きていきたいと願うすべての人にとって、「目的地」を明確にすることはとても重要なことです。

「何のために生きているのか。何のために生きたいのか」という、あなたが理想とする、あなたの人生の「目的地」を思い描いてこそ、それを実現するためにはお金はどのくらい必要なのか、どのような働き方が合っているのか、どのような場所に住むのかなど、何をすればいいのかという「手段」が自ずと決まってきてしまうものなのです。

お金さえあればご自身の望む人生が手に入ると信じ、ただただやみくもにお金を稼いだり増やしたりすることに盲信してしまうと、そもそも何のために生きているのかを見失ってしまうという本末転倒な人生にもなりかねません。

それを回避するためにも、そもそもあなたにとって「自分なりの理想の人生」とはどのようなものなのか、「何のために生きているのか。何のために生きたいのか」一旦立ち止まってゆっくり考えてみる時間を作ってみてはどうでしょうか。

おわりに

あなたの人生の「目的地」はあなたにしか分かりません。あなたの人生の舵を握れるのも、あなたしかいないのです。でも、自分の人生の目的地を明確にするのはなかなか難しいですよね。でも、初めは全く分からなくても、上手く行かなくても大丈夫です。自分と向き合うことから逃げず、今後の自分の人生とちゃんと対峙するその姿勢と時間こそが大事であるし、その中で色んな葛藤を抱きながらそれでも前に進もうとすること自体が人生そのものなのではないかと私は思います。このコラムがみなさんの理想とする人生に向けてほんの少しでも舵を切る手助けになれれば幸いです。

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