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【ふるさと納税紀行】筆柿の生産量日本一!「aibo」などものづくりも盛んな「愛知県幸田町(こうたちょう)」

幸田町
張 鮮華  ライター・韓国語翻訳

執筆者

ライター・韓国語翻訳

張 鮮華

立教大学文学部を卒業後、出版社勤務を経てフリーランスへ。企業やグルメ、人物取材などのほか、セミナーレポート、商品紹介記事などを執筆。時々韓国語の翻訳も行っている。地図が苦手な旅好き。現在は仕事の傍ら、近場の穴場スポット探しにいそしむ。韓国語能力検定6級(最上級)取得。

愛知県中南部に位置する幸田町は、東西10.25km、南北10.55kmにまたがる、人口4万2000人ほどが暮らす町です。全国に流通する「筆柿」の95%は、ここ幸田町で生産されており、ふるさと納税のお礼品の中でも高い人気を誇っています。

幸田町はまた、国内で唯一、ペットロボット「aibo(アイボ)」の生産・修理工場も構えており、「aiboのふるさと」としてファンからも熱く注目されています。そんな幸田町で古くから町民に親しまれているのが、戦国武将「大久保彦左衛門(おおくぼひこざえもん)」です。徳川家康に仕え、「天下のご意見番」として名を馳せた影響は、今も祭りや公園、お酒の名前などに引き継がれ、多くの人々に大切にされていることが伺えます。

江戸時代の「大先輩」に敬意を払いながら、農業とものづくりがバランス良く支え合う町、幸田町の魅力について企画部財政課の柘植様にお話を伺いました。

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生産量全国No.1の「筆柿」

-幸田町では筆柿の栽培が盛んだと聞きました。やはりふるさと納税でも人気の商品なのでしょうか?

はい。多くの方がふるさと納税で注文してくださっています。幸田町は筆柿で日本一の生産量を誇っているんですよ。この柿は他の柿より成熟が早く、9月下旬から10月下旬に収穫されます。皮をむかずそのままでも美味しく召し上がれるのでおすすめです。

‐他の柿よりも収穫時期が早いんですね。どこよりも早く秋の訪れを感じさせてくれそうです。他の柿と比べてどんな特徴があるのでしょうか?

筆柿はその名の通り、筆先のような細長い形をしていてサイズは100gほどと小ぶりです。種がたくさん入ると甘くなる不完全甘柿のため種は多めです。逆に種が少ないと渋みが残るので、光センサーを用いて選別し、渋みのあるものは渋みを抜く処理をしてから出荷をして、甘い物だけをお届けできるよう気を付けています。

‐そんな筆柿はどのように食べたらおいしいのでしょうか?地元の方のおすすめの食べ方を教えてください。

新鮮なフルーツや野菜はそのまま食べても充分おいしいです。特に筆柿は、サラダに入れてもぴったりなんですよ。他にも、「やわらか筆柿げんこつ」という食べ方がおすすめです。これはすりおろした筆柿に、砂糖やきなこ、すりごまを混ぜて作るおやつです。きなこの優しい味と柿本来の甘みがマッチして、ちょっとしたおやつにぴったりだと思います。

「やわらか筆柿げんこつ」すりおろした筆柿ときなこの甘さが口の中で優しく広がる
「やわらか筆柿げんこつ」すりおろした筆柿ときなこの甘さが口の中で優しく広がる

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3年待ちのいちじくや梨も必見

‐筆柿の他にも、おすすめの特産品はありますか?

いちじくと梨が人気ですね。実は愛知県は、いちじくの生産量が全国の約2割を占めていて、都道府県別ではもっとも生産量が多いんですよ。

幸田町でも、ふるさと納税のお礼品としていちじくは人気ですね。特に、「三州フルーツ工房」のものが大人気で、なかなか手に入らず予約が3年待ちの時もあるぐらいです。以前、「坂上&指原のつぶれない店」というテレビ番組で紹介されたことがきっかけで、6月にふるさと納税で受付開始した時は、おかげさまで即日売り切れになりました。糖度が20度もあり、とても甘くとろけそうな口当たりです。

町内では梨も作っており、「幸水」や「新高梨」があります。秋にかけて、とてもみずみずしくシャキシャキとした梨をお届けしています。

‐いちじくや梨は、地元の方はどのように召し上がっていますか?

やはりそのままいただくのでも充分おいしいですが、例えば、いちじくなどは「いちじくの洋風白和え」という食べ方がおすすめです。にんじん、アスパラガス、玉ねぎ、シーチキン、豆腐、生ハムのサラダにいちじくを添えて、オリーブオイルと酢で作った自家製ドレッシングをかけるのですが、いちじくのおいしさが際立ってくせになります。

梨も甘くてみずみずしいので、そのまま召し上がってももちろんおいしいのですが、「梨のさっぱり漬け」のようにちょっと変わった食べ方をしている方もいますね。薄切りに切った梨のほかに、にんじんやキャベツ、きゅうり、パプリカなどを食べやすい大きさにカットし、塩+砂糖+水+だし昆布などに浸して食べるんです。夏の暑い日などにはぴったりの、さっぱりした味付けですよ。

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天下のご意見番が町を歩く「幸田彦左(こうたひこざ)まつり」

-ところで幸田町では、「郷土の英雄」として町民に親しまれている「大久保彦左衛門(おおくぼひこざえもん)」という人物がいると伺いました。その方にちなんだ祭りもあるとのことですが、どういったものなのでしょうか?

毎年7月末に「幸田彦左(こうたひこざ)まつり」があります。「彦左」というのは、江戸時代、徳川家康に仕えていた「大久保彦左衛門」という戦国武将にちなんで名付けたものなんですよ。

この方は「天下の御意見番」として広く知られており、家康だけなく、二代目将軍・徳川秀忠や三代目将軍・徳川家光を支え、幕府の重臣として活躍しました。

「幸田彦左まつり」の一番の見どころは、「大久保彦左衛門」に扮した地元の人々が、幸田駅前を練り歩く「彦左仮装行列」です。この行列には「大久保彦左衛門」の他にも、小説や時代劇などに登場する「一心太助(いっしんたすけ)」に扮した方々もいます。

参加者は町民はもちろん、町内の6つの学区の子どもたち、そして幸田町に製作所を置くデンソーやソニーなど企業の方々も参加しています。大人の行列と子どもの行列があり、それぞれたらいに乗った「彦左役」を運ぶのが特徴的なんですよ。

幸田彦左まつり
「幸田彦左まつり」ではたらいに乗った「彦左衛門」を運ぶ点がユニークです

-大人や子ども、企業の方まで参加しているなんて一体感があって盛り上がりますね!

そうなんです。当日は幸田駅前通りを仮装行列が練り歩くために、全面的に車両を通行止めにします。歩行者天国になった通りには、それぞれの団体が扮する「彦左衛門」と「一心太助」が現れ、とても賑やかな雰囲気になります。

仮装行列の他にも、当日はマーチング隊や民謡による踊り、商工会青年部のみこしや幸田町国際交流協会のサンバパレードなど、出し物が目白押しです。地元ヒーロー「コウタレンジャー」のステージショーもあり、町内全体が大変盛り上がりますね。「大久保彦左衛門」は、幸田町に関係する歴史上人物のひとりですが、毎年「彦左まつり」の主役として登場するので、町民たちは非常に親近感を持っていると思いますよ。 

空を彩る150の凧が圧巻!「こうた凧揚げまつり」

-夏には「幸田彦左まつり」で盛り上がる幸田町ですが、冬には凧揚げ大会があると伺いました。町を挙げての凧揚げなんて楽しそうですね。どんなものなのでしょうか?

新春の恒例行事として、毎年1月に行われる「こうた凧揚げまつり」ですね。当日は、計150基の凧が空に上がる大変見ごたえのあるお祭りなんですよ。なかでも一番大きいものは幸田町須美(すみ)地区から参加する「須美の大凧」で、なんと18畳分、20kgもの重さがあるんですよ!もちろん小さい凧もあり、サイズも形もさまざまなのが楽しいですね。

凧あげまつり
大きな凧が空に舞い上がる様子は圧巻です

-そんなに大きくて重たいものが、空に舞い上がるなんて目が釘付けになりそうですね。

毎年20団体以上が参加してくれるのですが、中には半年以上かけて丁寧に凧を作っているチームもあり、その絵柄もそれぞれ個性たっぷりのデザインになっています。戦国武将の凛々しい顔もあれば、歌舞伎役者やイラスト、漢字一文字のところや干支にちなんだものなどさまざまな種類があります。

凧揚げの見学以外にも、楽しい屋台がいくつか出ており、フランクフルトやおしるこ、ポップコーンや豚汁など、寒い季節にぴったりの温かいメニューを提供しているんです。また、会場のお手伝いとして中学生がボランティアにも励んでくれています。そんななかおいしいものを頬張りながら、空にぐんぐん上がっていく凧を見るのは本当にワクワクしますね。

しかし現在、開催地である「菱池遊水池」が工事中のため、しばらく無観客での開催となっています。工事が終わりましたら、ぜひ皆さんに見に来ていただきたいですね。

国指定史跡にもなっている「島原藩主深溝松平家墓所(しまばらはんしゅふこうずまつだいらけぼしょ)」

-興味深い行事が盛りだくさんの幸田町ですが、町の中でもっともおすすめの観光スポットを教えてください。

幸田町で唯一の前方後円墳である「青塚古墳(あおつかこふん)」や、松平家が建立に関わった浄土宗西山深草派の寺である「西方寺(さいほうじ)」など、歴史を感じていただける場所がおすすめですね。

その中でも取り分け見ていただきたいのは、「島原藩主深溝松平家墓所(しまばらはんしゅふこうずまつだいらけぼしょ)」です。こちらは町で唯一、国指定史跡として認定されています。

どういうものかというと、島原藩主を務めた深溝松平家(ふこうずまつだいらけ)の歴代当主たち全員のお墓が揃っている場所なんです。家発祥の地である深溝(ふこうず)に、当主全員の墓が一堂に揃うのは、全国的にも珍しいのではないでしょうか。

島原藩主深溝松平家墓所
島原藩の歴代当主が埋葬されている「島原藩主深溝松平家墓所」

-どうしてここに墓所を構えたのでしょうか?

この深溝という場所は幸田町南部にあるのですが、その東側には松平家の菩提寺である瑞雲山本光寺(ずいうんざんほんこうじ)があります。この菩提寺に歴代当主たちを埋葬することになり、初代から19代までのお墓が集まっているんですよ。 約50,000㎡の静かな敷地内にお墓が並んでおり、江戸時代の風習が垣間見えるとても貴重な場所となっています。

「aibo」を始めとする製品作りが盛ん

‐ところで幸田町は、「ものづくりの町」でもあるそうですね。具体的にはどんなものを作っているのでしょうか?

幸田町は自動車関連産業を中心とした製造業が盛んなんです。他にも、「エアウィーヴ」のマットレスやピロー、ソニーの「aibo(アイボ)」やカメラレンズなども製造しています。ふるさと納税でもお礼品として「aibo」を出しているのですが、それを見たお客様から、「全国的に有名な『aibo』が愛知県幸田町で作られているとは知らなかった」「隣の市に住んでいるがこんな近くで『aibo』が作られているなんて驚いた」といったコメントもいただくぐらいなんです(笑)。

aibo
1999年の発売開始以来、根強い人気を誇る「aibo」

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-確かにお礼品で「aibo」がもらえるとなると、インパクトが大きいですね。

現在幸田町には、デンソーやソニーを始め複数の企業が入っており、それぞれの製造工場があります。「ものづくりの町」としてさまざまな工業製品を生産しているので、その縁もあって先ほどご紹介した「幸田彦左まつり」では、仮装行列に企業の方も一緒に参加してくださっているんですね。

aibo工場
幸田町にあるソニー工場。ここで「aibo」が生産されています

こうして見ると幸田町って、農産物もあり工業製品もありとさまざまなジャンルのお礼の品を取り揃えているんですね。これはひとえに、農業とものづくりがバランス良く支え合っている、幸田町だからこそできるお礼品のラインナップだと思っています。これからも皆さんのご期待に沿えるような、ふるさと納税の品を用意していきたいですね。

「ふるさと納税」で幸田町を応援しませんか?

今回は、天下のご意見番「大久保彦左衛門」の故郷である、愛知県幸田町についてご紹介しました。毎年夏に町全体が盛り上がる「彦左まつり」や、「彦左公園」「彦左焼酎」など今でも町のあちこちに残されている「大久保彦左衛門」の名前。町内の人々が親近感を持ち、町のシンボルとして大切に接している様子が伝わってきます。

現在「セゾンのふるさと納税」では、そんな幸田町を応援する「ふるさと納税」を受付中です。寄付を通じて、幸田町を応援してみませんか?「ふるさと納税」で自治体に寄付してくださった分は、「寄付金控除」として所得税や住民税から控除されるメリットがあります。

さらに、「納税のお礼品」として自治体イチオシの特産品を送ってもらえるので、ご自宅にてふるさとの味をじっくり堪能できるチャンスです!いち早く秋の訪れを知らせてくれる筆柿がたわわに実る町、幸田町への応援を心よりお待ちしています。

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