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天赦日とは「最上の吉日」!意味や由来、それ以外の吉日も紹介

セゾンのくらし大研究 編集部

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天赦日と耳にした時、良い日ということは知っていても、具体的にどういった日なのか分からない方も多いでしょう。天赦日は日本の暦の中では最高の吉日といわれています

そこで、今回は天赦日の意味や由来、天赦日以外の吉日について詳しく説明します。ほかにも、天赦日の過ごし方や2023年の天赦日も解説していきます。

1.天赦日とは?

天赦日とは、「てんしゃにち」や「てんしゃび」と呼ばれ、日本の暦の中では最高の吉日です。まず、天赦日について詳しく見ていきましょう。

1-1.天赦日の意味

天赦日は六曜の大安よりも縁起の良い日とされており、天が赦(ゆる)すの漢字のとおり「天が地上のあらゆる物の罪を許す日」という意味があります。

この日に始めたことは何事も成功するといわれているほか、スピーディーに物事が進む日ともされています。天赦日は1年に4〜6回ほどあり、財布の購入や使いはじめ、結婚式や新規事業などを行う方も多い日です。

1-2.天赦日の由来

天赦日の由来は約3700年前、中国で誕生した陰陽五行説と十干十二支がもとになっていると考えられています。日本では江戸時代よりも前に使われており、古くから吉日として言い伝えられていました。

また古くから日本の暦には、日付以外にも陰陽五行説と十干十二支をもとにした暦注が記載されていることが多くあります。暦注とは、暦に記載される日時の吉凶や禁忌などの迷信、季節に関する事項のことです

現在の暦にも天赦日などの吉日が書かれたものがあります。

1-3.天赦日の決め方にはルールがある

天赦日は、節切りと干支によって決定します。節切りとは、立春や立夏など季節の変わり目を表した、二十四節気に基づいている季節の区切りをいいます。

干支は、子牛虎卯などの12種類によって構成されており、それぞれの季節の最初にくる、春の戊寅・夏の甲午・秋の戊申、冬の甲子の日の年4回が天赦日に当たるのです。季節の最初にこだわらないという考え方もあり、その場合天赦日は年5〜6回とされることもあります。

2.天赦日以外の吉日

天赦日以外にもいくつか吉日があります。ここからは詳しく見ていきましょう。

2-1.六曜・六輝

「六輝」「六曜」はどちらも同じ意味です。カレンダーなどに記されていることも多く、天赦日よりも聞きなれた馴染み深い暦注かもしれません。まずは六曜・六輝から説明していきます。

六曜・六輝とは?

六曜や六輝は、暦の中では有名な暦注のひとつで、日にちに星を意味する6つの「曜」を当てはめ、吉凶を判断する考え方のひとつです。

現在では、大安・友引・先勝・先負・赤口・仏滅の6つをさし「結婚式を行うには大安が良い」「葬式を行う際は友引を避ける」など、冠婚葬祭などの儀式に深く結びついています。

もともとは、中国から伝わり一日の時間を数えるために生まれたといわれています。

【大安】

「大いに安し」という意味で、すべての祝い事に「吉」とされる日です。六曜・六輝の中でも一番縁起の良い日で、一日を通して吉とされています。結婚式や結納などのお祝い事や願い事をするには適している日でもあります。

大安については『大安とは?由来や行うと良いとされることを分かりやすく解説』でも詳しく解説していますので参考にしてください。

【友引】

大安に次いで縁起が良いとされる日で、もともとは勝負事が引き分けになる日ともされていました。現在では意味が変わり、友も引き寄せる日とし、幸せのおすそ分けに適している日だと考えられるようになりました

そのため、大安の次に結婚式などのお祝い事に適しています。しかし、友の死を連想させるため、告別式や通夜などの葬儀では良くないとされています。

【先勝】

先勝は「さきがち」「せんしょう」と読み、先んずればすなわち勝つという意味を持っています。昔は、速喜や即吉とも表記されていました。先勝はできる限り先回りして動くと良いとされる日で、勝の文字が入っていることから、訴訟事などに勝ちやすいともいわれています

午前中は吉、午後は凶とされているため、重要な用事や祝い事などは午前中に行ったほうが良く、始まりの時間が午前であれば、午後になっても問題はないとされています。

【先負】

先負は「さきまけ」「せんぷ」と読み、先んずればすなわち負けるという意味を持っています。先負は争いごとには向かないとされており、早く行うと負ける、急ぐのは良くないなどとされています

午前中は凶で午後は吉となるため、縁起の良し悪しでは先勝と反対です。また、負けの文字が入っていることから吉のイメージを持たれないことが多いです。

【赤口】

赤口は「せきぐち」「しゃっこう」と読み、陰陽道に基づく凶日です。まだ六曜・六輝が、時間として使われていた時代、古来より魔物がいると考えられていた午前2時〜4時の時間に当てはめられていました。

赤は火や血を連想させるため、赤い口の鬼が災いをもたらすとされています。刃物や火の元に注意すべきといわれており、死や凶のイメージがあるため、お祝い事などでは、仏滅よりも避けられることも多い日です。

仏滅は物が滅する日、赤口はすべてが消滅する日といわれています。鬼が休むとされている午の刻(11時〜13時)の間のみ吉で、その他の時間はすべて大凶とされているのです。

【仏滅】

仏滅は仏も滅する大凶日の意味で、六曜・六輝の中では最も悪い日です。祝い事や法事なども凶、すべてのことがうまくいかない日ともいわれています。

縁起の良し悪しでは一日中、凶となり、お祝い事は避けられますが、滅びることは新たなスタートへと結びつくといった前向きな解釈もあります

六曜の歴史とは

六曜は「六曜星」が正式な名称です。六曜は14世紀ごろに中国の小六壬から伝わってきた占いの一種です。六曜はその日が運の良い日なのか悪い日なのかを、人々に知らせるものとして使っていました。

日本では、幕末以降に広く行われるようになりました。時代とともに順序や名称が変わり、現在の六曜となっています。

六曜のしくみを紹介

六曜は旧暦の各月1日から月末まで決まった順番で繰り返されるしくみになっています。例えば、旧暦の1月1日は先勝とされていて、そこから友引→先負→仏滅→大安→赤口といった順番で繰り返されていくのです。

また、旧暦月の1・7月は先勝から始まりますが、2・8月は友引、3・9月は先負、4・10月は仏滅、5・11月は大安、6・12月は赤口と各月1日の六曜はそれぞれ異なっています。

2-2.他の吉日

天赦日や六曜・六輝以外の縁起の良い日も見ていきましょう。

一粒万倍日

一粒万倍日は「いちりゅうまんばいび」「いちりゅうまんばいにち」と読み、一粒のもみが万倍にも実り立派な稲穂になるといった意味の、日本の暦に古くからある吉日です。

天赦日と同様に、何かを始めるには最適とされているとても良い日で、六曜の大安に並ぶ吉日と考えられています

種が膨らむように発展や成長に繋がるとされているため、入籍や開業、習い事などを始めるにもぴったりの日です。他にも、財布を使いはじめたり購入したりするにも良い日とされており、この日に財布に入れたお金は万倍にもなり返ってくるといわれています。

一粒万倍日については『一粒万倍日とは?2023年カレンダーと開運日にやると良いこと・悪いこと』でも詳しく解説していますので参考にしてください。

寅の日

寅の日の「寅」とは、動物の虎のことを指します。日本は昔から、時間軸である「年」「月」「日」そして「時」のそれぞれに12の干支を当てはめて、「甲乙丙丁戊己庚辛壬癸」の10の要素である十干と合わせ、時刻や日付の記録をしていました。

寅の日は金運招来日といわれ、虎は千里に行って千里に還るといったことわざもあるように、出ていったものもすぐに返ってくるとされています。そのため旅行に行っても無事に帰ってくることができたり、出ていったお金が戻ってきたりすると捉えられています。

寅の日については『寅の日は金運招来日!金運アップのためにすると良いことは?』でも詳しく解説していますので参考にしてください。

巳の日、己巳の巳

巳の日は「みのひ」といい、金運に良いといわれている吉日です。「巳」とは動物のヘビの事を指します。12日ごとに訪れる巳の日のうち、己(つちのと)と重なっている日を己巳の日(つちのとみのひ)といいます。

金運に良い巳の日の中でも年6度しか来ない己巳の日は、さらに金運アップに良いとされているのです

巳の日は財運にご利益のある神様である弁財天とかかわりがある日であり、ヘビは芸事やお金にまつわる願い事をすると、弁財天に届けられると言われています。弁財天を祀る神社にお参りすることや、弁財天への願い事をするのに適しています。

お参り後は、金運を招くとされる銭洗いをするのもおすすめです。ほかにも、金運を招くため宝くじの購入や財布の購入・使いはじめ、起業や開店をするのにも良い日です。

大明日

大明日は「だいみょうにち」といい、天地が開けてすみずみまで日の光で明るく照らされることを意味するとても縁起の良い日です。大明日は吉日の中でも比較的回数が多い日でもあります。旅行や引っ越しなど移動にかかわることにも良い日とされています。

神吉日

神吉日は「かみよしび」「かみよしにち」と読み、日本独自の暦注であり、干支の組み合わせによって決まります。60通りある組み合わせの中で33通りが神吉日のため、月の半分以上を占めています。祈願や神事などに良い日で、神社に参拝したりご先祖のお墓参りをしたりすると良いでしょう。

鬼宿日

鬼宿日とは「きしゅくにち」「きしゅくび」と読み、鬼宿日は月に一度ほどでやってくる開運日です。この日は鬼が宿にいるため何事もするにも邪魔されない日ともいわれています。そのため、普段できない趣味や好きなことを存分に行う日として適しています。

天恩日

天恩日は「てんおんにち」「てんおんび」と読みます。天からの恵みをもらえる日とされ、婚礼や慶事を行うには良いとされています。この天恩日は、5日連続で訪れるので、ほかの吉日とも重なることが多く、慶事の日取りに選ばれることも多いです

人生を大きく変化させる行動が良いといわれているため、結婚式や引越し、不動産の購入や契約などにも適しています。

月徳日

月徳日は「つきとくにち」「がっとくにち」と読みます。月徳とは、その月の徳神のことを指し、神様がいる日が月徳日です。この日は何事にも吉とされています。

2-3.不成就日とは?

不成就日は「ふじょうじゅび」「ふじょうにちび」と読みます。そのままの意味で、何事も成就しない日とされています。

不成就日は、十干十二支の組み合わせで吉凶を判断する「選日」のひとつです。同じく選日である寅の日や一粒万倍日、天赦日などの吉日と異なり、不成就日は選日の中の「凶日」とされているため、何事も成就しない日とも言われています。

おおよそ8日に1回の頻度で訪れ、身近な凶日ともされています。不成就日の日は、結婚や入籍などの新しいことをスタートさせることは向いていないですが、終わらせることは問題ありません。そのため、お葬式や契約の解除などはこの日に行うと良いでしょう。不成就日を気にしすぎてしまうと行動が制限されてしまうため、行動する際のひとつの目安として考えるくらいが良いかもしれません。

3.天赦日の過ごし方

天赦日以外にもさまざまな吉日やその過ごし方をご紹介しました。では天赦日にはいったいどのようなことを行うと良いのでしょうか?ここから説明していきます。

3-1.天赦日にすると良いこと

天赦日はやりたかったことや、欲しかったものを購入することなどに適しています。ほかにも、天赦日にすると良いことがさまざまあるので見ていきましょう。

【天赦日にすると良いこと】

  • 仕事はじめ
  • 開店や開業
  • 願い事
  • 宝くじを買う
  • 結婚や入籍
  • 引っ越しなど

このように、天赦日はさまざまなことをするのに適しています。天赦日の日にはご自身のやりたかったことや欲しかった物を購入してみると良いでしょう。

金運を高めるには財布を変えるのも良い

天赦日にお財布の買い替えをしたり使い始めたりすると、金運や運気がアップするともいわれています。財布の材質は高級感がある財布や牛革の財布で、なおかつ、お金を折り曲げたりしない長財布タイプがおすすめです。

内側はイエロー系であればさらに金運を高めてくれるでしょう。また、いつも入っていると嬉しいと思う金額を入れることで、その金額に合う収入を得たり、出世したりする効果が期待できるかもしれません。

3-2.天赦日に避けたほうが良いこと

天赦日は何かを始めるには良い日ですが、退職や閉店など終わりを連想させることには不向きです。またご自身だけでなく、周りの方にも縁起の良い日になるので、ギャンブルを行うこともおすすめしません。

3-3.天赦日が凶日と重なる場合は?

縁起の良い日と悪い日が重なる場合、3つの考え方があります。詳しく見ていきましょう。

特に影響はない

大安や仏滅などの六曜は中国から生まれた吉凶を判断する考え方です。一方、天赦日や一粒万倍日、不成就日などの選日は十干十二支の組み合わせによるものなので、六曜とはベースとなる考え方が違います。元となる考え方が異なっているため、一粒万倍日や天赦日が仏滅と重なっていても特に影響はないという考えもあります。

開運パワーが半減する?

中には、天赦日や一粒万倍日などの縁起の良い日が仏滅と重なっていると、開運パワーが半減するといわれる場合があります。しかし、最上の吉日である天赦日は、半減しても開運日に変わりはないともされています。

縁起の良いもののみ信じるのもOK!

例えば天赦日と仏滅が重なった場合、縁起の良い天赦日の方のみを信じるという考え方でも良いでしょう。何を重視するか、信じるかでモチベーションも変わるため「大安だから縁起が良い」など縁起の良いものだけ信じるといった意見もあります。

4.2023年の天赦日

2023年の天赦日を確認していきましょう。 

1月6(金)
3月21日(火・祝)
6月5日(月)
8月4日(金)・※18日(金)
10月17日(火)

※印がある日は不成就日

1月6日・3月21日・8月4日は天赦日と一粒万倍日が重なる日です。この日に何か新しいことを始めてみるのもおすすめです。

おわりに

暦の中では最上の吉日である天赦日。天赦日が仏滅などの縁起が良くない日に当たったとしても、最強の開運日には変わりありません。年に5〜6回しか訪れない貴重な日に合わせて、新しいことにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

5.この記事のまとめ

この記事のまとめ

天赦日は日本の暦の中では最高の吉日といわれています。天赦日は1年に5〜6回ほどあり、財布の購入や結婚式、事業開設など新しいことを始めるには、とても良い日です。また、日本の暦には天赦日以外にも一粒万倍日や大安、寅の日などさまざまな吉日があるので、この日を狙って行動するのも良いでしょう。
ただ、天赦日は退職や閉店など何かを終えるには不向きとされているため、その際は不成就日を選ぶと良いかもしれません。2023年は6回天赦日があり、3回は一粒万倍日と重なる日もあるので、この日に何か新しいことを行ってみるのも良いでしょう

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