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40代で抱えやすい迷いと50代に必要な心掛け【世代で変わる悩み】

40代で抱えやすい迷いと50代に必要な心掛け【世代で変わる悩み】
沙木 貴咲 占い師

執筆者
沙木 貴咲 占い師

テレビ業界とIT業界で会社員を勤めたのち、ライター・占い師として独立。anan web・ぎゅってweb・カナウほか多数のメディアで記事執筆を続けるほか、占星術・タロットカード・数秘術を使ったメール鑑定もライフワークに。40代男女・50代女性からの相談が多く、仕事や家族についてさまざまな相談に答えている。

悩みは世代によって変わり、世代によって心掛けたいことや必要な決断があります。私は占い師としてたくさんのご相談をお伺いしていますが、40~50代は人生の転機といえる悩みを抱えやすくなります。また、中年期にどんな決断を下すかでその後の生き方が大きく変わるでしょう。

具体的にどんな傾向があるのかご紹介いたしますので、もしご自身にも思い当たる内容があれば参考にしていただければと思います。

1.占いコア層は30代後半から50代

占いコア層は30代後半から50代

占いというと女子高校生や20代の若い女性が恋愛相談をするイメージがあるかもしれませんが、有料の個別鑑定では30代後半から60歳くらいのお客様がもっとも多くなります。結婚や仕事がひと区切りついて、さらなる安定や飛躍を望んだ新しい悩みが出てくるのです。

また、占い師に相談をするのはやはり女性が多いですが、30代後半から40代にかけては男性のお客さまも多くいらっしゃいます。仕事のほか、夫婦関係や婚外恋愛について、誰にも話せない悩みを抱えやすくなるようです。

2.40代は人生の岐路に立つ世代

 2-1.人生後半戦に差しかかる40代

日本人の寿命が延びているとはいえ、痴呆や寝たきりなどにならずに生活できる健康寿命を考えればまだまだ「人生80年」が現実的だと思います。そのなかで40代はちょうど人生の折り返し地点にあたり、公私ともにがむしゃらに突っ走ってきた20~30代より落ち着いてはいるものの、体力的に限界が見えてきたり、自分のことだけに集中できなくなったりするでしょう。

40代はそれまでと違う思考・行動が求められる世代なんですね。

仕事でもプライベートでも“ゲームチェンジ”が行われるため、属する環境と与えられるポジション、振る舞い方が否応なく変わっていきます。

たとえば、独身時代はすべてが自分中心で自由にお金と時間を使えたとしても、40代になれば自分より家族を優先するようになるでしょう。職場では管理職に就いて、ときに部下の尻拭いをしながら、これまでに築いた実績を崩さぬよう努力を続けるはずです。

2-2.「自分の人生はこれでいいのか?」という自問自答

健康面では中年期にあらわれる特有の傾向をミッドライフ・クライシスと呼びますが、占いの世界でも「中年の危機」と呼ばれる注目時期があります。30代後半から40代半ばまではアイデンティティが揺れやすく、仕事や人間関係ではそれまでとは違うやり方を求められたり、人生そのものの方向転換が必要だったりするでしょう。

40代を迎えると慎重に見極めるべきことが多くなり、責任を伴うステップアップを望む一方で疑問も抱きやすくなります。転職、独立、マイホーム購入、仕事と家庭の両立、親との同居。そうしたことを考えながら、「自分の人生はこれでいいのか?」と心が揺れ出すのです。

2-3.長期的なライフプランを大切に

40代で「これからの人生をどう生きていくのか?」を見つめ直すとき、大切なのは長期的に不安のないライフプランを考えることです。目先の利益ではなく、10年後・20年後の自分を具体的にシミュレーションすると、安定した仕事や家庭生活を望むにはどんな決断が必要でしょうか?

  • イチかバチかの勝負はしない
  • 長く続いてきたことでもうまくいかないなら手放す
  • 流行を乗りこなす自信がないなら普遍的なものを選ぶ
  • 人生を終えるときに後悔がないように

堅実が何より一番ですが、「家族のため」「会社のため」と妥協して我慢するとストレスが多くなります。また、歳を重ねて人生を終えるとき、やりたいことをやれた人生だったと満足できるかどうかも大切でしょう。

3.50代に湧き上がる、後悔したくない衝動

3-1.「私の人生なんだったの?」という後悔

「私の人生なんだったの?」という後悔

これは占い師としての私の実体験ですが、50代女性の相談では「私の人生は何だったのでしょうか?」という言葉をよく聞きます。夫や子どものため、あるいは会社や家業のために尽くしてきたけれど、空しさばかり募って後悔すらしている人が少なくないのです。

妻として、あるいは母として我慢が多かった人ほど、従順に振る舞うことがもう我慢できなくなるのかもしれません。あるいは、のびのびと活躍する今どきの令和女子を見ると、「私の時代とは違う」とやるせなさを覚えるのかもしれません。理由は何であれ、熟年離婚や個人事業主としての独立を考える50代女性は多いと感じます。

3-2.50代の自分にできることを見極めて

後悔のない人生を送ることはとても大事です。でも、体力的にも能力的にも下り坂に差しかかる50代では「やりたい」より「できる」に注目したほうがいいでしょう。熟年離婚は決して悪くありませんし、不満の多い家庭生活を続けるより新しい人生を望んだほうが幸せになれるはずです。

ただ、離婚後の生活費はシビアに考えるべきで、経済力に自信がないなら離婚より夫婦関係の修復に努めたほうが賢明です。そして、長年勤めた職場を辞めて独立する場合も、「好きな仕事で充実する」だけでなく、「ビジネスを長く安定させること」を重視するといいでしょう。

関連記事:教えて!専業主婦が離婚したら、年金や保険ってどうなるの?

結婚も仕事も生活そのもの。心の開放ややりがいを求めるのは大事ですが、それらは不安のない日常生活を築くからこそ手に入るのです。残りの人生を後悔しないためには、地に足をつけて現実的に決断することが大切です。

3-3.健康が幸せな人生を作る

50代になると、健康診断や人間ドックで引っかかる項目がチラホラ出てきます。つねに薬を飲むようになる人もいるでしょう。人生後半戦をたくましく生き抜くうえで重要なのは、知識でもなくビジネススキルでもありません。もっとも大切なのは健康です。心身が元気であれば幸せはあとから勝手についてきます。

お金がたくさんあっても寝たきりではつまらないでしょうし、孫が生まれても体力がなければ一緒に遊ぶことができません。老いは避けられないものなので、歳を重ねても楽しくすごすには、人生の中心に健康を据えたほうがいいでしょう。

バランスの取れた食事をとり、飲酒や喫煙はほどほどに、可能な限り体を動かす。そんな毎日の心掛けが充実した60代、70代の自分を作ります。「残りの人生を後悔なく送りたい」という望みがかなうのは、健康であることが大前提なのです。

4.人間は悩むからこそ幸せになる

人間は悩むからこそ幸せになる

人間の悩みは大きく分けると4つで、どんな悩みも整理していけば以下のいずれかに分類されます。

人の悩みの分類

  • 人間関係(恋愛と結婚含む)
  • 仕事や夢の実現
  • お金
  • 健康

孔子は「四十にして惑わず。五十にして天命を知る」と述べましたが、40代はむしろ迷いがもっとも多く、悩みの内容も濃くなるように感じます。そして、50代で自分が成すべきことを知るというのは、孔子の言うとおりに的を得ているかもしれません。

歳を重ねても人生経験を積んでも、生きていれば誰だって悩むのです。憂い考えることがない人生はなく、悩むからこそ幸せをつかみ取ります。とことん突き詰めて苦しくなる先に答えはつねにあるのです。

ならば、悩みから逃げるより真正面から向き合ったほうがいいでしょう。安易にノウハウやチートを求めるのではなく、愚直に試行錯誤と努力を続けることが充実した人生を作ります。

人生のすべてに意味があり、日々の積み重ねが新しいステージにつながります。「これでいいの?」「私の人生は正しかった?」という疑問はより良い生き方を求めるために必然で嘆くべきではありません。

失敗も間違いも糧にして、あなたの毎日はいっそう充実していくのです。

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