「パソコンの動作が遅くてイライラする」「作業中に何度も固まってしまう」このような悩みを抱えていませんか?パソコンが重い・固まるという症状には、ハードウェアの劣化やソフトウェアの不具合など、さまざまな要因が複雑に絡み合っています。
この記事では、パソコンが重くなる主な原因を3つのカテゴリーに分けて詳しく解説します。さらに、自分で試せる基本的な対処法から、プロに依頼すべきケースまで、段階的にご紹介していきます。
- パソコンが重くなる原因は、ハードウェア・ソフトウェア・インターネット環境の3つに大きく分類
- HDD容量不足やメモリ不足、内部のホコリ蓄積などのハードウェア問題が動作の遅延を引き起こす
- 不要なファイル、スタートアップアプリ、常駐プログラムなどのソフトウェア問題が処理速度を低下させる
- 再起動や不要なファイル削除、スタートアップ設定の見直しなど、自分でできる5つの基本的な対処法がある

パソコンが重い・固まる・動かないときの主な原因

パソコンの動作が以前より遅くなったと感じる場合、その裏にはさまざまな原因が潜んでいる可能性があります。多くのケースでは、一つの要因だけでなく複数の問題が重なり合って、動作の遅延や固まりといった症状を引き起こしています。
原因を正確に把握することは、効果的な対処法を選ぶ上で重要です。ここでは、パソコンが重くなる原因を3つの大きなカテゴリーに分類して解説します。それぞれの具体例を知ることで、ご自身のパソコンの状況と照らし合わせながら、問題の所在を特定しやすくなるでしょう。
ハードウェア(物理的な部品)に起因する問題
パソコン本体を構成する物理的な部品の劣化やスペック不足が、動作の遅延を引き起こすケースは少なくありません。特に購入から数年が経過したパソコンでは、こうしたハードウェアの問題が顕著に現れる傾向があります。
具体的な原因としては、次のようなものが挙げられます。
- HDD(ハードディスク)の容量不足や経年劣化:データを保存する装置であるハードディスクは、空き容量が少なくなると動作が遅くなります。また、長年使用することで読み書き速度が低下し、パフォーマンスに影響を及ぼす場合があります。
- メモリの容量不足:複数のアプリケーションを同時に動かすと、メモリ(作業用の一時記憶領域)が不足してしまいます。メモリが足りなくなると、パソコンは代わりにハードディスクを使用するため、処理速度が大幅に低下してしまいます。
- 内部のホコリ等による冷却性能の低下と熱暴走:パソコン内部に溜まったホコリが冷却ファンを塞ぐと、排熱がうまくできなくなります。その結果、内部の温度が上昇し、パソコンが自動的に処理速度を落としたり、突然シャットダウンしたりすることがあります。
長年使い続けているパソコンほど、これらのハードウェアに関連する問題が蓄積している可能性が高いといえます。動作が遅いと感じたら、まずハードウェアの状態を確認してみることをおすすめします。
ソフトウェア(データやプログラム)に起因する問題
パソコン内部のシステムやアプリケーションが原因となって、動作に悪影響を与えている場合もあります。ソフトウェアに起因する問題は、ユーザー自身が気づかないうちに蓄積していることが多いのが特徴です。
主な原因として、以下の4点が考えられます。
- 不要なファイルやデータ(キャッシュ)の蓄積:インターネットブラウザの閲覧履歴やアプリケーションが作成する一時ファイルなど、使わなくなったデータが大量に溜まると、ストレージを圧迫してしまいます。
- パソコン起動と同時に立ち上がる「スタートアップアプリ」の増加:パソコンを起動するたびに自動で立ち上がるアプリが増えると、起動時の負荷が高まり、システム全体の動作が重くなります。
- バックグラウンドで常に動作している「常駐プログラム」の存在:画面上に表示されていなくても、裏で動き続けているプログラムがメモリやCPUの処理能力を消費している可能性があります。
- コンピューターウイルスへの感染:悪意のあるプログラムに感染すると、パソコンのリソースが不正に使用され、動作が著しく遅くなることがあります。
意図せずインストールされた不要なソフトや、知らないうちに蓄積された大量のデータが、パソコンのパフォーマンスを低下させている場合が多く見られます。定期的な見直しと整理が、快適な動作を維持するためには欠かせません。
インターネット環境に起因する問題
Webサイトの表示が遅かったり、オンライン会議中に映像が途切れたりする場合は、パソコン本体ではなく通信環境に問題がある可能性を疑ってみましょう。インターネットを利用する作業で特に重さを感じるようであれば、この原因が当てはまるかもしれません。
具体的には、次のような要因が考えられます。
- Windows Updateがバックグラウンドで実行されている:OSの更新プログラムが裏でダウンロードされていると、インターネットの帯域が占有され、他の作業に影響を及ぼします。
- 契約しているインターネット回線自体の速度が遅い:マンションの共有回線や、古いタイプの回線プランを使用している場合、十分な通信速度が得られないことがあります。
- Wi-Fiルーターの性能不足や設置場所の問題:ルーターが古い規格のままだったり、電波が届きにくい場所に設置されていたりすると、通信が不安定になります。
パソコンとWi-Fiルーターを再起動することで一時的に改善する場合もありますが、根本的な解決には通信環境そのものを見直す必要があるケースも少なくありません。インターネット利用時に限って動作が遅いと感じる場合は、回線速度やルーターの設定を確認してみることをおすすめします。
パソコンが重いときに自分でできる簡単な対処法

原因が把握できたら、次は実際に問題を解決するための対処法を試してみましょう。ここでは、専門的な知識がなくても自分で実践できる、基本的な改善策を5つご紹介します。
これらの対処法は、比較的簡単に実施できるにもかかわらず、効果が高いものばかりです。まずはこれらの方法を試すことで、軽微な問題であれば解決できる可能性があります。各対処法の具体的な手順を、順番に見ていきましょう。
対処法1:パソコンを再起動する
一時的なシステムの不具合やメモリの解放に、最も手軽で効果的な方法が再起動です。パソコンを使い続けていると、メモリ上に不要なデータが蓄積されたり、プログラムが正常に終了できずに残ってしまったりすることがあります。
再起動は、シャットダウンとは異なる動作を行います。シャットダウンは高速スタートアップ機能により一部のシステム情報を保持しますが、再起動はシステムの状態を完全にリフレッシュするため、動作の不具合解消につながりやすいのです。
手順は非常にシンプルです。Windowsのスタートメニューをクリックし、電源アイコンを選択してください。表示されたメニューから「再起動」を選ぶだけで完了します。再起動後、動作が改善されているかを確認してみましょう。
対処法2:不要なアプリやファイルを削除する
ストレージの空き容量を増やすことは、システムの動作を安定させる上で非常に重要です。特にCドライブの空き容量が全体の15%を下回っている場合は、動作に影響が出やすくなります。
Windowsには「ディスククリーンアップ」という便利な機能が標準で搭載されています。この機能を使えば、一時ファイルやごみ箱の中身、システムが作成した不要なファイルなどを一括で削除できます。スタートメニューで「ディスククリーンアップ」と検索し、対象のドライブを選択して実行しましょう。
さらに、長期間使っていないアプリケーションがあれば、アンインストールすることも検討してください。スタートメニューから「設定」を開き、「アプリ」→「インストールされているアプリ」の順に進むと、インストール済みのアプリ一覧が表示されます。使わないアプリを選択し、「アンインストール」ボタンをクリックすることで削除できます。
対処法3:スタートアップ設定を見直す
パソコンの起動が特に遅いと感じる場合に有効なのが、スタートアップアプリの無効化です。スタートアップアプリとは、パソコンを起動すると自動的に立ち上がるプログラムのことを指します。
設定を変更するには、まずタスクマネージャーを開きます。タスクバーを右クリックして「タスクマネージャー」を選択するか、「Ctrl + Shift + Esc」キーを同時に押すことで起動できます。タスクマネージャーが開いたら、左側のメニューバーから「スタートアップアプリ」をクリックしてください。
ここに表示されているアプリの中で、起動時の影響度が「高」となっている不要なものを無効にしましょう。無効にしたいアプリを右クリックで選択し、「無効化」ボタンをクリックすれば完了です。ただし、セキュリティソフトなど、パソコンの安全性を保つために必要なプログラムは無効にしないよう注意してください。
対処法4:Windows Updateを実行する
OSが最新の状態に保たれていないことが原因で、不具合が発生している可能性もあります。Microsoftは定期的にセキュリティパッチやシステムの改善プログラムを提供しているため、これらを適用することで動作が改善される場合があります。
Windows Updateを確認するには、スタートメニューから「設定」を開き、「Windows Update」の項目をクリックします。「更新プログラムのチェック」ボタンを押すと、利用可能な更新プログラムがあるかどうかを確認できます。更新プログラムが見つかった場合は、「今すぐインストール」をクリックして適用しましょう。
アップデートには時間がかかる場合があるため、作業の合間や就寝前など、時間に余裕があるときに実行することをおすすめします。更新中はパソコンを使用できないため、事前にデータを保存しておくことも忘れないでください。
対処法5:ウイルスチェックを行う
動作が急に重くなったり、見覚えのないプログラムが動作していたりする場合は、ウイルス感染を疑う必要があります。コンピューターウイルスは、パソコンのリソースを不正に使用し、著しくパフォーマンスを低下させることがあります。
Windowsには「Microsoft Defender」というセキュリティ機能が標準で搭載されています。スタートメニューの「すべてのアプリ」から「Windows セキュリティ」を選択し、「ウイルスと脅威の防止」を開いてください。「クイックスキャン」または「フルスキャン」を実行することで、ウイルスの有無を確認できます。
より高度なセキュリティを求める場合は、市販のセキュリティソフトの導入も検討してみてください。いずれの場合も、定義ファイルを最新の状態に更新しておくことが、ウイルスの検知率を高める上で重要になります。定期的にスキャンを実行し、パソコンの安全性を保ちましょう。
対処法を試しても改善しない?プロに依頼すべきケース

上記で紹介した基本的な対処法を試しても症状が改善しない場合、より専門的な問題が潜んでいる可能性が高いと考えられます。無理に自己解決を試みると、かえって状況を悪化させてしまうリスクもあるため、慎重な判断が必要です。
ここでは、専門家への相談を検討すべき具体的なケースを3つご紹介します。これから説明する状況に当てはまる場合は、無理に自分で対処しようとせず、プロのサポートを受けることを検討してみてください。適切なタイミングで専門家に依頼することで、大切なデータを守りながら、より確実に問題を解決できます。
ケース1:物理的な部品(メモリ・SSD)の交換や増設が必要な場合
メモリ不足やHDDの劣化が原因でパソコンが重い場合、根本的な解決策として部品の交換や増設が必要になるケースがあります。タスクマネージャーでメモリ使用率を確認したとき、常に80%以上になっているようであれば、メモリの増設を検討する必要があるでしょう。
メモリやSSDの増設作業は、パソコンの内部を開けて物理的に部品を取り付ける必要があります。この作業には、パソコンの構造に関する知識や、適合する部品を正しく選定するスキルが求められます。間違った部品を選んでしまったり、取り付け方を誤ったりすると、パソコンが正常に起動しなくなる可能性もあります。
さらに、ノートパソコンの場合は分解の難易度が高く、特殊な工具が必要になることも少なくありません。保証期間中のパソコンを自分で分解すると、メーカー保証が受けられなくなってしまうリスクもあります。こうした作業に自信がない場合は、プロに任せるのが安全な選択といえるでしょう。
ケース2:パソコン内部のクリーニングが必要な場合
パソコン内部に溜まったホコリが冷却を妨げ、熱暴走を引き起こしているケースでは、内部のクリーニングが必要になります。ファンから異音がする、本体が異常に熱くなる、突然シャットダウンするといった症状が見られる場合は、熱対策が急務です。
デスクトップパソコンであれば比較的分解しやすい構造になっていますが、ノートパソコンの内部クリーニングは専門的な技術が必要になります。薄型のノートパソコンは部品が密集しており、分解手順も複雑です。無理に分解しようとすると、内部の配線を切断してしまったり、小さな部品を破損させてしまったりする危険性があります。
また、冷却ファンや熱を逃がすヒートシンクの清掃には、専用の工具やクリーニング剤が必要です。適切な方法で清掃しないと、かえってホコリを奥に押し込んでしまい、状況を悪化させることもあります。安全かつ確実に内部をクリーニングするためには、プロに依頼することをおすすめします。
ケース3:購入から5年以上経過し、経年劣化が考えられる場合
パソコンの平均使用年数は約6.8年とされていますが、購入から5年以上が経過すると、さまざまな部品の劣化が進み、不具合が起きやすくなります。ハードディスクやファン、電源ユニットなど、消耗品とされる部品は経年劣化が避けられません。
複数の部品が同時に劣化している場合、一つの対処法だけでは改善が見られず、複数の問題が複雑に絡み合っていることが多いのです。たとえば、メモリを増設しても、ハードディスクの劣化による読み書き速度の低下が解消されなければ、根本的な改善にはつながりません。
こうした状況では、専門家による総合的な診断を受けることが重要になります。プロのサポートスタッフは、パソコン全体の状態を詳しくチェックし、修理で対応すべきか、それとも買い替えを検討すべきかについて、的確なアドバイスを提供してくれます。長年使ったパソコンの今後について判断に迷った場合は、専門家の意見を参考にすることをおすすめします。
パソコンの悩みは専門家が自宅で解決!くらしのセゾンのパソコン訪問サポート

自己解決が難しいケースについて理解できたところで、具体的にどこに相談すればよいのか迷う方も多いでしょう。「プロに頼みたいけれど、どこに依頼すればいいかわからない」「パソコンを店舗に持ち込むのが大変」といった不安を抱えている方に、ぜひ知っていただきたいのがくらしのセゾンの「パソコン訪問サポート」サービスです。
このサービスは、パソコンのトラブルを自宅にいながら解決できる便利なサポート体制を提供しています。重いパソコンを持ち運ぶ必要もなく、データが入った状態のまま専門スタッフに診てもらえるため、安心して利用できるのが大きな魅力です。
これから、サービスの具体的な特徴を3つのポイントに絞ってご紹介します。利用するメリットを理解した上で、自分に合ったサポート方法を選択する参考にしてください。

POINT1:最短即日・全国対応!プロが自宅に駆けつけます
くらしのセゾンのパソコン訪問サポートは、年間14万件以上のサポート実績を誇る信頼性の高いサービスです。全国各地に拠点を持っているため、どこにお住まいでも最短で即日対応が可能になっています。
パソコンを梱包して配送したり、重い機器を店舗まで持ち込んだりする手間は一切ありません。自宅で待っているだけで、経験豊富なプロのスタッフが訪問してくれます。データが入ったままの状態で診断してもらえるため、大切なファイルをバックアップする手間も省けます。
さらに、土日祝日や夜間・早朝の訪問にも柔軟に対応しているのが大きな特徴です。平日は仕事で忙しい方や、急なトラブルで困っている方でも、都合の良い時間帯を選んで依頼できます。年中無休でサポート体制が整っているため、パソコンのトラブルが発生したその日のうちに解決できる可能性もあります。
POINT2:作業前に必ず見積もり提示で料金が明確
訪問サポートを利用する際に気になるのが、料金面の不安ではないでしょうか。くらしのセゾンでは、スタッフが訪問した後、まずパソコンの状態を丁寧に診断します。その上で、必要な作業内容と料金を見積もりとして明確に提示してくれるため、安心して依頼できます。
重要なのは、依頼者の同意なしに勝手に作業を始めることが一切ないという点です。見積もり内容を確認し、納得した上で作業を進めるかどうかを決められます。後から予期せぬ追加料金を請求されることもありません。
料金体系は、基本料金(8,800円・税込)+出張料金(2,200円・税込)+作業料金という明確な構成になっています。作業料金は内容によって異なりますが、診断の段階で具体的な金額を確認できるため、予算に応じた判断が可能です。透明性の高い料金設定により、初めて利用する方でも安心して相談できる環境が整っています。
POINT3:専門用語を使わない分かりやすい説明
ITやパソコンに詳しくない方にとって、専門用語ばかりの説明を聞いても、何をされているのか理解できないという不安があるでしょう。くらしのセゾンのスタッフは、こうしたユーザーの不安に寄り添い、専門用語を避けた分かりやすい言葉で説明してくれます。
訪問するスタッフは、スーツを着用した正社員のみで構成されています。技術力の高さはもちろんのこと、信頼できる質の高い接客を提供することにも力を入れているため、初めて利用する方でも安心して迎え入れることができます。
さらに、パソコンの修理だけでなく、日常的な操作方法のレッスンや、今後のパソコン活用に関する相談にも対応しています。「この機能の使い方が分からない」「もっと便利に使いこなしたい」といった疑問にも、丁寧に答えてもらえるのです。単なる修理サービスではなく、パソコンライフ全般をサポートしてくれるパートナーとして活用できるでしょう。
おわりに
パソコンが重い・固まるという症状には、ハードウェアの劣化、ソフトウェアの不具合、インターネット環境の問題など、さまざまな原因が複雑に絡み合っています。まずは再起動や不要なファイルの削除といった基本的な対処法を試してみることで、軽微なトラブルであれば自力で解決できる可能性があります。
しかし、部品の交換や内部クリーニング、経年劣化による複合的な問題については、専門的な知識と技術が必要になります。無理に自己解決を試みるよりも、プロのサポートを受けることで、大切なデータを守りながら確実に問題を解決できるでしょう。
くらしのセゾンのパソコン訪問サポートは、最短即日で自宅に駆けつけ、明確な料金体系と分かりやすい説明で、パソコンのトラブルを解決してくれます。快適なパソコン環境を取り戻すために、ぜひ専門家のサポートを検討してみてください。
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