近年、燃料価格の高騰により電気代は大きく値上がりしています。特に夏や冬はエアコンの使用頻度が増えるため、明細書を見て驚く方も多いのではないでしょうか。
電気代を節約するには、まず電気代が高くなる原因を知り、効果的な対策を実践することが大切です。
このコラムでは、電気代節約のポイントを詳しく解説します。
- 電気代が高くなる原因
- 世帯別の平均額
- 普段の生活でできる節約方法
- 家電ごとの節約テクニック
- 季節ごとの節約対策
- 設備投資や契約の見直しによる節約方法
- 節約に役立つおすすめグッズ
家計の負担を少しでも軽減するために、ぜひ最後までご覧ください。
電気代が高くなる原因を知って節約につなげよう
電気料金は「基本料金」「従量料金」「燃料費調整額」「再エネ発電促進賦課金」の4つで構成されています。その中でも、電気代が高くなる主な原因は以下の2つです。
- 基本料金が高い
- 従量料金が高い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
基本料金が高い
基本料金とは、電力を使用するかどうかに関係なく、契約内容に応じて毎月発生する料金です。特に、東京電力など「契約電流(アンペア)を基準に基本料金が決まるプラン」を採用している地域では、契約内容を見直すことで節約できる可能性があります。
この仕組みでは、家庭で同時に使用できる電流の上限(アンペア数)を契約し、その値が大きいほど基本料金が高くなります。実際の使用状況に対して契約アンペア数が過剰になっている場合、適正な値に変更することで基本料金を抑えることが可能です。
ただし、アンペア数を下げると同時に使用できる電力の上限も低くなります。ブレーカーが落ちやすくなり、複数の家電を同時に使いづらくなる可能性も考慮したうえで、判断してください。
現時点の契約内容は、電気料金の明細書や電力会社の公式サイトで確認できます。契約電流が基本料金の基準になっている場合は、実際の使用状況に適した契約になっているか、ぜひチェックしてみてください。
従量料金が高い
従量料金とは、使用電力量に応じて支払う料金のことです。1kWhあたりの単価が設定されており、電力の使用量が増えるほど単価も高くなります。
例えば、東京電力では以下のように3つの段階で料金が設定されています。
単位 | 料金(税込) | |
---|---|---|
最初の120kWhまで(第1段階料金) | 1kWh | 29円80銭 |
120kWhをこえ300kWhまで(第2段階料金) | 1kWh | 36円40銭 |
上記超過(第3段階料金) | 1kWh | 40円49銭 |
参照元:東京電力料金単価表(従量電灯B)※ 2025年5月7日現在
従量料金は、使用量に単価を乗じて計算します。例えば、200kWhの電力を使用した場合は、以下のように計算します。
29円80銭 × 120kWh + 36円40銭 ×(200 – 120)kWh = 6,488円
このように、電力の使用量が多いほど単価が高くなり、電気代も高額になってしまいます。従量料金を抑えるには、電力の使用量自体を減らさなければなりません。
電気代の節約を考える前に世帯別の平均額を確認
電気代の節約は、まず「自分の家庭の電気代が平均と比べてどの程度なのか」を把握することから始めましょう。
以下は、総務省が公表する世帯人数別の電気代平均金額です。
世帯人数 | 平均電気代 | 1人当たりの電気代 |
---|---|---|
1人 | 6,756円 | 6,756円 |
2人 | 10,878円 | 5,439円 |
3人 | 12,651円 | 4,217円 |
4人 | 12,805円 | 3,201円 |
5人 | 14,413円 | 2,883円 |
6人以上 | 16,995円 | 2,833円 |
この表を見ると、世帯人数が増えるほど電気代も上がる傾向にあることがわかります。しかし、1人あたりの電気代を計算すると、世帯人数が増えるほど割安になっています。これは、冷蔵庫や照明、エアコンなどの電化製品を共有することで、1人あたりの電力消費量が抑えられるためです。
まずは自宅の電気代と総務省が公表する平均額を比較し、著しく高いようであれば状況に応じて無駄を減らす工夫をしてみましょう。
普段の生活で電気代を節約する4つの方法
電気代の節約は、日々のちょっとした工夫で実現できます。ここでは、手軽に実践できる4つの方法を紹介します。
- 待機電力を減らす
- なるべく外出する
- 電力使用量をこまめに確認する
- 窓に断熱対策をする
いずれの方法も簡単に取り入れられるため、ぜひ試してみてください。
待機電力を減らす
待機電力とは、家電製品を使用していなくても消費される電力のことです。待機電力は主に、モニター表示や時計機能、リモコン機能を維持するために使われます。
家庭にある主な家電製品の、待機電力量を確認してみましょう。
参照元:資源エネルギー庁平成24年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業(待機時消費電力調査)報告書概要
資源エネルギー庁の調査によると、待機電力は家庭全体の消費電力の約5.1%を占めています。上のグラフを見ると、給湯器やパソコン周辺機器が、特に多くの待機電力を消費していることがわかります。
待機電力を減らす有効な対策は、以下のとおりです。
- 主電源をオフにする
- 使わない家電のプラグを抜く
- スイッチ付き電源タップを活用する
待機電力は気づかないうちに積み重なり、高額な電気代につながります。日頃からこまめに意識して、待機電力を減らして電力消費を抑えましょう。
なるべく外出する
家にいる時間を減らすことも、電気代を抑える方法のひとつです。自宅にいる時間が長いと照明やエアコン、テレビなどの家電を使う機会が増え、その分電気代もかさみます。
特に、夏や冬は冷暖房の使用頻度が高くなるため、図書館やショッピングモールなどの公共施設を活用すると、無理なく電気の消費を抑えられます。
ただし、外出の際に交通費や外食費がかさむと、節約のつもりが却って出費の増加となりかねません。徒歩や自転車で行ける場所を選んだり、お弁当を持参したりすると、余計な出費を抑えながら電気代を節約できるでしょう。
また、近年は在宅勤務の方も増えているため、一日中家にいることもあるでしょう。そのような場合には以下に気をつけると効果的です。
- 使っていない部屋の電気を消す
- 昼間は自然光を活用し、なるべく照明を使わない
- パソコン画面の明るさを下げる
- プリンターは使うときだけ電源を入れる
小さな工夫でも積み重ねれば節約につながるため、ぜひ、できることから実践してみましょう。
電力使用量をこまめに確認する
毎月の電力使用量をこまめにチェックすると、節約の意識が高まります。詳しいデータを確認すれば、節電効果が目に見えるため、継続しやすくなるからです。
使用量は、検針票や電力会社の公式サイトで確認できます。会員登録をしてネットで確認できるようにしておけば、前月との比較、昨年の同じ月の使用量などを調べられて便利です。
窓に断熱対策をする
玄関や窓を閉めていても夏は暑く、冬は寒さを感じることがあります。特に窓は開口部が大きく、外気の影響を受けやすいです。暑さ寒さを遮断するには、窓に断熱対策をすると効果的です。具体的には、以下のような方法があります。
- 断熱シートを貼る
- 遮熱カーテンを使う
- 隙間をふさぐ(例:隙間テープを貼る)
窓の断熱対策を施すことで室温が安定し、エアコンの使用を最小限に抑えられるでしょう。
【家電別】使い方を工夫して電気代を節約する方法7選
家電は、使い方次第で電気代を大きく節約できます。ここでは、以下7つの家電を取り上げます。
- テレビ
- エアコン
- 冷蔵庫
- 洗濯機
- 炊飯器
- 照明
- 温水洗浄便座
それぞれの家電の平均的な電気代と節約方法を説明するので、ぜひ参考にしてください。
テレビ
資源エネルギー庁のデータによると、50インチ未満4K液晶テレビの電気代は年間約3,625円かかります(一般家庭の平均視聴時間5.1時間を基準に算出)。画面サイズが大きくなるほど消費電力も増えるため、電気代も高くなります。
テレビの電気代を節約する方法は、以下のとおりです。
- 見ないときは電源を切る(主電源もオフにする)
- 画面の明るさを調整する
- 省エネモードを活用する(明るさセンサー、無信号自動オフ、無操作自動オフなど)
- 外付け機器の電源も使わないときはオフにする
一般社団法人省エネルギーセンターによると、液晶テレビの場合、画面の明るさを調整すると年間約730円の節約になるとのことです。
近年のテレビには自動で画面の明るさを調整する機能や、一定時間操作がないと電源がオフになる機能が搭載されているので、積極的に活用するとよいでしょう。
エアコン(冷房・暖房)
資源エネルギー庁のデータより、14畳用のエアコンの電気代は、年間約36,437円かかります。エアコンはサイズが大きくなるほど電気代が高くなりやすく、また部屋ごとに設置されているため、家族の人数や部屋数が多いほど負担も増える傾向があります。
エアコンの電気代節約方法は、以下を参考にしてみてください。
- サーキュレーターを併用し、空気の循環を良くする
- 定期的にフィルターを清掃して目詰まりを防ぐ
- 30分程度の外出ならつけたままにする(再稼働時の消費電力を抑える)
- 夏は28度、冬は20度を目安にする
- 自動運転を活用する
- 冬場は局所暖房を併用する(電気ブランケット、湯たんぽ、こたつなど)
例えば、屋外の気温が6度のときに6畳用エアコン(2.23kW)の設定温度を21度から20度に下げると、1日9時間使用した場合で年間約1,430円の節約になります。
冷蔵庫
資源エネルギー庁のデータによると、451L〜500L(3〜4人用)の冷蔵庫の電気代は、年間約7,256円です。冷蔵庫は家電の中でも消費電力が大きいので、日頃から節電を意識しましょう。
冷蔵庫の電気代節約方法は、以下のとおりです。
- 冷蔵室は食品を詰め込みすぎない
- 冷凍庫は食品を詰めて隙間をなくす
- 冷やしすぎない
- 冷蔵庫の周りにスペースを確保し、放熱を妨げない
- 扉の開閉時間や開閉回数を減らす
- 熱いものは冷ましてから入れる
ちなみに、冷蔵庫に食品を詰め込んだ場合と半分程度にした場合を比較すると、後者のほうが年間約1,180円の節約になります。
洗濯機
洗濯機のタイプ(縦型・ドラム式)や乾燥機能の使用の有無によって、電気代は大きく変わります。
洗濯機の電気代を節約するためには、以下のポイントを意識しましょう。
- 容量の範囲でまとめて洗う
- 詰め込みすぎない
- 軽い汚れなら「お急ぎ・スピードコース」を使用する
- 乾燥機能を使わず、自然乾燥する
例えば、定格容量の4割を入れて洗う場合と、8割を入れて洗う回数を半分にした場合、年間で約180円の節約になります。
また、衣類乾燥は2日に1回、自然乾燥で8時間乾かした後に、残った湿り気を補助乾燥する場合、乾燥機のみを使用する場合と比べて、年間で約12,230円の節約になります。
炊飯器
資源エネルギー庁のデータより、3~5.5合のIH炊飯器の電気代は年間約1,380円かかります。炊飯器のサイズや炊飯の仕方によっても、電気代は異なります。
電気代を抑えるために、以下の方法を試してみましょう。
- 保温機能を長時間使わない
- まとめて炊いて冷凍保存する
- エコモードを活用する
炊飯器の保温時間は4時間以内が目安です。4時間以上になると、電子レンジで温め直すよりも多くの電力を消費してしまうからです。また、保温時間が7~8時間を超える場合は、2回に分けて炊くほうが節電になります。
照明
資源エネルギー庁のデータより、14畳まで対応のシーリングライト(天井直付けタイプ)の電気代は、年間約2,410円です。照明の種類や対応畳数によって電気代は変動します。
照明器具の電気代を節約するには、以下の方法が有効です。
- 使わないときはこまめに消す(LEDの場合)
- 白熱電球をLEDに交換する
- 目的に応じて明るさを調整する
- 人感センサーを活用する
- 定期的に掃除する
蛍光灯のシーリングライトをLEDに交換すると、10年間で約18,177円の節約になります。
温水洗浄便座
資源エネルギー庁のデータより、貯湯式温水洗浄便座(節電機能オフの場合)の電気代は、年間約5,948円です。
電気代節約のために、以下の方法を取り入れてみましょう。
- 使用後はフタを閉める
- 便座や洗浄水の温度を低めに設定する
- 季節に応じて温度を調整する
- 厚手の便座カバーを使用して便座ヒーターをオフにする(体感温度に合わせて無理のない範囲で)
使わないときにフタを閉めると、便座ヒーターの電力消費を抑えられるため、年間約940円の節約が可能です。
季節ごとに実践したい電気節約方法
季節によって電気の使い方は大きく変わります。特に夏季と冬季は電気代が高くなりやすい時期のため、ここからは季節ごとの節約方法を解説します。
季節ごとに確認していきましょう。
夏季
夏の電気代で大きな割合を占めるのはエアコンです。前章のエアコンの節約方法と合わせて、以下の方法も試してみましょう。
- カーテンやすだれで直射日光を遮る
- 冷感タオルや衣類用冷却スプレー、ハンディファンなどの冷感アイテムを活用する
- アサガオやゴーヤなどつる性の植物でグリーンカーテンを作る
- 公共施設の利用やショッピングモールに出かけて在宅時間を減らす
- 便座ヒーターを消す
ただし、猛暑日にエアコンを使わないのは危険です。例えば設定温度を28度にしても、室温は設定温度まで下がらないこともあります。温度計などで室温を確認することも大切です。熱中症を防ぐためにも、エアコンは快適に使いながら他の部分で節約を心がけましょう。
冬季
冬は暖房の使用時間が長くなり、電気代が高くなりがちです。寒い時期には、以下のような節約方法を試してみましょう。
- 洋服で調節する
- カーペットやラグを敷く
- こたつや電気毛布などの局所暖房を活用する
- 厚手のカーテンを使用する
これらの工夫を取り入れることで、暖房の使用を最小限に抑えつつ、快適な室内環境を維持できます。
また、冬は室内が乾燥しやすいので、濡れタオルを部屋に干すなどして適度な湿度(40〜60%)を保つと、同じ温度でも暖かく感じやすくなり、電気代の節約につながります。
設備投資で長期的に電気代を節約する3つの方法

長期的な視点で考えると、初期投資をして節電するほうが効果的な場合もあります。設備投資を行って節電する方法を3つ紹介します。
- 省エネ家電に買い替える
- 二重窓にリフォームする
- 太陽光パネルを設置する
それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。
省エネ家電に買い替える
古い家電は最新の省エネモデルと比べて消費電力が大きく、電気代の負担になります。特に冷蔵庫やエアコン、洗濯機などは新しい製品に買い替えるだけで年間数千円の節約につながることもあります。
省エネ型の家電に切り替えることでどのくらいの節電になるのか、具体例を見てみましょう。
- 冷蔵庫
⇒10年前と比べると約28〜35%の省エネ - 照明器具
⇒白熱電球をLED電球に切り替えると約86%の省エネ - エアコン
⇒10年前と比べると約15%の省エネ
省エネ性能の高い家電に買い替える場合は、自治体の補助金制度を活用できる場合があります。買い替えを検討する際は、お住まいの自治体のホームページや、役所の窓口で実施状況を確認してみるとよいでしょう。
窓を二重窓にリフォームする
既存の窓の内側にもう一枚窓を設置する「二重窓」にリフォームすることで、外気の影響を和らげられ、冷暖房効率を大幅に改善できます。室温を一定に保ちやすくなり、エアコンの使用頻度を減らせます。
二重窓のメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット
- 冷暖房の効率が上がり、電気代を節約できる
- 結露を防ぎ、カビやダニの発生を抑えられる
- 外部の騒音を軽減し、静かな室内環境を実現できる
- 防犯対策としても有効
デメリット
- 初期費用がかかる
- 窓の開け閉めに手間がかかる
- 賃貸住宅では導入が難しい
- すべての窓をリフォームするとコストが高額になる
二重窓のリフォームは、短期間の居住では投資コストを回収しにくいため、持ち家で長く住む予定がある場合におすすめの方法です。
また、リフォームを行うにあたり、国や自治体の補助金制度が利用できる場合があります。条件や支援内容は地域によって異なるため、自治体のホームページや役所の窓口で事前に確認しましょう。
二重窓については「二重サッシ(二重窓)取り付け費用の相場は?メリット・デメリットも紹介」の記事にて詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
太陽光パネルを設置する
太陽光パネルを設置すると自家発電が可能になり、電気代の大幅な削減が期待できます。特に日照時間の長い地域では発電量が多くなり、余剰電力を売電することで収益化も可能です。電気代が年々上昇している現状を考えると、長期的なコスト削減に有効な手段といえるでしょう。
太陽光パネルを採用するメリットとデメリットは、以下のとおりです。
メリット
- 電気代を削減できる
- 余剰電力を売電することで収益を得られる
- 災害時の停電対策として活用できる
デメリット
- 初期費用が高額
- 天候によって発電量が左右される
- 定期的なメンテナンスが必要
- 住宅によっては設置できない
太陽光パネルは、長期間住む予定がある持ち家でないと、投資コストの回収が難しくなります。導入時は慎重に判断しましょう。
また、国や自治体の補助金制度が適用される場合があるため、設置を検討する際はお住まいの自治体のホームページや役所窓口でご確認ください。なお、太陽光パネルについては「太陽光発電はメリットがたくさん!仕組みや注意点、賢く使うためのポイントを解説」の記事にて詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
契約を見直して電気代を節約する4つの方法【ひとり暮らしの方必見】
日々、こまめに節電を心がけている方でも、契約内容の見直しは盲点になりがちです。これを機に、以下4つの観点から見直しの余地があるか検討してみましょう。
- 契約しているアンペア数
- 支払方法
- 契約プラン
- 電力会社
それぞれ詳しく解説します。
契約しているアンペア数
基本料金が契約電流(アンペア)に基づいている家庭の場合、契約アンペア数を見直すことで基本料金を下げられる可能性があります。例えば、30A契約から20A契約に変更すると、基本料金が数百円程度安くなることがあります。
ただし、契約アンペア数を下げすぎると、複数の家電を同時に使用した際にブレーカーが落ちやすくなるため注意が必要です。特に、消費電力の大きい家電をよく使用する家庭では、配電盤で各回路の割り当てを確認し、それぞれのブレーカーが耐えられる電力量を把握しておくと安心です。
以下の家電は消費電力量が大きいので、特に注意しましょう。
- ドライヤー
- 電気ストーブ
- 電子レンジ
- 炊飯器
- 電気ポット
- トースター
例えば、炊飯器でご飯を炊いているときに電子レンジを使用したり、電気ストーブとドライヤーを同時に使用したりすると、ブレーカーが落ちる可能性があります。契約アンペア数を下げる際は、使用する家電の組み合わせに注意が必要です。
世帯人数ごとの契約アンペア数の目安は以下のとおりです。
世帯人数 | 契約アンペア数の目安 |
---|---|
1人 | 20~30A |
2人 | 30~40A |
3人 | 40~50A |
4人以上 | 50~60A |
現在の契約内容は電力会社の公式サイトや明細書で確認できるので、この機会にチェックしてみましょう。
支払方法
電気代の支払方法は、主に以下の4種類があります。
- 口座振替
- クレジットカード
- 口座振込
- 電子マネー
なかでも、クレジットカード払いはポイント還元を受けられるため、実質的に節約につながる可能性があります。ただし、カード会社によってポイント還元率が異なるため、事前に確認しておきましょう。
また、電子マネー払いもポイント還元を受けられる場合がありますが、支払いを怠ると延滞料金が発生することがあります。
節約の観点から考えると、ポイント還元があり、支払い忘れのリスクが少ないクレジットカード払いがおすすめです。
契約プラン
多くの電力会社では、時間帯別料金プランや従量料金プランなど、さまざまな選択肢があります。家庭の電力消費パターンに応じて最適なプランが異なるため、適切に選択すれば電気代を抑えられます。
具体例として、東京電力の料金プランを見てみましょう。
- スタンダードS/L
⇒ 一般的な家庭向けで、使用量に応じて料金が変動する標準的なプラン - プレミアムS/L
⇒ 一定の使用量までは定額、それを超えると使用量に応じて料金が加算されるプラン - 夜トクプラン
⇒ 夜間の電気料金が割安になるプラン。夜に電気を多く使う家庭向け - スマートライフS/L
⇒ オール電化住宅向けで、深夜1時~6時の電気料金が安く設定されたプラン
電力会社の公式サイトやシミュレーションツールを活用すると、最適なプランを見つけやすくなります。現在のプランが自分の生活スタイルに合っているかを確認し、無駄が多い場合は変更を検討しましょう。
電力会社
2016年の電力自由化以降、大手電力会社以外にも多くの企業が電力小売業に参入しています。家庭の状況に合わせて契約を見直すことで、電気代を節約できる可能性が高まっています。
現在、電力小売業に参入している事業者の一例を紹介しましょう。
- ガス会社
- 通信会社
- 石油会社
例えば、ガス会社や通信会社では、自社のサービスと電気のセット割を提供していることがあり、これを利用するとさらにお得になる場合があります。
契約を変更する際は、事前に解約手数料や違約金の有無を確認し、年間の電気料金を比較して最適な会社を選びましょう。
電気代の節約につながるおすすめグッズ

無理に節電を意識しすぎると、生活が不便になり、ストレスを感じることもあります。そこで、手軽に導入できる節電グッズを活用し、無理なく快適に節電しましょう。
以下に、おすすめの節電グッズを紹介します。
- LED照明
⇒ 白熱電球より約80%省エネで、寿命も10倍長持ち。交換するだけで電気代を削減できる。 - スイッチ付き電源タップ
⇒ 待機電力をカットし、無駄な電力消費を防ぐ。テレビやオーディオ機器に最適。 - 冷蔵庫用カーテン
⇒ ドア開閉時の冷気流出を防ぎ、冷蔵庫の消費電力を抑える。頻繁に開け閉めする家庭におすすめ。 - 窓の断熱シート
⇒ 夏は熱を遮り、冬は暖気を逃がさず冷暖房効率を上げられる。 - 遮熱カーテン
⇒ 日差しを防ぎ、室温の上昇を抑えられるため冷房の使用を減らせる。 - サーキュレーター
⇒ エアコンと併用し、空気を循環させることで冷暖房の効率がアップする。 - ワットチェッカー
⇒ 家電の消費電力を測定し、無駄な電力を特定できる。
手軽に導入できる節電グッズを活用し、無理なく電気代を削減しましょう。
おわりに
電気代の節約方法は、大きく分けて3つのやり方があります。
- 契約やプランの見直し
- 省エネ家電への買い替え
- 日々の節電習慣
それぞれを見直し、自分に合った方法を取り入れてみてください。
ただし、極端な電気代の節約はストレスにつながることもあります。無理のない範囲で続けられる方法を実践しましょう。
電気代が下がれば、家計の負担が軽くなり、心にも余裕が生まれます。今日からできることを始めて、快適な暮らしを手に入れましょう。
※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。