更新日

高速道路の「深夜割引」は本当にお得?知らないと損する適用条件と節約術

高速道路の「深夜割引」は本当にお得?知らないと損する適用条件と節約術
ゆーたか (CROCO_コラム企画ライター)

執筆者

ゆーたか

理学療法士、パーソナルトレーナー、2級FP技能士。ライターとしても活動している5人家族30代パパ。医療・金融系メディアで累計200本以上執筆。趣味は家電をフル活用して家事を効率化することと読書。家族と家計の健康を守るために日々奮闘中。

高速道路を深夜に走るなら、ぜひ押さえておきたいのが「深夜割引」。NEXO3社が管理する高速道を0時〜午前4時にかけて走行した区間は料金が最大30%安くなる制度です。長距離ドライブや帰省の交通費を大幅に節約できます。

ただし、割引を確実に受けるには細かな条件を理解し、よくある勘違いを避けることが重要です。この記事では深夜割引の仕組みと最新動向を整理しながら、ETCマイレージとの合わせ技や落とし穴への対処法まで徹底解説します。

次回のドライブで「知らずに損した…」と後悔しないために、ぜひチェックしてみてください。

よくある勘違いに注意!深夜割引の落とし穴と適用されないケース

よくある勘違いに注意!深夜割引の落とし穴と適用されないケース
条件をしっかりチェックして確実に割引を受けましょう。

深夜割引はお得な制度ですが、ちょっとした誤解で割引を逃すケースも。ここでは代表的な失敗例を取り上げ、対策をまとめました。

入口・出口の通過時間で損をするパターン

深夜割引は「NEXO3社が管理する高速道を0〜午前4時の間に一度でも対象区間をETC無線で走行すれば、入口・出口の通過時刻に関係なく全区間が約30%オフ」という制度です。京葉道路・第三京浜道路・横浜新道・横浜横須賀道路などNEXO3社が管理していない道路では割引の対象外です。また、首都高は独自の深夜割引サービスにより20%オフとなります。

例えば23時に入口を通過し翌日午前9時に出口を通過しても、0〜午前4時の間に対象区間を走行していれば全区間が割引対象となります。

ただし0時前に高速道路を降りてしまうと対象外となるので、ルートと所要時間を逆算して深夜帯にかかるよう調整することが重要です。長距離ドライブでは0時前のサービスエリアで仮眠を取り、深夜帯に再出発することで割引を確実に適用させることができます。

なお、2025年7月から「時間帯拡大(22時〜翌日午前5時)+走行した深夜区間のみ割引」への制度変更が予定されていましたが、ETC大規模障害の影響で導入は延期されています。当面は現行ルールが継続されます。制度変更の最新情報はNEXCO公式で随時チェックしましょう。

参考:NEXCO東日本|ドラぷら ETC深夜割引

ETC車載器が未登録・未反応だった場合

深夜割引は「入口料金所をETC無線通信で通過」していることが前提となります。ETCカードの未挿入やエラーによってETC無線通信にならなかった場合は、深夜割引の適用外となってしまいます。

ドライバーが複数いる家族共用車などでは、ETCカカードを入れ替えたタイミングでカードの挿入忘れが起きやすいので特に注意が必要です。旅行前には「エンジンON → ETCランプ点灯」をチェックしておくと安心です。

なお、均一料金区間など一部区間では料金所通過時刻で判定される場合もあるため、詳細な適用条件については事前に確認しておきましょう。

深夜割引と勘違いされがちな他の割引制度

「平日朝夕​割引(通勤割引)」や「休日割引」など、時間帯・曜日に応じたETC割引は複数あります。これらと深夜割引の条件を同時に満たしても割引は重複せず、どちらか一方の割引率が高い方を適用します(深夜割引と平日朝夕割引の同時成立時は深夜割引が適用される)。

たとえば、平日0時台に走行して朝夕割引の要件(走行距離100㎞以内・朝6–9時/夕17–20時)も満たした場合、適用されるのは深夜割引のみです。制度の細かな条件や優先順位は改定されることがあるため、出発前にNEXCO公式サイト「ドラぷら」の注意事項ページで最新情報を必ず確認しましょう。

ETCマイレージサービスと深夜割引をダブル活用する方法

ETCマイレージサービスと深夜割引をダブル活用する方法
割引に加えて、マイレージサービスを活用することで交通費をさらに節約できます。

深夜割引を受けたあとの通行料金に対してもポイントが付く──これがETCマイレージ併用の強みです。二段構えで交通費を抑えるコツを紹介します。

参考:ETCマイレージサービス

マイレージ登録の初歩と還元率のしくみ

ETCマイレージサービスの登録は専用ページからの申し込みで完了し、年会費は無料です。ポイントは「割引適用後の支払額」に対して付与され(10円=1ポイント)、利用月の翌月20日に加算されます。貯まったポイントは還元額にとして高速料金の支払いに充当できます。

交換レートは段階制で、1,000ポイントで500円分(還元率5%)、5,000ポイントで5,000円分(還元率10%)となっており、まとめて交換するほどお得になります。深夜割引との併用で還元効率がさらに高まります。

対象路線・対象外エリアの見極め方

マイレージと深夜割引の双方が効くのは主に高速自動車国道です。首都高・阪神高速など都市高速は原則対象外となるため注意が必要です。

旅行ルートが複数の道路会社をまたぐときは、NEXCOの対象路線かどうかを事前確認しましょう。また、均一料金区間は判定方法が異なる場合があるため併せて注意してください。

割引とポイントを活用したお得な旅行プラン例

例:東京(用賀)→名古屋(名古屋南)約350km

  • 片道通常料金:約7,400円
  • 深夜割引30%適用後:約5,180円
  • マイレージ10%ポイント=約518pt(往復1,036pt)
  • 1,000ptを約500円分の還元額に交換 → 次回走行で利用

このように、深夜割引で3割引いたうえでマイレージポイントを貯めると、次回以降の料金も抑えられます。浮いた分をガソリン代や食事に回せば旅行全体の満足度も高まります。

おわりに

深夜帯に高速道を利用するような工夫をすれば、高速料金が割引となり家計の節約に直結します。

  • 深夜割引は0時〜午前4時の走行区間が最大30%オフ
  • ETCマイレージの併用でトータル節約率アップ
  • 制度改定や対象路線の更新は公式情報で随時確認する

これらのポイントさえ押さえておけば、次の深夜ドライブで「知らずに損」を避けられます。賢く高速料金を節約して、浮いたお金を旅の楽しみに回しましょう。

※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。

関連する記事

よく読まれている記事

みんなに記事をシェアする