お気に入りのニットやパーカー、まだ着られるのに毛玉が気になり処分した経験はありませんか?
毛玉は見た目を損なうだけでなく、服の寿命を縮める大きな原因です。でも、素材に合わせた正しいケアを行えば、大切なお洋服を長くきれいに着続けることができます。
この記事では、正しい毛玉の予防法と生地を傷めない安全な取り方、1枚の服を長く着ることのメリットについて説明します。
毛玉予防をするだけで服の寿命が伸びる

毛玉が原因での服の処分を減らせれば、服を買い替える頻度も抑えられます。
ここでは、服を長く大切に着ることで得られる家計的なメリットと、それを実現するための素材の知識、日々の毛玉予防習慣を紹介します。
「毛玉で捨てる」を卒業!お財布も心も豊かになるサイクル

「毛玉ができてきたから、もう捨てようかな…」
そう思う前に、少しだけケアしてみませんか?
例えば、一般的な価格帯のアクリル混ニット(1枚数千円前後)を、毎年3枚ずつ買い替えた場合、10,000円~15,000円程度の費用がかかります。毛玉が理由でまだ着られるのに処分してしまうケースが減れば、買い替えの頻度が下がり、結果的に衣類への支出を抑えることにつながります。
「まだ着られる服をケアして長く着る」という意識を持つだけでも、家計への負担は軽くなり、
環境省が啓発している「衣服の廃棄ロス削減」の考え方にもつながります。
素材ごとの特性を知って「毛玉」ケアに活かす

服を購入する際、素材の種類を確認することで、毛玉トラブルのリスクをある程度予測できます。
重要なのは「毛玉ができるかどうか」だけでなく、できた毛玉が「自然に落ちるか、落ちにくいか」という点です。
素材の特性
| 素材 | 特性 |
|---|---|
| アクリル、ポリエステル(化学繊維) | 繊維が強く切れにくいため、できた毛玉が自然には落ちず、残りやすい傾向。 |
| ウール、カシミヤ(動物繊維) | 繊維が弱く、毛玉ができても自然にちぎれて落ちやすい傾向。 |
| 「混紡」素材(例:ポリエステル×綿) | 強い化学繊維が他の繊維を絡め取るため、毛玉ができると、取れにくい傾向。 |
素材の特性をふまえて、毛玉の予防ケアを正しく行いましょう。
着るたびにできる「毛玉」の予防ケア3つ
毛玉ケアの鉄則は「できてから取る」のではなく「できる前に防ぐ」ことです。日々のちょっとした習慣で、お気に入りの服をきれいな状態で維持できます。
- 同じ服を連続して着ない
- 脱いだらブラッシングする
- 洗濯方法を工夫する
お気に入りの服でも、毎日のように着るのは避けましょう。着用による摩擦ダメージに加え、繊維が湿気を含むことで絡まりやすくなります。1日着たら1〜2日ハンガーにかけて「休ませる」ことで、湿気が抜け、繊維が元の状態に戻りやすくなります。
洋服ブラシによるブラッシングは毛玉予防に有効です。毛玉の前段階は、繊維同士がもつれ合っている状態。着用後に軽くブラッシングして繊維の並びを整えるだけでも、毛玉の発生を抑えやすくなります。
洗濯時の工夫も欠かせません。洗濯中は衣類同士の摩擦で毛玉できやすくなるため、次のポイントを意識しましょう。
- 裏返して洗う: 毛玉ができやすい表面を内側に
- ネットに入れる: 他の衣類との摩擦を防ぐ(1枚につき1つのネット)
- おしゃれ着コースを選ぶ: 弱水流でやさしく洗う
洋服の生地を傷めない!正しい毛玉の取り方

予防をしていても毛玉ができてしまった場合は、無理に手でむしり取らず、適切な道具を使って除去しましょう。
ここでは、洋服を長く大切に着るための方法を紹介します。
「電動毛玉取り器」と「毛玉取りブラシ」を使い分ける
安全かつきれいに仕上げるためには、素材ごとに道具を適切に使い分けるのがポイントです。カミソリで毛玉を取ることは、生地を痛めやすいためおすすめしません。
| 道具 | 向いている素材 | 特徴 |
|---|---|---|
| 電動毛玉取り器 | トレーナー、靴下、ジャージ、硬めのニットなど | 掃除機のように毛玉を吸い込みながら内刃でカットします。広範囲の毛玉を効率よく処理できますが、押し付けすぎると生地を巻き込む恐れがあるため、「ガード」機能がついた機能性の高いものがおすすめです。 |
| 毛玉取りブラシ | ウール、カシミヤ、モヘアなどの繊細なニット | 繊維を絡め取って除去するため、ふんわりとした風合いを損ないません。ブラシの先端だけを毛玉に引っ掛けるように使い、生地をこすらないのがコツです。 |
「服に穴を開けた!」を防ぐ、失敗しないコツ

毛玉取りで最も多い失敗は、生地を巻き込んで穴を開けてしまうことです。失敗しないためには、以下の3つのポイントを守りましょう。
- 平らな場所で行う
アイロン台やテーブルなど、平らな場所に服を広げて作業します。膝の上や着たままでの作業は、生地が不安定になり巻き込み事故の原因になります。 - 生地を傷めない
電動毛玉取り器を使う際は、生地にギュッと押し付けず、表面を優しく滑らせるように動かします。特に縫い目や継ぎ目の段差部分は、刃が深く入りやすいため避けるか、慎重に浮かせながら当てましょう。 - 一度に取りすぎない
一度ですべてを取り去ろうとせず、目立つ大きな毛玉だけを取るつもりで控えめに行うのが、生地を長持ちさせる秘訣です。
おわりに
服の寿命は、日々のちょっとしたケアで大きく変わります。無理に我慢する節約ではなく、「今あるものを丁寧に扱う」ことで、自然と出費を抑えられるのも大きなメリットです。
「安いから買い替えればいい」と使い捨てるのではなく、素材に合った予防と安全なケアを行うことで、お気に入りの一着への愛着も深まります。
まずは、今日着た服をブラッシングして休ませることから始めてみませんか?そのひと手間で、来年もきれいな状態でお気に入りの服を着られるでしょう。
※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。