ネットスーパーは便利だけど、その分高そう。そんなイメージ、ありませんか?
実は、ネットスーパーは活用法さえ押さえれば、時短にも節約にもなる頼れる味方。 毎日の買い物の手間を減らすだけでなく、無駄遣いを防ぎ、家計を助けるメリットもたくさんあります。
今回は、節約アドバイザーの和田由貴さんに、ネットスーパーを賢く活用するための節約&時短術を教えていただきました。
ネットスーパーとは?

ネットスーパーとは、実店舗を持つスーパーマーケットなどが運営する、インターネットを通じて商品を注文し、自宅まで届けてくれるサービスのことです。地域のスーパーマーケットが商品提供しており、実店舗とほぼ同じ商品が購入できます。
スマホやパソコンからいつでも注文することができ、最短で当日配送にも対応。忙しい人にとって、頼れる存在となりつつあります。
ネットスーパーは、2000年に西友がサービスを開始して以来、近年では大手スーパーに加えて、Amazonや楽天などのネット企業も参入しています。最近では、自宅への配送だけでなく、店舗やロッカーでの受け取りも選べるようになっています。
ネットスーパーのメリットとデメリット

忙しい毎日の中で、買い物の手間を減らせる便利なサービスとして注目を集めている「ネットスーパー」。スマホやパソコンから簡単に注文でき、自宅まで商品を届けてくれるので、子育て中の家庭や高齢の方をはじめ、幅広い世代に利用されています。
一方で、「送料がかかる」「自分の目で商品を選べない」といった不安や不便を感じることも。まずは、ネットスーパーを上手に活用するために、メリットとデメリットを詳しく見ていきましょう。
メリット①: 予算管理がしやすい
ネットスーパーでは、商品をカートに入れるごとに合計金額が表示されるため、「3,000円以内に抑えたい」などの予算設定が簡単です。レジで合計金額に驚く…ということもなく、計画的に買い物ができます。
メリット②: 衝動買いを防げる
ネットスーパーでは商品を「検索して購入」するため、店頭のように目移りすることが少なく、余計な買い物を防げます。レジ前にある商品や、新商品に目を奪われてつい購入…といった衝動買いが減り、家計の管理がしやすくなります。
メリット③: 在庫を確認しながら無駄なく買い物ができる
ネットスーパーの大きなメリットの一つは、注文時に家の在庫を確認しやすいことです。実際のスーパーに行くと、「マヨネーズあったかな?」「卵はあと何個あるんだっけ?」と迷ったうえとりあえず買ってしまい、帰宅してから後悔することもありますよね。
しかし、ネットスーパーなら注文前に冷蔵庫や収納棚を確認しながら必要なものだけを選べるので、重複買いや無駄な買い置きを減らせます。
メリット④: 体調不良時や悪天候時も安心
ネットスーパーは、悪天候や急な体調不良など、外出が難しいときでも、インターネット上で買い物ができ、自宅に届けてもらうことができるので、育児や介護、妊娠中にも頼りになります。
メリット⑤: 重たいものやかさばる品、冷凍品も楽に購入できる
お米や飲み物、洗剤などの重くてかさばる商品も、自宅の玄関まで届けてくれるのがネットスーパーの大きな魅力です。特に、高齢の方や妊娠中の方、小さなお子さんがいる家庭にとっては、買い物の負担がぐっと軽くなります。
さらに、冷凍食品やアイスクリームも、しっかり冷凍されたまま届くので、暑い季節でも「溶けてしまうかも…」という心配がありません。
ネットスーパーは、「自分の目で見て選べないのが不安」という声もありますが、店舗スタッフが責任を持って品質を確認しています。傷んだ商品が届くリスクは少なく、むしろプロが目利きして選んでいるという安心感があります。
デメリット①: 配送料や手数料がかかることも
ネットスーパーでは、一定金額以上の購入で配送料が無料になる場合もありますが、購入額が基準額に満たない場合は配送料や手数料がかかることがあります。また、月額利用料が必要なサービスもあるため、事前に確認しておきましょう。
デメリット②:配達時間に必ず在宅が必要
配達時間をあらかじめ指定できるのは便利ですが、その時間帯に必ず家にいなければなりません。急な予定が入って不在になると、再配達の手続きが必要になったり、場合によっては注文がキャンセル扱いになることも。予定が変わりやすい方にとっては、少し不便に感じるかもしれません。
デメリット③:割引品や見切り品が買えない
実店舗ではよく見かける“見切り品”や“割引シール付き商品”は、ネットスーパーでは基本的に取り扱いがありません。「少しでも安く買いたい」という方には物足りなく感じることもあるでしょう。
デメリット④: 欠品時の対応はスーパーによって違うので要注意
注文した商品が欠品していた場合、代わりの商品を届けてくれることもあれば、欠品の連絡が電話で来るケース、あるいは何の連絡もなくそのままキャンセルになることもあります。
対応方法はネットスーパーごとに異なるため、特に「今日どうしても必要!」という食材がある場合は注意が必要です。トラブルを防ぐためにも、欠品時のルールを事前に確認しておくと安心です。
デメリット⑤: 実物を見て選べない
ネットスーパーでは写真だけを見て商品を選ぶため、実際に届いた商品が「イメージと違った」と感じることも。
たとえば、「肉はこの部位が良かったのに」「大根は下半分の部分が欲しかった」など、こだわりがある方にとっては、脂身の量や野菜の大きさなどが気になるかもしれません。
細かい選び方ができない点は、不便に感じる方もいるでしょう。
ただし、ほとんどのネットスーパーでは「備考欄」があり、「脂身が少ないもの希望」など簡単な要望であれば記入することでスタッフが可能な範囲で対応してくれます。魚の下処理なども、店頭で対応可能な内容であれば、ネット注文でも受け付けてもらえる場合があります。
会社ごとに違う!ネットスーパー選びのポイント
ネットスーパーは今や多くの会社がサービスを展開しており、それぞれ特徴や使い勝手も異なります。配達エリアや料金体系、注文のしやすさ、配達時間の融通など、どんな軸で選べば良いでしょうか。
節約アドバイザーの和田さんにネットスーパー選びのコツをお聞きし、自分にぴったりのサービスを見つけるためのポイントをご紹介します。
まずは配達エリアを確認しよう
ネットスーパーは、配達できる地域が限られていることがほとんどです。たとえば、都会なら複数のサービスが利用できることもありますが、郊外や地方では選べる選択肢が限られる場合もあります。まずは自分の住んでいる地域が配達対象かどうかを必ず確認しましょう。
登録料や配達料の条件をチェック
サービスによっては、利用するために登録料がかかる場合があります。なるべく初期費用がかからず、一定の注文金額以上で配達料が無料になるネットスーパーを選ぶと、気軽に試しやすくなります。
たとえば、「3,000円以上の注文で配達料無料」といった条件がよくありますので、自分の買い物スタイルに合った料金体系かどうかをチェックしましょう。
使いやすさも重要なポイント
ネットスーパーのサイトやアプリは、それぞれ操作感や使いやすさが大きく異なります。検索機能が充実していて、欲しい商品をすぐ見つけられるか、カテゴリー分けがわかりやすいかはとても重要です。
例えば、「冷やし中華」を探したいのに、「冷やしラーメン」と登録されていて検索にヒットしないケースもあります。
また、注文履歴やお気に入り登録ができる機能があると、よく買う商品を簡単に再注文できて便利です。こうしたユーザビリティの違いは、実際に使ってみないとわからないので、いくつか試してみるのがおすすめです。
ぴったりのネットスーパーを見つけるためには実際に使ってみて選ぶのがベストです。配達エリア、料金、使いやすさ、配達時間指定の利用のしやすさなどを踏まえ、複数のサービスを実際に利用して、自分にぴったりのネットスーパーを見つけましょう。
注文時に押さえておきたい節約テクニック

最近、物価高に伴い、食料品の値上がりを実感している方も多いと思います。そんな中で「ネットスーパーを使えば節約できる」と聞くけれど、具体的にどうしたらよいのか気になりますよね。
そこで和田さんに、ネットスーパーのメリットを活かした節約のコツや賢い使い方についてお話をお伺いしました。
食材を余さず使い切る献立づくりを意識する
節約の基本は「買った食材をきちんと使い切ること」。冷蔵庫の中で半分残っているお肉やキャベツを優先的に使う献立を考え、そのうえで足りないものだけを注文するようにしましょう。食品ロスを防ぎ、食費の無駄遣いを減らすことができます。
まとめ買いは無理のない範囲で
ネットスーパーは一定金額以上の購入で配送料が無料になることが多いので、まとめ買いをしたくなります。ただ、1週間分の献立を立てて材料を使い切れる方ならまとめ買いは節約に効果的ですが、使い切れない場合は逆に無駄が増えることも。
自分の生活スタイルや使い切れる範囲を見極めて、無理のない買い方を心がけましょう。
プライベートブランド商品を賢く利用する
各社独自のプライベートブランドの商品は品質が安定していて価格も抑えられているため、節約に役立ちます。こうした商品を積極的に取り入れて、賢く買い物をしましょう。
冷凍野菜やカット野菜を活用する
野菜の価格が不安定な昨今、冷凍野菜やカット野菜は価格が比較的安定しており、腐りにくいというメリットがあります。ネットスーパーでも多く取り扱っているため、うまく活用することで食費を抑えられます。また、使いたい分だけ使えるため、食材の無駄を減らせます。
ネットスーパーを上手に使うことで「値上がりする食費の中でも賢く節約できるポイント」がたくさんあります。まとめ買いのタイミングや献立づくり、在庫確認の習慣を身につけて、無理なく節約に取り組んでみてくださいね。
ネットスーパーの“賢い使い方”とは?

ネットスーパーと実店舗の使い分けについて、節約アドバイザーの和田さんはどのように考えているのでしょうか?ネットスーパーの賢い使い方について解説していただきます。
重たいものやかさばるものはネットスーパーでまとめて購入
お米やお酒、調味料など、重くてかさばる商品はネットスーパーでまとめて買うのがおすすめです。重い荷物を持ち運ぶ手間が省け、時間や労力も節約できます。ネットスーパーは毎日の買い物よりも、まとめ買いに使うことで送料やコスト面でも大きなメリットがあります。
生鮮食品は実店舗でじっくり選ぶ
一方で、野菜や肉、魚、牛乳、納豆などの生鮮食品は、商品の量や状態を実際に確認したいので、スーパーで直接買うのがおすすめです。毎日の食事に使うものは、現物を見て選ぶと安心です。
長期保存できる食品は月に1回まとめてネットスーパーで注文すると、送料を抑えつつ買い物の手間も省けます。まずは実際に使ってみて、自分にぴったりのネットスーパーを見つけてくださいね。
まとめ

ネットスーパーは単なる「便利なサービス」ではなく、暮らしを効率よく整え、家計の節約をサポートし、時間のゆとりも生み出す“新しい日常のパートナー”です。和田さんのアドバイスを参考に、今日から賢く・お得に活用して節約生活を始めてみましょう。
※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。