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手軽に始められる!デイキャンプ初心者の必須アイテムと楽しみ方

手軽に始められる!デイキャンプ初心者の必須アイテムと楽しみ方
青木 達也 (株式会社NONIWA)

監修者

株式会社NONIWA

青木 達也

レンタル・レクチャー付きでキャンプ体験ができる施設「キャンプ民泊NONIWA」と、暮らしとアウトドアをテーマにしたお店「GRID」を埼玉県ときがわ町で運営。「野あそび夫婦」という夫婦ユニットでキャンプインストラクターとしても活動。監修「ソロキャンプ大事典」。

「キャンプに興味はあるけど、テントやギア一式を揃えるのは大変…」「宿泊の準備が面倒で二の足を踏んでいる…」そんな方にぴったりなのが、日帰りで楽しむ「デイキャンプ」です。本格的な宿泊キャンプと比べて準備も手軽で、初期費用も抑えられるのが魅力。

この記事では、キャンプ民泊NONIWAを運営するキャンプインストラクターの青木さんにインタビューを行い、これからデイキャンプを始めたい初心者の方に向けて、必要な道具から、最大限に楽しむコツまで、デイキャンプを充実させるコツをご紹介します。週末の新たな過ごし方として、ぜひデイキャンプを取り入れてみませんか?

デイキャンプとは?

デイキャンプとは?

デイキャンプは、日帰りで気軽に楽しめるキャンプスタイルのこと。通常のキャンプがテントを張って一泊以上過ごすのに対し、デイキャンプは夜を過ごさず、日中だけ自然の中で思いっきりアウトドアを満喫します。初心者や小さなお子さま連れのご家族、忙しい方でも気軽にチャレンジできるのがデイキャンプの大きな魅力。持ち物が少なく、準備や片付けも手軽なので、初めての方でも安心して楽しめます。

バーベキューや焚き火、自然遊びなど、短時間でもしっかり自然を感じられるデイキャンプは、週末のリフレッシュや家族の思い出作りにぴったりです。

どうして人気?デイキャンプの魅力

どうして人気?デイキャンプの魅力

そもそも、デイキャンプがこれほど人気を集めているのはなぜでしょうか?その理由と魅力をわかりやすくご紹介します。

宿泊なしで手軽にできる

デイキャンプは宿泊を伴わないため、装備や準備の負担がぐっと軽くなります。テントや寝袋などの重たいキャンプ道具が不要なので、初心者でも気軽にチャレンジしやすいのが魅力です。

また、持ち物が少ない分、移動や設営もスムーズで、低コストで楽しめる点もポイント。さらに、宿泊がないことで場所選びの自由度が高く、近場の公園やキャンプ場で気軽にアウトドア体験ができます。

時間とコストを抑えて賢く楽しむ

宿泊費がかからないため、経済的にも大変リーズナブル。施設の利用料も日帰り料金のみなので、手軽にアウトドアを楽しめます。時間の面でも、半日から1日と短時間で充実した自然体験が可能。忙しい方でも休日のちょっとした時間を使ってリフレッシュできるのが、デイキャンプの大きな魅力です。

この数年で、キャンプ道具の性能は驚くほど向上し、価格も高価なプロ仕様から手頃なものまで幅広く揃うようになりました。そのため、あまり費用をかけずに道具を揃えられることから、キャンプのハードルが大きく下がっています。

また、コロナ以降、アウトドアでの過ごし方を提案する施設が増え、設備が充実した場所も多くなったことで、さらに気軽に参加しやすくなったと感じています。デイキャンプは手軽に自然の中で過ごせる魅力があり、宿泊キャンプとは違った楽しみ方ができるのが大きなポイントです。

準備はこれでOK!デイキャンプの必需品&便利グッズ

準備はこれでOK!デイキャンプの必需品&便利グッズ

この夏はじめてデイキャンプを始めたいというあなた。デイキャンプを存分に楽しむために、まずは揃えておきたい基本アイテムとあると便利なグッズをご紹介します。

まずはこれ!基本のデイキャンプ道具

これからの時期のデイキャンプで欠かせないのは、タープ(日よけ)、レジャーシート、テーブル&チェア、そしてクーラーボックスです。この4つのアイテムがあれば、快適に過ごせます。安価で質の低いものよりは、少しお金をかけてしっかりしたものを選ぶのがおすすめです。

賢く節約!100均&ホームセンターも活用

食器やコンパクトサイズの補助チェアなど、使用頻度が低いものや使い捨てで済むアイテムは、100円ショップやホームセンターで揃えるとお得です。無駄なく賢く道具を準備できるので、コストを抑えつつ快適に楽しめます。

自然を満喫!虫対策&暑さ・寒さ対策

自然の中ではどうしても虫に出会います。虫除けスプレーは必須アイテムです。肌に直接スプレーして刺されるのを防ぎましょう。また、焚き火の近くで使える蚊取り線香も効果的です。特に夕方から夜にかけては蚊が活発になるので、虫除けグッズは忘れずに用意しましょう。

夏のデイキャンプでは、日焼け止めや帽子で紫外線を防ぐことが大切です。携帯扇風機や冷感タオルなどの冷却グッズは、暑さ対策に効果的ですが、こまめな水分補給で熱中症を防ぐことも忘れずに。

また、春先や秋口の朝晩は冷え込みやすいので、重ね着や温かい飲み物で体を冷やさない対策をしっかりしましょう。虫よけ、紫外線対策、熱中症予防、寒さ対策などは快適に自然を満喫するためのポイントです。

最近はコンパクトなのに風力がしっかりある携帯扇風機が増えているので、キャンプにはよく持っていきます。小型で持ち運びやすく、暑い日にはとても重宝しますね。また、少し上級者向けですが、自立式の折りたたみハンモックもおすすめです。木がなくても設置できるタイプもあるので、スペースに余裕があれば持っていくと、より快適にリラックスできますよ。

手軽で美味しい初心者向け「デイキャンプ飯」とは?

手軽で美味しい初心者向け「デイキャンプ飯」とは?

デイキャンプを楽しむうえで、外せないのが“ごはん”。自然の中で食べる食事は、それだけで特別な時間になります。ここからは、キャンプ初心者でも簡単にチャレンジできる“デイキャンプ飯”について、青木さんのアドバイスをもとにご紹介します。

初心者におすすめは手軽にできるBBQ

仲間とワイワイ楽しみながら美味しいキャンプ飯を味わうなら、「BBQ」がぴったり。初心者でも扱いやすいのが、着火しやすいタイプの炭。火起こしは着火剤を使えば簡単にスタートできます。

ただし、火を使う際はキャンプ場のルールを事前に確認し、耐熱手袋や消火用の水・バケツを準備しておくことが大切。安全に配慮しながら、BBQを思いきり楽しみましょう。

地元の食材を味わう

キャンプ場近くの道の駅や直売所には、地元の特産品が豊富です。たとえば、おやきや焼くだけの野菜・お惣菜など、温めるだけで食べられるものも多くあります。その土地ならではの味を楽しめるのも、デイキャンプの魅力です。

火を使わない!手軽でおしゃれなランチ

火を使わずに楽しむなら、サンドイッチやおにぎり、サラダなどがおすすめ。保冷バッグに入れて持って行くだけでOK。自然の中で食べると、普段のランチが特別に感じられます。竹籠を使ったりバスケットに詰めたり、盛り付けや容器ににこだわれば、SNS映えするおしゃれなキャンプ飯にもなりますよ。

アウトドアで楽しみながら食べればそれが立派な“キャンプ飯”。必ずしも火を使ったり、凝った料理をする必要はありません。地元の加工品や食材を購入して、ホットサンドメーカーやバーナーで温めて食べるだけでもOKです。もちろん、炭火でチキンを焼いたり、カレー味に仕込んだ手羽先を焼くなど、時間と手間をかけるのも楽しい体験です。自由な発想で楽しんでください。

初心者でも安心!キャンプ場選びの3つの軸

初心者でも安心!キャンプ場選びの3つの軸

「デイキャンプを始めてみたいけれど、どこを選べばいいの?」そんなキャンプ初心者の方も多いはず。自然の中で過ごすキャンプは魅力的ですが、最初のキャンプ場選びを間違えると「大変だった…」という印象だけが残ってしまうことも。デイキャンプを楽しめる場所選びの3つのポイントをご紹介します。

①自宅からの距離とアクセスのしやすさ

初心者にとって最も重要なのは、自宅からの距離です。片道2時間以上かかると、移動だけで疲れてしまいキャンプが楽しめなくなることも。また、自家用車で乗り入れ可能かどうかも重要です。テントを張る場所に車が横付けできると荷物の運搬が楽になり、ストレスが軽減されます。

② 設備の充実度

トイレの清潔さ、炊事場の有無は快適さを大きく左右します。仮設トイレのみの河川敷的なサイトもありますが、最初は水回りが整ったキャンプ場がおすすめ。特に料理や洗い物をしたい方は、炊事場の使いやすさを確認しておくと安心です。

③火の使用ルール

「焚き火OKかどうか」はキャンプ気分を大きく左右します。焚き火、BBQ、花火など、火の使用に関するルールはキャンプ場によって異なるため、事前に確認しておくとトラブルを避けられます。

隣との距離が近いと、話し声や音楽の音量などが思った以上に気になることも。焚き火や花火、ペットの同伴可否、ゴミの持ち帰りルールなど、キャンプ場ごとに異なるルールは必ず事前に確認しましょう。

泊まりのキャンプは準備も多く、天候によっては気が重くなることも。そんなときは無理せず、「今日はやめよう」という選択もアリ。気軽に変更できる柔軟さもキャンプの魅力の一つです。

キャンプスタイルは多様化!それぞれの楽しみ方を

キャンプスタイルは多様化!それぞれの楽しみ方を

青木さんによると、最近のキャンプは、若い世代だけでなく、30代〜40代、さらに60代〜70代のシニア層まで幅広く楽しまれているといいます。また、ソロ派とグループ派の両方がおり、それぞれ自由なスタイルで過ごしています。

YouTubeやInstagramなどで見たおしゃれなキャンプグッズや調理スタイルを取り入れる方も増えており、最近では初心者でも扱いやすい便利アイテムが豊富に揃っています。火を使わないアイテムや煙が出にくい調理器具など、スマートに楽しむ方も多いそうです。

ソロキャンプでは、「何もしない時間」を楽しむ方が多く、昼寝や読書、燻製づくりに挑戦するなど、日常ではなかなかできない過ごし方が人気です。特に料理好きの女性やこだわり派の男性には、アウトドアならではのレシピに挑戦するのが楽しい時間に。アニメや漫画の世界を再現するような“外ごはん”も憧れのひとつです。

まとめ:デイキャンプは「自分らしさ」と出会う時間

まとめ:デイキャンプは「自分らしさ」と出会う時間

日帰りで気軽に楽しめるデイキャンプは、ただのレジャーにとどまらず、「自分らしさ」と出会うきっかけになることもあります。自然の中で火を起こしたり、食事を作ったり、テントを立てたりといった普段しない体験を通じて、知らなかった自分の一面に気づくことも。誰かに合わせるのではなく、「自分がどう過ごしたいか」に素直になる時間。そんな自由で多様な楽しみをあなたもはじめてみませんか。

100円ショップやホームセンターにもキャンプコーナーができるなど、キャンプがひとつの「文化」として定着し、多様なスタイルが共存するようになった昨今、自分のレベルや目的に合った関わり方ができるようになってきました。

大切なのは、「自分に合ったキャンプ」を見つけること。どこまでやりたいか、どんなふうに自然と関わりたいか。――その答えは人それぞれです。だからこそ、まずは一度やってみる。そこから始まる自分との新たな出会いこそ、キャンプの大きな魅力です。

※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。

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