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【冬の防災グッズ】命を守るために“今”準備したいアイテムと選び方

【冬の防災グッズ】命を守るために“今”準備したいアイテムと選び方
セゾンのくらし大研究 編集部

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地震や台風、大雪など、季節を問わず私たちの暮らしを脅かす自然災害。しかし、特に冬は、停電や断水などの被害が重なると「寒さ」が命に直結する危険な状況に陥ることもあります。

暖房や給湯器が使えなくなったとき、あなたと大切な家族を守るのは、冬ならではの防災グッズです。本記事では、冬の備えで本当に重要なグッズや、その選び方、備蓄のコツをわかりやすく解説します。

冬に必要な「防災グッズ」とは?

冬に必要な「防災グッズ」とは?

冬の防災対策は、夏とは大きく異なります。猛暑の熱中症対策と同じように、冬は低体温症の防止や暖房停止に備えることが最重要課題です。まずは「なぜ冬に特別な防災グッズが必要なのか」を押さえておきましょう。

冬の災害リスク

冬の災害は、単に家屋の被害やライフラインの遮断に留まりません。特に恐ろしいのは、停電による暖房器具の停止や、断水による給湯の停止です。

 2018年の北海道胆振東部地震では、真冬の停電が約295万戸に及び、毛布や寝袋、カイロといった防寒グッズの有無が被災者の健康を大きく左右しました。

暖房が使えないと、体温は急激に下がります。高齢者や乳幼児は特に低体温症のリスクが高く、最悪の場合、命に関わる事態になることもあります。また、停電中は調理やお湯の確保も難しくなり、冷え切った食事や水で体調を崩す例も多発します。

夏の防災グッズとの違いと、冬特有の優先度

夏の防災は「熱中症対策」「水分補給」「食中毒防止」などが中心ですが、冬はとにかく「寒さ対策」が最優先です。

同じ防災グッズでも、冬は保温力や多用途性を重視した選び方が必要です。また、乾燥による感染症リスクも上がるため、加湿や手洗いグッズも忘れずに準備しましょう。

必ず備えたい「冬の防災グッズ」基本リスト

必ず備えたい「冬の防災グッズ」基本リスト

ここでは、冬の災害時に必要となる代表的な防災グッズを整理しました。夏と共通する部分もありますが、冬特有の「暖を取る工夫」が大きな特徴です。

保温・防寒グッズ

  • ボックス毛布・寝袋:家庭用毛布だけでなく、コンパクトに収納できる「アルミブランケット(エマージェンシーシート)」や冬用寝袋も用意を。非常時に室内で使えば保温性が高まります。
  • カイロ:使い捨てカイロや貼るタイプのカイロ、充電式カイロも便利。電池式は乾電池の備蓄も忘れずに。
  • 防寒着:ダウンやフリース、防風素材のアウター、手袋・帽子・ネックウォーマーも有効です。
  • 下着・靴下:ヒートテックなど発熱・保温性の高いものを多めに用意しましょう。

食料・飲料と“お湯”の確保

  • 非常食・保存食:常温保存できるレトルト・缶詰・フリーズドライ。おかゆや温かいスープ類もおすすめです。
  • 保存水:飲料水は1人1日3リットル×最低3日分を目安に。調理用も多めに備蓄しておきましょう。
  • カセットコンロ・固形燃料:停電時でもお湯や温かい食事が作れます。ガスボンベは多めに備蓄を。
  • 紙コップ・紙皿・割り箸:洗い物を減らす工夫も重要です。

停電・断水対策

  • LEDランタン・懐中電灯:停電時は家族全員分用意を。手が使えるヘッドライトが特に便利です。
  • モバイルバッテリー・乾電池:スマホ・ラジオの充電用。大容量タイプやソーラー式も選択肢に。
  • 簡易トイレ・ウェットティッシュ・体拭きシート:断水時の衛生維持。におい対策グッズもセットで用意しておきましょう。
  • 手回しラジオ:情報収集用に。ライト一体型が便利です。

冬の防災グッズ“選び方”と、あると安心+αアイテム

冬の防災グッズ“選び方”と、あると安心+αアイテム

防災グッズをそろえるときは、やみくもに買い集めるのではなく、優先順位と選び方を意識することが大切です。

選ぶポイントは?「軽さ」「かさばらなさ」「多用途性」をチェック

災害時は荷物が増えがちです。選ぶ際には軽量・コンパクトで家族全員分揃えやすいものを選びましょう。また、一つで複数用途をこなせるアイテム(例:エマージェンシーシート=保温・防風・敷物に使える)が役立ちます。

家族・ペット・高齢者、それぞれに必要な備えを

家族構成やライフスタイルによって、必要な防災グッズは異なります。小さなお子様・高齢者・ペットがいるご家庭は、以下のように、個別に必要なものもリストアップが必要です。

  • 乳幼児:ミルクや離乳食の保温、温かいおしりふき、着替え多め
  • 高齢者:トイレ・移動補助グッズ、薬や保湿クリーム、防寒具
  • ペット:保温マットやブランケット、非常食、持ち運びしやすいキャリーケース

備蓄は“ローリングストック”がコツ

普段から使用している食品や日用品を、買い足しながら消費していく「ローリングストック方式」を取り入れると、無理なく備蓄を続けられます。さらに、半年に一度は消費期限や電池の残量を確認しておくと安心です。

必要な防災グッズのリストを冷蔵庫や玄関など目に入りやすい場所に貼っておけば、備え忘れを防ぐことにもつながります。

  家族と話し合って「冬の防災」見直しを

家族と話し合って「冬の防災」見直しを

冬の災害は、ほんの数時間の停電や断水が命に関わる事態へ発展します。

日頃からグッズの備蓄だけでなく、「どこに・何が・どれだけあるか」を家族で共有し、定期的な見直しや訓練を行うことが大切です。

防災は“もしも”ではなく“いつか”に備えるもの。あなたとご家族が、冬も安心して過ごせるよう、今日からできる備えを始めてみてはいかがでしょうか。

※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。

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