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独身の入院|世話は誰に頼む?頼れる人がいないときの対応法

独身の入院|世話は誰に頼む?頼れる人がいないときの対応法
セゾンのくらし大研究 編集部

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セゾンのくらし大研究 編集部

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独身で入院すると、保証人や身の回りの世話をしてくれる人がいないことで、様々な不安や困難に直面します。でも大丈夫。事前の備えと適切な対処法を知ることで、安心して入院に臨むことができるのです。この記事では、独身の方が入院する際に直面する問題と、その解決策をわかりやすく解説します。

(本記事は2024年8月7日時点の情報です)

この記事を読んでわかること
  • 独身で入院すると、保証人や身の回りの世話をしてくれる人がいないため、さまざまな困難に直面する可能性がある
  • 保証人には「身元保証人」と「連帯保証人」の2種類があり、それぞれ役割が異なる
  • 独身者が保証人や身の回りの世話を依頼する相手として、親族や友人・知人、法人などの選択肢がある
  • 日頃から職場の同僚や上司、趣味の仲間、近隣住民などと良好な関係を築いておくことが、いざというときの助けになる
ひとりのミカタ

独身の入院で困ることとは?

独身の入院で困ることとは?

独身で入院する際、最も困るのが保証人の問題と身の回りの世話です。多くの病院で、入院の際には保証人が必要とされています。また、入院中や退院後のサポートを頼める人がいないことで、日常生活にも支障をきたす可能性があります。

それぞれの問題について詳しく見ていきましょう。

保証人を頼める人がいない

ほとんどの病院では、入院時に保証人を立てることが求められます。保証人がいないと、入院を断られてしまう可能性もあるのです。

入院時の保証人には、次の2種類があります。

  • 身元保証人
  • 連帯保証

身元保証人

身元保証人は、本人の身元を保証する役割を担います。具体的には、入院時の本人確認や、急変時・死亡時の連絡先となります。身元引受人と呼ばれることもあります。

連帯保証人

連帯保証人は、医療費などの支払いを保証する役割です。万が一、本人が支払いできなくなった場合、連帯保証人が代わりに支払う義務を負うことになります。

準備や身の周りの世話など入退院時にサポートを頼める人がいない

入院の際は、寝まぎ、タオル、日用品など、さまざまな準備が必要です。入院が長引けば、これらの交換も必要になります。

また、体調によっては、食事や入浴、トイレなども自力では難しくなることがあります。普段は一人で生活していても、入院中は誰かの手助けが必要になるのです。

さらに退院後も、通院の付き添いや自宅での身の回りのサポートが必要なケースがあります。

独身は保証人や身の回りの世話を誰に依頼するべき?

独身は保証人や身の回りの世話を誰に依頼するべき?

独身の場合、入院時の保証人や身の回りの世話を誰に頼めばよいのでしょうか。選択肢としては、親族や友人・知人に頼る方法と、法人のサービスを利用する方法があります。

それぞれのメリットとデメリットについて説明します。

親族や友人・知人

身元保証人は、必ずしも家族である必要はありません。信頼できる親族や友人・知人に依頼することも可能です。

親しい間柄に頼めば、金銭的な負担をかけずに済むというメリットがあります。また、病状の説明を受けたり、見舞いに来てもらったりと、精神的にも支えになってくれるでしょう。

しかし、一方で、お願いしづらいという心理的ハードルもあります。後々、人間関係に影響が出ることを恐れて、躊躇してしまう人も多いのではないでしょうか。

また、相手の事情によっては、緊急時の対応が難しいケースもあります。特に連帯保証人は、支払い能力のある人を選ぶ必要があるため、慎重に検討しなければなりません。

法人

保証人や身の回りのサポートを、専門の法人に依頼するという選択肢もあります。

個人に頼るのとは違い、サービス内容や条件が明確なので、安心感があります。プロとして、責任を持ってサポートしてくれるでしょう。また、急な要望にも対応してくれる柔軟性は、大きな強みだと言えます。

ただし、サービス利用には料金がかかります。金銭的な負担は避けられません。また、サービスの質や信頼性には、業者差があるのも事実です。

実際に契約する前に、料金体系や、具体的なサポート内容を確認しておく必要があります。可能であれば、利用者の評判などもチェックしておきたいポイントです。

保証人や身の回りの世話を依頼しやすく!事前にできる対策とは

保証人や身の回りの世話を依頼しやすく!事前にできる対策とは

いざというとき、頼れる人がいるかどうかは、日頃の人間関係が鍵を握ります。普段から、周囲の人々とのつながりを大切にしておくことが、いざというときの助けになるのです。

ここでは、事前にできる対策をいくつかご紹介します。

職場の同僚や上司と良好な関係を築いておく

職場の同僚や上司とは、毎日顔を合わせる間柄です。仕事上の関係だけでなく、プライベートでも交流を持つことで、より深い信頼関係を築くことができます。

例えば、休日に一緒に趣味を楽しんだり、悩み事を相談したりするなど、仕事以外でのコミュニケーションを心がけましょう。日頃から良好な関係を築いておけば、もしもの時に助けを求めやすくなります。

ただし、あまりにも頻繁に私的な用事を頼むのは控えましょう。業務に支障が出るようでは、かえって信頼を損ねる恐れがあります。

趣味のサークル活動などに参加し頼れる友人をつくっておく

趣味の集まりやサークル活動に参加することで、同じ興味を持つ仲間を見つけることができます。一緒に楽しみを共有する中で、自然と心の通った友人ができるでしょう。

共通の話題があれば、会話も弾みます。些細な出来事も、共感し合える間柄なら、悩みを打ち明けやすいものです。

また、サークルで知り合った友人とは、お互いの生活環境を知る機会も多いため、いざというときに助け合いやすいというメリットもあります。

ただし、あまり深入りしすぎるのは禁物です。プライベートな時間を奪われたり、金銭的な問題に巻き込まれたりするリスクもあるので、適度な距離感を保つことも大切です。

近隣住民や地域とのつながりを持っておく

近所付き合いは、もしもの時の強い味方になります。日頃から挨拶を交わしたり、町内会の活動に参加したりして、顔見知りの関係を築いておきましょう。

ゴミ出しのルールを守る、騒音に気をつけるなど、近隣住民に迷惑をかけないよう心がけることも大切です。良好な関係があれば、急な入院の際、留守宅の見回りや、郵便物の管理など、ちょっとした用事をお願いしやすくなります。

ただし、あまりにも踏み込んだ依頼は控えましょう。あくまで、お互い様の関係であることを忘れずに、節度を持って付き合うことが肝心です。

頼れる人が見つからない場合の対処法

頼れる人が見つからない場合の対処法

どうしても身内に頼れる人がいない場合、専門家や公的制度、民間サービスの利用を検討しましょう。

ここでは、以下について詳しく説明します。

  • 医療ソーシャルワーカーへの相談
  • 成年後見制度の利用
  • 民間サービスの利用

参照:株式会社日本総合研究所|公的介護保険サービスにおける身元保証等に関する調査研究事業

医療ソーシャルワーカーに相談する

医療ソーシャルワーカーは、病院に所属し、患者やその家族の社会生活上の問題の解決をサポートする専門職です。

身寄りがなく、支援者がいない患者の退院支援や、社会福祉制度の利用手続きの代行などを行ってくれます。入院時に、主治医や病棟の看護師に相談すれば、医療ソーシャルワーカーを紹介してもらえるでしょう。

医療ソーシャルワーカーに相談することで、行政の支援制度につなげてもらったり、入院中や退院後の生活のサポート体制を整えてもらえたりすることができます。

成年後見制度を利用する

成年後見制度とは、認知症や知的障害、精神障害などで判断能力が不十分な人の権利を守る制度です。家庭裁判所に申立てをし、審判を受けることで、成年後見人などが付きます。成年後見制度は、判断能力が不十分な方を法律的に支援する制度です。この制度を利用することで、入院時の手続きや財産管理などを後見人が代行することができます。

成年後見制度は、法定後見と任意後見の2種類に分かれています。

法定後見は、すでに判断能力が低下している方を対象とした制度です。家庭裁判所が選任した後見人が、本人に代わって契約や財産管理、医療行為の同意などを行います。法定後見では、本人の判断能力の程度に応じて「後見」「保佐」「補助」の3つの類型があります。

一方、任意後見は、将来の判断能力低下に備えて事前に準備をしておく制度です。本人が判断能力を有している間に、将来の後見人となる人(任意後見人)と契約を結んでおきます。これにより、認知症などで判断能力が低下した際に、自分の意思や希望を反映した支援を受けることができます。

任意後見制度は、自分の将来に対して主体的に準備ができる点が特徴です。例えば、「入院時にはこの人に連絡してほしい」「このような治療を受けたい(受けたくない)」といった具体的な希望を事前に定めておくことができます。また、財産管理の方針や日常生活の支援内容なども、自分の意思で決めておくことが可能です。

このように、任意後見制度を利用することで、たとえ独り身であっても、自分らしい生活と医療を受ける準備を整えることができます。ただし、任意後見制度の利用には、公正証書の作成など一定の手続きが必要です。詳細については、司法書士や弁護士、または地域の成年後見支援センターなどに相談するとよいでしょう。

民間サービスを利用する

身元保証や日常生活支援、死後の事務手続きなどをサポートしてくれる民間サービスの利用も一つの方法です。

ただし、サービス内容や料金は業者によって異なります。事業者の信頼性や提供されるサービスの範囲を十分に確認する必要があります。

また、料金設定が不透明だったり、必要以上のサービスを勧められたりする可能性もあるので注意が必要です。契約前に、複数の事業者を比較検討し、納得できる事業者を選ぶことが大切です。

「ひとりのミカタ」なら充実サポート!

「ひとりのミカタ」なら充実サポート!

セゾンカードでおなじみのクレディセゾンのグループ会社「くらしのセゾン」が提供する「ひとりのミカタ」は、入院時の身元保証や緊急連絡先の代行だけでなく、普段の暮らしや将来への備え、遺言書作成や任意後見契約、そして万が一の際の死後の手続きまで、ワンストップで継続的にサポートしてくれるサービスです。

「ひとりのミカタ」の特徴は、以下の3点です。

  • クレディセゾングループが提供する安心の終活支援サービス

信頼の専門士業事務所や専門サービス会社と連携し、万全のサービスを提供。

  • もしもの時からその時まで、終活の総合サポートサービス

入院時の「身元保証」や緊急連絡先代行から、エンディングサポート(死後事務手続き)まで幅広くカバー。

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ハウスクリーニングや、墓参り・墓掃除の代行、生前整理・遺品整理まで、会員優待割引で利用ができます。

ご要望に応じて身元保証がメインの「エルダープラン」とエンディングサポート(死後事務手続き)までカバーした「プラチナプラン」の2つのプランが用意されており、必要なサポートを受けることができます。

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おわりに

独身で入院することは、保証人や身の回りの世話をしてくれる人がいないため、不安や困難が伴います。しかし、事前の備えや適切な対処法を知ることで、安心して入院に臨むことができます。親族や友人、法人に頼ることや、医療ソーシャルワーカーへの相談、成年後見制度や民間サービスの利用など、さまざまな選択肢があります。特に、「ひとりのミカタ」は、入院から死後の手続きまで幅広くサポートしてくれる心強いサービスです。独身の方が、もしもの時に備え、適切な準備と対策を講じることで、安心して医療を受けられる環境を整えることができるでしょう。

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