40代を迎え、独身として自分らしく生きることを選ぶ女性が増えています。しかし、人生のこの時期には将来に対する不安や悩みが浮かび上がってくることもあります。「このまま一生独身かもしれない」「経済的に大丈夫だろうか」など、独身ならではの心配は尽きません。そんな時だからこそ、しなやかに、そして自分らしく生きるための考え方や備えが大切です。
本記事では、40代独身女性が前向きに日々を楽しみながら充実した人生を送るためのヒントを解説します。
- 生涯未婚率は2000年以降急増しており、特に正規雇用の女性では管理職や専門職で未婚率が高くなっている
- 40代独身女性は結婚・経済・キャリア・健康・人間関係など多岐にわたる不安や悩みを抱えている
- 心身の健康を保つためには、ストレス管理や運動習慣の確立、悩みの言語化が効果的である
- 独身女性の将来設計には、具体的な資金計画の策定と早めの老後対策が重要である
40代独身女性は増えている
日本では2000年以降、生涯未婚率が顕著な上昇傾向を示しています。統計データによると、2000年に女性の生涯未婚率が5.82%だったのに対し、2020年には17.81%まで上昇。同様に男性も2000年の12.57%から2020年には28.25%へと、約2倍以上に増加しています。
特に正規雇用の女性においては、その傾向がより顕著です。管理職では男性の未婚率が9%であるのに対し、女性は27%と約3倍の開きがあります。また、専門的・技術的職業や事務職、販売職などの分野でも、女性の未婚率は男性を上回っています。中でも事務職は29%と最も高く、45~54歳の未婚女性の絶対数も21万人を超え、職種別で最多となっています。
このように、キャリアを積み重ねてきた女性ほど未婚率が高くなる傾向が見られ、仕事と結婚の両立の難しさが浮き彫りとなっています。
40代独身女性の不安と悩み
40代独身女性は、さまざまな不安や悩みを抱えています。結婚や老後のことから、仕事、人間関係まで、その内容は多岐にわたります。
ここからは、具体的にどのような不安や悩みがあるのかを見ていきましょう。
一生独身なのでは?という不安
多くの40代独身女性は、「一生独身でいる」と決意しているわけではありません。パートナーと出会える可能性を考えつつも、「このまま一人かもしれない」という思いが交錯し、自分の立ち位置が定まらない状況に置かれています。
この年代では、出産可能な年齢のリミットが近づいていることへの焦りも感じやすく、子どもを持たないことで人生に「やり残し」を抱えているような不安も生まれます。また「私はこう生きる!」と決めたつもりでも、「本当にこれでいいのか」という別の考えが首をもたげ、その繰り返しに悩まされることも少なくありません。
経済的な不安
40代独身女性の経済面での不安は深刻です。お金の心配が頭から離れず、このままの収入で生活を維持できるのか、一人での老後の資金形成は十分なのかと考え込むことも多いでしょう。総務省の調査によると、40代独身女性の平均貯蓄額は約950万円、中央値は500万円程度となっています。
今後、体調を崩したり仕事を失ったりした際の収入源についても不安を感じやすく、将来の経済的な見通しが立てづらい状況に直面しています。
仕事やキャリアの悩み
40代は仕事やキャリアについて真剣に考える時期です。体力的に今の仕事を続けられるのか、定年までリストラされずに働き続けられるのかという不安が募ります。
これまでキャリアを積んできた人は今後のポジションについて、なんとなく仕事を続けてきた人は今後の方向性について、悩みを抱えがちです。また、年齢を重ねるにつれて体力の衰えも実感するようになり、今後も同じペースで働き続けることができるのかという不安も生まれます。
心身が衰えることへの不安
40代になると、女性ホルモンの変化に伴う体調の変化を実感する機会が増えてきます。更年期障害による頭痛やめまい、不眠に悩まされることも。また、病気のリスクも上がり始める時期でもあります。
さらに、肌のターンオーバーが45日周期と遅くなり、シミやくすみ、たるみが目立ち始めます。実際に調査では、40代女性の36.1%がたるみを、29.4%がシミに悩んでいることが明らかになっています。このような心身の変化に対する不安が大きくなる時期といえます。
人間関係の悩み
40代独身女性は、人間関係の変化に直面することも多くなります。学生時代からの友人たちは結婚して子育てに忙しく、価値観の違いから会話が合わなくなり、徐々に疎遠になっていくケースも少なくありません。職場でも、若い世代の割合が増え、年齢的に上の立場になることで話が合わず孤立を感じることも。
同じ境遇で共感し合える友達を見つけることが難しく、たとえ同じ境遇の友人がいても、その人にパートナーが見つかるなどして離れていってしまうのではないかという不安を抱えています。
40代独身女性がしなやかに生きる5つのポイント
40代独身女性が抱える不安や悩みは尽きませんが、これらにうまく対処しながら、自分らしく生きていくためのポイントがあります。
ここでは、より心地よい人生を送るための5つの具体的な方法をご紹介します。
ストレスに対処する
40代独身女性の健康的なメンタル管理には、ストレスケアが重要です。特に効果的なのが「ゆるめる活動」と「ひろげる活動」の2つのアプローチです。ゆるめる活動では、日頃の緊張を和らげることを意識します。ヨガやダンス、整体などを継続することで、硬くなった体がほぐれ、心も柔軟になっていきます。また、カウンセリングやヒーリングを通じて、心の中にある思いを表出させることも効果的です。
一方、ひろげる活動では、交友関係や活動領域、肩書きなど、自分の枠組みを広げていきます。勉強会や交流会に参加することで、新しい出会いや気づきが生まれ、思いがけないパートナーとの出会いにつながることもあります。
悩みややりたいことを書き出す
漠然とした悩みを抱えているときは、具体的に書き出してみることが有効です。頭の中で考えているだけでは整理できず、モヤモヤが募るばかりです。まずはお金や時間に制限を設けずに、やってみたいことを思い切って書き出してみましょう。
例えば、ヨーロッパ旅行に行きたい、銀座でフレンチを食べたい、フリーランスとして働きたいなど、頭の中を整理するつもりで書き出していきます。そうすることで、自分の理想とする生活や働き方が明確になってきます。
今後の人生を見据えた資金計画を立てる
定年退職後の生活に備えて、まずは自分の年金受給額を確認することから始めましょう。日本年金機構が提供している「ねんきんネット」では、60歳からの年金予想額を確認できます。
退職金や年金がいくらもらえるのかを計算し、それを生活費と照らし合わせて、貯蓄でまかなえるかどうかを検討します。お金の問題は面倒に感じるかもしれませんが、40代のうちから考えることで、ゆとりを持って資産形成を行うことができます。
運動を習慣化して健康管理をする
運動は健康や美容だけでなく、メンタル面にも良い影響を与えます。生活習慣病の予防、代謝アップによる肌の改善、心の安定など、40代女性が抱える悩みの多くを解決できます。
厚生労働省では、週2回以上、1回30分以上の運動を1年以上継続することを推奨しています。運動が苦手な方は、週2回のウォーキングから始めてみるのがおすすめです。実際、運動習慣がある人の約8割が「メンタルに良い影響がある」と実感しています。
悩まずに人生を楽しむ
40代独身女性は「開き直り」の気持ちを持つことが大切です。結婚していても子どもがいても、誰しも悩みを抱えています。むしろ、家族のことで悩まなければならない状況の方が、精神的な負担は大きいかもしれません。独身には独身の良さがあります。突然仕事を辞めることも、好きな場所への移住も、自分の意思で自由に選択できます。
自分で「40代だからもう遅い」「40代だからこうあるべき」と決めつけるのはやめましょう。現代はダイバーシティの時代です。同年代でも、価値観や境遇は一人ひとり異なります。お互いの個性を活かし合いながら、新しい気づきを得ていく時代なのです。
40代独身女性に必要な備えとは
将来への不安を軽減し、より豊かな人生を送るためには、早めの備えが重要です。
ここでは、40代独身女性が今から始められる具体的な備えについてご説明します。
終活を始める
40代から終活を始めることは、決して早すぎることはありません。むしろ、この時期から取り組むことで、老後の不安を軽減し、人生設計を見直すよい機会となります。気力と体力があるうちに、判断力や思考力を活かして準備を進めることができます。
エンディングノートの作成は、終活の第一歩として有効です。銀行口座やクレジットカードの情報、デジタルデータの管理方法、資産やローンの情報など、今書ける内容から記入を始めましょう。また、身辺整理も重要です。必要なものと不要なものを分類し、現在使用していないものや重いものから整理を始めると効率的に進められます。
身元保証サービスや終活サポートを利用してみる
独身女性にとって、入院時の身元保証人や緊急連絡先の確保は重要な課題です。突然の入院や施設入居時に、身元保証人が必要になることがあります。そのような場合に備えて、専門の身元保証サービスを利用することで、安心して医療や介護サービスを受けることができます。
おひとりさまの終活はくらしのセゾン「ひとりのミカタ」へ
セゾンカードでおなじみのクレディセゾングループの会社「くらしのセゾン」が提供する「ひとりのミカタ」は、おひとりさまの日常生活から終活に関するさまざまなお悩みごとを総合的に支援するサービスです。ライフステージに応じて選べる4つの会員プランがあり、入院や高齢者施設入居時の身元保証から、緊急連絡先の代行、さらには死後事務手続きまで、幅広いサポートを受けることができます。
会員特典として、ハウスクリーニングなどの生活関連サービスが優待価格で利用できるほか、生前整理・遺品整理の無料相談や、相続・葬儀に関する無料相談も提供されています。
特に65歳までの方限定の「エントリープラン」は、必要なときに必要なサービスを依頼することができます。そのため、入会金や年会費の負担を抑えつつ40代の独身女性が将来に向けて備えるには、最適な会員プランではないでしょうか。
また、定期的に開催されるWEBセミナーでは、相続や遺言、任意後見制度など、おひとりさまに関わる重要なテーマについて専門家から学ぶことができます。信頼できるクレディセゾングループのサービスとして、おひとりさまの「いつも」と「もしも」をしっかりとサポートしてくれる心強い味方となってくれるでしょう。
おわりに
40代独身女性の生活は、さまざまな不安や課題を抱えやすい環境にあります。しかし、これらの課題は早期に適切な対策を講じることで解決できます。ストレス管理や運動習慣の確立、資金計画の策定、そして終活の準備など、具体的な行動を起こすことで、より安定した豊かな生活を実現できます。特に、専門的なサポートサービスを活用することで、将来の不安を軽減し、自分らしい人生を送ることができます。40代という時期は、これからの人生を見据えて新たな一歩を踏み出すための大切な転換期となるのです。
※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。