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新幹線のチケット、実は「途中下車」できる?お得な裏ワザと注意点

新幹線のチケット、実は「途中下車」できる?お得な裏ワザと注意点
セゾンのくらし大研究 編集部

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列車の旅、ただ移動するだけではもったいない——。

「途中下車」というルールを知っていると、途中の駅で気になるグルメや観光を満喫しながら旅ができます。この記事では、“途中下車”の基本ルールから、おすすめの途中下車駅、お得に使うコツまで、分かりやすく解説します。

特定のきっぷで可能な「途中下車のルール」とは

特定のきっぷで可能な「途中下車のルール」とは

途中下車とは、一定条件を満たせば途中駅で改札を出ても、同じきっぷで旅行を続けられる制度です。

基本ルールは「片道101km以上の乗車券」であること。該当する乗車券なら有効期間内に何度でも途中下車が可能で、残り区間もそのまま利用できます。

ただし、東京都区内や大阪市内など大都市近郊区間内のみの利用や、回数券・一部割引きっぷでは途中下車できません。

途中下車のルールを知っておけば、旅の計画に柔軟性が生まれますよ。

知っておくと便利な途中下車駅と周辺情報

途中下車ができるとわかったら、どの駅で降りるか考えてみましょう。ここでは観光や休憩にピッタリの途中下車におすすめの駅を紹介します。

名古屋駅:ご当地グルメでエネルギーチャージ

名古屋はグルメの街として有名で、駅周辺にはひつまぶしやみそカツなどのご当地名物を味わえるお店が集まっています。駅直結の地下街「エスカ」や駅ナカの「名古屋うまいもん通り」には、老舗のみそカツ専門店や評判のひつまぶし店など人気店が軒を連ねており、移動の合間に本場の味を満喫できます。駅ビル内で手軽に名物ランチを楽しめるので、乗り換えついでのプチ観光にもぴったりです。

越後湯沢駅:駅ナカの温泉でリラックス

新潟県の越後湯沢駅の構内の「ぽんしゅ館」では、新潟の食品やお土産を豊富に取り揃えています。日帰り温泉施設「酒風呂」もあり、日本酒をブレンドしたお湯に浸かって旅の疲れを癒せますよ。また、同じく駅構内では新潟各地の地酒が試飲できるコーナーも人気。移動の合間に温泉に浸かってリフレッシュすれば、また元気に旅を続けられますね。

博多駅:本場とんこつラーメンを食べ比べ

九州の玄関口・博多も途中下車にうってつけです。博多駅構内にあるデイトスの2階には、人気のラーメン店が集結した「博多めん街道」があります。こってり濃厚な本場の博多ラーメンを、乗り換え時間にサクッと味わえるのはうれしいですね。

人気の店は行列必至なので時間には余裕を持って。場合によっては最大6時間までの途中下車枠を利用して天神エリアまで足を伸ばすのもアリです。お腹も心も満たされたら、再び列車に乗り込んで旅路を続けましょう。

新函館北斗駅:函館朝市で海鮮丼に舌鼓

北海道新幹線で北海道入りするなら、新函館北斗で降りて函館観光するのがおすすめです。在来線で函館駅に向かい、有名な「函館朝市」は駅から徒歩で行きましょう。ウニやイクラがたっぷり載った海鮮丼など、新鮮ネタが自慢の食堂が軒を連ねており、朝から豪華な海の幸を楽しめますよ。ちょっと早起きして、寄り道する価値のある時間になるでしょう。

計画的な利用でお得度アップ

途中下車を最大限活用するには、きっぷの種類や有効期限をよく確認し、賢く計画することが大切です。

往復割引や有効期間をフル活用

新幹線の長距離旅では、片道601km以上の乗車券を往復で購入すると運賃が1割引になるJRの「往復割引」制度があります。例えば東京~岡山間の往復乗車券をまとめて買えば、それぞれの片道運賃の節約につながります。

往復割引や有効期間をフル活用
わからないことがあれば、みどりの窓口で聞いてみましょう。

さらに、乗車券の有効期間も長距離ほど延長される点も見逃せません。片道600km以上の往復きっぷなら有効期限は行き5日+帰り5日の計10日間となり、その間であれば途中下車しながら旅行が楽しめます。

例えば「東京→博多」の乗車券があれば、有効期間内に途中の大阪で一泊してもOK。東京~博多を片道づつ買うより往復で買った方が安く、しかも途中下車しながら遠回り旅行が楽しめるのです。

なお、この便利な往復割引乗車券は2026年3月末で制度終了予定です。使えるうちにフル活用して、計画的なお得旅を実現しましょう。

特急券の分割購入

途中下車の旅では、新幹線や特急の特急券の購入の仕方に注意しましょう。乗車券は途中下車が可能ですが、特急券やグリーン券は一度改札を出ると残りの区間は無効になります。そのため、新幹線や特急を利用する場合には、特急券を区間ごとに分けて購入するのがポイント。あらかじめ降りたい駅で区切って購入しておくと無駄がありません。

例えば仙台から博多まで新幹線旅行を計画する場合、途中で京都に立ち寄りたいなら「仙台→京都」「京都→博多」と2枚の特急券にしておくと安心です。

おわりに

途中下車のルールを知っているだけで、列車の旅は大きく広がります。うまく活用すれば、コストを抑えつつ、その土地ならではのグルメや観光もたっぷり楽しめます。

割引制度や有効期限の活用はもちろん、旅のプランニング次第でお得度は何倍にもなります。次の旅行ではぜひ「途中下車」を意識して、自由で楽しい旅を実現してください。

※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。

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