「旅行に行きたいけれど、まとまった資金をすぐに用意できない」。そうした悩みを解決するために、トラベルローンや多目的ローンといった選択肢があります。
本記事では、旅行代金だけでなく現地費用まで借りたい場合や、出発日が迫っている場合など、状況に合った資金調達方法をタイプ別に解説します。学生・社会人それぞれに向いた商品の特徴や選び方のポイントなど、自分に合ったローン選びに役立ててください。
- トラベルローンの種類と特徴(旅行会社系・金融機関系・カードローンの違い)
- 学生・社会人それぞれにおすすめのローン商品と選び方
- 出発日や資金使途に応じた最適な選択肢の見極め方


トラベルローンの基礎知識と主な種類

トラベルローンとは、旅行費用の支払いを目的としたローン商品を指します。使途が旅行代金に限定される分、商品によってはカードローンより金利が低めに設定されているケースがあります。
ただし、金利や審査基準、融資までの期間は商品ごとに異なるため、自分の状況に合った選択が重要です。
主な種類としては「旅行会社系」「金融機関系(銀行の多目的ローン等)」のほか、使途が自由な「カードローン」もあります。
以下の表で、それぞれの特徴を傾向として確認しておきましょう。
| 種類 | 特徴 | 対象費用の範囲 | 審査・融資スピード | 学生の利用 |
|---|---|---|---|---|
| 旅行会社系 | 旅行申し込みと同時に手続き可能 | 原則、その旅行会社のツアー代・宿泊費のみ | 1週間〜2週間程度 (商品による) | 原則可 (要確認) |
| 金融機関系 (多目的ローン等) | 金利が低めの傾向があるが審査は厳格 | 旅行費用全般(見積書が必要な場合が多い) | 1週間〜2週間程度 (口座開設含むと長くなる) | 安定収入があれば可 (不可の場合もあり) |
| カードローン | 使途が自由で審査が早い | 旅行代金+現地での食費・買い物など自由 | 最短20分〜即日 (商品による) | 安定収入があれば可 (不可の場合もあり) |
旅行費用の支払いに特化したローン
トラベルローンは基本的に「旅行代金(ツアー代、航空券、宿泊費)」が対象となっており、使い道が限定されている点が特徴です。「現地での食費」「お土産代」「現地での交通費」などは対象外となる商品が多いため、これらの費用は別途用意する必要があります。
使途が限定されている分、フリーローンやカードローンと比較して金利が優遇されるケースもあります。ただし、すべてのトラベルローンがカードローンより低金利というわけではないため、必ず各商品の金利を確認してください。また、対象範囲は商品や契約内容によって異なることも覚えておきましょう。
旅行会社系と金融機関系の違い
旅行会社系ローンは、旅行の申し込みと同時に手続きができる手軽さが魅力ですが、対象はその旅行会社で申し込んだプランに限られます。HISやJTB、近畿日本ツーリストなどが代表的で、店舗で旅行を予約する際にそのまま申し込めるのがメリットです。
一方、金融機関系(銀行の多目的ローンなど)は金利が低い傾向にありますが、「資金使途確認書類(見積書や請求書など)」の提出が必要となり、手続きに手間と時間がかかります。また、「銀行=必ず低金利」とは限らず、審査結果や条件によっては想定より高くなる場合もあるため、必ず要項を確認するようにしましょう。
| 項目 | 旅行会社系トラベルローン | 金融機関系トラベルローン |
|---|---|---|
| 申し込み年齢 | 18歳以上(高校生を除く)から利用可能な場合が多い | 一般的に満20歳以上から(18歳以上の場合もあり。商品要件を確認) |
| 必要書類 | 本人確認書類、収入証明書など | 本人確認書類、収入証明書に加え、資金使途確認書類を求められるケースが多い(見積書・請求書など)。詳細は各社要件を確認 |
| メリット | ・旅行の申し込みと同時に手続き可能 ・学生優遇措置がある場合が多い | ・銀行ならではの低金利 ・借り入れた資金の使い道が比較的自由 |
| デメリット | ・金利がやや高め ・自社で申し込んだ旅行にしか使えない | ・審査に時間がかかる(1〜2週間程度) ・書類の準備に手間がかかる |
フリーローンやカードローンとの違い
フリーローンは一度借りると追加融資ができない「証書貸付型」のローンであり、計画的な返済がしやすい反面、急な出費には対応しにくい面があります。一方、カードローンは限度額内で繰り返し利用できるため、海外旅行での「予期せぬ出費(医療費・延泊・トラブル)」にも対応しやすいのが特徴です。
金利面ではトラベルローンやフリーローンが有利な場合が多いですが、スピードと柔軟性ではカードローンが優れています。「旅行代金だけを分割したい」のか、「現地費用も含めて柔軟に使いたい」のかによって、使い分けを検討するとよいでしょう。
おすすめのトラベルローンと特徴比較

ここでは、利用者の目的や属性(学生、社会人、重視するポイント)に合わせておすすめの商品を紹介します。以下の比較表を参考に、自分に合ったトラベルローンを検討してください。
| サービス名 | 金利(実質年率など) | 融資までの目安(審査期間) | 借入金の使途(旅行代金のみ/自由) | 必要書類(収入証明/資金使途確認書類など) | 申込条件(年齢制限/学生可否) | 繰上返済(可否・手数料の有無は要確認) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| H.I.S.トラベルローン | 一般:9.87~12.14% 学生:8.98~9.35% | 1週間程度 | H.I.S.店舗で申し込んだ旅行代金(一部商品を除く) | 本人確認書類等 | 18歳以上 (高校生除く) | 可 |
| 近畿日本ツーリスト | 12%前後 | 申込から7営業日 | 近畿日本ツーリスト店舗で申し込んだ旅行代金(詳細は要確認) | 本人確認書類等 | 【一般】18歳以上で定収入があり、電話連絡が可能な方 【学生】18歳以上で大学、短大、専門学校、大学院に在籍し、電話連絡可能な方で申込者本人の旅行 | 可 |
| JTBトラベルローン | 11.9% | 申込から7営業日 | JTB店舗で申し込んだ旅行代金(詳細は要確認) | 本人確認書類等 | ・18歳以上(定期収入の有無で別途条件あり) ・18歳未満は親権者での申込 | 可 |
| 住信SBIネット銀行(多目的ローン) | 3.475%~5.475% | 2週間程度 | 旅行/ブライダル/引っ越し/家具・家電/エステ/歯科治療など | 本人確認書類、資金使途確認書類等 | ・日本国内に居住する、申込時年齢が満20歳以上で、完済時満70歳未満の方 ・毎月安定した定期収入がある方 | 可 |
| 横浜銀行(ライフサポートローン) | 4.1%または5.1%~ | 2~3週間 | ブライダル/葬儀・墓石/資格取得/ペット関連/旅行/医療・美容など | 本人確認書類、資金使途確認書類等 | ・お借入時点の年齢が満18歳以上で、最終ご返済時の年齢が満70歳未満の方 ・安定継続した収入のある個人の方 ・神奈川県、東京都(一部地域を除く)、群馬県(前橋市・高崎市・桐生市・みどり市)にお住まいの方など | 可 |
| みずほ銀行(多目的ローン) | 変動:6.275 % 固定:7.90 % | 2週間程度 | 原則自由 | 本人確認書類、資金使途確認書類等 | ・お借入時の年齢が満 18 歳以上満 66 歳未満で、最終ご返済時年齢が満 71 歳未満の方 ・勤続年数(自営の方は営業年数)2 年以上の方 ・前年度税込年収(個人事業主の方は申告所得)が 200 万円以上で安定かつ継続した収入の見込める方など | 可 |
学生優遇がある「HIS」や「近畿日本ツーリスト」
【向いている人】
費用を抑えたい学生、クレジットカードを持っていない学生
HISや近畿日本ツーリストなどの旅行会社系ローンには、学生専用の優遇金利やスキップ払い(就職後に返済開始)などの制度があります。HISの場合、学生優遇金利は実質年率8.98~9.35%と、一般金利(9.87~12.14%)より低く設定されています。近畿日本ツーリストでは、就職予定の学生向けに初回返済月を最長12ヶ月先(就職後の5月まで)に延長できる、スキップ払いを用意しています。
【注意点】
未成年や学生が申し込む場合、原則として「親権者の同意」や連帯保証人が必要になるケースがほとんどです。申し込み前に必ず条件を確認しましょう。
分割払いの回数が豊富な「JTB」
【向いている人】
月々の返済額を抑えたい人、高額な旅行を計画している人
JTBトラベルローンなどは分割回数を多く設定でき(最大48回など)、無理のない返済計画が立てやすいことが特徴です。HISトラベルローンも最大36回までの分割払いに対応しており、ボーナス併用払いやスキップ払いなど返済方法のバリエーションが豊富です。
【注意点】
分割回数が増えるほど、支払う利息の総額が増えるため、総支払額を確認してから利用するようにしましょう。たとえば30万円を36回払い(年率約12%)で借りた場合、総支払額は約35万円を超えることもあります。
低金利で利用できる「銀行系多目的ローン」
【向いている人】
出発まで時間に余裕があり、少しでも金利を抑えたい社会人
住信SBIネット銀行や横浜銀行などの多目的ローンは、条件を満たせば低金利で利用できる可能性があります。住信SBIネット銀行の多目的ローンは年3.475%~5.475%、横浜銀行ライフサポートローンは4.1%または5.1%~と、旅行会社系ローンと比較して金利が低い傾向にあります。
【注意点】
審査に時間がかかる(通常2週間程度、横浜銀行は約3週間)傾向があるため、直前の申し込みでは間に合わないリスクがあります。また、見積書等の「資金使途確認書類」の準備が必要となる点も考慮しておきましょう。
自分に合ったトラベルローンの選び方

「どのトラベルローンを選べばいいかわからない」という方に向けて、状況別の選び方を解説します。以下のフローチャートを参考に、自分に合った選択肢を絞り込んでみてください。
【フローチャート】
- Q.出発まで2週間以上ある?
├─ YES →金利重視なら「銀行系多目的ローン」を検討
└─ NO →「旅行会社系ローン」または「カードローン/クレカ分割」 - Q.学生である?
├─ YES →親の同意が得られるなら「旅行会社系(学生優遇)」
└─NO(社会人)→安定収入があるなら選択肢は広い - Q.現地での現金不足が不安?
├─ YES →現地ATMで引き出せる「カードローン」や「キャッシング」も併用検討
└─ NO →トラベルローンで旅行代金のみカバー
重視するポイントに合わせた金利の確認
総支払額を抑えたい場合は、年利数パーセントで利用できる銀行系の多目的ローンを選ぶのが有利です。住信SBIネット銀行なら年3.475%~5.475%、横浜銀行なら年4.1%または5.1%~借り入れできる可能性があります。
学生の場合は、通常のトラベルローンよりも金利が低くなる学生優遇措置がある商品も検討しましょう。HISの学生優遇金利(年8.98~9.35%)は、一般金利より1~3%程度低く設定されています。
金利だけでなく、手数料や保証料が含まれているかも確認する必要があります。たとえば住信SBIネット銀行の多目的ローンでは、借入金額の2.2%(税込)の事務手数料が別途かかります。
出発日に間に合わせるための審査期間の把握
「最短即日」と謳っていても、書類不備や在籍確認の状況によって長引くことがあるため、余裕を持ったスケジュールが必要です。銀行系多目的ローンは通常2~3週間、旅行会社系ローンでも1~2週間程度かかることが一般的となっています。
出発日が迫っている場合(1週間以内など)は、審査スピードの早いカードローンや、すでに持っているクレジットカードの分割払い機能が現実的な選択肢といえるでしょう。
旅行会社系ローンでも「出発日の1週間前まで」が申込期限となっていることが多いため、早めの行動が大切です。
学生や未成年でも申し込み可能かどうかの確認
「学生可」となっていても、高校生は対象外の場合があります。旅行会社系ローンの多くは「18歳以上(高校生を除く)」を条件としているため、大学生や専門学校生が主な対象となります。
「親権者の同意不要」で契約できるケースは、本人に安定した収入がある成人に限られる場合が多いです。
また、アルバイト収入がある学生でも、親権者の同意や連帯保証人が必要になることがほとんどのため、各社の条件を細かく確認する必要があります。
利用前に知っておくべきメリットとデメリット

トラベルローンを利用することで、一時的な出費の負担を軽減し、計画的に旅行を楽しめるメリットがあります。一方で、用途が限定されているため現地での追加費用には使えない点や、申し込みから融資までに時間がかかる点などのデメリットも理解しておく必要があります。
また、総支払額(利息含む)を把握しないまま借り入れると、返済が困難になる可能性があること、延滞時の影響(信用情報への登録・遅延損害金など)、旅行キャンセル時の返金とローン残債のズレなども事前に確認しておくべきポイントです。
計画的な返済が可能になるメリット
トラベルローンや多目的ローンは、借り入れ時に返済回数や毎月の返済額が決まるため、完済までの計画が立てやすいという特徴があります。カードローンのように「借りたり返したり」ができない分、借り過ぎる心配がなく、旅行という目的のためだけに資金を使うことができます。
学生向けのスキップ払いなどを利用すれば、収入が安定してから無理なく返済を始められます。HISでは最長6ヶ月、近畿日本ツーリストでは就職後の5月まで初回返済を据え置くことが可能となっており、卒業旅行などに活用しやすい制度といえるでしょう。
用途が限定され審査に時間がかかるデメリット
トラベルローンは旅行代金の支払いに限定され、現地での買い物や飲食代には利用できません。現地での出費が多くなりそうな場合は、別途現金やクレジットカードの枠を確保しておく必要があるでしょう。
申し込みから融資実行までに1週間〜2週間かかる場合があり、直前の申し込みでは間に合わないリスクがあります。銀行系多目的ローンの場合は2〜3週間かかることも珍しくありません。
融資後にキャンセルが発生した場合、契約変更や一括返済を求められるケースがあることにも注意が必要です。以下の項目を事前に確認しておくことをおすすめします。
【事前確認項目】
- キャンセル時の返金先(旅行会社から直接返金されるか、ローン残債と相殺されるか)
- 返金とローン残債の相殺可否
- 一括返済の要否
- 問い合わせ先(旅行会社と金融機関どちらに連絡するか)
返済計画を立てて借り過ぎを防ぐ注意点
旅行の楽しさから気が大きくなり予算オーバーになりがちですが、返済能力を超えた借り入れは後の生活を圧迫することになります。「借りられる額」と「無理なく返せる額」は異なるため、収支のバランスを考えた借入額の設定が重要です。
事前に返済シミュレーションを行い、毎月の返済額が生活費の負担にならないか確認することが重要です。各社の公式サイトにはシミュレーション機能が用意されていることが多いため、必ず活用しましょう。
金利や手数料を含めた総支払額を把握し、無理のない範囲でローンを利用することが大切です。たとえば30万円を年率12%・36回払いで借りると、総支払額は約36万円(利息約6万円)になります。
トラベルローン以外の資金調達方法

旅行にかかるお金は「出発前に払うもの(ツアー代など)」と「現地で使うもの(食費・移動費など)」に分けられます。事前決済にはトラベルローンやクレジットカードの分割払い、現地費用にはカードローンやキャッシングなど、使い分けを検討するとよいでしょう。
現地費用も含めてカバーしたい場合や、出発直前でトラベルローンが間に合わない場合の代替手段として、以下の選択肢があります。
手続き不要で手軽な「クレジットカードの分割払い」
手持ちのクレジットカードに分割払いやリボ払い枠があれば、新たな審査なしですぐに利用できる手軽さがあります。カード会社によっては2回払いまで手数料無料の場合もあるため、短期間で返済できるなら有効な選択肢となるでしょう。
ただし、ショッピング利用枠(限度額)を圧迫するため、旅行先でカードが使えなくなるリスクには注意が必要です。海外でクレジットカードを使う予定がある場合は、枠の残りを確認しておきましょう。
リボ払いは毎月の支払額を抑えられますが、手数料(年15~18%程度)が高くなりやすいため、計画的な利用が必須です。可能であれば、トラベルローンや分割払いのほうが金利負担を抑えられる可能性があります。
現地費用もカバーできる「カードローン」
カードローンは使い道が自由であるため、ツアー代金だけでなく現地での食事代やお土産代、アクティビティ費用にも充てられます。トラベルローンでは対象外となる費用もカバーできるのが特徴です。
限度額の範囲内であれば、旅行中に現金が足りなくなった場合でも現地のATMから追加で借り入れができる利便性があります。海外ATM対応のカードローンであれば、急なトラブルにも対応しやすいでしょう。
初めて利用する場合は、無利息期間サービスがあるカードローンを利用すれば、トラベルローンよりも利息負担を抑えられる可能性もあります。30日以内に全額返済できる見込みがあれば、検討する価値はあるでしょう。
金利を抑えて借りられる「MONEY CARD GOLD」
クレディセゾンの「MONEY CARD GOLD」は、使い道が自由で旅行費用全般(現地費用含む)に利用でき、実質年率300万円コース(8.0%)または200万円コース(10.0%)という低金利水準が特徴です。
トラベルローンは旅行代金に限定される一方、使途自由のローンなら、現地費用も含めて柔軟に組み立てられるメリットがあります。そのため、「旅行代金+現地での予備費用」をまとめて借りたい場合に適しています。
また、最短即日審査で、指定口座への最短数十秒振込サービス(※条件あり)があり、急ぎの場合にも対応できる利便性も備えています。入会後に条件を満たすと利息が実質無料になる期間があり※、コストを抑えて利用したい人におすすめの選択肢となるでしょう。
※キャッシュバックによる相殺


おわりに
旅行代金(事前決済)のみならトラベルローン、現地費用も含めるならカードローンなど、目的に合わせて使い分けることが重要です。それぞれのローンには得意分野があるため、自分の状況に合った選択をしましょう。
金利の低さだけで選ぶのではなく、「いつまでに必要か」「自分は申し込み対象か」「キャンセル時のリスク」を含めて総合的に判断してください。学生なら優遇金利やスキップ払いがある旅行会社系、社会人で時間に余裕があるなら銀行系多目的ローンが有力な選択肢となります。
無理のない返済計画を立て、楽しい旅行にするための資金調達を行いましょう。返済シミュレーションを活用し、毎月の返済額が生活に無理のない範囲であることを確認してから申し込むことをおすすめします。
※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。