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【医師監修】抜け毛の予防におすすめのケア方法とは?シャンプーやサプリの選び方もチェック!

【医師監修】抜け毛の予防におすすめのケア方法とは?シャンプーやサプリの選び方もチェック!
磯野 志真 医師

監修者

医師

磯野 志真

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会所属の耳鼻科の女性医師です。大学病院、市中病院などでの勤務経験に基づき、一般的な耳鼻科疾患から、小児の難聴・中耳炎、成人の頭頸部癌まで幅広く診療した経験があります。他にもAGA外来、一般内科、健康診断科等の幅広い勤務歴があります。高いエビデンスに基づいた分かり易い内容をお伝えできるように努めます。

多くの方が悩む抜け毛。「他人に気付かれてはいないけど、本当は悩んでいる」という方も多いのではないでしょうか。今回は、なかなか他人に聞けない抜け毛の予防法についてご紹介します。

抜け毛の原因から、さまざまな予防法までを詳しく解説。また、日常生活で取り入れられる簡単なセルフケアの方法についてまとめたので、ぜひチェックしてください。

そもそも抜け毛とは?毛が抜ける原因を解説!

そもそも抜け毛とは?毛が抜ける原因を解説!

抜け毛は、毛が生えて抜け、また新しい毛が生えるという“毛周期”の乱れによって起こります。一般的に毛周期は2〜6年といわれており、その期間で長く太く成長します。

しかし、毛周期が乱れると、成長が上手くいかず細いまま抜けてしまうのです。毛周期の乱れは、さまざまな要因によって起こります。毛周期の乱れを引き起こすとされる要因は以下のとおりです。

毛周期の乱れを起こす要因

  • ホルモンバランスの崩れ
  • ストレス
  • 偏った食生活
  • 飲酒・喫煙
  • 紫外線

特に男性の場合は、ジヒドロテストステロンという男性ホルモンが大きく影響しているといわれています。さまざまな要因によってもたらされる抜け毛ですが、予防はできるのでしょうか。

抜け毛は予防できる?

抜け毛は予防できる?

抜け毛を予防したいなら、抜け毛の要因を改善していくことが大切です。例えば、食生活の改善や睡眠時間の確保などが挙げられます。また、毛根がすでに弱っているという方は、強いシャンプーによる抜け毛予防をすることも重要です。

こちらのコラム『【医師監修】白髪が生えてくる仕組みを紹介!原因と増加を防ぐ対処法も含めて解説』もご参考ください。

そろそろケアするべき?抜け毛のセルフチェック!

そろそろケアするべき?抜け毛のセルフチェック!

男女問わず、抜け毛を気にしている方は少なくありません。抜け毛予防の前に、まずは抜け毛のセルフチェックをしてケアをするべきかどうかを見極めましょう。

セルフチェックの項目は以下のとおりです。

毛髪関係のチェック項目

  • 親族に薄毛の方がいる
  • シャンプーの時に抜け毛が多くなった
  • 起きた時に枕に抜け毛が以前より多くある
  • 髪の毛が細くなった
  • 髪の毛の量が少ない
  • 頭のてっぺんやつむじ部分の地肌が昔より多く見える
  • 前髪が後退しておでこが広くなった
  • 頭皮の乾燥が気になる
  • 頭皮を触った時に硬い感じがする

生活習慣のチェック項目

  • 喫煙習慣がある
  • 食事内容に偏りがある
  • ストレスが多い
  • 睡眠時間が6時間以下

気になる点がひとつでもある場合は、対策をするのがおすすめです。なお、複数当てはまって不安を感じている方や抜け毛の進行に不安がある方は、一度専門病院で診てもらいましょう。

抜け毛予防におすすめのケア方法

抜け毛予防におすすめのケア方法

抜け毛は、毎日のヘアケアが予防のポイントです。抜け毛予防におすすめのセルフケア方法についてまとめました。

予防ケア① 頭皮に合ったシャンプーで頭皮を洗う

予防をする前に、まずは自分の頭皮の状態をチェックしましょう。自分の頭皮にあったシャンプーを選ぶことが大切です。

頭皮に合ったシャンプーの選び方

シャンプーは頭皮にあったものを選びましょう。例えば、頭皮が乾燥している方には、頭皮にやさしく保湿力のあるようなシャンプーがおすすめです。逆に皮脂性の方は、しっかりと洗浄できるシャンプーを選びましょう。シャンプーを選ぶ時にチェックしたい項目は以下のとおりです。

1.肌にやさしい成分を選ぶ

市販のシャンプーには洗浄力の強い“高級アルコール”が使われていることが多いので、確認しましょう。抜け毛予防には、やさしい洗浄力であるアミノ酸(グリシン・サルコシン・グルタミン酸・メチルアラニン)を配合しているシャンプーがおすすめです。

2.無添加のシャンプーを選ぶ

添加物は頭皮の刺激になります。酸化防腐剤やシリコン、プロフィールパラペン、人口着色料などの添加物を含まないものを選びましょう。とくにシリコンは、しっかりと洗い流さないと毛穴をふさいでしまい、頭皮環境に悪影響を及ぼす可能性があります。 

3.頭皮ケア成分配合のシャンプーを選ぶ

抜け毛予防用のシャンプーも販売されています。特に、抗炎症作用や血行促進作用があるシャンプーは、毎日のシャンプーで頭皮ケアが可能。抜け毛予防に役立つのでおすすめです。

いくら頭皮に良いシャンプーを使っていても、きちんと洗えなければ意味がありません。正しいシャンプーの使い方は以下の通りです。やさしい成分のシャンプーであっても成分が残っていると良くありません。最後はしっかりと洗い流しましょう。

正しい頭皮の洗い方

  • 髪の毛をお湯で十分に流す。頭皮の汚れの多くは水洗いで落とすことができます。しっかりとお湯で汚れを落とすことを心掛けましょう。
  • 500円玉程度シャンプーを手の平にとって泡立てる。洗顔ネットなどで泡立てるのも良いでしょう。
  • 大きなボールを両手で包むように頭を持ち、指の腹を使ってマッサージしながら洗う。
  • シャンプーが残らないようにしっかりとすすいで洗い流します。

予防ケア② 育毛剤を使って頭皮をマッサージする

より高い予防効果を期待するなら、育毛剤でのマッサージを習慣にしましょう。抜け毛予防に効果がある育毛剤とマッサージの方法についてまとめました。

予防ケアに効果のある育毛剤とは?

育毛剤には、抜け毛予防と毛髪の成長促進、さらに頭皮環境を整える目的があります。抜け毛予防として使用したい方には、原因とされるホルモンの働きを抑制する成分が入っているものがおすすめです。

原因であるジヒドロテストテロンの抑制効果が期待できる成分には、以下のものがあります。

  • ノコギリヤシ
  • 冬虫夏草エキス
  • ヒオウギエキス
  • t-フラバノン

抜け毛予防の目的で育毛剤を購入する際には、上記の成分が配合されているかをチェックしましょう。

育毛剤を使った頭皮マッサージの手順は以下のとおりです。

育毛剤を使った頭皮マッサージの方法

  • 5本の指の腹を使って頭皮を押し、円を描くようにもみほぐす。
  • 手を組んで手のひらで頭をはさんで2秒押す→離すを繰り返す。

あまり時間をかけずに簡単にできる方法なのでぜひ取り入れてみてください。

予防ケア③ 紫外線から頭皮を保護する

紫外線も抜け毛の原因のひとつです。紫外線ダメージによってできる皮膚のたるみやしみは、タンパク質の合成を阻害するといわれています。このタンパク質の合成の阻害は、毛髪にも影響を及ぼすのです。

そのため、抜け毛予防のためには、紫外線から頭皮を保護することも大切です。帽子をかぶったり、頭皮用の日焼け止めスプレーを使ったりして、頭皮を守りましょう。

抜け毛予防におすすめの食べ物やサプリは?

抜け毛予防におすすめの食べ物やサプリは?

食べ物にも抜け毛予防に効果的な栄養素が含まれています。ここからは、抜け毛予防に効果が期待できるおすすめの食べ物とサプリについて解説します。

積極的に摂取したい栄養素を含む食べ物

抜け毛予防をする際に積極的に摂取したい栄養素は以下のとおりです。

栄養素

  • タンパク質
  • ビタミンB群
  • ビタミンC
  • ビタミンE
  • 亜鉛

では、それぞれを含む食べ物とその役割について見ていきましょう。

タンパク質

タンパク質は、ひとの身体に欠かせない3大栄養素のひとつです。お肉や魚、大豆製品や乳製品に含まれます。アミノ酸が結合してできるタンパク質は、筋肉や骨・皮膚・髪を構成します。

特に、髪の毛の8割はタンパク質です。タンパク質の不足は、成長に影響を及ぼすだけでなく、頭皮トラブルの原因になります。頭皮のトラブルが増えると、抜け毛の増加にもつながるのです。

抜け毛を防ぐため、さらに髪の健康を保つためには、タンパク質は欠かせない栄養素といえるでしょう。

ビタミンB群

さまざまな種類に分類されるビタミンのなかでも、ビタミンB群は細胞の生成にかかわる成分です。抜け毛予防にかかわるとされるのは、ビタミンB2とビタミンB6 です。

なお、ビタミンB2はうなぎや魚、ビタミンB6は牛レバーや牡蠣に主に含まれています。ビタミンBは代謝を助ける役割もあるため、不足すると体のバランスが崩れて、髪の生成にも影響を及ぼします。

ビタミンC

ビタミンCはさまざまな食品に含まれる栄養素です。レモンやみかんなどの柑橘類、ピーマンや芽キャベツに多く含まれます。ビタミンは酸化を防いで、風邪の予防やストレスの軽減などさまざまな役割を果たす成分です。

頭皮環境を守る働きも大切な役割のひとつ。しかし、ビタミンCは体内では合成できないため、意識して摂ることが大切です。

ビタミンE

ビタミンEはうなぎやあん肝、いくら、オリーブなどに含まれています。若返りのビタミンともいわれ、抗酸化作用があることでも知られる成分です。

ビタミンEは栄養素を運ぶ血管と赤血球を丈夫にします。その結果血流が促され、頭皮への栄養の供給がスムーズに。髪の発育・抜け毛予防に関係する成分のひとつです。

亜鉛

亜鉛は牡蠣や小麦、さらにかつおやいわしなどに含まれています。タンパク質を生成する働きがあり、健康な髪を保つために必要な栄養素です。

髪の毛の主成分であるケラチンの合成を助ける役割も果たしています。亜鉛が不足すると、発毛にも障害が起こります。不足しやすい栄養素なので、意識的に摂取しましょう。

ヨウ素

ヨウ素は海藻類に多く含まれる栄養素で、甲状腺ホルモンの生成に携わっています。代謝を促進し、髪を健康に保つ役割を果たします。

サプリメントで効率よく摂取するのもおすすめ

摂取できない栄養素は、サプリメントで補うのも良いでしょう。抜け毛予防のサプリメントに含まれている主な栄養素で、一般的に食事から摂取が難しい成分は以下のとおりです。

  • ケラチン(タンパク質の一種)
  • L-リジン(アミノ酸の一種)
  • 亜鉛
  • ビタミンB、ビタミンE

ケラチンは、髪の毛を構成する大切な栄養素です。また、L-リジンはケラチンを構成するアミノ酸の一種です。どちらも髪の毛の生成にかかわる成分です。また、亜鉛は、食事で不足しやすい栄養素です。

魚介類をあまり食べない方はサプリメントから摂取するのも良いでしょう。なお、サプリメントは薬ではありません。あくまでも補助的な役割として取り入れましょう。

抜け毛予防に大切!日常生活の見直しポイント5つ

抜け毛予防に大切!日常生活の見直しポイント5つ

ここまで、抜け毛予防に役立つ食品や栄養素についてお話してきましたが、食生活以外にも目を向けて見直すことが大切です。抜け毛を予防するために見直したい生活習慣と、改善すべきポイントについてまとめました。

ポイント① 抜け毛予防の良質な睡眠をとる

睡眠は人の身体にとって大切な活動です。睡眠不足はエネルギー代謝に影響を及ぼします。睡眠不足が続くと日中に体が受けたダメージを回復できず、髪の毛に大切な細胞分裂なども不充分で発毛が上手く行われない状態になってしまうのです。

また、睡眠中には、髪の成長に必要な成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンは入眠から2時間後に多く分泌されます。最低でも5〜6時間はまとまった睡眠をとるようにしましょう。

ポイント② 過度な飲酒は控える

多量の飲酒は薄毛のリスクにつながります。アルコールには、栄養の吸収を阻害するだけでなく、抜け毛の原因でもあるジヒドロテストステロンを増やす可能性があるのです。

また、過度な飲酒は、睡眠の質の低下や食事量が増えるなど、間接的な影響にもつながります。過度な飲酒は控えるとともに、悪習慣にならないように気を付けましょう。

ポイント③ 適度な運動をする

運動不足により全身の筋肉が少なくなると、全身の血流循環が悪化して、抜け毛の原因になります。適度な運動をするなど血行を改善・促進させ、必要な栄養素を髪の毛まで届けることが大切です。

ウォーキングや筋力トレーニング・サイクリングといった一般的な運動法でOK。無理なく続けられて毎日の習慣になるような適度な運動を選びましょう。

こちらの記事『ものまねアスリート芸人のM高史さんに聞く|無理せず楽しむ、40代・50代・シニアから始めるランニング』でも解説しています。

ポイント④ ストレスを解消する

ストレスは髪に良くない、と知っている方は多いのではないでしょうか。ストレスが溜まると、身体にさまざまな影響が出ます。そのため、ストレス解消も抜け毛予防のポイントです。

特に抜け毛に関係するのが、ストレスによる自律神経の崩れ・ホルモンバランスの乱れ・生活習慣の乱れです。自律神経が崩れると交感神経と副交感神経の作用のバランスが乱れます。

これによって、血行不良を引き起こし、髪の毛の成長にも悪影響を及ぼすのです。さらに、自律神経が崩れると睡眠不足を引き起こし、間接的に抜け毛に影響します。

男性ホルモン・女性ホルモンはそれぞれ抜け毛と関係があります。男性ホルモンのジヒドロテストステロンや女性ホルモンの減少による抜け毛によって、薄毛が加速することも少なくありません。さ

らにストレスは生活習慣の乱れを招きます。前述したように、飲酒や睡眠不足、暴食は、抜け毛の原因のひとつになってしまいます。このように、抜け毛を防ぐには、ストレスを溜めないこと、そして上手に解消することが大切です。

趣味を楽しんだり、運動をしたりして、ストレスをためず健康的な頭皮環境を保つことを心がけましょう。

ポイント⑤ 禁煙する

たばこは百害あって一利なしといわれるほど、身体にとって悪影響を及ぼします。抜け毛とも関係するため、予防のためには禁煙が好ましいです。

髪に良くないといわれる理由は、たばこに含まれる有害成分による血管収縮や血液中の酸素量の低下が原因です。酸素がいきわたらないと、必要な栄養素を髪の毛まで届けることができません。

さらに、たばこには、髪の毛に良いとされるビタミンCを破壊してしまう作用があります。体内のビタミンCが減少すると、髪の毛に必要な栄養が足りない状態になってしまうのです。

このように、喫煙習慣は髪の毛に悪影響を及ぼすため、喫煙者は薄毛になりやすい傾向にあるといわれています。

おわりに

さまざまな方が悩んでいる抜け毛は、毎日のシャンプーや生活習慣が大きくかかわっています。今回紹介したセルフケアの方法や日常生活の見直しのポイントを参考に、抜け毛予防を始めましょう。まずは抜け毛のセルフチェックを行って、自分の髪の毛や頭皮の状態を見極めることから始めてみてください。

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