初日の出は1年の始まりを告げる縁起物です。せっかく初日の出を拝むのなら、絶景ポイントで見たいという方も多いのではないでしょうか。
今回は、初日の出を見る際の注意点や写真を撮るコツなどと併せて、東京で初日の出を拝めるスポットを厳選してお届けします。ぜひこのコラムで紹介したスポットを参考に、美しい初日の出に心奪われる感動体験をしに行かれてみてはいかがでしょうか。
1.初日の出を見ると良いことがある?
日本では古くから、初日の出とともに、豊作や幸福をもたらす年神様がやって来ると言い伝えられてきました。1年の始まりである正月に初日の出を拝む行為は、年神様にその年の豊作や幸福を祈るという意味があるのです。
2.初日の出を見に行くときの注意点
初日の出を見に行くときは、時間など、いくつか気を付けるべきポイントがあります。具体的に確認していきましょう。
2-1.防寒対策を入念に
屋外で初日の出を見る場合は、非常に寒いことが予想されるため、十分な防寒着を着用しましょう。
手袋やマフラーなどの防寒アイテムの他に、カイロを背中に貼ったり、温かい飲み物を水筒に入れて持参したりするのもおすすめです。
初日の出を見るために登山する場合は、ヘッドランプなどの防災グッズがあると安心でしょう。
2-2.時間に余裕を持って行動する
初日の出の見られる時間帯は限られます。カメラで本格的に日の出を撮影するなら、余裕を持って撮影準備ができるように日の出1時間前に撮影スポットに到着しておくのがおすすめです。
空色が移り変わるのは初日の出よりも前のため、撮影をしない場合でも時間に余裕を持って行動しておくと美しい朝焼けを眺められるでしょう。
2-3.日の出時刻をおさえよう
初日の出を見るためには、日の出時刻を把握しておきましょう。国立天文台のデータによると、2023年1月の東京の日の出時刻は6時50分前後です。
ただし、見る場所や標高によって日の出時刻は異なります。初日の出を見るスポットが決まっていれば、その場所の日の出時刻を確認することをおすすめします。
3.屋外で楽しむ東京の初日の出スポット12選
ここからは、屋外で楽しめる東京の初日の出スポットを厳選して12ヵ所ご紹介します。初日の出を見るために登山する際は、防寒対策を万全にして挑みましょう。
3-1.山頂の澄んだ空気とともに味わう|高尾山
高尾山は、東京の初日の出スポットの中でも、国内外の観光客から高い人気を博しています。ケーブルカーが設置されているので、登山はハードルが高いという方も気軽に行けるでしょう。
高尾山には初日の出が拝めるスポットがいくつかありますが、特に山頂は人気が高く、例年多くの方で賑わう場所です。
また、高尾山にある薬王院では初詣や御本尊が御開帳される特別開帳大護摩供という正月限定のイベントも開かれます。コロナの状況によっては、入場規制がかかる場合があるので、事前にHPなどチェックしておきましょう。
所在地 | 東京都八王子市高尾町2205 |
最寄り駅(最寄りIC) | 京王線・高尾山口駅 |
公式HP | https://www.takaosan.or.jp/tozan/ |
3-2.山頂からの眺めが美しい|御岳山
標高929mのダイナミックなパノラマから望める初日の出は絶景です。山々が重なる間から顔を出す初日の出はなんとも神々しい印象で、きっと来観された方の心に残ることでしょう。
頂上付近からは、新宿一帯や房総半島の江の島を見ることができます。また、武蔵御嶽神社では参拝ができるので、初日の出を拝むだけでなく、初詣もできるのが魅力です。ちなみに、登山が難しい方でも、一晩中ケーブルカーが利用できます。
所在地 | 東京都青梅市御岳山176 |
最寄り駅(最寄りIC) | JR御嶽駅からバスで乗り継ぎケーブルカーに乗車 |
公式HP | http://www.mt-mitake.gr.jp/ |
3-3.関東平野を一望できる|日の出山
標高902mの頂上付近からは、奥多摩や関東平野一帯を眺められ、特に視界が良好な日にはスカイツリーも確認できます。登山コースは、歩きやすいように道路を舗装した「新道コース」と眺望の良い「旧道コース」の2種類です。
山頂付近には、石を組み合わせて作られた山城のような階段がありますが、急こう配なので歩く際は、気を付けましょう。登山も楽しめる初日の出スポットをお探しの方におすすめの場所です。
所在地 | 東京都西多摩郡日の出町大久野 |
最寄り駅(最寄りIC) | JR武蔵五日市駅からバス |
公式HP | https://www.gotokyo.org/jp/spot/344/index.html |
3-4.シンデレラ城と日の出のコラボレーション|葛西臨海公園
東京湾に面した緑豊かで広大な敷地の公園です。いつもは朝9時からオープンしますが、元旦は朝6時からと開園時間が前倒しされます。東京駅から約15分とアクセス良好のため、始発でも間に合うでしょう。
公園からは、観覧車や東京ディズニーリゾートのシンデレラ城が望める場所があります。特にシンデレラ城をバッグに、ゆっくりと立ち昇る初日の出は見どころです。ロマンチックな雰囲気の初日の出が見たい方におすすめのスポットといえます。
所在地 | 東京都江戸川区臨海町6丁目 |
最寄り駅(最寄りIC) | JR京葉線 葛西臨海公園駅 |
公式HP | https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index026.html |
3-5.富士山が眺められる|浅間山公園
関東富士見百景の称号を得た絶景スポットで、公園は標高80mの浅間山内にあります。頂上付近から富士山と初日の出を同時に望める穴場スポット。
また、公園には浅間神社と水手洗神社があり、初詣をすることもできます。車で行かれる方は、駐車場がありませんのでご注意ください。空気の澄んだ気持ちの良い自然の中で、初日の出を見たい方におすすめです。
所在地 | 東京都府中市浅間町4丁目、若松町5丁目 |
最寄り駅(最寄りIC) | JR中央線「武蔵小金井」から京王バス 京王線「東府中」から京王バスバス停「浅間山公園」下車すぐ |
公式HP | https://musashinoparks.com/kouen/sengenyama/ |
3-6.潮風を浴びながら初日の出が見られる|芝浦南ふ頭公園
レインボーブリッジの真下に位置する、さわやかな海の香りを感じる公園です。いつもは夜中や早朝に入園することはできませんが、元旦は特別に早朝から開園されています。
大晦日にはレインボーブリッジの遊歩道も通れるようになりますので、のんびり散歩をしながら、初日の出を眺めたい方にはぴったりです。レインボーブリッジの遊歩道から初日の出を見る場合、サウスルートのお台場側に行くようにしましょう。
2022年1月1日の初日の出鑑賞のための早朝開園は中止でした。事前に開園があるか確認しましょう。
所在地 | 東京都港区海岸3丁目 |
最寄り駅(最寄りIC) | ゆりかもめ 芝浦ふ頭駅 |
公式HP | https://www.gotokyo.org/jp/spot/1166/index.html |
3-7.飛び立つ飛行機と初日の出の共演|京浜島つばさ公園
羽田空港近くの公園で、初日の出とともに飛行機の離発着を見ることができます。朝焼けをバッグに飛行機が飛ぶ画は美しく、思わず写真を撮りたくなるでしょう。京浜島つばさ公園のある大田区には、初詣のできる神社がいくつかあるので、帰宅途中に参拝されても良いかもしれません。飛行機や羽田空港と初日の出のコラボレーションを楽しみたい方は注目のスポットです。
所在地 | 東京都大田区京浜島2丁目 |
最寄り駅(最寄りIC) | JR大森駅東口、京急大森海岸駅からバス 京急バス「京浜島海上公園」下車すぐ |
公式HP | https://www.city.ota.tokyo.jp/shisetsu/park/keihinjima_tsubasa.html |
3-8.キャンプ好きならここ|城南島海浜公園
城南島海浜公園は、名前のとおり海辺にある公園です。公園内にはオートキャンプ場があり、キャンプをしながら新年を迎えることができます。
公園の海辺付近はダイナミックに視界が開けているので、初日の出がきれいに見える場所。人混みを気にせずキャンプを楽しみながら初日の出を見たい方は要チェックです。
所在地 | 東京都大田区城南島4丁目2-2 |
最寄り駅(最寄りIC) | JR 大森駅 |
公式HP | https://seaside-park.jp/park_jonan/ |
3-9.レインボーブリッジを眺めながら|竹芝客船ターミナル
伊豆諸島と小笠原諸島への入り口となっている竹芝客船ターミナルは、お台場を一望できる絶景のロケーションで、初日の出もきれいに見える場所です。
海辺の雰囲気を感じながら、初日の出を拝みたい方にぴったりの場所といえます。竹芝客船ターミナルのある浜松町駅の近くには讃岐稲荷神社や小白稲荷神社があるので、初詣をして帰るのもおすすめです。
所在地 | 東京都港区海岸1丁目16-3 |
最寄り駅(最寄りIC) | ゆりかもめ 竹芝駅 JR 浜松町駅 |
公式HP | https://www.tptc.co.jp/terminal/guide/takeshiba |
3-10.屋内・屋外でも楽しめる|羽田空港
羽田空港にある第2旅客ターミナル展望デッキでは、飛行機と初日の出の両方を楽しむことができます。初日の出や美しい朝焼けをバックに飛行機が離発着する姿は圧巻です。
元旦はいつもよりも早めに開場されますが、コロナの状況によって開場時間が変更になる可能性があるため、詳しくは公式WEBサイトをチェックしましょう。
所在地 | 東京都大田区羽田空港3丁目4-2 |
最寄り駅(最寄りIC) | 羽田空港 第2ターミナル駅 |
公式HP | https://tokyo-haneda.com/service/facilities/observation_deck.html |
3-11.富士登山の気分を味わえる|品川神社
ゴツゴツした岩で形成される富士塚が、富士登山を連想させる初日の出スポットです。この富士塚は実際に登ることができます。初日の出が出る方向の視界が開けており、まるで富士山に登山して初日の出を見ているかのような気分が味わえるでしょう。元旦には、その年の幸福と弥栄を祈願する歳且祭が行われます。
所在地 | 東京都品川区北品川3丁目7-15 |
最寄り駅(最寄りIC) | 京浜急行 新馬場駅 |
公式HP | https://shinagawajinja.tokyo/ |
3-12.日の出を早く拝むなら|小笠原諸島母島
小笠原諸島母島は、人が住んでいる地域の中では日の出の早さがトップで、2022年の日の出時間は6時20分でした。地平線からゆっくりと現われる初日の出は美しく、心打たれることでしょう。毎年元旦には、初日の出登山や初泳ぎなどお正月イベントが開催されます。
所在地 | 東京都小笠原村母島字元地 |
最寄り駅(最寄りIC) | 竹芝客船ターミナルからフェリー |
公式HP | https://hahajima.com/access/ |
4.屋内で初日の出が見られるスポット5選
屋外で初日の出は拝むのも良いですが、体に応える寒さからは逃れられません。寒さの苦手な方は屋内で初日の出を見てはいかがでしょうか。そこで以下では、屋内から初日の出を楽しめるスポットを5ヵ所ご紹介します。
4-1.東京のシンボルで初日の出を拝む|東京タワー
東京のランドマークとして有名な東京タワーは、初日の出を拝むのにおすすめの屋内施設です。元旦には、早朝6時から営業しています。トップデッキ(250m)などは、事前にチケット購入が必要のようです。詳細は東京タワーのWEBサイトで必ずチェックしましょう。
東京の景色を360度眺められる開放的なロケーションからは、ダイナミックな初日の出を確認することができるでしょう。都会の景観と初日の出を両方楽しみたい方は注目です。
所在地 | 東京都港区芝公園4丁目2-8 |
最寄り駅(最寄りIC) | JR 浜松町駅 |
公式HP | https://www.tokyotower.co.jp/ |
4-2.634メートルの高さから眺める|スカイツリー
高さ634m、東京の新たなランドマークであるスカイツリーも屋内で初日の出を眺めることができます。2023年の初日の出特別営業は、5:30からで、1,000名限定です。2022年12月1日(木)からインターネットで700枚が販売予定です。詳細はこちらから
スカイツリーからは、東京の街並みを手に取るように一望できるうえに、初日の出もしっかりと捉えることができるため、街の雰囲気と初日の出を同時に楽しみたい方におすすめです。
所在地 | 東京都墨田区押上1丁目1-2 |
最寄り駅(最寄りIC) | 東武スカイツリーライン とうきょうスカイツリー駅 |
公式HP | https://www.tokyo-skytree.jp/about/spec/ |
4-3.遮るものがないパノラマビュー|六本木ヒルズ スカイデッキ
六本木ヒルズのスカイデッキは、屋外と屋内の展望台を自由に行き来できる初日の出スポット。屋外デッキは360度見渡すことができ、解放感バツグンです。夜は月の満ち欠けをテーマにしたライティングが施されロマンチックな雰囲気を醸し出しています。
寒くなれば52階にある暖房設備のある屋内展望台へすぐに移動できるのもうれしいポイントです。天気が良ければ、富士山と初日の出を両方楽しむこともできるでしょう。
所在地 | 東京都港区六本木6丁目10-1 六本木ヒルズ森タワー |
最寄り駅(最寄りIC) | 東京メトロ日比谷線 六本木駅 |
公式HP | https://tcv.roppongihills.com/jp/skydeck/ |
4-4.東京の名所を一望できる|テレコムセンタービル 展望室
テレコムセンタービルの21階にある高さ99mの展望室は、東京のランドマークを一挙に見ることができる初日の出の名所です。展望室からはスカイツリーや東京ゲートブリッジ、コンテナ埠頭など東京ならではの景観を楽しむことができます。
のびのび過ごせる広い展望室には、ゆっくりくつろげるようにテーブルやマッサージチェアが置かれています。また、敷地内に設置されている双眼鏡や写真スポットも利用することが可能です。
ちなみに、2022年初日の出観覧イベントは休止でした。
所在地 | 東京都江東区青海2丁目5-10 テレコムセンタービル東棟21F |
最寄り駅(最寄りIC) | ゆりかもめ テレコムセンター駅 |
公式HP | https://viewtokyo.com/ |
4-5.船上から日の出を望む|宝船初日の出クルーズ
宝船初日の出クルーズでは、東京湾海上の船内から初日の出を眺めることができます。朝食バイキング付きで新春の祝い酒なども用意されているので、お正月ならではの雰囲気を楽しみながらクルージングできるでしょう。
海上から昇る初日の出は特別感があり、見る人を魅了します。事前に予約が必要です。詳しくは公式WEBサイトでチェックしてください。
所在地 | 東京都港区海岸2丁目7-104 |
最寄り駅(最寄りIC) | ゆりかもめ 日の出駅 |
公式HP | https://www.symphony-cruise.co.jp/ |
5.【番外編】東京から電車で行ける初日の出スポット3選
ここからは番外編として、東京から電車で行ける都内の初日の出スポットをご紹介します。本州で最も日の出時刻の早い場所や、大晦日に特別なイベントがある場所などそれぞれ特色あるポイントに注目していきましょう。
5-1.日本屈指の高さを誇る展望台|横浜ランドマークタワー
横浜ランドタワーには、日本屈指の高さを誇る展望台があり、そこから初日の出を眺めることができます。日の出の方向によっては、横浜のランドマークで有名なベイブリッジとともに初日の出を迎えることができるかもしれません。
69階の展望フロア「スカイガーデン」は、2023年元日に、人数限定で初日の出営業を実施するようです。
所在地 | 神奈川県横浜市西区みなとみらい2丁目2-1 |
最寄り駅(最寄りIC) | みなとみらい駅 |
公式HP | https://www.yokohama-landmark.jp/skygarden/ |
5-2.本州の平地で最も早い日の出|犬吠埼
千葉県の最東端、銚子市にある犬吠埼は、本州の平地の中で日の出時刻が最も早い場所だといわれています。犬吠埼に白くそびえ立つ犬吠埼灯台は、イギリス人技師が設計したレンガつくりの洋風灯台で、初日の出とのコラボレーションの美しさが特徴です。
99段あるらせん階段を登れば、犬吠埼周辺の大海原と荒磯に打ち付ける大波など、壮大な景色を楽しむことができるでしょう。車で行く場合、大晦日の夕方5時ごろから渋滞が発生し、毎年交通規制がかかるようなので電車で行くことをおすすめします。
所在地 | 千葉県銚子市若宮町1丁目1 |
最寄り駅(最寄りIC) | 銚子電鉄 犬吠駅 |
公式HP | https://www.choshikanko.com/kankoDB/ |
5-3.カウントダウンイベントも楽しい|横浜・八景島シーパラダイス
横浜にある八景島シーパラダイスは、水族館や遊園地、レストランなどを兼ね備えた複合型レジャー施設です。例年は大晦日から元旦にかけて、毎年夜通しの営業を行っており、カウントダウンライブや大晦日限定のスペシャルイルカショーなどさまざまなイベントを行っていました。
所在地 | 神奈川県横浜市金沢区八景島 |
最寄り駅(最寄りIC) | 京浜急行線 八景島駅 |
公式HP | http://www.seaparadise.co.jp/ |
6.初日の出を撮影するときのコツ
1年に1回しか見られない初日の出をカメラに収めたいと考える方は多いのではないでしょうか。以下では、スマートフォンとカメラそれぞれで撮影する際のコツをまとめました。
6-1.スマートフォンの場合
スマートフォンで撮影する場合、太陽光を際立たせるために、明るさは暗めに設定しておきましょう。カメラの設定でHDRをオンにすると色飛びを防止できます。また、写真加工アプリで色調を補正したり、フィルタをかけて色合いに変化を出したりすることもおすすめです。
6-2.カメラの場合
カメラで撮影する場合は、Avモードがおすすめです。Avモードとは、シャッタースピードは自動、光の量を調節する絞り値のみ、手動で変更する半自動モードのことで、カメラ初心者の方でも簡単に撮影することが可能です。
絞り値は、F6~F11くらいで設定します。なお、カメラ内の光を増減させるISO感度は、できる限り低めに設定しておきましょう。撮影する際は、三脚や望遠レンズ、予備のバッテリーなどがあると便利です。
おわりに
東京都内、また都内近郊の初日の出スポットをご紹介しました。初日の出は、空港近くで飛行機とともに、登山の名所では高所から大胆に、また屋内施設でゆったりと、さまざまな環境で拝むことができます。どんな場所でどのように見るか今から検討し、新年の計画を立てるのも良いかもしれません。