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不動産担保ローンのかしこい利用方法とは?メリットと注意点を解説

不動産担保ローンのかしこい利用方法とは?メリットと注意点を解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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不動産担保ローンとは、不動産を担保にお金を借りるローンです。無担保ローンと比べると金利が低めで融資限度額が大きく、保証人不要のものが多いのが特徴です。ただし返済できないときは不動産を失うリスクもあるため、商品性をよく知ったうえで活用しましょう。このコラムでは不動産担保ローンのメリットや個人向け/企業向け別に活用の仕方などもご紹介します。

不動産担保ローン
不動産担保ローン

不動産担保ローンとは

不動産担保ローンとは、不動産を担保に融資を受けるローンのことです。金融機関によっては、利用者が所有する土地や建物だけでなく、家族の土地や建物、法人名義のマンション、今後に購入する予定の土地や建物などを担保に設定することもできます。

不動産担保ローンは、担保なしのローンと比べて借入限度額が大きく、借入期間が長く、金利が低いことが多いです。この特徴を活かして、事業の資金調達に用いられることもあります。不動産担保ローンの融資可否は不動産の担保価値と融資を受ける本人の信用力等も含まれるため、赤字決算や開業したばかりといった一般的には融資を受けづらいケースでも利用できる可能性があります。

また、相続税の支払いに活用されることもあります。遺産を相続すると、相続の開始があったことを知った日から、10ヵ月以内に納付する必要があります。原則として税金は現金で支払うため、手持ち金がないときには納付が難しくなってしまうこともあります。そのようなときに、不動産担保ローンを活用することができます。相続する不動産を担保にすることもできるので、相続税分を借りて、分割でローンを返済していくこともできます。

不動産担保ローンを利用する5つのメリット

担保として利用可能な不動産をお持ちの場合は、不動産担保ローンを利用できることがあります。また、すでに別のローンを利用している場合でも、不動産担保ローンを利用することによってメリットを得られることもあるでしょう。主なメリットとしては次の5点を挙げられます。

  • メリット1.金利が低い
  • メリット2.融資限度額が大きい
  • メリット3.借入期間を長くできる
  • メリット4.資金使途自由のものもある
  • メリット5.保証人不要のものも多い

金利が低い

不動産担保ローンでは金利が低く設定されていることが多いため、無担保のローンと比べると利息を抑えやすいという点がメリットです。単純に金利が年1.0%低いだけでも、年間で見れば利息の大幅な削減につながります。

実際に無担保のカードローンなどでは金利が年15.0%程度に設定されていることが一般的ですが、不動産担保ローンでは年10.0%を下回るものも少なくありません。

融資限度額が大きい

不動産担保とするローンは融資限度額が大きく設定されている商品もあります。実際に無担保のカードローンでは千万円単位の借り入れは難しくなりますが、不動産を担保とするローンではさらに高額の借り入れも可能なケースも多いです。

融資限度額が少ないローンの場合、必要な金額を借りられず、複数のローンを利用しなくてはならないという事態にもなりかねません。ローンを複数利用すると返済日や返済額の管理の負担が増えます。その点、不動産担保ローンは、比較的大きな金額を借りることができるので返済管理の負担が少なくなるでしょう。

借入期間を長くできる

大きな金額を借りることができても、借入期間が短いときは毎月の返済額が多くなり、負担が多くなってしまいます。しかし、不動産を担保とするローンは借入期間が長期間であることが多く、毎月無理のない範囲で返済しやすくなります。

ただし毎月の返済額を極端に少なく設定していると、借入期間が長引き、その分、利息が高額になることがあります。毎月の返済額と利息のバランスも考慮しつつ、借入期間を調整するようにしましょう。

資金使途自由のものもある

住宅を購入するための専用の不動産担保ローン、いわゆる住宅ローンもありますが、資金使途自由の不動産担保型のローンもあります。高額になることも多い教育費やリフォーム資金、相続税の支払いなどにも活用できるでしょう。

また事業を手掛けている方であれば、開業資金や運営資金、設備投資などにも借りた資金を使用できます。

ただし、貸金業法の総量規制の「除外貸し付け・例外貸し付け」に該当する住宅ローンや事業者向け不動産担保ローンなど以外の場合、自宅を担保にした場合には総量規制が適応されるため、年収の3分の1を超える借り入れはできないので注意が必要です。会社によっては自宅を担保にできない場合もあります。

参考:日本貸金業協会|総量規制が適用されない場合について

保証人不要のものも多い

金融機関から高額融資を受ける際には保証人が必要になることも多いですが、不動産担保ローンは保証人不要で利用できるものが多くあります。

ただし名義人が融資を受ける本人以外の不動産を担保とするときには、不動産の名義人や共同名義人を連帯保証人に設定することを求められることがあります。

不動産担保ローンを利用する5つの注意点

不動産担保ローンを利用する5つの注意点

不動産担保ローンは借入可能額が大きく、借入期間が長く、しかも低金利であることが多いなど多くのメリットのあるローンです。しかし、注意すべき点もいくつかあります。特に次の5つのポイントは、借入前に注意するようにしましょう。

  • 注意点1. 融資までに時間がかかることがある
  • 注意点2. 手数料がかかる
  • 注意点3. 返済できないと不動産の所有権を失う
  • 注意点4. 審査に通らないと借り入れできない
  • 注意点5. 繰り上げ返済時に手数料がかかることもある

融資までに時間がかかることがある

不動産担保ローンは、不動産を担保として融資を受けるローンです。融資を実行するまでに不動産の担保価値を調査する時間が必要となり、結果として融資までの時間が長引く傾向にあるでしょう。

金融機関にもよりますが、早くても数日、平均的には1週間ほどの時間がかかることもあります。融資が必要な時期から逆算して早めに申し込むようにしましょう。

手数料がかかる

不動産担保ローンを利用するときは、融資事務手数料や不動産鑑定費用、抵当権の登記費用などの手数料が発生します。借入金額にもよりますが、手数料だけでも数十万円かかることも珍しくありません。

借入金額が少ないときは手数料の占める割合が高くなるため、カードローンなどの金利が高めのローンを利用する場合と比べて、金融機関に支払う金額に差が出ないこともあります。

返済できないと不動産の所有権を失う

返済不能と判断されると、融資を実行した金融機関が担保である不動産を売却し、融資した金額と利息、遅延損害金を回収します。つまり、不動産を担保にしてお金を借りるとは、万が一、ローンを返済できないときは不動産の所有権を失うリスクがあるということです。

その分、担保を設定しないローンよりは低い金利で借りられますが、十分に注意しておきましょう。

審査に通らないと借り入れできない

大前提ではありますが、いずれのローンの場合でも審査に通らないと利用できません。不動産担保ローンの場合も審査に通らないと利用することはできません。融資を申し込んだ方の返済能力に問題があると判断される場合や、担保とする不動産の担保価値が借入希望額よりも低い場合など、さまざまな状況で審査に通らないケースは発生します。

繰り上げ返済時に手数料がかかることもある

繰り上げ返済を実施すると、返済期間が短縮され、利息を減らすことが可能です。しかし、繰り上げ返済時には手数料の支払いを求められることもあり、場合によっては安くなった利息よりも手数料が高く、負担軽減効果が得られないこともあります。

不動産担保ローンを利用する際には、繰り上げ返済手数料0円のローンを選ぶようにしましょう。

資金繰りが苦しくなったら不動産担保ローンを検討すべき?

事業の資金繰りに悩んでいる方は、不動産担保ローンの利用も検討しましょう。金利が低いことが多く、借入期間の幅が広いので、毎月の支払額を抑えたいときにも活用できます。

注意点としては契約時には手数料がかかる他、審査に必要な書類も多数あるので、事前によく調べておきましょう。

セゾンファンデックスの個人向け不動産担保ローンについて

セゾンファンデックスの個人向け「フリーローン(不動産担保)」には、使いみちを制限しない「使途自由型」と、住宅ローンとしてご利用いただける「住宅ローン」の2つがあります。

借入可能な金額や金利が異なるため、適したローンを選択しましょう。ここからは、それぞれの不動産担保ローンの特徴を紹介します。

使途自由型の不動産担保ローンの特徴

使途自由型の不動産担保ローンは、お住まい中のご自宅を担保にすることができないため、居宅以外に不動産をお持ちの方向けのローンです。別荘や使用していない土地などがある方は、ぜひご検討ください。

また、ご両親様やお子様、ご兄弟様などのご親族名義の不動産や、ご本人様と別の方の共有名義である不動産も担保にすることができます。ただし、この場合は担保を提供していただく方に連帯保証人としてご契約いただくケースもございますのでご了承ください。

住宅ローン専用型の特徴

住宅ローン専用型は高額融資に対応したローン商品です。新築物件だけでなく中古物件や借地権付きの建物にもご対応が可能なため、銀行の住宅ローンのご利用が難しい場合にもご相談ください。

また担保となる不動産を重視した審査を実施していますので、勤続年数が少ない方や派遣社員、自営業の方、永住権をお持ちでない方にもご利用いただけることがあります。

変動金利の商品のため、金利の変更により返済期間は延長することがありますが、金利が変更しても原則として毎月の返済額は変動しないため、同じペースでご返済いただけます。

担保として設定できる不動産は、ローンを適用して購入する不動産以外でも可能です。例えばすでに保有している不動産や、ご両親様やお子様などのご親族がすでに保有している不動産も担保にできることがありますので、ぜひご相談ください。

また購入物件を担保にする場合は、物件が新築か中古かは問いません。いずれも審査が可能ですのでご相談ください。

04_セゾンファンデックスの住宅ローンの詳細はこちら

セゾンファンデックスの事業者向け不動産担保ローンについて

セゾンファンデックスでは、法人・個人事業主向けにも「事業者向け不動産担保ローン」をご提供しています。法人・個人事業主として投資物件をお探しの方や、借地上の賃貸物件の底地の購入を検討している方、またすでに複数の物件をお持ちで新たに購入を検討している方も、ぜひご検討ください。

ご融資金額は、事業用融資なので個人に比べ高額での融資が可能です。金利は固定金利と変動金利があり、審査によって決まります。原則として年に1回利率を見直し、4月1日を基準日として同年6月5日より新利率を適用いたします。

なお、法人・個人事業主向けの不動産担保ローンの場合、購入する不動産のロケーションに条件があるためご注意ください。例えば、電車やバスなどの公共交通機関を利用しての移動時間などが条件となります。地域によっても条件が異なります。また、条件を満たしていても対応できないエリアもあります。

事業者向け不動産担保ローンをご検討中のお客様は、条件など詳しい内容をご相談ください。

不動産投資を行う個人事業主も利用できる

セゾンファンデックスの法人・個人事業主向けの不動産担保ローンは、もちろん、個人事業主の方もご利用いただけます。決算内容や業績問わず融資が可能ですので、新設したばかりの法人様や個人事業主様もぜひご検討ください。

なお個人事業主は原則として、お申し込みの際に満20歳以上70歳以下であること、完済するときに85歳未満であることが条件となります。また、日本国籍をお持ちの方、あるいは永住許可をお持ちの方に限られますのでご留意ください。

【貸付条件一覧】セゾンファンデックス

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