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家庭菜園を始めるには?プランター栽培初心者にもできる方法とおすすめ野菜・果実・ハーブ

家庭菜園を始めるには?プランター栽培初心者にもできる方法とおすすめ野菜・果実・ハーブ
セゾンのくらし大研究 編集部

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セゾンのくらし大研究 編集部

豊かなくらしに必要な「お金」「健康」「家族」に関する困りごとや悩みごとを解決するために役立つ情報を、編集部メンバーが選りすぐってお届けします。

広い庭がないとできないと思われがちな家庭菜園。ベランダしかないけれど、野菜を育ててみたいと考えている方におすすめなのが、プランター栽培です。狭いスペースでも、日当たりと風通しさえ良ければ、プランターで家庭菜園ができます。このコラムでは、プランター栽培に必要なもの選びから基礎知識を詳しく解説します。育てやすい野菜や果物、ハーブもご紹介するのでプランター栽培に挑戦したい方は、ぜひ参考にしてください。

【家庭菜園】プランター栽培に必要な道具

1.【家庭菜園】プランター栽培に必要な道具

まず、プランターで家庭菜園をするために必要な道具をご紹介します。選ぶコツも解説するので、道具選びの参考にしてください。

プランター

家庭菜園で使用するプランターは、花用ではなく、菜園用の大きいものを選びましょう。プランターの底に水が溜まると根が腐りやすくなるため、底が二重構造になっているものがおすすめです。逆に水やりが面倒、忘れてしまいそうという方には、底面給水鉢というタイプもあります。プランター内で給水ができるようになっているので、鉢皿も不要です。ご自身の生活スタイルや性格に合ったプランター選びをすると良いでしょう。

鉢底石

鉢底石とは、文字のとおり鉢の底に入れる石のことです。土を入れる前にプランターの底に入れて、水はけを良くすることができます。プランターにより鉢底石不要のものもあるので、準備するプランターに合わせると良いでしょう。

土は、市販の培養土に苦土石灰や化学肥料を混ぜて作ります。石灰を混ぜた後は土を馴染ませるため、数日放置してから使用するのが一般的な土作りの方法です。1日で作業を終わらせたい場合は、あらかじめ育てるものに適するよう、調合された培養土も売っているのでそちらを活用しましょう。

じょうろ

葉や、根を傷めないよう、優しく水をかけられるじょうろにしましょう。毎日の水やりが楽しくなるよう、見た目にもこだわったオシャレなタイプの購入もおすすめです。

肥料

野菜を立派に成長させるためには肥料選びも大切です。肥料は、大きく分けて有機肥料と化学肥料の2種類があります。有機肥料は生物由来で、即効性はなくても持続性に優れていることが特徴です。化学肥料は窒素や鉱物といった無機物を原料とし、即効性は高いが持続性は低いという特性を持っています。

肥料は植え付けのタイミングで与える元肥(もとごえ)と、成長過程で追加して与えていく追肥(ついひ)に分けられます。肥料の性質を考慮し、元肥には有機肥料を、追肥には化学肥料を使用するといった使い分けをしましょう。

しかし、肥料は与え方によっては味を落とす要因や、枯らせてしまう原因になったりもします。肥料を必要以上に与え過ぎないよう注意が必要です。

薬剤

作物の栽培は害虫との闘いでもあります。大切に育てた野菜などを守るためにも、薬剤は準備しておくことをおすすめします。薬剤の種類や、作物によって使用頻度は異なるため、用法用量はしっかりと確認してから使用しましょう。

もしも厄介な害虫に困ったときは、くらしのセゾンが提供する「害虫駆除」へご相談ください。ご家庭のシロアリ、ゴキブリ、ハチムカデヤスデ毛虫などの害虫、ネズミやハトをはじめとした害獣の駆除サービスです。使用する薬剤は人と環境に配慮した、安全性の高い低臭性の製品を使用するため安心してご利用いただけます。ご要望に合わせて防止策もご提案しますので、お気軽にご相談ください。

害虫駆除の詳細はこちら

【家庭菜園】プランター栽培の基礎知識 

2.【家庭菜園】プランター栽培の基礎知識 

必要物品がわかったところで、次はプランター栽培の基礎知識をコツも踏まえて解説します。

土作りのコツ

家庭菜園を始めるうえで、土作りは基本中の基本ともいえる作業です。プランター栽培なら、作物に合わせて、入れる土の配合を変えられるところが嬉しいポイントです。少しハードルの高い作業に思える土作りですが、最初は配合不要の野菜用培養土などを活用すればとても簡単です。

プランター栽培に慣れてきたら、作物の育て方を確認し、苦土石灰を混ぜたり、腐葉土を足したりなど土作りから楽しんでみましょう。

植え付けのコツ

プランター栽培では、ひとつの鉢にたくさん植え付けをしないことがコツです。実の付く野菜は、30㎝幅のプランターに1苗と覚えておくと良いでしょう。大きなプランターに複数の作物を植える時は、品種に合った間隔を開ける必要があります。ひとつのプランターにたくさん植えると、生育不良の原因になってしまうため要注意です。

水やりのコツ

水やりは季節や天候に合わせて調整するのが基本です。水は葉ではなく土部分にかけていきましょう。特に夏場は、水切れで枯らしてしまうリスクがあるため、水は多めにあげてください。心配な方は、前項でも紹介した底面給水鉢がおすすめです。

土が乾いたらたっぷりと水をやり、プランターの底から水を出して、土と水を循環させます。雨が続く場合は蒸れてしまうため、風通しを良くしてあげることが大切です。

害虫駆除のコツ

家庭菜園では、害虫が原因で失敗をするケースが多くあります。ご自身で育てるからこそ、無農薬で育てたいと考える方もいるかもしれませんが、薬剤を使用せず作物を育てることは上級者でも困難です。薬剤にはたくさんの種類があるため、用法・用量を守った正しい使用を心掛けましょう。

もしも厄介な害虫に困ったときは、くらしのセゾンが提供する「害虫駆除」へご相談ください。ご家庭のシロアリ、ゴキブリ、ハチムカデヤスデ毛虫などの害虫、ネズミやハトをはじめとした害獣の駆除サービスです。使用する薬剤は人と環境に配慮した、安全性の高い低臭性の製品を使用するため安心してご利用いただけます。ご要望に合わせて防止策もご提案しますので、お気軽にご相談ください。

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収穫のコツ

立派に成長した作物を収穫するためには、摘果(間引き)も大切です。摘果の方法は育てる作物により異なるため、調べてから作業を行いましょう。トマトであれば、実の大きさが500円玉〜ゴルフボール大の時に、果房1つにつき3つになるよう摘果を行います。カットをする時は、果房の一番下の実から取り除いていきましょう。この作業により、良質な実を収穫できるようになります。

【家庭菜園】プランター栽培におすすめの野菜8選 

3.【家庭菜園】プランター栽培におすすめの野菜8選 

プランター栽培で育てやすい、おすすめの野菜を8つご紹介すます。育て方から、必要な道具、適切なプランターの大きさ、種まき時期、収穫時期も説明します。プランター栽培に挑戦する野菜の候補としてぜひ参考にしてください。

ミニトマト

3-1.ミニトマト

適したプランター:1苗につき直径30cm、深さ30cm程度のもの
準備するもの:ミニトマトの苗、プランター、培養土(野菜用)、鉢底石、支柱1本(2m以上、苗1本につき)、誘因ひも(支柱と作物を固定するためのひも)
種まき時期:4月
植え付け時期:4~5月(ゴールデンウィーク前後が最適)
収穫時期:6~11月
育て方のコツ:花が咲いたら、揺らすか筆を使って受粉させましょう。病気や、実が裂けるのを防ぐため雨には濡れないよう注意が必要です。

キュウリ

3-2.キュウリ

適したプランター:1苗につき幅50㎝、奥行き30㎝、深さ30㎝程度のもの
準備するもの:キュウリの苗、プランター、培養土(野菜用)、鉢底石、支柱5本(180~210cm程度)、誘因ひも
種まき時期:4~7月中旬
植え付け時期:5~7月中旬
収穫時期:6~10月中旬
育て方のコツ:病気を避けるため、日当たりと風通しの良い環境が好ましいです。(ただし室外機からは離すこと。)肥料もしくは水が足りないとキュウリが曲がってしまうため気を付けましょう。

ピーマン

3-3.ピーマン

適したプランター:1苗につき直径30cm×深さ30cm程度のもの
準備するもの:ピーマンの苗、プランター、培養土(野菜用)、鉢底石、支柱2本(150cm程度)、誘因ひも
種まき時期:2月下旬
植え付け時期:5月上旬
収穫時期:6月下旬~10月
育て方のコツ:1株から40〜50個も収穫できるため、定期的な追肥が大切です。過湿、乾燥に弱いため、湿気や水はけに注意しましょう。

ナス

3-4.ナス

適したプランター:1苗につき直径30cm×深さ30cm程度のもの
準備するもの:ナスの苗、プランター、培養土(野菜用)、鉢底石、支柱3本(150cm以上)、誘因ひも
種まき時期:4月
植え付け時期:4~5月
収穫時期:6~10月
育て方のコツ:長期間収穫できるため、元肥はやや多めに、追肥も植え付け後2週間から始めましょう。水を好む性質のため、乾燥には要注意です。

ゴーヤ

3-5.ゴーヤ

適したプランター:1苗につき幅70cm×奥行き30cm×深さ30cm以上のもの
準備するもの:ゴーヤの苗、プランター、培養土(野菜用)、鉢底石、支柱2~3本(90cm程度)、ネット(10cm角の格子状が望ましい)、誘因ひも
種まき時期:4月頃
植え付け時期:5~6月
収穫時期:7~9月
育て方のコツ:16℃以下になると成長が止まるため、気温の上がる5月以降に植え付けましょう。葉が多く茂るよう、2〜3週間ごとに追肥をしてください。

枝豆

3-6.枝豆

適したプランター:1苗につき直径65㎝×深さ25㎝以上のもの
準備するもの:枝豆の種、プランター、培養土(野菜用)、鉢底石
種まき時期:4~5月上旬
収穫時期:品種によるが、早いもので種まき後75日程度
育て方のコツ:水切れすると実が育たないので、花が咲いたら水やりを欠かさず行いましょう。害虫被害が多いため、早い時期からネットによる保護がおすすめです。

落花生

3-7.落花生

適したプランター:1苗につき幅60cm×奥行き50cm×深さ25cm以上のもの
準備するもの:落花生の苗、プランター、培養土(野菜用)、鉢底石
種まき時期:5~6月上旬
植え付け時期:5月中旬~6月中旬
収穫時期:9月中旬~11月上旬
育て方のコツ:プランターの外に子房柄が飛び出ると実らないため、大きめのプランターで育てましょう。鳥に狙われやすいので、不織布や防虫ネットで保護をしましょう。

小玉スイカ

3-8.小玉スイカ

適したプランター:1苗につき直径30cm×深さ30cm以上のもの
準備するもの:小玉スイカの苗、プランター、培養土(野菜用)、鉢底石、支柱4本(180cm程度)、誘因ひも
種まき時期:3~4月
植え付け時期:4~5月 
収穫時期:花が咲いてから約40日
育て方のコツ:生育適温は23〜30℃のため、植え付け時期は育てる場所の気温で適宜判断しましょう。実が大きくなったら、ネットを支柱に固定し、ハンモック状にして支えてください。

【家庭菜園】プランター栽培におすすめの果物4選 

4.【家庭菜園】プランター栽培におすすめの果物4選

次は、プランター栽培におすすめの作物「果物編」です。野菜同様に準備するものから育て方のコツまで解説します。

いちご

4-1.いちご

適したプランター:1苗につき直径20~30cm×深さ20cm以上のもの 
準備するもの: いちごの苗、プランター、培養土(いちご専用のもの)、鉢底石
種まき時期:品種により異なる
植え付け時期: 10月もしくは3~4月(露地栽培)
収穫時期:5~6月 (露地栽培)
育て方のコツ:いちごには露地栽培、鉢植え促成栽培、夏採り栽培と3つの育成方法があり、どれに挑戦するかで植え付け時期や収穫時期が異なります。水やりは毎日すると枯れてしまうので、土が乾き、葉がしんなりとしたタイミングで行いましょう。

ブルーベリー

4-2.ブルーベリー

適したプランター:1苗につき直径21cm×深さ23cm以上のもの
準備するもの:ブルーベリーの苗、プランター、培養土(ブルーベリー専用のもの)、鉢底石
植え付け時期:2月下旬~4月上旬
収穫時期:5月下旬~9月中旬
育て方のコツ:品種により乾燥に強いタイプと弱いタイプがあるので、育てるものの性質に合わせて水やりを行いましょう。酸性の土壌を好むため、培養土はブルーベリー専用のものを選びましょう。

ラズベリー

4-3.ラズベリー

適したプランター:1苗につき直径30cm×深さ30cm以上のもの
準備するもの:ラズベリーの苗、プランター、培養土(プランター用のもの)、鉢底石
種まき時期:6~7月または10~11月
植え付け時期:3~4月
収穫時期:6~7月(二季なりは10~11月も追加)
育て方のコツ:ラズベリーは虫に強いですが、1年中カイガラムシが付きやすいため見つけたら取り除きましょう。湿度の高い環境は好まないため、適度に日当たりと風通しの良い場所で育てるようにしましょう。

オリーブ

4-4.オリーブ

適したプランター:1苗につき直径21cm×深さ23cm以上のもの
準備するもの:オリーブの苗、プランター、培養土(オリーブ専用のもの)、鉢底石
植え付け時期:2~3月
収穫時期:10~11月(品種により異なる)
育て方のコツ:実を確実に付けるためには、花が咲く5〜6月に人工授粉をさせましょう。翌年も収穫を楽しむために、付き過ぎた実は摘果をしてください。なお、果実を収穫したい場合は違う品種のオリーブをもう1本植えておかないと受粉・結実できません。

【家庭菜園】プランター栽培におすすめのハーブ4選 

5.【家庭菜園】プランター栽培におすすめのハーブ4選

最後は、プランター栽培におすすめの作物「ハーブ編」をご紹介します。料理のアクセントになるハーブもプランターで栽培できます。

バジル

5-1.バジル

適したプランター:直径30cm×深さ30cm以上のもの(3苗程度)
準備するもの:バジルの苗、プランター、培養土(ハーブ専用のもの)、鉢底石
種まき時期:4~5月
植え付け時期:4月中旬~6月中旬
収穫時期:7~10月
育て方のコツ:乾燥に弱い性質のため、水やりは根腐れしない程度に欠かさず行いましょう。葉が黄色っぽくなったら肥料切れのサインなので、追肥してください。

ミント

5-2.ミント

適したプランター:1苗につき直径15cm×深さ12cm以上のもの
準備するもの:ミントの苗、プランター、培養土(ハーブ専用のもの)、鉢底石
種まき時期:3~4月もしくは9月頃
植え付け時期:3月もしくは10月
収穫時期:3~11月
育て方のコツ:成長が旺盛なため、鉢はコンクリートなど繁殖しにくい場所に置くのがおすすめです。水切れするとすぐに枯れてしまうので、夏は受け皿に水を溜めて置いておくようにしましょう。

ルッコラ

5-3.ルッコラ

適したプランター:直径15cm、深さ15cm以上のもの(2~3cm間隔で種まきできる量)
準備するもの:ルッコラの種、プランター、培養土(野菜専用のもの)、鉢底石
種まき時期:3~10月
収穫時期:4~11月
育て方のコツ:直射日光に当たると辛味が増し葉も固くなるため、半日陰で風通しの良い場所に置くと良いでしょう。水はけが悪いと病気になりやすいため、受け皿に溜まった水は捨てましょう。

唐辛子

5-4.唐辛子

適したプランター:直径30cm×深さ20~30cm以上のもの
準備するもの:唐辛子の苗、プランター、培養土(野菜専用のもの)、鉢底石
種まき時期:2~4月中旬
植え付け時期:4月下旬~6月中旬
収穫時期:6月中旬~10月
育て方のコツ:好みの唐辛子の苗が店頭に並ばない場合は、種から苗作りするのがおすすめです。水切れと肥料不足がストレスになりやすいため、管理をしっかりと行いましょう。

おわりに 

自宅でプランター栽培を行う方法や、おすすめの野菜、果物、ハーブ類をご紹介しました。プランターで意外と多くの作物が育てられることに驚かれたかもしれません。このコラムを参考に、スペースがないとできないと思っていた家庭菜園を、自宅のベランダで始めてみるのはいかがでしょうか。

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