「上半身に比べて、下半身はなかなか痩せない」と頭を悩ませていませんか?すらっとした足やきゅっと上がったヒップに憧れる方も多いはず。そこで今回は、下半身が痩せにくい理由や改善すべき生活習慣、さらに効果的な運動法までご紹介します。下半身にコンプレックスをお持ちの方はぜひ参考にしてみてください。
下半身が痩せにくい理由は?
下半身は上半身に比べて痩せにくいため、ダイエット効果を実感できず挫折した方も多いでしょう。特に女性は男性よりも下半身に脂肪が付きやすい傾向にあります。なぜ下半身が痩せないのか、その理由を理解することで下半身痩せに一歩近付くことができるはずです。ここでは下半身が痩せにくい5つの理由をご紹介します。
筋肉の不足
体重はそれほど増えていないのに「最近太ってきた」と感じる場合は、筋肉が不足している可能性があります。適度な筋肉量がなければ基礎代謝が下がり、痩せにくい身体になるためです。代謝が悪くなることで、むくみや血行不良、セルライト増加などの症状が見られます。筋肉量が増えると、代謝がアップして脂肪燃焼につながり、身体のラインがすっきりしてメリハリのある身体になるでしょう。
骨盤のゆがみ
筋肉量が減ることで、骨盤を正しい位置に保つことができず、骨盤のゆがみに繋がります。骨盤のゆがみは血行不良を起こし、余分な水分や老廃物を溜め込みやすくなるのです。特に出産後の女性は骨盤が元の位置に戻らず、骨盤が開いた状態になることがあります。そのまま過ごしていると内臓が下がることで下腹が出てしまうので、出産後は特に注意が必要です。ダイエットを始める前に骨盤が正しい位置にあるかチェックしましょう。
むくみ
むくみとは、身体に余分な水分や老廃物が溜まって起こります。夕方、靴が窮屈に感じたり、靴下の跡がくっきり残っていたりするのはむくんでいる証拠です。長時間同じ姿勢をしていると、水分や老廃物が下半身に溜まりやすくなるのです。その他にも水分不足や寝不足、塩分や糖分の摂りすぎでもむくみは発生します。むくみを放置すると水分と老廃物が結び付き、セルライトとなってしまうので早めの対処が大切です。
血行不良や冷え
身体が冷えることによって、血液やリンパの流れが悪くなり、余分な水分や老廃物を溜め込みやすくなります。停滞した水分や老廃物がセルライトとなったものが下半身太りの原因です。夏やお風呂あがりといった、身体が熱くなる場面でも、太ももやお尻が冷たいと感じる方は要注意です。
姿勢の悪さ
骨盤が歪むことで血行不良や内臓の位置のズレが発生しやすいと解説しましたが、骨盤の歪みは姿勢の悪さも原因のひとつになります。例えば、猫背でスマホやパソコンを操作したり、片方の足に体重をかけたり、反り腰になっていたりしている場合は、骨盤や身体全体が歪んでいる可能性が高いでしょう。また、姿勢が悪くなることで正しい姿勢を維持するために使用していた筋肉が衰え、脂肪がつきやすい身体になってしまうのです。
下半身痩せするには?改善したい生活習慣
本格的なダイエットや運動をしても、生活習慣が整っていなければせっかくの努力が台無しになってしまいます。下半身痩せに効果が期待できる生活習慣を取り入れて、痩せやすい身体を目指しましょう。
塩分の過剰摂取に注意する
下半身太りで避けたいのは身体のむくみです。。セルライトになってしまうと落とすのが大変なので、いかにむくみを防ぐか、対処できるかが下半身痩せの鍵です。そこで注意したいのが塩分の摂取量です。塩分を摂りすぎると身体が塩分濃度のバランスをとろうとして水分を溜め込もうとします。
むくみを抑えるためには、日頃の食事で塩分量を控えることが大切です。身近な料理にも塩分は多く含まれています。カレーや味噌汁なども自宅で調理する際は減塩調味料を使用したり、お酢やスパイスで味付けするなどして、減塩を心がけましょう。
身体が温まる物を摂取する
身体が冷えると血行が悪くなり、むくみやセルライトの原因になるため、下半身痩せに冷えは禁物です。身体が温まる食べ物を摂取することで、血行促進や冷え改善につながります。身体を温めたいなら、納豆やみそ、キムチなどの発酵食品、ごぼうやにんじんなどの根菜類がおすすめです。また、しょうがやにんにく、唐辛子も身体を温めたいときに良いでしょう。
一方、きゅうり・なす・トマトなどの野菜や、バナナ・梨・柿などの果物は、身体を冷やす食べ物です。身体を冷やす食べ物は、ほてりや熱っぽさを感じたときには役立ちますが、摂りすぎると身体が冷えすぎてしまうこともあるため注意が必要です。
正しい姿勢を意識する
正しい姿勢を保つことでバランス良く筋肉が使用されます。前後左右どこかに傾いた姿勢が続くと筋肉が使用されずに脂肪が溜まる部分が発生します。例えば、猫背のまま日常生活を続けると、前側の筋肉がよく使われ、後ろ側の筋肉は使われずに脂肪が蓄積されることになります。時間を取って運動することも大切ですが、まずは日常生活の大半を占める歩行と座位の姿勢を改善して、効率的に下半身痩せを目指しましょう。
正しい歩き方
歩き方が正しくないと、必要以上に使用された筋肉は肥大化して太くなり、スムーズな歩行ができなければ運動量が減って代謝が悪くなる可能性があります。これからご紹介するポイントを意識して、正しい歩き方をマスターしましょう。
- 着地はかかとから。前に進むときは親指の付け根で地面を押す
- つま先は進行方向へ向ける
- 横から見て、頭から足先までが一直線になるよう意識する
- あごを少し引いて、少し遠くを見る
正しい座り方
デスクワークをしている方は、日中のほとんどの時間を座って過ごしているのではないでしょうか。座り方によっては反り腰になったり、骨盤が歪んだりする原因にもつながります。なかなか教えてもらう機会のない座り方ですが、この機会に見直してみましょう。
- 膝と腰が90度になるよう、高さを調節する
- 頭からお尻までの上半身が、なだらかなS字を描くような姿勢にする
- お腹に力を入れて胸を張る
- あごを軽く引いて、首が前に出ないようにする
適度な運動をする
適度な運動は血行促進や筋力アップが目指せるため、下半身痩せのサポートになります。運動といっても、ハードなものを数十分行うより、生活に取り入れやすい内容で少しずつ増やしていくことがコツです。運動の時間が取れない日は仕事の休憩中にオフィスの中を少し歩いたり、通勤時に1駅分多く歩いたり、工夫しながら身体を動かすことを意識しましょう。
下半身が痩せる効果的な運動法
ここでは、下半身痩せに効果的な運動法を、有酸素運動、筋トレ、ストレッチの3項目に分けてご紹介します。
有酸素運動
有酸素運動は適度に筋肉を鍛えつつ脂肪も燃焼してくれます。具体的にはサイクリングやウォーキング、昇降運動などが下半身痩せに効果的です。有酸素運動は脂肪が燃焼し始めるのに時間がかかります。目安の時間は以下のとおりです。目安の時間までは続けるようにしましょう。
- サイクリング…20~30分
- ウォーキング…20分
- 昇降運動…30分(10回×3セット)
筋トレ
日常生活であまり動かさない下半身の筋肉を刺激して、代謝アップを目指せる筋トレをご紹介します。今回はマシンや器具を使用せず、自宅で簡単にできるトレーニングをピックアップしました。
スクワット
下半身痩せに効果のある筋トレとして有名なスクワットは、ふくらはぎやお尻、太ももなど下半身全体で効果を実感できるトレーニングです。さっそくスクワットの手順をご紹介します。
- 足を肩幅分空けて立つ
- 背筋を伸ばし、足先は軽く外を向ける
- 息を吸いながら、身体をゆっくり下げる
- 床と太ももが平行になったら、そのまま2秒間キープする
- 息を吐きながら、姿勢はゆっくり戻す
- 15回繰り返す
1回目が終わったら30秒ほど休憩し、2セット行うのが目安です。慣れるまでは無理をせず1セットから始めましょう。
レッグランジ
レッグランジもお尻からふくらはぎまでシェイプアップが叶うメニューです。基礎代謝をアップさせつつ、痩せる体質を作るのにぴったりの筋トレです。そんなレッグランジの手順をご紹介します。
- 肩幅ほど両足を開く
- 両手を腰の後ろか頭の後ろで固定する
- 右足を一歩前に大きく踏み出す
- 右足の太ももと地面が平行になるまで、ゆっくり腰を下ろしていく
- ゆっくり元の姿勢に戻していく
- 20回繰り返したのち、30秒間休憩する
以上を片足につき3セット行うのがおすすめですが、普段あまり運動しない方はご自身の体力に合わせて1セットからスタートし、徐々にセット数を増やしていきましょう。
レッグレイズ
レッグレイズは主に腹筋と太ももを鍛える筋トレです。骨盤周辺の筋肉を鍛えられるため、お尻が小さくなる効果もあります。自宅にバランスボールがある方は、バランスボールを使用したアレンジも面白いので、挑戦してみてください。
- 仰向けに寝る
- バランスボールがある場合は両足の間に挟み、ない場合はそのまま両足をくっつける
- 息を吐きながら、下半身を上に持ち上げる
- 太ももと床が90度の状態で2秒キープする
- 息を吸いながら、ゆっくりと下半身を下げる
- 以上を15回繰り返したのち、30秒間休憩する
レッグレイズは15回を3セット行いましょう。ポイントはゆっくり足を上げ下げすることです。勢いに任せて足を動かすと、効果が小さくなってしまうので注意してください。
ヒップリフト
ヒップリフトはお尻周りの脂肪燃焼とヒップアップに効果的です。寝ながらできる筋トレなので、寝る前の習慣にすると良いでしょう。また、姿勢をキープするのに重要な役割を果たす脊柱起立筋も鍛えられるので、正しい姿勢の維持にも一役買ってくれるトレーニングです。
- 仰向けに寝る
- 膝を90度に立てる
- 肩、腰、膝が一直線になるよう、床から腰を持ち上げる
- お尻を締めるようにして、姿勢をキープする
以上20回を3セット行いましょう。お尻を突き上げるイメージでしっかり上げるのがポイントです。お尻を上げるときに足が地面から浮かないよう注意しながら丁寧に行ってください。
ドローイング
ドローイングはポッコリ下腹に効くトレーニングです。呼吸を利用したトレーニング方法なので、寝た状態でも立ってもできるのがポイントです。慣れれば、通勤や家事の合間にできるので覚えておくと便利です。
【寝て行うドローイング】
- 仰向けに寝る
- 膝を立てる
- 何度か腹式呼吸を行って、お腹を動かす
- ゆっくり息を吐きながら、お腹をへこませる
- お腹をへこませたまま10~30秒キープする(息は止めず、浅い呼吸を行う)
- 力を抜く
【立って行うドローイング】
- 足を肩幅くらいに開く
- 胸を張って背筋を伸ばす
- その姿勢を保ったまま、鼻から息を吸ってお腹に空気をためる
- 口からゆっくり息を吐きつつ、下腹部からへこませていく
- お腹をへこませたまま10~30秒キープする(息は止めず、浅い呼吸を行う)
- 力を抜く
寝て行うドローイングは2セット、立って行うドローイングは5~10セットを目安に行いましょう。
ストレッチ
ここでは下半身痩せに効くストレッチメニューをご紹介します。お風呂あがりや寝る前のストレッチにぜひ取り入れてみてください。
むくみ解消ストレッチ
むくみ解消に効果的な「ハムストリングストレッチ」は、主に太ももの裏側の筋肉を刺激し、柔軟性を高める効果があります。椅子に座ってできるストレッチなので、デスクワークや家事の合間におすすめです。
- 背筋を伸ばして椅子に座る
- 片足を伸ばして、つま先を引き上げる
- お尻を突き出すようなイメージで、身体を前にスライドさせる
- そのまま息を吸って吐き、6秒キープする
関節周りを伸ばすストレッチ
「寝ながらニーアップ」は、その名のとおり寝ながら手軽に行えるストレッチです。股関節周りの筋肉にアプローチすることで、きゅっと引き締めることができます。
- 仰向けに寝る
- 両手で右膝の膝を掴み、胸に近づける
- 限界まで近付けたら、そのまま20秒キープする
- ゆっくり元に戻して、左膝も行う
寝ながらニーアップはしっかり膝を胸に引きつけるのがポイントです。左右20秒ずつ行いましょう。
おしり周りの筋肉をほぐすストレッチ
座ってできるお尻周りの柔軟体操を紹介します。身体が固い方でも取り組みやすく、普段使用しない細かな筋肉まで伸ばせるので、普段のストレッチのひとつに加えてみてください。
- 床に座り、両足の膝を立てる
- 両手を床についてバランスをとりつつ、上半身の体重を後ろにかける
- 右足を曲げて左足の太ももの上に乗せる
- 足で数字の4を作り、身体を前に倒す
- 限界まで倒したら、そのまま20秒キープする
- もとに戻して、左足も同様に行う
このストレッチは左右各20秒ずつ×2セットを行いましょう。
下半身痩せを成功させるためのコツ
下半身痩せを成功させるために心得ておきたいことをご紹介します。
継続が大事
下半身痩せは1日頑張っただけでは達成されないもの。1日5分だけでも、毎日継続することで効果が徐々に実感できます。料理をしながら、テレビを見ながらなど、日常生活の一部に取り入れることで継続しやすくなるでしょう。
無理なダイエットはしない
過激な運動や無理な食事制限などは、すぐに効果を感じられるかもしれませんが、身体を壊してしまうこともあります。さらに、無理なダイエットは継続しにくく、リバウンドしてしまう可能性が高いので、おすすめできません。また、ダイエットの基本は食生活の見直しです。いくら筋トレやストレッチを行っても、摂取カロリーが多ければ意味がありません。栄養バランスの良い食事を心掛けつつ、継続的に運動を行うことが下半身痩せの近道といえます。
おわりに
今回は、下半身が痩せにくい理由や改善すべき生活習慣、さらに効果的な運動法までご紹介しました。下半身太りに悩む方の中には、歩き方や座り方、食生活などの生活習慣が原因で下半身太りが起きていることもあります。今一度ご自身を見つめ直して、下半身太りの根本から撃退することが大切です。すらっとした下半身を手に入れて、好きなファッションをすてきに着こなしましょう。