エアコン内部にホコリが見える、エアコンをつけたら臭かった…など、エアコン掃除を意識したタイミングはありませんか。しかし、プロに依頼すると費用がかかるから後回しにしているという方もいるでしょう。
そこでこのコラムでは、エアコン掃除を自分で行う手順を紹介していきます。併せてエアコン掃除をする際の注意点やエアコンをきれいに保つコツなどを紹介していくので、ぜひ参考にしてください。
この記事のまとめ
エアコンを掃除しないままにしておくと、暖房や冷房の効きが悪くなって無駄な電力を消費したり、放出されたカビやホコリによって体調を崩したりする恐れがあります。そのため、エアコンは定期的な掃除が必要です。エアコン掃除は適切な手順、注意点を守って行えば自分でも掃除ができるので、こまめに掃除をしましょう。
ただし、エアコンのパーツの中には自分で掃除ができるものとできないものがあります。まずはそれらを見極めてから掃除を行うことが重要です。また、エアコン掃除とあわせて、室外機とドレンホース(室内機と外をつなぐ排水ホース)の掃除をすると、エアコンの故障を防ぎ効率的な運転にもつながるのでおすすめです。
エアコン掃除をしないとどうなる?
エアコン掃除を自分で行う方法を紹介していく前に、エアコン掃除をしないとどうなるのか、エアコン掃除の必要性についてお伝えしていきしょう。
エアコンを掃除しないまま使用していると「エアコンの効きが悪くなる」「無駄な電力を消費する」「体調不良を招く」などの悪影響があります。
エアコン掃除をしないと内部にホコリやカビが溜まり、本来の性能を発揮できないため、エアコンの効きが悪くなってしまうのです。加えて、本来の性能を発揮できないことからエアコンに余計な稼働負荷がかかるので、無駄な電力の消費につながります。
さらに、エアコン掃除をしないとエアコンから室内にホコリやカビが放出されてしまい、それを私たちが体内へ吸い込んでしまうと体調不良の原因になることもあるのです。
エアコンの汚れ度を簡単にチェックする方法
では、何をきっかけにエアコンの掃除を行えば良いのでしょうか。ここではエアコン掃除のきっかけになるエアコンの汚れ度チェック方法を紹介していきます。
まずはエアコンの電源をオンにして風が出てくる場所から内部を覗いてみましょう。もし黒い点が見られたら、それはカビです。次に、フィルターを外してみてください。
外したパーツにホコリが溜まっていたら、エアコン内部にもホコリが溜まっている証拠です。このようにしてカビやホコリを見つけたら、掃除するタイミングといえるでしょう。
エアコン掃除の最適な時期や天候
エアコン掃除は、春と秋の晴れた日に行うのがおすすめです。
春は、夏の利用に備えて、きれいにしておくことで、稼働した時に内部の汚れや不快な臭いを防げるからです。秋は、夏にフル稼働して蓄積された汚れをこびりつかせないようにするためといった理由があります。
また、晴れた日であれば、エアコンのパーツを外して洗った際、しっかりと乾かせます。
エアコン掃除を自分で行う際に必要な道具
エアコン掃除を自分で行う際に必要な道具は以下のとおりです。
- 使い古した歯ブラシ
- 柄のついたブラシやスポンジ
- マスカーフィルム(養生テープとビニールのフィルムが一体化したグッズ)
- 掃除機
- 雑巾
- 中性洗剤
- 脚立
エアコン掃除を自分で行うメリット&デメリット
ここでは、エアコン掃除を自分で行うメリットとデメリットについて紹介していきます。
メリット
エアコン掃除を自分で行うメリットは、かかる費用を抑えられることです。エアコン掃除をプロに依頼した場合は、10,000円〜25,000円程の費用がかかるとされていますが、エアコン掃除を自分で行う場合、掃除用具を購入する必要はありますが、5,000円程度で抑えることができるでしょう。
費用を抑えてエアコン掃除をしたいという方は、自分で掃除をするほうがおすすめです。
また、エアコン掃除を自分で行えれば、プロに依頼するよりもこまめにエアコン掃除ができ、常にエアコンを清潔な状態にしておけるため、健康な状態を保てるでしょう。
前述したように、エアコン掃除をサボっていると内部のホコリやカビが室内に拡散され、体調を害す恐れがあるのです。
デメリット
エアコン掃除を自分で行うデメリットは、やり方を間違えると故障する可能性があるということです。エアコンのパーツの中にはセルフクリーニングできない箇所もあります。
その知識がない状態で掃除してしまうと、故障する可能性があるのです。エアコンが故障するだけならまだしも、万が一発火や発煙といったことが起こってしまったら、さらに深刻な事態へと発展してしまう可能性もあります。
自分で掃除ができるエアコンのパーツ
先ほども述べたように、エアコンのパーツの中には自分で掃除ができるパーツとできないパーツが存在します。下表は、自分で掃除ができるパーツとできないパーツを表したものです。
エアコンのパーツ | 自分で掃除ができる or できない |
フィルター | ○ |
本体 | ○ |
吹き出し口 | ○ |
送風ファン | × |
熱交換器 | × |
ドレンパン | × |
エアコン掃除を自分で行う際の手順
ここからは、エアコン掃除を自分で行う際の手順を紹介していきます。
エアコン周辺を養生する
まずは、エアコン周辺が汚れないように養生をしていきましょう。ビニールテープとビニールシートを使っても養生はできますが、養生テープとビニールシートが一体化したマスカーフィルムがあると、より便利です。
コンセントを抜く
次に、電源を切ってコンセントを抜きましょう。エアコン掃除の前にコンセントを抜くのは、掃除中に誤って電源が入り、思わぬ事故を起こさないようにするためです。
フィルター掃除
さて、ここからが掃除の手順となります。まずはフィルターから掃除をしていきましょう。
最初にエアコン本体からフィルターを外して、表面のホコリを掃除機で吸い取ります。表面のホコリがある程度きれいになったら、洗面台などで中性洗剤を混ぜたぬるま湯をかけながら歯ブラシで優しくこすってください。
もしホコリがなかなか取り除けない場合は、少しの間、ぬるま湯に浸け置きしておきましょう。最後に乾いたきれいな雑巾等でふき取り、水気をしっかり切って、風通しが良い日陰で乾かしましょう。
エアコンの熱交換器についたほこり取り
熱交換器とは、フィルターの奥に存在するエアコンの要ともいわれる大事なパーツです。空気を温めたり冷たくしたりする役目を担っています。
熱交換器はエアコンのパーツの中でも最も汚れやすい場所ではありますが、自分で掃除するのはおすすめしていません。軽く掃除機をあてて、表面のホコリを取り除くだけにしておきましょう。
ダストボックスのゴミを取り出す
お掃除機能つきのエアコンの場合、エアコン内部にダストボックスが完備されています。ダストボックスを掃除しないままにしておくと、お掃除機能が正常に働かなくなってしまう恐れがあるため、定期的にゴミを出してあげましょう。
吹き出し口とルーバーの掃除
次に、吹き出し口と風向きを調節するルーバーの掃除を行いましょう。吹き出し口とルーバーを掃除する際は、キッチンペーパー・割り箸・輪ゴムで作ったお掃除棒を使うと便利です。
まずは吹き出し口についているルーバーを手で回し、お湯に浸けて固く絞ったお掃除棒を使用して表面を拭きましょう。もしルーバーを取り外せるようであれば外して、シャワーなどで優しく汚れを洗い流しても構いません。この時、汚れが落ちにくいようであれば中性洗剤や使い古した歯ブラシなどを使用するのがおすすめです。
送風で乾かす
パーツを乾かし元の場所に戻したら、電源を入れて送風機能を使って内部までしっかりと乾燥させましょう。水気が内部に残っていると、せっかく掃除をしたのにカビや臭いが再発してしまいます。
仕上げ
最後に養生を外して、水で濡らし固く絞った雑巾などでエアコン全体を拭き掃除しましょう。ついでにエアコンのリモコンも拭き掃除するのがおすすめです。見た目では分かりにくいですが、リモコンの液晶部分やボタンは意外と汚れています。
室外機やドレンホースも併せて掃除しよう
エアコン掃除とあわせて、室外機やドレンホースの掃除をするのもおすすめです。室外機には、室内からの熱を室外へ送り出したり、室内に熱を取り込んだりする役目があります。エアコンの室外機と室内機をつないでいる排水ホースがドレンホースです。
室外機やドレンホースの掃除を怠ると、水漏れなどのトラブルを引き起こす恐れがあるため、エアコンと一緒に掃除しましょう。以下では室外機とドレンホースの掃除に必要なものと手順について紹介していきます。
必要なもの
室外機とドレンホースの掃除に必要なものは以下のとおりです。
- 大きめのブラシ
- 使い古した歯ブラシ
- 掃除機
- ほうき
- ちりとり
手順
室外機とドレンホースの掃除の手順を以下で紹介していきます。
- まずはエアコン掃除と同様に、掃除中の怪我や事故を防ぐため、室内機の電源を切ってコンセントを抜いておきます。
- 次に室外機の表面をほうきやちりとり、ブラシなどを使ってきれいにしていきましょう。
- 次にドレンホースを掃除していきます。まずは、外側のドレンホースの中を覗いて大きなゴミがないか確認しましょう。大きなゴミがあった場合は割り箸などで取り除きます。
- 次に、ドレンホースの先にタオルなどの布を巻きつけゴムなどで固定したら、排出口の先に掃除機をくっつけて内部のゴミを吸い取りましょう。
- また、ドレンホースの水が排出される部分にゴミなどが溜まっていないか確認し、ゴミが溜まっていた場合は使い古した歯ブラシなどでかき出してください。ドレンホースが詰まっていると室内機から水漏れを起こす恐れがあるため、内部や排出口の掃除を念入りに行いましょう。
- 最後に、室外機周辺をほうきやちりとりなどを使ってきれいにします。室外機周辺にゴミがあると、熱を取り込んだり排出したりする際に効率が悪くなってしまうからです。また、ゴミでなくても、できるだけ室外機の周りに物を置かないように注意しましょう。
エアコン掃除を自分で行う際の注意点
エアコンの掃除を自分で行う際は、故障させないように気をつけるべき注意点がいくつかあります。以下で詳しく紹介していきましょう。
エアコンに水をかけない
エアコン掃除を自分で行う際は、エアコンに直接水をかけないように行ってください。エアコンの内部には基盤となる精密機器があります。そこに水がかかると機械部分が腐敗したりショートして発火したりなど、故障または火災につながる恐れがあるからです。そのため、水拭きをする場合も、雑巾などを濡らしたら固く絞ってから使ってください。
エアコン内部にクリーナーを使用しない
エアコン掃除を自分で行う際は、エアコン内部に市販のエアコンクリーナーやエアコン洗浄スプレーを使用しないようにしましょう。水と同様に、エアコン内部にクリーナーや洗浄スプレーがかかると、トラッキング現象が起こって火災につながる可能性があるからです。
不安がある場合はプロに依頼する
エアコン掃除には火事やケガなどのリスクが伴うため、エアコン掃除を自分で行うことに少しでも不安がある方は、プロに依頼するのもおすすめです。以下では、プロに依頼するメリットと、おすすめのエアコンクリーニングについて紹介していきます。
プロに依頼するメリット
エアコン掃除をプロに依頼すれば「故障の心配がない」「自分でやるより徹底的にきれいにしてもらえる」などのメリットがあります。前述したように、エアコン内部にはデリケートな精密機械があり、誤った方法で掃除をすれば故障や火災につながる可能性があります。
プロに依頼すれば、知識と経験を持った専門スタッフが対応してくれるでしょう。
また、エアコンのパーツには自分で掃除できないものもあると説明しました。しかし、プロに依頼すれば、それらのパーツを含めて丸ごと掃除してもらえるため、自分で行うよりもきれいに仕上げてもらえます。
さらに、エアコン掃除をプロに依頼すれば自分で行うよりも徹底的にきれいにしてもらえるので、次の掃除までの間隔があけられるというメリットもあります。
くらしのセゾン「エアコンクリーニング」がおすすめ
エアコン掃除をプロに依頼することを検討している方は、くらしのセゾンの「エアコンクリーニング」がおすすめです。くらしのセゾンは創業から20年もの間、ハウスクリーニングを提供してきた実績があります。
さらに、高い技術力を持った専任のスタッフが担当するため、安心して任せられるでしょう。掃除をして終わりではなく、いざという時の保証や充実したアフターフォローも万全です。日本全国対応可能なため、ぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか。
エアコンをきれいに保つコツ
せっかくエアコン掃除をしたのに、すぐにまた汚れてしまうと残念な思いになることでしょう。そこで以下では、誰でも簡単にできるエアコンをきれいに保つコツを紹介していきます。
定期的に自分で掃除する
エアコンをきれいに保つには定期的に自分で掃除をしましょう。特にフィルターなら簡単に掃除が行えるため、二週間に一度くらいのペースでこまめに掃除をするのがおすすめです。フィルターをこまめに掃除することで、フィルターのホコリやカビの繁殖を防ぐことができます。
送風機能を使用する
送風機能を使用するのも、エアコンをきれいに保つコツのひとつです。冷房機能を使った後のエアコン内部は結露水で濡れています。
そのまますぐに電源を切ってしまうと、その結露水がカビの発生を促してしまいます。冷房機能を使った後は1時間程度送風機能を作動させて、エアコン内部を乾燥させてから電源を切ると、カビの発生を防げるでしょう。
こまめな換気を心がける
そもそもエアコンは、室内の空気を吸い込んで温度を適切に調節し、再び吐き出しています。そのため、室内の空気にホコリや嫌な臭いが含まれていると、エアコン内部も汚れてしまうことが予想できるでしょう。
こまめな換気をして部屋の空気を新鮮な状態に保つことで、エアコンもきれいな状態を保てます。
おわりに
エアコン掃除を自分で行う際は、コンセントを抜いたり養生したりなどの事前準備と掃除用具の準備、自分で掃除ができるパーツとできないパーツの見極めができれば問題ありません。しかし、エアコン掃除を自分で行うことに少しでも不安がある方は、プロに依頼するのもおすすめです。