屋根は長い時間が経つにつれ劣化するのはもちろんのこと、台風や地震などの想定外の自然災害によるダメージも受け、過酷な状態にさらされています。例えば雨漏りしているケースでは、被害が大きくなる前に対処するほうが良いでしょう。本記事では、屋根を修理する判断材料としての補修サインや、修理の期間及び相場金額などを詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。
この記事を読んでわかること
屋根の修理をするべきか見極めるには、屋根を観察し、補修サインを見つけましょう。例えば、瓦屋根の場合、割れや欠けがあったり、棟瓦が歪んでいたりすると補修サインといえます。
屋根の修理方法には、主に「部分修理」と「全面改修」があります。部分修理は予算が限られている方や、不具合のある部分だけ直したい方におすすめです。一度に全面を直してしまいたい方は、全面改修がおすすめです。
修理の相場金額は、部分修理で約150,000円〜300,000円が目安です。全面改修では多めに200万円ほどを想定しておくと安心でしょう。修理の専門会社によっても料金が異なるので、相見積もりを取って検討しましょう。
屋根の種類別で見る「補修サイン」とは
常日頃から屋根の具合を意識して観察している方は少ないのではないでしょうか。もしかすると屋根は修理を必要としているかもしれません。まずは屋根の修理が必要かどうかを判断するために、補修サインが出ているか確認しましょう。
現在、日本の屋根は「瓦屋根」「スレート屋根」「金属屋根」の3つが主流です。また、最近ではアメリカでよく使われる「アスファルトシングル」も増えてきました。ここでは4つの屋根について、それぞれに現れる修理が必要かどうかの補修サインについて説明します。
瓦屋根の場合
日本で昔から使われてきた瓦屋根は、頑丈で長持ちすることが特長です。しかし、いくら耐久性の高い瓦でも飛来物による衝突や、地震の揺れなどによって割れることもあります。瓦屋根は、以下のチェック項目を確認してみましょう。
- 瓦が割れていたり、欠けていたりする
- 瓦の位置がずれていたり、外れていたりする
- 真っすぐであるはずの棟瓦が歪んでいたり、破損していたりする
- 瓦を固定している漆喰が剥がれたり、劣化していたりする
瓦が割れたり外れていたりしたまま放置していると、瓦が動きやすいため、他の瓦に干渉してしまい、割れがどんどん広がってしまいます。また、瓦を固定している漆喰が劣化すると、瓦が落下する恐れもあります。そこから水が浸入し雨漏りにつながることも。サインを見つけたら早めに対処すると良いでしょう。
金属屋根の場合
金属屋根は、サビに強く非常に軽量なガルバリウム鋼板が人気を博しています。金属屋根のチェックポイントは以下になります。
- 棟板金や金属板を固定する部分に緩み、浮き、剥がれがある
- 屋根が色あせている
- サビや傷が見られる
金属屋根は、何枚もの金属板をつなげてできています。棟板金などの固定部分が緩んでいたり剥がれていたりすると、水の侵入はおろか強風によりめくれあがる可能性があります。また、屋根の塗装の色あせはサビにつながり、サビを放置すると屋根に穴が空いて雨漏りの原因になるため、見逃さないようにしましょう。
スレート屋根の場合
軽量かつ低価格で施工可能なのが、スレート屋根です。コロニアルやカラーベストといった板状のものをつなげて作ります。主成分はセメントでできているため、水に弱いことがデメリットですが、表面の塗装がデメリットをカバーしています。それではスレート屋根について見ていきましょう。
- 棟板金の釘の緩みがあって浮いている
- 棟板金がさびている
- 屋根が欠けたり割れたりしている
- 屋根の表面に色あせが見られる
- コケ、カビ、藻などの発生が見られる
金属屋根でも説明したように、棟板金の緩みや浮きは強風で飛ばされてしまう可能性があります。また、金属でできているので、劣化するとさびが起きる恐れも出てきます。屋根の表面が色あせていると、劣化が進んでいるサインです。コケやカビなどはそのままにしておくと雨漏りにつながります。
アスファルトシングルの場合
アスファルトシングルは、もともとアメリカで古くから使われてきた主流の屋根材です。セメントを染み込ませたシートを釘と接着剤で固定していきます。アスファルトシングルの補修サインは以下の2つです。
- 強風などによる屋根の剥がれや浮きが見られる
- 表面が劣化している
アスファルトシングルは1枚1枚接着剤で固定しているため劣化してくると浮いてくることがあります。釘でも固定しているため剥がれることはめったにありませんが、強風によりちぎれてしまうことも。また、シートの表面は天然砕石や彩色砂でコーティングされています。劣化が進むと取れてしまい、下地が見えてしまうため、屋根材としての役割を果たせません。
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屋根の修理方法は主に2つ
屋根の修理には、主に部分修理と全面改修の2種類があります。ここではそれぞれの特徴と方法を紹介します。
部分修理は費用を抑えられる
簡単な補修で済む修理や、1~2ヵ所の雨漏りなどの修理は部分修理で対処できます。不具合のある部分だけを補修するため、費用は低めに抑えられ、修理にかかる日数が短くて済むというメリットがあります。
特に、雨漏りの場合は家の中にまで影響が出てしまうため、一刻も早く直したいと考える方もいるでしょう。部分修理は、修理にかけられる予算に限りのある方や、不具合のある部分だけとりあえず早く直したいといった方におすすめの方法です。
しかし、デメリットとして部分的に修理をしたために他の古い屋根部分に負担がかかり、再び修理が必要になる恐れがあります。そうなると、断続的に修理が発生し、かえって費用がかさんでしまうことになり本末転倒です。部分修理を選択する際には専門会社とよく相談して、納得したうえで決めましょう。
部分修理の方法
部分修理にはどのような方法があるのでしょうか。その一例を紹介します。
- 剥がれたり割れたりした部分に応急処置を行う
- 瓦が割れている部分を差し替えたり、粘着剤で補修したりする
- ストレートを部分的に差し替えたり、防水テープでつなぎ直したりする
- 棟瓦や棟板金だけを交換する
全面改修は一度に屋根修理を完了できる
年中雨風にさらされている屋根は、特殊な環境でもない限り傷みが一部分だけで済むといった現象は起こりません。屋根のサビや剥がれなど部分的な傷みを見つけたら、それがところどころ、あるいは全体に広がっていると考えるのが自然でしょう。
全面改修では一度の修理で屋根の不具合が全てなくなり、長期的な安心感を得られることがメリットです。ただし、定期的に破損のチェックやメンテナンスを忘れずに行いましょう。
一方で、全面改修は大がかりな作業が多いため、高額な費用がかかったり修理時間が長くなったりする点はデメリットといえるでしょう。ご自身の予算や生活環境、屋根の傷み具合などをトータルして考えて決めることをおすすめします。
全面改修の方法
全面改修の主な修理方法は以下となります。
- 屋根全体を塗装し直す
- 古い屋根に新しい屋根を重ねる「カバー工法」を行う(瓦や金属屋根はカバー工法ができません)
- 屋根材を丸ごと取り替える「葺き替え」を行う
屋根修理の費用相場と修理期間
ここまで屋根の修理をするかどうかのチェックポイントと、修理の方法をまとめました。では実際、屋根の修理にいくらかかるのか、気になる費用とその期間について見ていきましょう。屋根修理を検討する際の判断材料として参考にしてください。
部分修理の費用相場は150,000円~300,000円
屋根を部分修理したい場合は、およそ150,000円~300,000円ほどで直すことが可能です。例えば、雨樋の修理費用相場は100,000円~300,000円、雨漏りの修理費用相場は200,000円~300,000円ほどです。
屋根の修理は高所での作業のため、足場が必須です。紹介した相場費用は、足場代を含んだ金額となります。あくまで一例ですが、修理の範囲や屋根の材質により価格は大きく変動するのでご注意ください。
全面改修の費用相場は200万円程度
先述したとおり、屋根の全面改修は、部分修理と比べて費用がかなり高額になります。屋根の材質や必要な工程によって左右されますが、120万円~200万円ほどと考えておくと安心でしょう。
屋根全体の塗装の直しでは、塗料の種類によって金額に幅が出ます。なぜなら塗料は、スタンダードなものからセラミック系の塗料、遮熱効果が期待できる塗料などさまざまあるからです。全面改修もまた、足場代が含まれます。
住宅の高さや周囲の状態によって、足場の組みやすさが変わってくるようです。足場を組みにくいと追加費用がかかる場合があるので覚えておきましょう。
屋根修理にかかる期間は2日~10日
修理にかかる期間は、2日〜10日程度見ておくと良いでしょう。期間の目安として、瓦屋根やスレート屋根の雨漏りの修理、屋根のカバー工法、屋根の塗装や葺き替えの順で長くなります。部分的な修理では、簡単なものだと普段の生活にさほど影響なく完了するでしょう。
屋根修理の専門会社選びに役立つ4つのポイント
屋根の修理は場合によって高額な費用になるため、修理を依頼する先は慎重に選ばなければなりません。修理の専門会社に細かく不具合を確認してもらい、正しい判断と適正な価格で見積もりを出してしてもらうことが重要です。ここでは屋根修理を依頼する専門会社を選ぶ際に確認したいポイントを4つ紹介します。
屋根修理の依頼先は主に3ヵ所ある
屋根の修理を依頼する先として挙げられるのは「ハウスメーカー(工務店)」「リフォーム会社」「屋根修理会社」の3ヵ所です。新築住宅の場合、住宅を建ててから10年未満であればハウスメーカーの保証があるため、不具合の内容によっては無料で直してもらえる可能性があります。新築住宅の方はまずハウスメーカーへ相談すると良いでしょう。
また、リフォーム会社は、外壁塗装や壁紙の貼り替えなど、外装・内装含めたリフォーム全般を請け負っているため、屋根以外に併せて修理したいところがある方におすすめです。
屋根修理会社は、屋根の修理のプロであるため、全ての工程を職人が一括で対応してくれます。一括であるため、中間のマージンなどが発生せず費用が安く済む可能性が高いでしょう。
見積もりの内容を確認する
見積もりは依頼する先によって、職人の手配や材料の仕入れ率など大きな差が出やすいです。そのため必ず複数社から見積もりを取り、見比べることをおすすめします。相見積もりを取ることで、費用や項目についておかしな部分がないか確認できます。
また、各項目でいくらずつかかるのか必ずチェックしましょう。ご自身の予算に合うか、本記事で紹介した費用相場を目安に安すぎたり高すぎたりしないか、しっかりと検討することが大切です。
担当者の対応力を見極める
修理を依頼する専門会社選びでは、担当者の存在が大きく影響してきます。なぜなら、いくら修理を依頼した専門会社に優れた技術力のある職人がいて、適正価格での修理が可能だとしても、担当者の対応が良くないと後でトラブルが起きやすくなってしまうからです。
屋根の不具合を熱心に調査してくれる担当者は、信頼できる方といえるでしょう。また、わかりにくい専門用語をかみ砕いてわかりやすく説明してくれたり、スムーズなやり取りができたりする場合も良いでしょう。見積もりを依頼した際には無理な押し売りをしてこないかどうかも良い担当者かどうかを見極めるポイントとなります。
評判や実績を調べる
現代の社会では、SNSなどのWEBサイトを使ってさまざまな口コミや評判をチェックすることができます。もちろん、屋根修理の専門会社に関する情報を集めたWEBサイトもあるので、ぜひ積極的に活用してください。
WEBサイトを持っていない地元の専門会社でも、口コミや評判が載っている場合もあります。チェックポイントは、実績が豊富なことです。実績が豊富な専門会社や自社に自信のある専門会社は、自社の施工例などを詳しく紹介しているので参考になります。具体的な施工例を載せているとより信頼できるといえるでしょう。
屋根の修理費用は「セゾンのリフォームローン」を利用しよう!
これまで紹介したとおり、屋根の修理は内容によって費用が高額になることが想定されます。現在の生活に支障をきたすような不具合の場合、予算の都合よりも修理を優先させなければならない場面も出てくるかもしれません。
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おわりに
屋根の状態を毎日観察するのが難しい場合でも、台風や地震などがあった後には、不具合が発生していないか確認すると安心です。ただし、屋根は高いところにあるので、確認する際には充分に注意して行ってください。確認が難しい部分については専門会社に任せましょう。早めに対処することで高額な修理代をかけずに、かつ短期間で直る可能性が高くなります。