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レッドロビンの剪定方法とは?剪定時期や育て方のポイントもご紹介

レッドロビンの剪定方法とは?剪定時期や育て方のポイントもご紹介
セゾンのくらし大研究 編集部

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住宅地や公園などの生垣で目にする赤と緑の葉が美しいコントラストを織りなすレッドロビン。しかし、鮮やかな赤い葉と整った樹形を保つためには手間や工夫が必要です。このコラムではレッドロビンの剪定に適した時期や必要な道具、整え方についてご紹介します。

あわせてレッドロビンを正しく育てるためのポイントもまとめましたので、これからレッドロビンを植えたい方や剪定方法を模索している方は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事を読んでわかること

赤い新芽が特徴的なレッドロビンは、病気や害虫に強く丈夫で育てやすいため、公園や住宅などの生垣や庭木としてよく使われています。しかし美しい見た目を維持するためには、定期的な剪定が欠かせません。レッドロビンの剪定には、剪定バサミや刈り込みバサミ、範囲が広い場合には生垣用バリカンなどを使って、樹形を整えます。また、比較的丈夫なレッドロビンですが、日当たりや風通しの良い環境で育ててあげるのがベスト。ごま色斑点病や褐斑病などカビによる被害は迅速な対処が必要です。同様に害虫を発見した場合も、速やかに処分しましょう。

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レッドロビンの基本情報

レッドロビンの基本情報

レッドロビンは、日本原産のオオカナメモチとカナメモチを交配して、アメリカで作られたカナメモチ属の園芸品種です。病気になりにくく刈り込みや害虫に強いため、公園や住宅の生垣として人気があります。

その名のとおり、新芽が赤く、葉の緑との美しいコントラストが特徴です。新芽は、季節を問わず剪定する度に発生するので、1年を通して鮮やかな葉の雰囲気を楽しむことができます。また、春には小さな白い花が咲いてアクセントにもなり、一風変わった印象をもたらしてくれるでしょう。

レッドロビンに剪定が必要な理由

レッドロビンの美しい見た目を保つためには、定期的な剪定が欠かせません。剪定せずに放置していると、枝が伸び過ぎて形がいびつになってしまったり、葉が枯れたりして見映えが悪くなってしまいます。

また、低い位置の葉が枯れてなくなってしまうと、下がスカスカになり、生垣としての目隠し効果が果たせなくなってしまうでしょう。前述したとおり、赤い新芽を芽吹かせるためにも定期的に枝と葉を落として、新たに発芽させてあげる必要があります。

レッドロビンの剪定時期

レッドロビンの剪定時期は、3~4月と6月、9月上旬~中旬にそれぞれ1回ずつ行うのが理想的です。それぞれの季節の剪定について詳しくご紹介しましょう。

3~4月(春)

春はレッドロビンの生長が活発になり、枝が急速に伸び始めます。春以降の生長も踏まえて、大胆に刈り込んで形を整えましょう。コツは、枝を付け根から切り落として枝分かれさせることです。こうすることで枝が増えて密度が高くなり、美しい樹形を作ることができます。

6月(夏)

春から夏にかけて活発に生長し、枝がしっかり伸びている状態のため、余分な枝を付け根から切り落としましょう。6月に剪定することで、7~8月頃には美しい新芽の赤色が楽しめます。

9月(秋)

秋の剪定は、伸び過ぎた不要な枝を切るように、外側と内側をバランス良く刈り込んでいきましょう。こうすることで来たる冬でも、必要な枝に栄養が行き渡るようになります。地域にもよりますが、10月を過ぎてから剪定を行うと寒さで木に負担がかかってしまうため、9月中に行うのがベストです。

注意!剪定をしてはいけない時期

最も暑くなる時期である7~8月に剪定を行うと、木が暑さでダメージを受けて病気や害虫が発生しやすくなってしまいます。また、梅雨から夏にかけて花芽が生長し始めるため、この時期に花芽を切ってしまうと、翌年の花が少なくなってしまうこともあり得るため注意が必要です。花芽を残しつつ、切り口への負担を減らすためにも、なるべく6月に剪定するよう心がけましょう。

レッドロビンの剪定に必要な道具

実際に自分で剪定を行う場合に、必要な道具をご紹介します。

剪定バサミ

手持ちのハサミで枝葉や幹を切るために使用するのが剪定バサミ。グリップ部分がゴム製になっているものが多く、手から滑りにくいので、軍手などを装着していても使いやすい点が特徴です。自分の手にフィットする扱いやすいものを選びましょう。

刈り込みバサミ

刈り込みバサミ

刈り込みバサミとは樹木の表面に出ている枝や葉を切り落とし、樹形をキレイに整えるための大きなハサミのことをいいます。刃の長さが異なるものが販売されており、刃が短ければ軽くて扱いやすく疲れにくいので、女性にもおすすめです。

一方、刃が長ければ一度に刈り込む量が増えるため、効率良く広範囲の剪定ができます。持ち手にグリップやバネが付いているなどさまざまな種類があるので、自分が使いやすい刈り込みバサミを選びましょう。

生垣用バリカン

レッドロビンを短時間で楽に刈り込むことができる生垣用のバリカンは、剪定初心者の方にもおすすめです。

動力にはエンジン式、バッテリー式、電源コード式の3種類があり、家庭でも気軽に使えます。バッテリー式の生垣用バリカンはコンパクトで軽量なモデルが多く、腕や肩などへの負担も軽減できる点が魅力です。

手袋と脚立

レッドロビンの剪定を行う際は、手袋が欠かせません。手袋はとがった枝葉や幹から手先をしっかり守ってくれます。手の平側に滑り止めやクッションが付いていれば、道具や枝などが握りやすく、作業が安定するのでおすすめです。

また、レッドロビンに高さがある場合は、脚立を使うようにしましょう。脚立に登って、レッドロビン全体のバランスを見ながら剪定すれば、より美しい樹形を目指せます。5~8段ほど足がけがついていれば、レッドロビンと高さを合わせやすいでしょう。

レッドロビンの剪定の仕方

レッドロビンの剪定の仕方は、生垣でも庭木でも基本的に同じです。ここではレッドロビンの剪定方法について詳しくご紹介します。

樹形を整える場合

伸びた枝が飛び出していたり、不揃いに伸びていたりして樹形がアンバランスになってきたら、刈り込み剪定を行いましょう。自宅の生垣として広範囲にレッドロビンを植えている場合は、生垣用バリカンがあると便利です。

レッドロビンの側面を刈り込む

まずはレッドロビンの側面を整えましょう。レッドロビンは下のほうの枝がよく伸びるため、下から上に向かって剪定していきます。こうすることで必要以上に刈り過ぎることを防ぎ、キレイな樹形に仕上げることができるでしょう。

レッドロビンの上部を刈り込む

レッドロビンの上部を刈り込む

次は、レッドロビンの上部を刈り込み、高さを揃える作業です。目方で水平に刈り込むのが難しい場合は、紐を水平に張って、それに合わせて刈り込むことでまっすぐ揃えることができます。上部を刈り込んだ枝葉を振り落としながら作業を進めていきましょう。

混み合っている枝や葉を透く

枝葉が密集して込み合っている部分は、樹形を整えてから透かし剪定を行います。不要な枝葉を剪定バサミで透かしていけば、風通しが良くなり、病気や害虫からレッドロビンを守ることができるでしょう。

高さを調整する場合

レッドロビンが大きく育ち過ぎてしまい、高さを調整したい場合は、切り戻し剪定をする必要があります。切り戻し剪定とは、伸びた枝を全体の1/2~1/3程度の長さに切り、樹木を低くする方法です。その場合は、新芽の上の膨らんでいる部分を切るようにしましょう。

レッドロビンを正しく育てるためのポイント!

レッドロビンは、育てやすいとはいえ手入れ方法にはいくつか注意点があります。ここではレッドロビンを正しく育てるためのポイントについてご紹介しましょう。

癒合剤を塗る

剪定を行った後は、枝葉や幹の切り口からウイルスが入らないよう、癒合剤を塗っておくのがおすすめです。癒合剤を塗ることで殺菌とコーティングができ、傷口の治りも早くなります。特に切り口が太い枝や幹はウイルスが入りやすくなっているため、癒合剤が欠かせません。

水やりと肥料を与える

レッドロビンは剪定した後、新しく芽を出そうとするため、水と肥料を与えて生長をサポートします。土の中まで乾燥している場合は、水に液体タイプの肥料を混ぜて水やりすると良いでしょう。

ただし、水や肥料を過剰に与えてしまうと、根腐れの原因になったり生長不良を引き起こしたりするケースもあります。剪定後は、レッドロビンの様子や土の中の乾燥具合を観察して、適度に水や肥料を与えるようにしましょう。

日当たりの良い場所で育てる

日当たりの良い場所で育てる

レッドロビンを育てるためには風通しと日当たりの良さが欠かせません。レッドロビンは日光をしっかり浴びることで、鮮やかな赤い葉が育ちます。また、風通しが悪いと害虫が発生しやすくなるため、適度に剪定してあげましょう。

もし、自宅のレッドロビンの葉の色が薄かったり、全体的に枝が細かったりしたら、一度環境を見直すことをおすすめします。

病気や害虫の対策を行う

レッドロビンは病気や害虫に強い植物ではありますが、全く発生しないというわけではありません。レッドロビンに発生しうる代表的な病気と害虫についてご紹介します。

ごま色斑点病や褐斑病

ごま色斑点病(ごまいろはんてんびょう)は、葉に小さな斑点の病斑が見られる点が特徴です。雨水などによって伝染するため5~7月、9~10月に発生しやすく、症状が進行すると葉がどんどん落ちてしまいます。

症状が発見しやすいため、早期発見したら発病葉を見つけて処分しましょう。また、伝染して落ちた葉をそのままにしておくと、繰り返し発病してしまう可能性があるため、そちらも処分する必要があります。

褐斑病(かっぱんびょう)は、葉に大小さまざまな茶褐色の斑点が発生する点が特徴です。症状が進行すると病斑部分が広がり、悪化していくと落葉してしまいます。ごま色斑点病と同様に湿度の高い時期に多発し、雨が降ることで他の葉に伝染するケースもあるため、こちらも発病葉や落葉は処分し、伝染を広げないよう注意が必要です。

ルリカミキリやアブラムシ

ルリカミキリやアブラムシ

ルイカミキリの成虫は5〜6月に発生し、若い枝の表皮をかじって産卵します。卵は2週間ほどでふ化し、レッドロビンの枝内部を食べ、糸くず状の糞を枝に大量に巻きつける点が特徴です。

幹や枝が柔かい若木がターゲットになりやすく、枝の生長が鈍ったり、枝が折れたりする恐れもあります。

対処としては、6~7月に成虫を捕殺したり、産卵部を削り取ったりして処分しましょう。7月頃に薬剤散布をすれば、幼虫を駆除できるため効果的です。

アブラムシは、体長1~3mm程の小さな害虫です。黄緑色や黒褐色などさまざまな体色がいますが、黄緑色の生態が多く見られます。新しい芽を好んで寄生し、口針で茎や根などの汁液を吸いますが、その際に甘い透明な体液を出すため、それを求めて蟻が集まってくるのです。

さらに、その排泄物にカビが発生するケースもあり、枝や葉が真っ黒になってしまったり葉が縮んだりしていまいます。また、ウイルス病を媒介するケースもあるので、早急な対応が必要です。発生期間は4~6月と9~10月に多く、葉の先端に定着して増殖します。

この時点で発見して駆除できれば、被害を抑えることができます。レッドロビンに限らず、多種多様な植物に寄生するアブラムシですが、駆除するための殺虫剤や殺虫殺菌剤も豊富です。小さな固体のため発見するのは難しい場合もありますが、見つけたら殺虫剤で駆除するのが手っ取り早いでしょう。くらしのセゾンが提供する「害虫駆除サービス」を利用するのもおすすめです。

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レッドロビンの剪定をプロに頼もう!

鮮やかな赤い葉を楽しみ、美しい樹形を保つためにも、レッドロビンは定期的な剪定や手入れが必要です。とはいえ、広範囲の手入れは体力を使います。

剪定した後の切り落とした枝葉の掃除も、意外と骨が折れる作業です。そこで、自分で定期的な剪定を行うのが難しいと感じた場合は、プロに依頼することをおすすめします。くらしのセゾンが提供する「庭木のお手入れ」では出張費・見積もりが無料です。また、専門知識と資格を持っている経験豊富なプロが担当し、追加料金も発生しないので安心して依頼することができます。

レッドロビンの剪定はもちろん、ついでに庭木や芝などの手入れも可能なので、庭の手入れが一気にできるのもうれしいポイントです。

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おわりに

庭木や生垣におすすめのレッドロビンは、育てやすく丈夫であることが大きな魅力です。しかし、鮮やかな葉色や美しい樹形を維持するためには、定期的な剪定が欠かせません。範囲が広い場合や体力的に剪定が難しい場合は、無理をせずにプロに依頼するのもひとつの方法です。

一方で、少しずつ自分で剪定して慣れてくると、自分で美しい庭づくりをするのも楽しくなるでしょう。新しい趣味の一環として、レッドロビンの剪定をしてみてはいかがでしょうか。

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