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嫌なことを一度やめてみる

斉藤 恵一 セルフマネジメントプロデューサー

執筆者

セルフマネジメントプロデューサー/日本心理学協会 認定心理士

斉藤恵一

大学時代に歌舞伎町のホストの世界に飛び込むも半年間売り上げゼロ。そこから心理学を学びセルフブランディングに取り組み、約6年間売上げNO.1となる。現在は企業向けのコンサルティングやメンタリング、人材育成に取り組む一方、「ナカイの窓」や「ダウンタウンDX」等テレビ出演及び書籍やコラムの執筆等で活動中。

あなたが生きる目的はなんでしょうか?何故、人は頑張るのでしょうか?頑張った先に何を得たいのでしょうか。 

人から評価される事ですか?お金持ちになる事ですか?自由を手にする事ですか? 

どれもとても素晴らしい事です。手にすることができたら素敵なことですよね。しかし、それらがひとつでもかけたらどうでしょうか? 

なんのために頑張っているのか? 

例えば、人から尊敬はされるけれどお金がない。お金は持っているけれどそれを使う時間がない。時間はあるけれども一緒に楽しんでくれる仲間や家族がいない。 

そうです。求めているものが手に入ったとしても何かが欠けていると満足できない。全てがバランス良く整っていることできっと満足をするのかもしれません。つまり、僕たちが追い求めているものは「評価」や「お金」や「自由」や「時間」というパーツではなく、「幸せ」になることなのではないでしょうか? 

僕たちは「幸せ」になりたくて頑張っているのです。そして、「幸せ」になるための手段として、「お金」や「時間」や「評価」を得たいと思っているのです。 

では、その「幸せ」を手にするにはどうしたら良いのでしょうか? 「幸せ」を感じるためには何をしたら良いのでしょうか? 

それは「幸せ」の逆にある「嫌なこと」を手放すことです。「嫌」と感じることをやめて、本当にやりたいこと、心が喜びを感じることをやってみましょう。人からの評価を求めず、お金のためだけにやることもやめて、自分が我慢して、自分を犠牲にするようなことをやめてみることです。 

あなたの中には、どんなタブーが刷り込まれている? 

しかし、嫌なことをやらないで本当にやりたいことだけをやるということに対して、「それは良くないこと」という思いから抜け出せない方がいます。 

「幸せ」にはなりたいけれど、「迷惑は掛けてはいけない」というように僕たちの心には、多くのブレーキが掛かっています。「そんなことをしたらいけない」「それはやらなければならない」という暗黙のルール。心の中は知らず知らずのうちに、そんなルールに支配されています。 

この「〜をしてはいけない」というルールは、じつは子どもの頃に、母親や父親、学校の先生といった大人たちに、しつけとして刷り込まれたものです。大人たちは可愛いが故に、親切心で、それぞれが正しいと信じている「〜するべき」(ルール、価値観)「〜しなさい」(命令)「〜するな」(禁止)をくれました。 

子どもの頃はなんの疑いもなく、大人たちからもらったものをスポンジのように吸収していきます。自分に自意識がないときにもらっているため、自分の無意識下に入っていき、そして、それが「当たり前」「常識」「標準」になっています。でも、それは「その人の常識」、「教えてくれた人が正しいと思っていること」をもらっただけです。 

例えば、 

嘘をいってはいけない 、

ご飯を残したらいけない、 

遅刻してはいけない、 

怠けてはいけない、 

弱音を吐くべきではない、 

泣いてはいけない、 

・・・・ 

・・・・ 

・・・・ 

果たして、あなたの中にはどんなタブーが刷り込まれているのでしょうか。 

こういったタブーが足を引っぱって、あなたが好きなことをしたり、自分らしく生きようとしたりするのを阻止しようとするのです。でも好きなことをして、自分の思うように自由に生きて「幸せ」を感じたいのであれば、その「心のブレーキ」をはずす必要があるのです。 

では、どうすれば良いのでしょうか ? どうしたら「心のブレーキ」ははずれてくれるのでしょうか? 

それは自分自身に「許可」をしてあげることです。 

あなたが「〜してはいけない」と自分に禁止している心のブレーキを「〜してもいい」と許可してあげるのです。 

つまり、あなたが勝手に持っているそのタブーを犯してみるということです。あなたが自分にかけているブレーキ「〜してはいけない」を、全部「〜してもいい」に変えてみましょう。それを言葉にして、自分自身に許可をしてあげてみてください。 

この言葉を、自然と笑いながら言えるようになると、あなたの「心のブレーキ」がポンとはずれます。声に出して「してもいい」と許可をしていくことで、「やってもいいんだ」という思いが芽生えます。心のブレーキがはずれるから、自分を縛って苦しめていたものがはずれて「幸せ」に向かって、もっと楽しい、自分の思いどおりの自由な人生に踏み出すことができるのだと思います。 

怒ってもいい 

ウソをついてもいい 

ダメでもいい 

助けを求めてもいい 

できなくてもいい 

空気を読まなくてもいい 

好きなようにしていい 

これまであなたを縛っていたいろんな場面で「してもいい」と許可をしてあげてみてください。思い込みや縛りから解放されて人生が楽になっていきます。 

まずはあなたが幸せになることです 

しかし、「してはいけない」を「してもいい」に変えて、自分らしく、わがままに「幸せ」を求めることで、家族や友人が嫌な思いをしたりするのではないかと心配する方もいると思います。 

でも、あなたの周りにいる大切な人たちを「幸せ」にしたいのなら、まずはあなたが幸せになる必要があります。あなたが幸せであれば、あなたの映し鏡である周りの方たちも幸せになれるということです。 

では、自分が幸せになるにはどうすればいいかということになりますが、それは自分を大切にするということです。そして、自分を大切にするということは、やりたいことをやって、やりたくないことはやめるということです。 

とりあえず、やりたいと思っていることを一度やってみる。とりあえず、嫌なことを一度やめてみる。そうしてみると、はじめてわかることがたくさんあります。 

頑張ることが好きだと思って、ずっと頑張ってきたけれど、頑張ることをやめてみたら、すごく楽になって全てがうまくいきはじめたり、車の運転が好きだと思っていたのに、車を手放してみたら、車がないことがとても楽だということに気付いたりということが起こると思います。 

そんな「タブー」の中に本当のことや、答えがあったりするということです。 

また、同じように、あなたの中にある「〜しなければならない」に関しても「やらなくてもいい」と許可をしてみてください。 

ちゃんとやらなければならない 

守らなければならない 

教えなければならない 

優秀でなければならない

ちゃんとやらなくていい 

守らなくていい 

教えなくていい 

優秀でなくてもいい

といってしまえば良いのです。 

これまで信じてきたことを覆すというタブーを犯すわけですから、とても怖いですよね。でも、その恐れこそがブレーキの元であり、思い込みであるということに気付いて欲しいわけです。 

ダメだと思っていたことをやってみた時に、恐れていたことは起こらなかったという経験を積むことで「心のブレーキ」がはずれていきます。そのためにも自分を許可する言葉を口にするという習慣を持ってみましょう。とっても楽になり、自由に、そしていろんなことがうまくいくようになるんです。 

だから自分が幸せになること、最優先で考えてみてください。自分らしく生きられて、自分が幸せになることで、あなたの周りにいる大切な人たちを幸せにできる余裕が生まれます。そうやって「幸せ」の循環が生まれたときに、あなたが思い描いていた幸せな人生が現実となっていきます。

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